◎僕だけがいない街(2016年 日本 120分)
監督 平川雄一朗
出演 藤原竜也、有村架純、石田ゆり子、及川光博
◎ラスト、あかんな
案外おもしろかった分、残念だ。
実をいうと、原作もテレビアニメも知らないぼくは『僕だけがいない街』というのを『僕しかいない街』と随分と前から勘違いしてた。だからなんのことかわからなかったんだけど、なるほど、死んだ後の街というわけね。もしかしたらここでもまちがった受け止め方をしてるかもしれないけど、これ以外に解釈できないから許してもらおう。
それはともかく連続少女誘拐殺人の冤罪を晴らすだけでなく時間を跳ぶ能力によって当時殺された同級生と現在殺されてしまう母親を救おうとする展開はおもしろかった。
ただ佳境、真犯人の教師によって橋から突き落とされた次の瞬間、冒頭のピザ屋の宅配をしていて跳ねられた後に跳んだとおぼしきところで眼が覚めるわけだけれども、その間のことがまるきり描かれていないのは、なんだか中途半端な気がしてならない。いや、中途半端というよりも作り手が物語について核心を勘違いしているのかとおもってしまいたくなるほど、間(ま)がぬけていた。それまでの面白さを台無しにしてしまう。
これではあかんでしょ。