バンビ・わーるど

プラダー・ウィリー症候群の息子「バンビ」を愛し、その成長を見守る母・suzuのつれづれ日記(&ときどき猫だより)

ショートステイを利用してみた

2023年03月21日 | 社会的自立に向けて
 将来の自立に向けて、親元以外のところで生活する経験をさせようと思って
実は1月にショートステイの利用申し込みをしていた。
区内で親の会が運営している入居施設と
生活介護と就労継続支援のB型作業所も併設されている大きな施設。
ところが もう出かけるという段階で先方から連絡があり
施設の入居者に新型コロナが出たということで 
急に利用見合わせになってしまったんだよね。

で、仕切りなおして今月上旬に初めて2泊3日の利用をしました。

以前、小学生の時に 緊急一時保護事業で1泊2日のステイを利用したことはあるけどそれ以来のお泊り。
ただ2泊3日とは言え
初日は14時に入って、3日目は11時に迎えに行ったんだけどね。

しかも行きにバスを降りたところで段差に足を取られて転んでしまい
軽い捻挫をしてしまったバンビ。
施設も、入所してからのことは施設が責任持つけど
入る前のことなので 念のため病院に行ってきてください と言われる始末。
そりゃそうだけど… 
何でここで転ぶんよ?と呆れて物も言えない…

そんなわけで初日は怪我のためお風呂にも入れず、シャワーのみ。
夜8時半頃
「みんなもうパジャマなのに、僕はまだお風呂入ってない。何時になるの?」
とスマホから電話がかかってきた。

自分で支援員さんに聞くように言ったけど
要は 見通しが立たなくて不安ってことね。
スケジュールを提示されてないのかな?
入居施設で 周りが重度の方が多いからなのか…
この辺りは 次回以降利用の時には相談しないといけないかも。

でも、2日目は何の連絡もなかった。
こっちから電話してみたけど、そそくさと切られた。
きっと順応できたんだね。

そんなこんなでバタバタはあったけど、とりあえず無事2泊を終え
機嫌よくステイを終えたバンビ。
来月もう一度 今度は3泊4日で利用する予定。

本当は 短期入所利用中もカレッジに通うことはできるはずなんだけど
コロナの感染予防で外部に出ないで ということで施設内で過ごしていた。
今後それが緩和されるのであれば 1週間とかの利用も考えたいと思ってる。

区内には 成人が利用できる短期入所施設が数か所しかないんだけど
隣の区にもいくつかあるようなので
そういった情報も少しずつ集めていこうと思う。
通勤寮の体験利用とかもやらせてみようかな。

いつか来る 親なきあと に向けて
今できることから少しずつ準備していかなくちゃ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お役所にもの申す

2021年09月30日 | 社会的自立に向けて
 バンビの卒業後の進路が内定したことは先日記事にして
そこに「あとは入学申込書を提出すれば、晴れて入学決定。 」と書いたんだけど
それは正確ではなかった...。

その事業所は、自立訓練(生活訓練)と就労移行支援の福祉サービスを2年ずつ組み合わせたスタイルで
「福祉型カレッジ」としているわけだけど
利用するには受給者証が必要になる。
つまり、まずは最初の2年 自立訓練の受給者証を取って初めてスタートになるわけ。

放課後等デイサービスや移動支援を利用している人はわかると思うけど
福祉のサービスを利用するには自治体が発行する受給者証が必要。
で、それをもらうにあたっては
この子にはどういう障害があって、どういう生活を目指してどのサービスを
量(時間)的にどれくらい必要としているか を明示して
計画を立てて申請する必要があるわけね。
それが「サービス等利用計画案・障害児支援利用計画案」ってヤツ。

で、例えばその放課後デイをやっている事業所が相談支援事業もやっていたら
事業所が保護者からヒアリングをして案を作ってくれる場合も多いみたい。

だけど うちの場合はそれはなかったのでセルフプランで
つまり保護者の私が自分で計画案を書いて申請をする というのを
もう毎年繰り返しやっていたわけです。

まぁ、一度書いちゃえば あとはほぼコピペで
年齢に合わせて 多少言い回しとか内容を変えたり
時間数増やしたりするくらいだけど...。

ところが、今回卒業後の進路となる事業所にも相談支援事業はなく
受給者証を申請するにあたって どこか(の相談支援事業)につながってください という指令が出たんだよね。

まぁ、セルフプランでも取れないわけではないらしいけど
将来的なことを考えたら
このタイミングでどこかにお世話になるのもいいかなと思って
早速区役所に相談に行った。

そしたら、ぴら~んと1枚コピーを渡され
それには計画相談支援をやっている区内の法人名がずらっと40件近く載っていて
「いっぱいで受けられないところもあるかもしれませんので
 ご自分で電話して聞いてみてください。」と言われたわけ。

はい、は~い と
まずは区内で通勤寮やたくさんグループホームを運営している実績めいっぱいの法人に電話してみる。
そしたらなんと...
”今抱えている相談件数でいっぱいで申し訳ないけど新規は受けられません。”
って... 嘘でしょ⁉

とっても残念だけど、でもまぁ できないもんは仕方ないので、はい次。
育成会系の法人で いちばん近いところに電話。
私「〇〇と申しますが、計画相談の件でお尋ねしたくてお電話しました。」
先方「えーっと、どちらの〇〇様ですか?」 えっ⁉ どちらのって...

よくよく話をしてわかったのだけど
そこの事業所の利用者以外、計画相談支援は受けてない ってことなのだそうだ。
全部に電話したわけじゃないけど、少なくともこの系列の法人はみんなそうらしい。
その後電話した区の自立訓練事業所ですらそうなんだよね。

他にも 最初に書いたとおり、放デイの事業所なので、児童のみ とか
精神障害の人の施設なので、知的は受けてない とかあって
(それは一応リストにチェックがあってわかるようにはなってる)
結局、40件あっても3分の2近くが”およびじゃない”状態...


最初は気楽に考えていた私もさすがに焦ってくる。
区内で実績のある社会福祉法人がいいな とか考えていたけど
そんなこと言ってられる状況じゃない。

で、しょうがないから区の自立生活支援センターにかけてみると
なんと!
そこすら ”いっぱいで新規は受けられません” 状態... omg

ちなみにここセンターと名乗っているけど、区役所の担当課と同じなので
「じゃあ、どうしたらいいんですか?
 毎年高等部卒業して、区外の相談支援をやってない事業所を利用する人とか
 一般就労する人とかが 相談支援受けたい ってなることあるわけですよね?
 そういう人を受けてくれるところを区の方で把握してないんですか?」
って、若干キレ気味に ゴリゴリ押したら
「周りの職員にも聞いて、少し調べてみます。」ってことになった。

で、折り返し電話があって、4件ほど教えてもらえた。
そのうち1件は 私が最初に電話して断られたところだったけど...
しかももう1件は
「精神障害対象になってますが、最近知的も受けてくれるようになったそうです。」
って、おい... だったらなぜリストを更新しておかないのだ...?


こういうのって ほんとおかしいと思うんだよねー。
最初にリストを渡す時点で、なぜこの情報をくれないのか...

そりゃ、役所だから公平を期する必要があってお勧めとかできないのはわかる。
でも、例えば ”〇〇会系は事業利用者のみが対象になっています” くらいは
言っても問題ないんじゃないかね。
そしたら半分は対象外になるのが最初からわかる。

私はたまたま育成会系の先方の担当者がいい人で 丁寧に話を聞いてくれて
”うちは利用者だけなんですよ。”って言ってもらえたからいいけど
区の自立訓練事業所なんて「受けられません。」だけ。
私が「それは利用者のみ対象ってことですか?」って聞いたら
「そうです。」って。

つまり、その情報が得られないと 1件1件しらみつぶしに電話する羽目になるわけ。
ゴリゴリ言った者だけが情報を得られる っておかしいでしょ。

こういうのほんと、お役所仕事だなー と思うんだよね。
リストを作って渡せばいい ってだけで
それを使う人の立場でぜんぜん考えてない。
ほんと意識改革してほしいよ。

役所の人も言われないとわからないみたいだから
まぁ みんなでゴリゴリ言っていった方がいいとも思うけどね。
だってそれ わが子のためだし
わが子のためは結局みんなのためなんだもん。


あ、で 結局バンビは教えてもらった社会福祉法人の1つに
引き受けてもらえることになったんだけどね。😅 
来春なら年明けてから面談で って話で予約できたから良かった。
教訓:Noと言われてもそこで引き下がらず、一応ひと押ししてみると良いよ。

もうほんと1つ1つ 社会的自立に向けて
親がやっとかなきゃいけないことをクリアしていく ってカンジだなぁ...。
やれやれ... (最近これ多い)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

就労への道⑬ 進路が内定しました

2021年09月20日 | 社会的自立に向けて
 前回の記事に書いた福祉型カレッジでの実習も無事終わり
先日「合格通知」が学校経由で届いた。
あとは入学申込書を提出すれば、晴れて入学決定。
やれやれ~。

就学もそうだけど、ギリギリまで決まらないというのはやっぱりつらい...
9月の段階で目途が着いたのは 精神的には助かるなぁ。

就労に至らなかったことを残念に思う気持ちがあるのは正直なところ。
でも、バンビの現在の実力ではそれは難しいというのが結論だから仕方ない。

実習最終日の面談で、「僕はここに入りたいです。」と力強く言ったバンビの
その気持ちが叶ったのだからそれが何よりなんだろう。

ストレス耐性の低いPWSのバンビに無理を強いるのは
平穏な生活まで壊しかねないことは 重々承知している。
実習で慣れないところに通う生活は 見通しが立たないことに不安を感じる
バンビにはやっぱり負荷がかかる。
だから もう実習に行かなくていい というのは
親の私にもちょっとした解放感があるんだよなぁ~。

バンビは何より 普通の子がみんなやっているような生活
友達と連絡取り合うとか、一緒に出かけたりとか そういうことに憧れていて
(まぁそれはなかなかリスクのあることでもあるのだけど)
そういうことがもしかしたらできるかもしれない環境に身を置きたい
そう願っているわけで
働くのは いずれすることになるだろうけど
今はそういう青春生活メインで と考えたとしても悪くないと思う。

何より今はこの新型コロナ禍で企業実習もままならないような状況で
社会がこの状況を抜け出すのにまだあと2,3年はかかるかもしれない 
と言われている。
だったらトータル4年(後半2年で就労が決まればそこで終わり)
のんびり過ごしてもいいのかもしれない。

そんなこんなで ”縁あるところに落ち着く”というか
”そうなったことがいちばん良いこと”だと今は信じていこうと思ってる。

これがゴールじゃなくて、まだまだ先は続いていくんだけど
「就労への道」はひとまずこれで終わりにしよう。
就労できればいいわけじゃなくて
やっぱり「社会的自立に向けて」がこれからの目標になってくるわけだしね。

後は残り半年の高校生活を楽しんでほしいな。
これからも出会いに恵まれて(バンビは割とそういうの”持ってる”人)
いっぱいいろんな経験を積んで 
毎日が”楽しい”にあふれている そんな時間が過ごせたら 
と 母は願っています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

就労のための重度判定を受ける

2021年08月09日 | 社会的自立に向けて
現在の障害者雇用率は 民間企業で2.3%。
全従業員の2.3%の人数 障害者を雇用する義務があり
企業はこれが達成できれば助成が受けられるし
守れなければ 逆に納付金を払わなくてはならないという
障害者雇用推進のための制度が設けられている。

また 重度障害者は1人でも2人分ダブルカウントされるルールがあるので
企業としては ”働ける重度障害者”を雇用した方が
1人分のお給料で人数は2人雇用していることになるからお得なわけで。

で、特別支援学校の高等部に通っている3年生で、企業就労の可能性がある子は
この重度判定を受けるように学校から案内される。

これは療育手帳(東京都なら愛の手帳)の度数とも
バンビが先日受けた 障害支援区分認定ともまた別で
あくまでも 雇用のための障害の度合いの判定 ということになるらしい。


前置きが長くなったけど
バンビも先日 上野にある東京都障害者雇用センターに行って
判定を受けてきました。

最初に親子で説明を受けて、次に本人の面談。
ペグ挿しのような作業をして判定を出すみたいだった。
それから 保護者の面談。
主にコミュニケーションと移動(交通機関の利用等)について質問され
できる・一部できる・できない(4段階だったかも) を答えていく。

先輩ママさんから
普通に答えていたら重度判定が取れなかったという話を聞いていたので
少し厳しめに答えておいた。

別に重度判定になったからと言って 本人が何か得をする というわけではないんだけどね。
あくまでも 企業の側の問題だから。
でも、例えば 
重度の人と判定なしの人と評価が同じで どちらを採用するかとなったら
重度の人を優先したりはあるかもしれない。
人数がWカウントになるもんね。
逆に重度判定を受けたからと言って 何か不利になることもなさそう。

重度判定がつけば終生のものだけど
例えば 今回重度判定がつかなかった場合は
何年か後に改めて判定を受けることはできるらしい。

トータル2時間くらいかかる と言われていたけど
1時間半弱で終了。
バンビは 重度判定を受けました。

まぁ、いざ”お子さんは重度です”って言われると多少ショックな気もするけど
前述のとおり 重度判定を得ていた方が有利な場合もあるのでね。
そこは無事判定取れて良かった。 

こうやって1つずつ卒業後に向けたステップを進んでいくんだね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

就労への道⑪ 企業実習まさかの顛末(続き)

2021年06月21日 | 社会的自立に向けて
「大変申し上げにくいのですが
 バンビくん、今日で実習終わりになりました... 」

先方から電話があり
「挨拶や返事をせず、仕事に対する意欲が見られない。
 作業内容も苦戦しているようだし、本人にもかなりプレッシャーがあるよう。
 お互いのためにならないので 今週で実習を打ち切りにしたい。」と
言われたそうだ...

バンビには吃音があって言葉が出にくいことは事前に伝えていた。
バンビの吃音には波があって、このブログにも散々書いているけど
小さい頃から行事の前には 特にひどくなる傾向がある。
今回も実習が決まった辺りから、緊張とプレッシャーでそれが酷くなっていて
学校でも口数が少なくなっていたり、家でも返事をしなかったりしていたんだよね。

完璧にやりたいけどできないことが多すぎて、無駄にプライドが高くて という
PWSの特性丸出し状態。
力が入ってしまい言葉が出にくくなると、恥ずかしくて余計大きな声が出せなくなる
というカンジだったのかなぁ...

200個以上に区切られた小さなスペースに
ピンセットでこれまた細かい種をつまんで真ん中に置いていく 
という作業の繰り返しは、手先の不器用なバンビには苦手だっただろう。
うまくできないことに一生懸命になれないんだよねぇ...

そんなこんなで 意欲が見られない、働く基本ができてない
という評価になってしまったのは とても残念なことだけど...

実習の受け入れが決まった時、採用に繋がらないことも往々にしてある
ということは承知していたけど
見込みがないと判断されたら途中で打ち切りになるとは思ってなかったから
とても驚いた。

バンビは 納得いってなかったのだろう。
帰路の途中で電話をかけてきて
「どうして来週から学校に行くの? 僕、何か悪いことした?」という言葉に
胸に刺さるものがあった。

とにかく帰ってから話そうね と言ったものの
無事帰ってくるまでは心配で
それに帰って来た時、私はバンビと冷静に話ができるか
ちょっと自分に自信もなかった。

本人曰く 会社の方からは
「今週で実習は終わりになります。月曜日からは学校に行ってください。」
としか言われなかったのだそうだ。

実習日誌のコメント欄にも
それと「挨拶・返事等基本的なことを身に着けるよう頑張ってください。」
としか書かれていなかった... うーん...

見込みがない者に時間も手間もかけてられない ってことなんだろうことはわかる。
そこは企業だからドライであっても仕方ないことなんだろう。
ただ2週間の予定を1週間で打ち切るなら もう少し何か説明とかあってもいいのでは
と思うのは親のエゴなんだろうか...

バンビは「もう〇〇ファームには行けないの? どうしてダメなの?」を
ずっと繰り返していた。
その日の午後は 野菜の収穫をさせてもらって
やっと楽しさや意欲を感じ始めてきたところだっただけに悔しかったのだろう。

もう夕飯の時間をとっくに回っていたけど
2人で堂々巡りの会話をして、一緒に泣いて... 結局2時間以上かかった。

私からは 
・挨拶・返事がはっきりとできなかったので
 やる気がないと思われてしまった。
・種置きがうまくできない日が続いて
 〇〇ファームの仕事には向いてないと判断された。
・失格になってしまったので、予定とは違うけれど
 来週はもう〇〇ファームには通えなくなった。
・バンビはバンビなりによく頑張ったと思う。
 特に遠い〇〇まで1人で1週間通えたのは偉かった。
・〇〇ファームはバンビには合わなかったということ。
 会社はそこだけではないので、別のところを探していこう。
 今回の経験を次に活かせるようにまた頑張ろう。
 特に挨拶・返事は大きな声でしよう。
ということは伝えた。

週末は 気分転換に努めていたんだけど
バンビは「〇〇は僕には合わなかったんだね。また他の会社探してね。」と
いうまでには回復したらしい。
元々スーパーポジティブだけど(そうなるように育てたきらいもあるけど)
驚異のレジリエンス!(てか能天気なキャラ)
まぁ、いつまでもクヨクヨされても困るけどね。


そんなわけで第1期の外部実習は失敗、夢破れてしまい
私も自分で探して来た会社だっただけに かなりショックではある。
でも凹んでいても仕方ない。
親がフォローしてやれるうちの失敗は悪いことではないと私は思っている。
この経験を次に活かせればいいんだもんね。

今後のことは改めて先生とも相談して考えるけど
就労移行支援の事業所を選ぶ方向になると思う。

私も自分が病気したりしてるから
早くバンビの将来にそれなりの目途を付けてやりたいと思う気持ちがあって
まずは就労を決めて、何年かして落ち着いたらグループホームを探して
と焦っていた面もあるのは否めない。

でも、バンビは就労に至るまでに
もう少しいろいろな経験を積んだ方がいいってことなんだろう。
焦らずじっくり行こう。
そんな風に気持ちを切り替えることができて、私も腹が座ったので
今回の経験も無駄じゃなかった。

〇〇ファームには1週間お世話になったから 感謝はしている。
でも、実習中ただの1つも前向きな言葉をコメントに書いてもらえなかった。
いくら出来の悪い子でも 何かしら良いところに目を向けてもらえたら
ありがたかったんだけどね。
そういう会社とご縁がなかったってことなんだな 今はそう思っている。

頑張ったね、バンビ。1週間お疲れ様でした。


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

就労への道⑩ 企業実習まさかの顛末

2021年06月21日 | 社会的自立に向けて
3年生になって、第1期の実習の時期を迎えるに辺り
進路担当の先生から言われたのは
「オフィスワークの実習の募集はあります。
 但し、バンビ君がそこで実習しても
 正直言って採用の見込みはかなり望み薄です。」ということ。

バンビは実習班で”オフィスワーク”を選択し
本人的にはコピーとかシュレッターとかの業務を
それなりに楽しんでやってるらしいのだけど...

一般的に オフィスワークでの求人って
大体パソコンくらいはできて 例えば名刺作成をしたりとか
郵便室の業務なんかを担う つまり漢字の読み書きくらいはできてないと難しい。
本来 知的には軽度の子達が多く属する班なのだろう。
バンビは両方苦手だし
普段の授業も何とか着いていっているというカンジではあったんだよね。

でも採用に繋がらないとわかっていて
この時期実習だけさせるのもどうかと思ったので
その実習はお断りした。

そこで福祉就労に切り替えても良かったのだけど
私にもまだ未練と言うか、いろいろ迷う気持ちがあったりして...
で、自分でハローワークの求人で探した企業の求人票を先生に見せて
もし可能ならここで実習させてもらうことはできないか? と相談したら
先方に確認してみる ということになった。

これが就業技術科だと 就労はすべて先生にお任せで
保護者が口出す余地もなかったりする学校もあるみたいだけど
バンビの学校は 特に問題ないみたい。

そこは親会社は誰でも名前くらいは知ってる会社で
その100%子会社(特例子会社ではなく普通の子会社)が
何故か千葉県で本業とはぜんぜん関係ない農業をやっているんだよね。

私は 以前からバンビには農業がいいんじゃないかな と思っていたので
ギリギリ通える範囲だし
非正規雇用だけど 最低賃金の時給はもらえるし
これはいいんじゃないか と思ったわけで。

でも最初は 今年できたばかりの会社でまだ実習を受け入れる余裕がないから
と断られてちょっとガッカリしていたら
急に やっぱりどうぞ という話になって
そこからは実習に向けてGO! という日々が始まった。

私は 下見にも行って、バンビと一緒に通勤練習も2回して
先生と3人で事前面接にも行った。

そこの会社はいまどきよくある障害者雇用率を稼ぐための
サテライトファームではなく
ビニールハウスもあるけど、地植えの野菜や果物もあって
暑さ・寒さに弱いバンビには大変かもしれないけど
見晴らしもいいし、野菜という成果物が目に見えるのは嬉しいだろうな と。
何より 身体を動かす仕事はPWSには合ってるんじゃないかと思えた。

通勤には バスと電車を乗り継いで1時間以上を要したから
それもちょっと心配ではあったけど、それぞれ乗るのは20分ずつくらいで
下り方面だから 混雑もなく座れるし
バンビにとっては それ程苦ではなかったみたい。

そうやって長靴やら軍手やらも用意して 2週間の実習が始まった。

一般的に 初日と最終日に先生と保護者も同行するパターンが多いのだけど
先方の都合で 初日は担任の先生のみの同行となった。

その日は朝から結構な雨で
作業着やら長靴やらに弁当・水筒等の大荷物を持って出発。
何だか心配で 私は家で何をするにも集中できなかった...。

帰ってきて読んだ実習日誌のコメントには
「挨拶ができませんでした。
 種置きの仕事は難しいようなので午後は業務から訓練に切り替えました。」
と書かれていた。

なんかイヤな予感...

さらにバンビが「明日は休み」と言い出したから また大騒ぎ。
先生に確認しても聞いてないという話だし、日報のどこにも書いてない。
よくよく聞いたら 職員さんに言われたのではなく
一緒に実習している人(他の学校の生徒)がそう言っていた という話。
さらに先生と話を重ねて 調度火曜日が千葉県民の日だということが判明。
千葉県の子は学校が休みだから実習も休み ってことだった。
バンビの認知というか理解力の不完全さがこういうところに現れる...

実習は10~17時だけど 遅れないように8時過ぎに出発して
帰りは 18時半を過ぎるので
お風呂入って、夕飯食べて寝る という状態の毎日。

2日目、3日目と日誌には
「挨拶・返事ができていません。
 種置きが難しいようです。立ち鎌の扱いに苦労しています。」と
そんなことばかり書かれていて
その都度 バンビには注意したり、励ましたり...
それでも心配していた 通勤時の寝過ごしはなく
毎日張り切って出ていく姿に
頑張ってるなぁ と胸熱な日々が続いていった。

そして、やっと1週間が終わるという 金曜日の夕方
バンビがまだ帰宅する前に 担任の先生から電話があった。
「大変申し上げにくいのですが
 バンビくん、今日で実習終わりになりました... 」

(長くなるので、次に続く。)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

成人に向けての準備

2021年04月29日 | 社会的自立に向けて
 バンビ、18歳になりました。
このブログを始めた頃は 18歳のバンビなんて
まったく想像もつかなかったけど...

まぁ、18歳になったからと言って特別なこともなく
日々の積み重ねの上に今日がある というカンジかな。
食に関しては元より、癇癪とか放浪とかの大きなトラブルもなく
ちょっとおバカちゃんだけど(そこが困りものでもあり、可愛いくもある)
気のいい優しい青年に育ち
何より日々をバンビなりに楽しんで生きることができていることに
感謝・感謝の日々です。


 さて、以前にも書いたけど18歳になり、来年には成人するので
今年に入ってから 成人に向けた準備を少しずつ進めているところ。

いままで お年玉やらお祝いやらでいただいたお金を
ずっとゆうちょ口座に貯金してきたのだけど
今後 就労した場合にはお給料、あるいは障害年金とかも
毎月振込される生活口座が必要になる。

なので、別の銀行で口座を作り そちらで定期を組んで貯金し
ゆうちょ口座を生活口座にすることに決めた。
将来 もし地方で暮らすことがあっても、ゆうちょなら安心だしね。

これ、この前 オンラインで講演を聞いた時に講師の人が言っていたのだけど
将来 グループホームに入るとしたら
生活口座は支援員の方に管理(あるいは管理の支援を)してもらうことになるわけで
となったらセキュリティの観点から(別に疑うわけではないけれど)
当然貯蓄の口座とは別にしておく必要があるってこと。

で、まずは バンビの印鑑を作る。
講演会では 実印も作れって話だったけど、とりあえず今回は銀行印を
三文判じゃなく、成人の記念にそれなりのものを作ることにした。
いまどきはネットでサクッと作ることができて便利。
その印鑑を登録するよう変更の手続き。
ゆうちょ口座は通帳しか作ってなかったので、キャッシュカードを作る依頼もする。
この辺りが 本人が成人する前なら親ができること。

続いて 銀行口座の開設。
これ、いまどきはネットなんだよね。

バンビはまだマイナンバーカードを作ってないので
健康保険証を本人に持たせた写真と、それを補完する資料が必要で
今回は住民票を用意して それをアップロードする。
(この辺りは 銀行によって多少異なるらしいけど。)

いやー、こんなの本人自分でできないよね。
でも逆に言うと、成人してからでも親が作れるし、印鑑もいらないってことになる。
通帳も いまは基本Webで、紙の通帳は発行されない。
まぁ、貯金用の口座だからWebでもいいのだけど
本人のスマホにアプリをダウンロードするのは心配もあるし
手続きして 紙の通帳を発行してもらおうと考えている。

追記:定期預金を開設して通帳を作ろうと銀行の窓口に行ったら
 「当行では15歳以上はご本人様に来行していただかないと...」ってことだった。
 知的障害がありますがと言っても、通帳作るのは本人が来ないとダメらしい。
(定期口座の開設自体はネットでできるんだけどね。)
 成人したら本人以外は一切処理ができないけどいいのか?とも聞かれた。
 まぁ、ネットなら本人かどうかは確認しようがないからこのままでもいいのかな。
 後は例えば子どもの資産の管理をしている私に万が一の事態があったとしても
 オットなり第三者にそれがちゃんと引き継げるように管理をしておく必要があるってことだよね。 

というわけで、とりあえず口座の用意ができたので
この後は 本人にゆうちょ口座のお金の出し入れの練習をさせる予定。
平日でないと余計な手数料がかかるから、夏休みの課題になるかな。


顔写真付きの身分証明書って 何かと必要になるから
今後はマイナンバーカードも作らないとダメかも...。

まぁそんなこんなで
成人の向けての準備・第一段はいまのところ着々と進んでいます。
就労についても いよいよ最終学年なのでいろいろありますが...
長くなるので、また改めて書くつもり。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

僕が一人になったら

2021年01月11日 | 社会的自立に向けて
 バンビはよく突然意味のわからないことを
(よく聞けば言いたいことはわかるのだけど)
それも主語ナシに話す傾向があって 
”はぁ?何の話?”ってなることが多いのだけど

先日も夕飯を二人で食べながら(オットはまだ帰宅してなかった)
「お父さんも、お母さんもいなくなったら
 僕 ご飯を誰に作ってもらったらいいんだろう?
 誰かに来てもらって作ってもらえるのかな?」と
急に言い出したのでびっくり。

いや、何の前触れもなくいきなりなんでそんな話?
と思ったけど、一応ちゃんと応えてみる。

「そうだねー、自分で作れるようになればいいけど
 毎日毎食は大変かねぇ...。
 誰か作りに来てくれたらいいけど。」

そこで、いずれバンビと話さなければいけないと思ってきた話題を振ってみる。
母:「グループホームっていうのがあってね。
 何人かで一緒に住んで、ご飯は作ってくれる担当の人がいるんだけど
 将来そういうところで暮らしてみる?」と聞くと

バンビ:「え? それって何? じゃあもうここには住まないの?」

母:「ほら前に、近所の施設(短期入所のレスパイト利用)にお試しで
   お泊りしたことあったじゃない?
   ああいうカンジで お部屋があって、みんなで暮らすの。」

バンビ:「それじゃ、僕は結婚できないの?」

おぉ、そう来たか。いきなり核心を突いてきたな...。


母:「そっか、バンビは結婚したいんだもんね。
   別に結婚しても入れるグループホームもあるって聞いてるけどねぇ。」

それは嘘じゃない。そういうホームもあるにはある。

母:「ただ、結婚ってうのは相手もあることだからね。
   バンビが結婚したいって思っても
   いいですよって相手が言ってくれないとできないもんなんだよ。

   ずっとここに住むなら
   ご飯作りに来てもらう居宅支援のサービスとかもあるかもしれないから
   そういうのを利用するとかかなぁ...。」

会話はそれで終わってしまい、私にはせつなさと不安だけが残った。


バンビは自分の未来をどんな風に描いているんだろう?
バンビが夢見ているような 好きな人と一緒に暮らせる日は来るの かな?

一人っ子のバンビは、オットと私がいなくなったら
もう家族がいなくなってしまう。それはきっと寂しいよね。

私はこの子の行く末を 誰にどんな形で託したらいいのか...

本人の気持ちに寄り添いながらも
でも現実的には 一人でここに住み続けるのは難しいだろうし
実現可能なプランに持っていかなくちゃならないわけで
うーん、悩む、すごく悩む。

自分が元気で、行動が起こせるうちに
彼の人生の目途を付けてあげないと そんな気持ちに駆り立てられる。

メールはこちらまで→yakkoxhs@gmail.co
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

就労への道⑨就労継続支援B型サービス利用希望のためのアセスメント

2020年12月10日 | 社会的自立に向けて
 12月に入って、今度は作業所での実習が3日間。

これは卒業後、就労継続支援B型(いわゆる作業所)サービスを利用を
希望する生徒のアセスメントのために行われるもの。
B型を利用することを希望しない人は受けなくていいけれど
バンビみたいな子はお世話になる可能性もあるので
高2のこの時期に受けることになっている。
(でも、これも自治体によるみたいで 隣の区にはない制度らしい。)

 で、バンビは自宅から徒歩20分強のところにあるB型作業所
(区が割り振るので自分では選べない)にお世話になることになった。

ここは 私も何年か前に一度見学に行ってるので、中の様子は大体わかる。
就労A型と就労移行支援も併設なんだけど
A型は主に聴覚障害の方向けの作業内容(大きな音がする工場)なんだよね。

前回の企業実習と同じように 事前に保護者も一緒に面談をして
最終日にまた総括というカンジ。
(学校は直接関係ないので、担任の先生は同席しない)

いやほんと、保護者も何かと忙しい。フルタイム勤務の人は大変だよね。

で、作業所なので企業に比べれば ゆったりした雰囲気だし
年代の近い利用者さんもいるので バンビにとっては楽しかったみたい。

ここは実習性も食堂で給食を食べられるので 私としては助かった。
バンビは自分で「ご飯を少なめでお願いします。」と言えるんだけど
量的にはそれでも多かったみたいで おなかいっぱいになったーと嬉しそうだった。

さて、ここでの振り返りでも 前回の企業と同じようなカンジで...

帰りは挨拶できるのに、朝は恥ずかしいのか自主的にはできなかった。
ノリの良い作業とそうでないものがあって、集中力にムラがあった。
誰にでも得意不得意はあるけど、できればバランスよく仕事ができたらいいですね というお話。そりゃそうだ。

協調性はあるし、チャイムが鳴るので時間を意識した行動もできていた。
情緒も安定していたし、体力的にもOK とのこと。

担当の支援員さんがとても感じの良い方なので
「最後に何かありますか?」と言われた時に 思わず
”将来の進路について悩んでます。” みたいな相談になってしまったんだけど...。

B型利用は問題ないと思うが、就労移行でいけるかどうかは
まだ2年生なので 様子を見てからになると思う。
(3年になってぐっと伸びる子もいるので。)
ただ、就労移行は2年しかないから 焦らず最初はB型でスタートして
慣れたら就労移行にシフトするのもありですよ とのこと。
もちろん、B型から就労につながる方もいるし、この作業所ではそういう実例があるそう。

うーん、今 こんなコロナ禍の状況で、ただでさえ企業就労は厳しいし
就労移行の2年をどのタイミングで使うかもなかなか判断が難しい。

ほんと 何事につけ、運と縁とタイミング なのよねー。

別に何がなんでも企業就労とは思ってないし
今のバンビにはそれが厳しいのはわかってるつもりだし
でも 親の欲というのかなぁ... 
どうせ働くならお給料いい方がいいし
作業所より企業の方が 本人もやりがい感じられるんじゃないか などと
ついつい思ってしまうんだよね。
(実際には そんなことなくて、それぞれなんだってことはわかっていても)

そこは何て言うんだろう、就学の時の
行けるものなら あわよくば普通級で みたいな
親のジタバタさ加減が出ちゃうというか

私もまだまだだなぁ と思うけど
あと1年でこの辺り変わってくる(どこかで諦めというか踏ん切りがつく)のかなぁ...。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

就労への道⑧外部実習終了

2020年12月10日 | 社会的自立に向けて
 もう先月のことになるけど、バンビは某公共団体での5日間の実習を無事終了しました。

通勤練習ではつまずいたけど、本番では無遅刻無欠勤で頑張れたから良かった。

お昼はお弁当持参で、毎日お弁当を持たせるのは幼稚園以来だけど
たった5日でも 食べる量が違うので、あれこれおかずを考えるのは
冷凍食品頼みでもなかなか厳しかった母。
うーん、将来は給食や社員食堂のあるところに行ってほしいよー。


最終日に担任の先生と一緒に保護者も行って
作業の様子を少しだけ見学させてもらった後 先方の担当者と4名で反省会。

バンビは吃音があるのと、シャイな性格のせいか
挨拶が促されないとできなかったらしい。
無遅刻・無欠勤と同じくらい そこは基本だから
自発的に頑張ってほしかったなぁ...。

ゴム印を押したり、線を引いたり、資料を折って挟み込みをしたりといった
事務ワークの補助をさせてもらったのだけど
手先が不器用なので時間がかかったり、曲がってしまったり...

気分にムラがあって、集中が続かない時があり 45分が限度だったみたい。
職員の方が時々確認を入れれば、作業自体は正確にできていたそうだけど。

慣れてくると 周りとのコミュニケーションも円滑にできるし
体力的にも問題はなさそう とのことだった。(それも働く基本だもんね。)

5日間では 苦手な作業をやらせるのは厳しいのか
練習すればできるようになるのか、そこの見極めは難しかったそう。

まぁ、そんなわけで 今回は実際に外に出て働くことを体験すること自体が
私的にはバンビに設定したテーマなので
そこは良かったのだけど
企業就労への道は なかなか険しいなぁ というのが率直な感想かな。

クラスの子は11月の初めくらいか 順次実習に出ていて
学校のムードも当然実習に向けて 一色だっただろうし
バンビにとっては見通しの立たない不安もかなり大きかったんだろう。

実習に行く前の方が 家庭でもやたらグズグズしてオットに怒られていたり
ちょっと不安定さが見られたんだけど
いざ 実習に入ったら5日間は特に問題もなく(疲れた様子はあったけど)
やっぱり1日やってみて様子がわかった安心感 というのが大きかったんだろうなぁ と思ったりした。

まぁ、何事も経験なのでね。
これを踏まえてまた進路選択を考えていけばいいと思ってはいるのだけど...
親の私も先の見えない不安に 心が落ち着かない。
それはバンビと一緒なんだなぁ...。

さて、次は就労支援サービス(B型)利用のためのアセスメントがあるし
なかなかに忙しい日々が続く。
本人の方がまだ実感がないのかのんびりしていて
親の方がやきもきするのも なんだか疲れる~。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする