オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

宿願の余市川水系のオショロコマを撮影

2013-09-07 22:08:33 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX-9-17(日) 晴れ

宿願の余市川水系のオショロコマを撮影

余市川水系にオショロコマがいることは知られていたが生息水域は比較的限られているようだ。

私たちは2005年に、古い鍛治英介氏の渓流釣り案内書の記述をもとに遠路北見市から遠征して余市川水系のオショロコマ探しをやったが完全に敗退している。この時、偶然、かってこの界隈の渓流釣りをやっていたという地元のおじいさんに会った。彼の話では、私たちがそのとき調査した水系には昔からオショロコマはいないとのことで鍛冶氏の記述は、まったくの誤りだと指摘された。

オショロコマは撮影するだけで決して持ち帰ったり殺したりしないという約束で、やっと余市川水系の生息場所を教えていただいた。

そこは彼が若い頃、何度もオショロコマ釣りに通った場所できっと今もいるであろうとのことであった。

20XX年9月17日、札幌に出張する機会があったので札幌在住の蝶友の H氏とK氏の御協力を得てオショロコマ撮影にチャレンジした。

そこへ到達するには車を降りてから結構山道を歩かねばならない。

ウェーダーを背負って山道を小一時間ほど歩くと、いかにもオショロコマがいそうな余市川水系支流のとある源流域にたどりついた。

予想通り、そこでは10-15cmの小さなオショロコマが入れ食い状態で釣れ、せっせと撮影することができた。






















































なかなか良い撮影場所もありきれいな写真が撮れた。30匹ほどを撮影し、全て丁寧にリリースした。

源流域だけあって大型の個体はおらず色彩・斑紋はとても地味であったが外見的には野性的な印象をうける個体群であった。

各地のオショロコマ棲息水域と比較すると、決して良好な環境とは言えない。むしろ、こんな過酷な環境にオショロコマが棲んでいること自体が不思議であった。エサも豊富とは言えず一部の栄養満点な成魚たちのほかは、どちらかというとやせた個体が多かった。なかにはかわいそうなほどやせた個体もみられた。

やせたオショロコマたちの棲息水域には水生昆虫や川虫はきわめて少なかった。

婚姻色の発現はまだと思われ、産卵時期は恐らく10月後半以降ではないかと推定した。

体色は暗褐色調で赤点紋理は非常に細かくて数も多い。背部虫食い紋は細やかで目立たず、ヒレは暗いオレンジ色、腹部は黄色~オレンジ色を呈する。知床方面で見られるヒレや腹部の真紅の着色例は無かった。余市川水系のオショロコマとして、かなり特徴的な個体群と思われた。

源流域から少し下ると大石ごろごろの川で岸辺には増水で流されたり根を洗われた木々が目立ち相当な暴れ川であることを物語っている。

さらに下ったところではやや大型の個体も釣れたが、数は少なかった。

ここのオショロコマ生息水域はきわめて狭いので、多少の釣り人が入っただけでかなりのダメージを受け激減することは避けられないだろう。

ここのオショロコマはもし釣っても決して持ち帰るべきではないと思われた。

私自身は、おそらく再びここを 訪れることはないだろう。 

この貴重な個体群の今後の運命は決して明るくないと思うが、画像だけは、しっかりと記録、公開することができて本当によかったとおもう。

余市岳遠望。オショロコマ棲息場所はこの森の中にある。





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十勝川水系源流域STM川の初夏のオショロコマ

2013-09-06 18:55:24 | 渓流魚、蝶、自然
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十勝川水系源流域STM川の初夏のオショロコマ

20XX-7-12  雨のち晴れ

次に入ったとなりの渓流STM川ではやはり同様のオショロコマが釣れた。



TM川上流よりやや数は少ないが立派なオショロコマである。

























昨年秋、オショロコマが多かったトロ場はやや流れが強くなって環境が変わり、魚がいなかった。


釣り下ってゆくとニジマス10-20cm程度のが釣れ始めたが、黒点がとても多いニジマスだ。この渓流独特の種苗だと思う。




ニジマスが釣れ始めるとオショロコマは見られなくなった。

今のところ、ここではニジマスとオショロコマとは微妙な力関係にあるが、オショロコマにとってはニジマスは迷惑このうえない侵入者であろう。
 
今日は夏のぶんぶんに太ったオショロコマを撮影したが、手早く撮影後、全て丁寧にもとの場所にリリースした。



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初夏のオショロコマとエゾシカの死体に群がる蝶と、キラキラ美しいキツネの糞

2013-09-05 18:22:57 | 渓流魚、蝶、自然
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十勝川水系源流域TM川、初夏のオショロコマとエゾシカの死体に群がる蝶と、キラキラ美しいキツネの糞。

20XX-7-12  雨のち晴れ

朝から雨だが午後から晴れるとの天気予報で、十勝川水系支流源流域の TM川 と STM川、へオショロコマ調査に出発した。

まず TM川の昨年秋オショロコマが多かったあたりから川に入った。

雨が上がり最近激減してきた北海道特産の蝶ホソバヒョウモンが多数飛んでいる。

川へ入ったが最初はあたりがない。どんどん釣り下ったが、そのうちやっとオショロコマが釣れ始めた。


こぶりだが太って体高がある立派な個体が多い。







さっとエサを流しただけでは食いつかず、かなり入念に流してさぐってゆくと、くんくんっと軽い当たりがあり釣れてくる。

最後にすっとアクションを加える瞬間につられてパックリ食いつくようだ。

振り込んだ途端に容易に釣れる個体群ではない。オショロコマにしては意外と釣りにくい個体群である。









要するに、釣り人が入って魚がかなりすれている気配が感じられる。コツがわかるとどんどん釣れ始めた。







上流へすすみ、昨年オショロコマが多かった崖沿いのたまりを数カ所釣ってみたが上流へゆくほど個体は小さくなったので、この川はこのくらいにして次の林道へ入った。

撮影させていただいたオショロコマたちは全て丁寧にもとの場所にリリースした。

水源地のダム下を釣ってみたが魚影無し。

昨年秋と異なり、川まではうっそうと草木が茂っていて、これより奥へ入って行くのはヒグマとの接近遭遇の恐れがあり、ためらわれる状況だ。

ここは昼ご飯を食べただけで引き上げた。

森の中に白骨化した鹿の死体があった。それにチョウがきていた。


コチャバネセセリとヤマキマダラヒカゲが群れていたがミスジチョウもいた。



近づくとチョウは舞い立ち、何故かキツネの糞があった。美しい糞できれいな甲虫を沢山食べているようでキラキラしている。





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春の女神の舞いと山菜の王者ギョウジャニンニク

2013-09-03 19:24:00 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX年4月26日 (土)  晴れ 暖かい

山菜の王者ギョウジャニンニクと春の女神の舞い

朝10時。天気が良いので北見の自宅から車で30分ほどの山へ出かけた。私はひどい風邪、妻は先日の肺炎ですっかり体力が落ちてしまった。

今日はそのリハビリも兼ねている。サロマ湖はすっかり氷も消えて海鮮市場にもいろんな魚が並んでいたが、まだ海アメマスは獲れていないようだ。

まず春の女神エゾヒメギフチョウを見にいった。いつも春先にはヒグマが多いところだ。




キバナノアマナ。

ナニワズ。

エゾエンゴサク。

早春のカラマツ林の中に開けた発生地で今年もこの蝶は発生していた。8♂♂を確認し撮影した。







ヨモギの若葉を摘んでいるところです。

フキノトウの花は花粉を一杯つけています。

ギフチョウ・ヒメギフチョウのDNA解析をやっている友人に頼まれていたので3♂♂だけ採集した。

エゾヒメギフチョウは、フキノトウで吸蜜するのが好きなので、蝶にはフキノトウの花粉がついています。




蝶愛好家たちは毎年、この美しい蝶に会えることをひたすら楽しみに1年間の毎日を暮らす。



この場所は長年私の秘密のエゾヒメギフチョウ発生地で誰にも教えないことにしている。


午後1時30分、常呂にあるレストランのブレ(フランス後で小麦の意味)で食事をしたが、いつもとてもおいしい。

フランス料理で海アメマスを料理したらどうなるか聞いてみた。見てくれは大きいが、まずい魚でどうにもならないとのこと。
あの水玉模様が生理的に気持ち悪いとのことで、釣り人あこがれの大型海アメマスもフランス料理のコックさんにかかっては形無しだ。







常呂川の支流の上流域にギョウジャニンニクの多いところがあり、急斜面にたくさん生えていたのを夫婦の一食分採集して夜、ゆでて食べたがとってもおいしかった。

これを食べると本人にはわからないが体からひどい悪臭が発散されるので明日休みの日にしか食べられない。

春の山菜の王者ギョウジャニンニクは人間も好きだがクマさんたちはもっと好きである。

北見市でも、はや越冬後のヒグマがいたるところで目撃されているので山へ入るときはちょっと緊張する。

先日も函館近郊でギョウジャニンニク採りの男性がヒグマに襲われ死亡している。



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北国の森の晩秋、コクワとマユミとクロンボウヤマベ

2013-09-02 19:03:23 | 渓流魚、蝶、自然
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晩秋の北国の森、コクワとマユミとクロンボウヤマベ。

20XX-10-10 (日) 薄曇り

北見市の近郊、オホーツク海に近い広大な森にコクワ採りに出かけた。

夏場に美麗蝶オオイチモンジを見に来たときに当たりをつけてあったコクワ群落は、もう葉がひどく黄色くなっていた。誰かに採られたのか全部落下したのかコクワの実がなにもなくがっかり。かろうじて一個しなびた実があったのみ。

しかし手ぶらで帰るわけにはいかない。森のなかをさらに奥へ進み、あちこちさまよって探し回りやっと良い木をみつけた。


結局はかなりの大漁となった。コクワの実が鈴なりになったツルを高枝切り機で切り落とし、落っこちてくるのをすかさず蝶採集用大型ネットで空中ですくう方法で次々に収穫、かなり採れた。採集しながら、採りたてをみんなで腹一杯食べて大満足。




コクワ、おいしいね。


コクワは熊さんの大好物なので、コクワの多いところはヒグマに要注意だ。収穫後は早々に森から退散した。

帰りに山ブドウも採って食べた。大粒で少し甘くなって、ほどよい酸っぱさで野生の味だ。



森の入り口の小さな川でエノキタケをかなり採集。ムキタケ、ヤナギタケも少し採れた。



川に魚影を発見。車から釣り竿を持ってきてクロンボウヤマメを一匹釣った。他に4匹みかけたが渇水で水が異常に少ない川で釣りにならない。
クロンボウヤマベは性的に成熟しているものの産卵行動後のキズはほとんど無い。恐らく渇水でサクラマス♀がここまで登れないでいるためと思う。手早くリリース。



今年は、あちこちでマユミの樹が鮮やかなピンクの実をつけていた。私たちは美しいマユミの実が大好きで自宅の庭にも2本植えてあるが、毎年きれいな実がつくとは限らない。





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北見市近郊、早春のオショロコマとアミガサタケ

2013-09-01 08:02:03 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX年6月11日。北見市近郊M川水系支流、春のオショロコマを見に出発。

この時期は春のキノコの時期でもある。この付近は昔からアミガサタケが多い。



この渓流の上流域は比較的オショロコマの生息密度が濃く30匹ほどを釣った。春の雪解けのせいか、あまりに水が冷たく手早く手持ち撮影を行った。




ハナカジカも釣れた。



オショロコマは越冬後盛んに摂食を始めているようだがまだ太ったもの、やせたもの、様々であった。

斑紋色調は全体的に黄色味を帯びる個体が多く、ヒレや腹部の着色は黄色。赤点紋理は細かい。

一言でこの渓流のオショロコマの特徴を言えば、黄色いオショロコマである。









午前中は穏やかな天候であったが午後くずれ始めた。

源流域を越え、やがて峠を越えると新緑が美しい大パノラマが広がった。この森の中に入って行く。


峠を越えると別の水系の源流域に入る。

支流沿いに下り、本流をわたるが、先日の大雨のせいか、ごうごうとしたすごい流れでたまりが全くない感じ。

急に雨が降り始めたが雨合羽を羽織って小沢の一つに入ってみた。






最初の渓流の黄色く明るい色調のオショロコマとは異なり、ひと山越えたこの暗い渓流で釣れてきたオショロコマは環境を反映しているのか遺伝的なものか、暗い色調・斑紋の個体であった。


この日も撮影させていただいた渓流魚たちは全て丁寧にもとの場所にリリースしました。



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