バンビ・わーるど

プラダー・ウィリー症候群の息子「バンビ」を愛し、その成長を見守る母・suzuのつれづれ日記(&ときどき猫だより)

言葉にまつわるあれこれ

2012年03月20日 | 成長記録
バンビは1~2ヶ月に一度、療育園でST(言語訓練)を受けてます。

2年前の今頃は、まだカ行の音がうまく発音できずほとんどタ行に置き換わってしまってたりとか
構音・発音で課題は多かったんだけど
それもいつの間にか少しずつ克服できてきたらしい。

確かに最近、発音が何だかわからなくて会話が成立しない ってことは少なくなってきた気がする。

もちろん、まだ完全じゃないから 先日の下校時の会話では
(ちなみに、いつも給食のことを報告してくれるんだけど
 その日は事前に献立表を確認しておくのを忘れた。

 バンビ:「今日はクリァパンだったの。」
 私:「え? カレーパン?」
 バ:「違う。クレァパン。」
 私:「うーん... 黒パン?」
 バ:「違うよ! クレアパン。
    チョコが甘くておいしいんだよっ!」

家に帰って、献立表を見てわかった。正解は「エクレアパン」でした。
ホワイトデーだったんだよね。
”給食でそんなパン 出るんかい” って、カンジだけど...。

でも、そんな風に 例え発音が悪くて伝わらなくても
バンビは何とか伝えようと 他の言葉で説明をするようになってきたんだよね。


語彙も増えて、絵カード見てもわからない・言えない単語というのはほとんどなくなってきたし
例えば、「れいぞうこ」とか「ゆきだるま」とか発音しにくい単語は
バンビが自分で意識して、ゆっくり発音しようと工夫している様子が見られるらしい。
そういうところも すごく成長している とSTの先生に誉めてもらった。


ただ、まだ助詞の使い方とかはイマイチで
”○○が△△を★★する。”はわかっても、同じ状況で
”△△を○○が★★する。”に言い替えると混乱したり...。

まぁ、聞き取る力とか短期記憶とか いろいろ絡むことだし
無理もないのかもしれないけど。


あと、会話の内容も少し大人っぽくなってきて

 バ:「今日もパパ遅いの?」
 私:「うん。最近お仕事忙しいみたい。パパも大変なんだよ。」
 バ:「心配だねー。」

と言ったので、思わず吹き出してしまった。
そういう言い回しをどこで覚えてくるんだか...。
子供って面白いな と思う瞬間。

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まっすぐにする

2012年03月15日 | 日々の出来事
バンビはまだ側弯のチェックには引っかかっていないけど
でも、普段の姿勢はけっして良くなくて
いつも身体が左に傾きがちなのが気になってきた。

注意すると、その場はまっすぐにするけどすぐ元に戻る。
それをしつこく「ほら、曲がってる。」と身体に触って直そうものなら
機嫌が悪くなったり、怒り出す始末。

誰のためだと思ってんのよ と、こっちもイライラ...。


でも、たまたまニュースで
突発性側弯症の中学生の女の子が闘病しながら体操を続け
アジアジュニア選手権の個人総合で優勝した という報道を一緒に見たんだよね。

背骨の曲がっているレントゲン写真
痛みに顔をしかめながらも練習に打ち込む姿
練習が終わると身に着けるコルセット

バ:「お姉さん、痛いの?」
私:「そうだよ。バンビも背骨曲がったらコルセットを着けるんだよ。」
バ:「やだやだ、まっすぐにする。」

百聞は一見にしかず。
効果覿面。
まぁ、どこまで続くかはわからないけど...。
っていうか、それ位でくい止められるものなのかもわからないけど。


芦川選手には、側弯に負けないで頑張ってほしいです。
今 側弯と戦っている子供達の痛みや辛い気持ちが少しでも楽になりますように。

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訓練は必要なれど

2012年03月15日 | 日々の出来事
ここ2日程、下校時に迎えに行くと涙目のバンビ。
どうやら先生に叱られたらしい。


バンビは失敗したり、間違えてしまったりすることへの恐怖感や挫折感 
というと少し大袈裟だけど
それをかなり過大に受けとめるところがある。

プライドの高さもあるだろうし、不安感が強いこともあるだろうし
融通のきかないところとか 
たぶん、いろんな要素が絡んでいるんだと思うけど。


つまり、失敗した→こんなはずじゃなかったのに。
          すごく恥ずかしい。
          もうダメだ。 終わった...。 みたいなカンジ?


間違いを指摘されたり、叱られたりすることも同様。
すごく嫌い、すごく苦手、すごくショック。

だから泣いて泣いて、もう周りの人の言葉も耳に入らなくなる程泣いて
段々何でこんなに泣いてるのかもきっともう自分でもわからない程の
大泣きになってたりする。


先生としては、その辺のバンビの頑固さを何とかしなくては と
その”大泣き”に落ちる前に
気持ちの切り替えができるように仕向けようとしてくれているんだろう。

それはそれでありがたいことだと思っている。
”気持ちの切り替え”は 私も常日頃心がけているバンビの課題なわけだし。


ただ、その訓練のきっかけを ”食”に関することにしてる時があるのが
私としては受け入れがたい。

例えば、おかずをよそったお皿から自分の分を選ばせる とか。
それが遅いとやり直しで、順番が最後になったり。


バンビにとっては、こと”食”に関することは
どうしても冷静ではいられなくなるんだよね。

食べられないかもしれない、もらえないかもしれない。
それは彼にとっては 非常に酷なことだから
必死になりすぎて、他のことが見えなくなったりこだわりが強くなったりする。
それはPWSだから仕方ない と思うんだけど...。


だから 連絡帳にやんわりと「訓練するなら”食”以外のことで」と書いたんだけど
それに対して先生からは
「学校ではいろいろな場面があり、時には食事の場面にもなります。」
というコメントが返ってきた。
うーん...。

”失敗したり、間違えたりすることは誰にでもある。
 その時に意味を理解して納得できるようになると
 気持ちの切り替えも早くなります。
 わかるように教えていきますが、バンビくん自身も乗り越えたり
 切り替えたりする力をつけていってほしいと思っています。”

という先生の考えは、私ももっともだと思うんだけどね。


「PWSだから、”食”に関しては仕方がない」と思うのは
親の甘えなんだろうか?
食べることに関しては何かと制約がある子だから
(本人がそれを自覚しているかは別として)
できるだけそれに関してのストレスはかけたくない と思っちゃうんだよね。


まぁ、世の中に出たら 確かにそうも言ってられない ってことも
わかってはいるんだけど
何かかわいそうで...。
(ちなみにオットも同じ意見)

もうちょっと様子見てみようかな。

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普通級と支援級

2012年03月10日 | 就学に向けて
2月から3月にかけて、療育の保護者会、幼児グループOBの懇談会、クラスの保護者会と立て続けにあり
いろんなママ仲間の話を聞いた。

人の話を聞くって勉強になるし、それを元にいろいろ思うところ考えるところもあり
追々書いていけたらと思うんだけど
まずはクラスの保護者会で印象に残った話。


そのお子さんは4年生になる今年度、別の小学校の普通級から転校してきた男の子で
まぁ、最初は多動・暴言・多害が激しく、正直”すごい子が来たなー。”という印象だった。

でも、運動・勉強が苦手な子が多い支援級の中では
普通級で3年間頑張れただけ能力的にはできる方で
行動の問題が納まれば、たぶんクラスのリーダーになれそうだなという気はしてた。


そのママが語るには
「普通級にいた時は、最初から この子はこういう子(だから特別で、仕方ない)
 この子にはこれはできない と先生もクラスの友達にも思われてた気がする。
 それで許されてもいたし、甘やかされてもいた。
 
 あと、周りにお世話好きな子が何人かいて、いろいろやってくれてたし
 何かやりそう(暴力とか)になったら、その前に止めてくれてたりもしたので
 そういうことはあんまりやらずに済んでいた。

 でも、支援級に来たら 
 決められたことは決められたとおりに自分でやることを求められる。
 できないからやらなくていいとは誰も言ってくれない。
 (逆にちゃんとやったら誉めてもらえる。)
 
 いままで放っておかれたのが、常に指示されて、見守られて
 本人もそれに混乱していた。
 
 もちろん、お世話係の子もいないから、暴力なんかはやってしまって
 そういうところはかえって目立ってしまったけど。」

ということだった。
 

そうかもしれないね。
そりゃもちろん、普通級でうまくやっていけるならみんなと同じところで成長していくのが理想だと思う。
実際、障害があっても普通級で頑張ってる子はたくさんいるだろうし
バンビだってできればそうしてやりたかった。

でも、たぶん バンビの場合(性格とか能力とか)は
普通級では”お客さん”でしかいられなかったんじゃないかと思う。

”バンビくんは○○だからできない。できなくても仕方ない。”
じゃあ、バンビにもできることはないか、同じことでもやり方を変えればできないか?
中にはそういう発想で考えて、対処してくれる先生もいて
そしたら学校生活はそれなりにうまくやっていけるのかもしれない。


でも、それは果たして バンビ自身のためになるのかな と思ってしまう。
”できなくても仕方ない。”は ”だからやらなくてもいい。”になったりして...?

それに、周りが合わせてくれることは”当然”なんだろうか?
もちろん、ノーマライゼーション(障害があっても誰でも普通に暮らせる社会)の実現を目指し
それが”普通”のことになるように努力していくことは大事だと思う。
でも、世の中に出たら、みんながみんなそんな風に考えて対処してくれるわけじゃない
というのが まだまだ現実だと思うんだよね。


たぶん、普通級か支援級か っていうのは、実際には問題じゃなくって
この小学生という 子どもの成長にとってとても貴重な6年間を
”どのように過ごすか”が 大事なんじゃないかと思う。

”どのように過ごして、何を育てたいか・何を身につけさせたいか。”
それができる環境であって、なおかつ本人の居心地が良いことがいちばん。
まぁ、本人も 例え厳しい環境であっても
昨日より今日できることが増えて、自分に自信が持てるようになってきたら
居心地なんて どこにいようと自ずと良くなる気もするけどね。

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人との関わりの中で

2012年03月09日 | 日々の出来事
3月になっても寒い日が続きます。
私はやっと目眩と咳が落ち着いてきたと思ったら、また風邪の症状(鼻とくしゃみと咳)が...。
これはもしかして花粉症デビューか?
ともかく体調が万全ではないのは辛い。


さて、先日すぐ近所の児童館の”プラレールまつり”に行ってきた時のこと...。

ちなみに”プラレールまつり”というのは、遊戯室一面に線路を敷いて
そこに一人1台・3輌編成の電車を選んで(途中交換はあり)
自由に走らせて遊ぶというもの。


バンビの選んだ電車は電池のせいなのか、どうにもスピードが遅く
ちょっとした傾斜でも登りきれずに止まってしまう。

私は部屋の隅にいて、できるだけ手も口も出さないようにただ見守っていたのだけど
バンビは物怖じせず 側にいる子に話しかけて
登れなくて脱線したのを直してもらったりと 
何かと助けてもらいつつも 楽しそうに遊んでいた。


ちなみに バンビの電車が遅くてつかえそうになった時
子ども達の対処の仕方って面白くて
自分の電車を一時停止させて、少し感覚を開ける子
黙って自分の電車を持って、バンビの電車を抜かして前に置く子
「その電車遅いから、抜かしてもいい?」と断ってから前に移動する子 といろいろ。

バンビは自分の電車のことしか見てないから
まぁ、そのどれでも構わないんだけどね。


でも、途中で バンビのがあまりに遅いので
児童館スタッフの方が見かねてモーターを交換してくれたら急にスピードアップし
バンビはそれがとても嬉しかったらしい。

いままでとは逆にバンビの電車が前の電車につかえて脱線してしまったら
いきなりその持ち主の子を「なんだよー」と叩いてしまって びっくり!

いままでの経緯考えたら気持ちはわからないでもないけど
何にせよ 暴力はいけないこと。
本人も悪かったということはわかっているんだけど、一瞬かっとなって思わず手が出てしまったらしい。

うーん、こういうところがまだまだ課題だなぁ...。

それまで順調に遊べていたから
送り迎えだけしたら、後はもう着いてなくてもいいかなぁ ってちょっと思ってたんだけど
やっぱりまだ大人の見守りやフォローが必要みたい。


この出来事を連絡帳で担任の先生に伝えたら、こんなコメントをもらった。

”たくさんの友達と関わりが持てる場所があるのはいいですね。
 その中で良いことと悪いことを判断できる力を付けていかなくてはなりません。
 バンビ君にとって、楽しいと思える場所が少なくならないようにするには
 やはり、大人がまだ側にいて、いけないことを教えていく必要がありますね。

 周りの様子が見られるようになったこと、理解できることが増えたこと は
 この1年間で伸びてきた力です。
 学校でも友達に声をかけたり、お手伝いをしたり
 行動も早くなり、自信を持ってできることが増えました。
 友達と関わりたいという気持ちが強すぎて
 時にぶつかったり、泣いたりすることもありますが
 それも良い経験! と思っています。
 その都度、良いこと悪いことを教えて
 理解できるようになってくれるといいな と考えています。”


そうだよね、人との関わりの中で、バンビはいろんなことを学んでいる途中。
これも成長の一過程 と受けとめておくことにしよう。

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歓びの歌

2012年03月03日 | 日々の出来事
鍵盤ハーモニカって、幼稚園でやってるところも多いんだけど
バンビの通ってた幼稚園ではやってなかったんだよね。
(まぁ、例えやってたとしても、当時のバンビにはまだ難しかったと思うけど...。


なので、1年生の時の音楽会では バンビはカスタネット担当。
今年度は音楽会はなく、学芸会では全員歌とハンドベルのみ。

で、今回「6年生を送る会」でいよいよ鍵盤デビューとなった。
演奏するのは「歓びの歌」(つまり、ベートーヴェンの第9)


もちろん、バンビはまだ1本指奏法。
しかも、楽譜を見ながら鍵盤を弾くということができないから
暗譜して弾くことだけに集中しないと難しい。

ド~ソまでのたった5音だけなんだけどね。
バンビにとっては、息を吹きながら指を動かすってことがまず大変だし
リズムに合わせることからして、なかなか高いハードルらしくて。


それでも、学校で練習して、家に持ち帰ってまた練習して...。

家での練習の時、何度やっても同じところを間違えられると
私もついイラっとして
「さっきも言ったでしょ。どうして何度も間違えるの?」と
言ってはいけないひと言がつい口から出てきてしまう。

バンビは私に言われて悲しいのと、うまくできなくて自分でも悔しいのとで
ハラハラと涙をこぼしながら
それでも「もう、やらない。」と途中で投げ出すことはなかった。

大好きな6年生のお兄さん(バスケでいつも優しくしてくれる子)に
聞いてもらいたい。だから、ちゃんと弾けるようになりたい。
その一心で、私が「今日はもう終わり。」と言うまで何度も練習した。


本番ではその成果が発揮でき
(もちろんまだまだ全然完璧ではないにしても)
先生に「よく頑張ったね。」と誉めてもらえて
本人としてはとても嬉しかったらしい。

”やればできるんだ”ってことを、また1つ身をもって知ることができて自信になったと思う。
良かったね、バンビ。

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やればできる

2012年03月02日 | 日々の出来事
先週あたりは咳(風邪の名残)と目眩(メニエール症候群)がひどくて、何となく辛い日々を送っていました。

特に目眩は、今回薬を飲んでもあんまりよくならず...。
私の場合は、横になった時の方が眼振が出るらしく、つまり寝起きが辛い。
(メニエールは安静にするように言われるのに、寝るとツラいって...。


で、朝不調で バンビの登校に着いていけない日があったんだけど
登校班に一人で参加するのは初めてってわけじゃないし
バンビはむしろ ”一人で行っていいの?”と張りきっていた。


でも、その日は雨が降っていたので、当然傘を差さないといけない。
バンビは握力の関係か、まだ片手で傘を持つことができない。
(肩に乗せるように教えても、それはなぜか頑なに拒否するんだよね。)

傘に加えて、練習に持ち帰っていた鍵盤ハーモニカ(ピアニカ)を
学校に持っていかなくちゃいけないことに気づいたバンビは
突然「無理。できない。ママが持ってきてー。」

おいおい、さっきまでの張り切りはどこへ行ったのやら?


でも、そこで「自分でやらなきゃダメでしょ。」と叱っても意味がないのはわかっているので
(余計事態が悪化する可能性大。

「大丈夫。できるよ。
 どうやったら持てるか、まだ時間あるから今ちょっとやってみよう。」
と、部屋の中で傘指して、鍵盤ハーモニカのケースを持つシミュレーションを開始。

で、ケースの持ち手を手首にかければ両手で傘を指すことができると
やってみて自分で納得したバンビは
「大丈夫だった。じゃ、行ってきまーす。」
と、また張りきって出かけていくことができた。


そう、一時が万事こんな調子です。

やればできるのに、自分に自信がない。
(どうやったらいいのかわからない ってことが多い。)
”こうやれば大丈夫。自分でもできる。”って納得すれば
不安はなくなり、張りきって頑張ることができる。

親や先生や、周りの人がそこをサポートしてあげれば
バンビだって、できることは多くなってきてるんだよね。

まぁ、実際手間はかかるし、面倒に思うこともあるけど...。
確かに大人がやっちゃえば早いんだけど
でもそれではいつまでたってもバンビが自分でできるようにはならないから。

そんなわけで、こっちもあの手この手 いろいろ対処法をお試し中。

最近は ここでこれ言っちゃうと引っかかるな とか
大分わかってきてるので、多少楽になりつつあるかなぁ。

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