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20XX-9-17(日) 晴れ
宿願の余市川水系のオショロコマを撮影
余市川水系にオショロコマがいることは知られていたが生息水域は比較的限られているようだ。
私たちは2005年に、古い鍛治英介氏の渓流釣り案内書の記述をもとに遠路北見市から遠征して余市川水系のオショロコマ探しをやったが完全に敗退している。この時、偶然、かってこの界隈の渓流釣りをやっていたという地元のおじいさんに会った。彼の話では、私たちがそのとき調査した水系には昔からオショロコマはいないとのことで鍛冶氏の記述は、まったくの誤りだと指摘された。
オショロコマは撮影するだけで決して持ち帰ったり殺したりしないという約束で、やっと余市川水系の生息場所を教えていただいた。
そこは彼が若い頃、何度もオショロコマ釣りに通った場所できっと今もいるであろうとのことであった。
20XX年9月17日、札幌に出張する機会があったので札幌在住の蝶友の H氏とK氏の御協力を得てオショロコマ撮影にチャレンジした。
そこへ到達するには車を降りてから結構山道を歩かねばならない。
ウェーダーを背負って山道を小一時間ほど歩くと、いかにもオショロコマがいそうな余市川水系支流のとある源流域にたどりついた。
予想通り、そこでは10-15cmの小さなオショロコマが入れ食い状態で釣れ、せっせと撮影することができた。
なかなか良い撮影場所もありきれいな写真が撮れた。30匹ほどを撮影し、全て丁寧にリリースした。
源流域だけあって大型の個体はおらず色彩・斑紋はとても地味であったが外見的には野性的な印象をうける個体群であった。
各地のオショロコマ棲息水域と比較すると、決して良好な環境とは言えない。むしろ、こんな過酷な環境にオショロコマが棲んでいること自体が不思議であった。エサも豊富とは言えず一部の栄養満点な成魚たちのほかは、どちらかというとやせた個体が多かった。なかにはかわいそうなほどやせた個体もみられた。
やせたオショロコマたちの棲息水域には水生昆虫や川虫はきわめて少なかった。
婚姻色の発現はまだと思われ、産卵時期は恐らく10月後半以降ではないかと推定した。
体色は暗褐色調で赤点紋理は非常に細かくて数も多い。背部虫食い紋は細やかで目立たず、ヒレは暗いオレンジ色、腹部は黄色~オレンジ色を呈する。知床方面で見られるヒレや腹部の真紅の着色例は無かった。余市川水系のオショロコマとして、かなり特徴的な個体群と思われた。
源流域から少し下ると大石ごろごろの川で岸辺には増水で流されたり根を洗われた木々が目立ち相当な暴れ川であることを物語っている。
さらに下ったところではやや大型の個体も釣れたが、数は少なかった。
ここのオショロコマ生息水域はきわめて狭いので、多少の釣り人が入っただけでかなりのダメージを受け激減することは避けられないだろう。
ここのオショロコマはもし釣っても決して持ち帰るべきではないと思われた。
私自身は、おそらく再びここを 訪れることはないだろう。
この貴重な個体群の今後の運命は決して明るくないと思うが、画像だけは、しっかりと記録、公開することができて本当によかったとおもう。
余市岳遠望。オショロコマ棲息場所はこの森の中にある。
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宿願の余市川水系のオショロコマを撮影
余市川水系にオショロコマがいることは知られていたが生息水域は比較的限られているようだ。
私たちは2005年に、古い鍛治英介氏の渓流釣り案内書の記述をもとに遠路北見市から遠征して余市川水系のオショロコマ探しをやったが完全に敗退している。この時、偶然、かってこの界隈の渓流釣りをやっていたという地元のおじいさんに会った。彼の話では、私たちがそのとき調査した水系には昔からオショロコマはいないとのことで鍛冶氏の記述は、まったくの誤りだと指摘された。
オショロコマは撮影するだけで決して持ち帰ったり殺したりしないという約束で、やっと余市川水系の生息場所を教えていただいた。
そこは彼が若い頃、何度もオショロコマ釣りに通った場所できっと今もいるであろうとのことであった。
20XX年9月17日、札幌に出張する機会があったので札幌在住の蝶友の H氏とK氏の御協力を得てオショロコマ撮影にチャレンジした。
そこへ到達するには車を降りてから結構山道を歩かねばならない。
ウェーダーを背負って山道を小一時間ほど歩くと、いかにもオショロコマがいそうな余市川水系支流のとある源流域にたどりついた。
予想通り、そこでは10-15cmの小さなオショロコマが入れ食い状態で釣れ、せっせと撮影することができた。
なかなか良い撮影場所もありきれいな写真が撮れた。30匹ほどを撮影し、全て丁寧にリリースした。
源流域だけあって大型の個体はおらず色彩・斑紋はとても地味であったが外見的には野性的な印象をうける個体群であった。
各地のオショロコマ棲息水域と比較すると、決して良好な環境とは言えない。むしろ、こんな過酷な環境にオショロコマが棲んでいること自体が不思議であった。エサも豊富とは言えず一部の栄養満点な成魚たちのほかは、どちらかというとやせた個体が多かった。なかにはかわいそうなほどやせた個体もみられた。
やせたオショロコマたちの棲息水域には水生昆虫や川虫はきわめて少なかった。
婚姻色の発現はまだと思われ、産卵時期は恐らく10月後半以降ではないかと推定した。
体色は暗褐色調で赤点紋理は非常に細かくて数も多い。背部虫食い紋は細やかで目立たず、ヒレは暗いオレンジ色、腹部は黄色~オレンジ色を呈する。知床方面で見られるヒレや腹部の真紅の着色例は無かった。余市川水系のオショロコマとして、かなり特徴的な個体群と思われた。
源流域から少し下ると大石ごろごろの川で岸辺には増水で流されたり根を洗われた木々が目立ち相当な暴れ川であることを物語っている。
さらに下ったところではやや大型の個体も釣れたが、数は少なかった。
ここのオショロコマ生息水域はきわめて狭いので、多少の釣り人が入っただけでかなりのダメージを受け激減することは避けられないだろう。
ここのオショロコマはもし釣っても決して持ち帰るべきではないと思われた。
私自身は、おそらく再びここを 訪れることはないだろう。
この貴重な個体群の今後の運命は決して明るくないと思うが、画像だけは、しっかりと記録、公開することができて本当によかったとおもう。
余市岳遠望。オショロコマ棲息場所はこの森の中にある。
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