◇ぼくのバラ色の人生(1997年 フランス、ベルギー、イギリス 88分)
原題 Ma vie en rose
監督 アラン・ベルリネール
出演 ミシェール・ラロック、ジャン=フィリップ・エコフェ
◇MtFトランスジェンダーについて
わかってるようでわかってないというのが、ぼくのほんとうのところなんだろう。
MtFトランスジェンダーの子とその家族の葛藤と脱皮について真正面から見つめるのはなかなかむつかしいのかもしれないし、邦画では滅多に見られない。そういうところ、やっぱり日本の映画界はまだまだ遅れを取ってるのかもしれないね。
それはさておき、ここに出てくる主人公のように、小さいときに自分は男に生まれてはいるけどほんとは女の子でいつか女になる日が来るかもしれないと純真におもうことはなかったけれど、なんとなく女性の肌着や衣服を着てみたいとおもったことはあるな。たまたまそれがどきどきしながらも単なる興味で、結局、そういう癖にはならなかっただけのことで、誰もが異性へ憧れる前夜にちょっとした興味を持つことはあるんじゃないかな。
この子の家族はおとなの目線でものを考えるから自分の子供ながらも恥と捉え、世間の目を逃れるように引っ越してしまうけれども、引っ越した先でかれらは同じような子供をまのあたりにし、かつまわりの大人たちの理解のもとですくすく育っているのを見たとき、ほんとうに恥じ入るわけだけれども、さて、現実社会はどうなんだろうね。