バンビ・わーるど

プラダー・ウィリー症候群の息子「バンビ」を愛し、その成長を見守る母・suzuのつれづれ日記(&ときどき猫だより)

映画「くちづけ」を観て

2013年05月29日 | お気に入り&おすすめ
どんだけブログ放置なんだか...

春先からこっち 何かと忙しく、しかも 最近疲れやすくて夜はすぐ眠くなるし...
書きたいネタはいろいろありながらも、PCとまともに向き合えないままでした。


でも、今日はどうしても 今すぐUPしたくて。
映画「くちづけ」を観てきました-。
公式ホームページはこちら→映画「くちづけ]」

もうとにかく号泣。
ネタバレにならない(オフィシャルに公開されている)範囲で書こうと思うんだけど

”病のため余命わずかの父親と、知的障害者の娘。
 父親と娘の<衝撃の事件>により、娘が亡くなってしまう...。”
 と書けば
大体、何が起こるのか 想像もつくというものだけど。

原作は東京セレソンという劇団の演劇で、主宰(だった)の宅間さんがある新聞記事を読んで
それを元に書き上げた というものらしい。

映画もグループホームのリビングを中心に展開していて、非常に演劇的な作り という印象。
「これを撮らなきゃ死ねない」という堤監督の思い入れも感じつつ
そこは堤監督ならではの笑える要素も盛り込まれていて、純粋に映画として面白かった

この映画を、障害者に直接関係のない人にも是非是非観てほしい。


”ずっと父と娘 二人で一緒に生きてきた。
 でも、もうこの先一緒にいられなくなるとしたら...。
 親亡き後、最愛の娘を 犯罪者にも浮浪者にもしたくない。
 どうしたらいい? どうしたら?”


これって、去年観た「海洋天堂」と同じシチュエーションなんだけど
結末はまったく別のものなんだよね。

「海洋天堂」の父親は 息子・大福が一人で生きていけるようにさまざまなことを仕込んで
周りの支援も得て、大福はそれに支えられながら親亡き後も生きていく。

「くちづけ」の父親も、もちろん自分の亡き後の娘の生活のことを考えて、施設に預けたりとか努力はしてるんだけどね。
”人に頼ると迷惑をかけるから”と、近しい人にも病気のことを隠し通す。

親としてのあり方もいろいろ考えさせられた。


”知的障害者は親亡き後、浮浪者か犯罪者になるしかないなら
 そんな社会が間違っている。
 我が子の行く末を案じて親はおちおち死ねないなんて
 そんなの世の中がおかしいのだ。
 変えていかなくてはいけないはずだ。”

だからこそ、多くの人にこの映画を観てほしい。
こういう映画が商業的に成功することは意味があると思う。
障害者のことを、その生活を、家族の想いをもっと知ってほしい。

障害があろうと、病気であろうと、身内がいなかろうと、貧しかろうと
日々不安に苛まれることなく生きていける
それがあるべき社会の姿。
例え高い理想であっても、目指すべきはそういう社会。
そんなことも思った映画でした。 

メールはこちらまで → bambi-suzu@mail.goo.ne.jp
コメント (3)
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