◇コラテラル(2004年 アメリカ 120分)
原題 Collateral
監督 マイケル・マン
出演 トム・クルーズ、ジェイミー・フォックス、ハビエル・バルデム、ジェイソン・ステイサム
◇タクシーの運転手と検事の出会いの話
トム・クルーズの完全悪役というのも珍しいけど『ヒッチハイク』みたいなもので、いつなんどき自分の車に殺人鬼が乗り込んでくるのかわからないといったアメリカ人の恐怖がこういう物語を生み出すんだろうね。タクシーの運転手であればその不安はなおさらだ。最初に乗ってきた女検事ジェイダ・ピンケット=スミスに興味を持ち、殺人鬼トム・クルーズにも付き合いを勧められたりする関係ないような設定がやがて暗殺者のターゲットだとわかってくる過程で、自明なことながらそうこなくちゃねとおもわせるのは定番ながらいい感じではあった。
いずれにしても男と女の出会いはどこでどんな具合に発展するのか予測が立たないし、暗殺者が仲人になって出会うってこともあるじゃんねっていう映画だった。まあ、一夜の物語を徹底して追いかけるってのがいちばん映画的なんだろな。