バンビ・わーるど

プラダー・ウィリー症候群の息子「バンビ」を愛し、その成長を見守る母・suzuのつれづれ日記(&ときどき猫だより)

接し方の勉強

2015年10月22日 | 日々の出来事
ミニバスケ関連のイベントで出番を待つ間、バンビは5年生のCクン(健常児)と一緒にいて楽しそうにしていた。
ところが...
いざ、出番 となった時、バンビが泣きながら私のところに来て「Cクンにつねられた...。」と。

Cクンは優しい子で、日頃バンビ達障害児の面倒もよく見てくれてる。
友達をつねるようなことはしそうにもないんだけど。
バンビの思い込みか、こちらに何かきっかけがあったんでは? って気がした。

バンビはCクンが好きで、PWSって好きな人には依存しやすいんだよね。
好きな気持ちが余ってしつこくしてしまう傾向があるから要注意なのだ。

でも「僕は何もしてないのに、やってきたんだよー!」と大泣きするバンビ。

取り合えず出番なので泣いてる暇はない。
”わかったから行きなさい。”となだめすかしてなんとか送り出す。

でも、出番が終わってしばらく様子を見ていたら、また一緒に座って、トイレにも連れだって一緒に行く。
何なんだか?


このことは私からは先生には言えなかったけど、様子を見ていたスタッフさんが報告を入れてくれたそうで
後ほどキャプテン立ち合いの下、バンビとCクンが交互に呼び出されて状況確認。

Cクンはバンビをつねったつもりはないけど、行くよってなった時にバンビがなかなか立ち上がらなかったので腕を引っ張った。
それが痛かったのかもしれないと思う ということだったようだ。
ごめんなさい と謝ってくれた。

もちろん先生は頭ごなしに叱ったりしない。
バンビ達は言葉で言っても伝わらない時がある、すぐに動けないこともある。
こちらが思う以上に (痛くされたとかを)強く感じることがある ということをわからないといけないんだよ と教える。

このクラブは障害児が健常児と共に活動できる場なんだけど
それは、健常の子ども達が障害のある人や弱い人にどう接したらいいか を学ぶ場所でもある。

障害者はどんどん外に出て、どう接してもらったらいいかを健常者に知ってもらうべき ってことでもあるんだろうな。


場面緘黙症で人前に出ると緊張して顔も上げられなくなる子に 最初はとまどっていた子ども達も
回を重ねるうち慣れてきて 接し方のコツをつかむんだよね。
子どもの力ってすごいなー って、いつも思ってほんとに感心する。

子どもを治すのも子ども、子どもは子どもの中で育つもの。

障害児も家にこもってテレビ見たり、ゲームばっかりしてないで どんどん外に出るべき。
経験は宝だよ。
その子自身のためもあるけど、その子への接し方を周りに会得してもらうためにも。

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卒対

2015年10月21日 | 日々の出来事
卒対=卒業対策委員会 ですね。
私 小学校でもやることになりまして、いよいよバンビ達6年生の卒業に向けて、動き出したんだけど...

卒対委員8人のうち、支援級は私だけ。完全アウェイだよー。
まぁ、同じ幼稚園だった人が他に3人いて、そのうちの1人がリーダー格のママさんなのでありがたいけど。


それに今、ママ同士の連絡はLINEが主流。
何より一斉同報しやすいし、ノートとかの機能を活用すればかなり便利。
だけど、どんどん会話が流れて来て、誰かが交通整理したりまとめたりしないと大変なことになる。
朝起きたら40件近いコメントが来てたのには驚いた。
(で、結局大事なことは文書でまとめて通達することに落ち着いたけど。)


うちの学校は 卒業を祝う会が実質謝恩会でそれが2月末に行われ
謝恩会と呼んでるのが、参加任意の卒業記念親子お楽しみ会(先生は顔を出すだけ)みたいになってるんだよね。

で、その後者の方は 親は親、子は子で席を設けるらしいんだけど。
支援学級って、途中編入の子もいるし、学区外から登校してる子も多くて
同学年の普通級に知り合いが少ないから しゃべる相手もしゃべるネタもない という状況。

特に去年は6年から支援級に来た子が半数いたので、謝恩会には参加せずクラスで茶話会をしたらしい。
うーん、今年はどうしよう...。


祝う会の方も、例えば 子ども達1人ひとりの現在と小さい頃の写真をスライドショーで流すんだけど
そこに入学式のと、最後の運動会の組体操の写真も入れよう とかLINEで話が進んでいって。
いやいや、支援級どれも写ってませんけど...。
(6年前はまだ支援級がなかったので、入学時点では今の支援級の6年生誰もいなかったんだよね。)


普通級の人に特に意識がないのは仕方ないことなんだけど、でもこういう時やっぱりちょっと悲しくなるんだよなぁ。
”どの子もみんな○○小の子”と言われながら、現実は支援級にクローズされた生活で
ほんとに普通級・支援級交流して一緒に活動してるのはわずかだもんね。


それでも支援級代表の私としては、そこは 支援級の写ってる写真も混ぜてくれと配慮をお願いしてかなきゃならないし
いやー なんせLINEなんで文字が残るからねー。言葉選ぶのに気を遣う。
こういうのって難しい。


それに配慮が必要なのは、なにも要支援の子達だけじゃなく
同じ小学校の6年生でも、家庭環境も親の考え方・感じ方もそれぞれだし
例えば外国籍のお子さん(親が日本語わからない、宗教上食べられないものがある)とか、貧困家庭だってあるわけで
そういういろんなところに配慮しながら進めていかなくちゃいけないのって、ほんと大変なことなんだよね。

まだまだ始まったばかりの卒対。この先どうなることやら。

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最後の運動会

2015年10月21日 | 日々の出来事
10月も気づけば下旬に入ってしまった...
もうこの辺から年末までは駆け足で日々が過ぎていくカンジですなぁ。

さて、書きたいことはいろいろあるんだけど、まずは小学校最後の運動会の話。

当日は暑いくらいの日差しで(小学校の校庭って日影がないので、それはそれでツラい)まさに運動会日和。

バンビはまずは4年生の棒引きに出場。(支援級の4年生以上が参加)
赤白それぞれ、スタートして所定の位置まで走ってから順次棒を取りに行くんだけど
後ろの方からスタートして走るのも遅いバンビ達がたどり着く頃には
早い子がさーっと棒を引いてきていて、残り数本を赤白で取り合ってるような状況になってる。

バンビはそういう中に自分から入っていくようなことはできないらしく
どうしていいかわからず、ただうろうろしているだけで終わってしまう。

続いて、6年生の100m走に出場。
これも他の子が駆け抜けていった後を一人ジョギングみたいなカンジで走ってたけど...。
3人で走って3位=ビリだったんだけど、本人的には他に4位の子もいる中自分は3位で満足だったみたい。

6年生の組体操や、5・6年生の騎馬戦には出場せず。
まぁそもそも体力的に無理だし、練習にも参加するのは難しいから仕方ないんだけどね。

ちなみに今何かと話題の組体操、うちの学校は5段でした。
ピラミッドはあったけど、それ以外はやっぱり例年よりは控えめなカンジ?
それでもピラミッドのいちばん上の子は校舎の2階と同じ高さで、見ていてハラハラする。
きちんと組み上がった時はそりゃ感動はするけど、その一瞬の感動のために
怪我のリスクを抱えてまでやるのはどうなんだろうか と思わなくもない。
いちばん下の真ん中の子にかかる荷重は相当だし、やっぱり危険だと感じるもんね。

ま、それはともかく...。


全員参加の大玉おくりが終わってお昼。

午後の応援合戦の後はすぐ支援学級のダンス。
1学期に連合運動会で踊ったR.Y.U.S.E.Iを全員黒Tシャツに赤いリストバンドで揃えて踊った。
30人もいれば、校庭いっぱいに広がってダンスできる。
思えば4年前、このクラスができたばかりの時は7人しかいなくて、普通級の子達にも声かけて参加してもらったんだよなー。

その後は、ひたすら見学&応援が続いたバンビ。
ぼーっとはしていても、ふらふら立ち歩いたりせずおとなしく座り続けていられるのは彼の良さだと思う。


最後に5・6年生の演技「南中ソーラン」に出場。
捻じり鉢巻きに、裸足で、校章入りの揃いの法被姿。代々引き継がれる伝統の法被なんだよね。


バンビ達は真ん中の奥の方、つまりあまり目立たない位置に配列されるようになっていたけど
それなりに一生懸命踊っていて、まぁ細かいところは合ってなかったけど全体的には大きく間違わずにやれていた ってカンジかなぁ。
その姿に思わずうるうる来てしまった。

できなければ他の子の迷惑になるから出せない と言われて、去年は出場できず(6年生だけ出場)
それでも6年生になったら出るんだと憧れ続けて、うちでもDVDを見ながら練習を重ねていたバンビ。
頑張ったなー。
学校でも連日繰り返していた練習は大変だったと思うけど、やり抜いたことは大きな自信になったと思う。
お疲れ様。


こうやって盛りだくさんの秋の行事が1つ1つ過ぎていき、卒業に向けて進んでいくんだよねぇ。

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年齢相応

2015年10月02日 | 障害児の親
例えば

自分よりはるかに背の高い高校生の息子と手をつないで歩くお母さん。

電車内で隣に座る十代半ばの娘を自分の膝枕で寝させるお父さん。

普通なら たぶんそんなことしないだろう。
でも、子供が障害児ならば... 
彼らにとってはきっとそれが日常であり、特別珍しいことでもないんだろう。


本来 子どもは思春期になると
”おふくろなんかと 並んで歩けるか。”とか”お父さん、臭いからイヤ。”とか言い出す。
親としては大いにショックだけど、でもそれは生物学的には 親離れへの道を順調に歩んでいる証なんだとか。

でも、障害児は成長の加減からなのか、自分からそういうことを言い出さなかったりする。
見た目より中身が幼いんだよね。
親は いつまでも子どもがかわいいから、いつまでもベタベタとそばに寄り添う。

そうやって端から見たら不自然な光景ができあがる。

そりゃ安全確保のため常に手をつないでおく必要がある人もいるだろうけど
私が知ってるその子達は少なくともそういう状況ではないはず。



”障害のある子に対し年齢相応に接していない親が多い。”
というのは私だけの意見ではなく、以前読んだ本にも書いてあった。

いつまでも小さい子扱いされる大人に近い子ども達。
親が自立を阻むようなことになってはダメなんじゃないかな。

それにそういう習慣は親以外の人にも同じようにする可能性があって
それが対人トラブルや性的被害につながる恐れも...。


バンビも私と連れ立って歩いている時なんかは よく手をつないでくるけど
余程彼が不安がっている時とか、車の通りが多く安全確保が必要な時等以外は
できるだけつながないようにしている。
「もう6年生でしょ?」と言えば済む話。

年齢相応の扱いをすること。
自立のために親がすべき大事なステップだと思うんだけどな。

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