書店の平台に「薬指の長い女は男に惚れやすい」という人目を引く本が積まれていた。サブタイトルは「人間の行動を支配する脳と心のホルモン学」で、脳内分泌物質が脳と心に与える影響を解説したものらしい。固いタイトルでは売れない本も、この題名だと興味を示すとみえて、近くにいつも愛読している哲学書(ということにしておこう)があったので立ち読みしながら観察していると若い女性ばかりが手にしている。
惚れやすい内容の曲といえば真っ先に思い浮かぶのは、「アイ・フォール・イン・ラヴ・トゥー・イージリー」で、邦題も「惚れっぽい私」と分かりやすい。シナトラとジーン・ケリーが共演した映画「錨を上げて」の主題歌で、シナトラ扮する水兵さんがハリウッド・ボウルのステージでピアノを弾きながら歌っていた。作詞したのはサミー・カーンで、当時新人だったカーンを指名したのはシナトラだったというからありきたりではないラヴソングを歌いたかったのだろう。恋の昂ぶりを見事に映した美しいバラードで、歌詞の如く恋多き男シナトラの歌唱が群を抜いているのは経験が豊富だからかもしれない。
恋の経験にかかわらず多くのシンガーが取り上げており名唱は数知れずだが、パティ・ペイジもこの曲をしみじみと歌っている。ペイジといえばテネシー・ワルツのイメージが強烈でジャズヴォーカル・ファンも見逃しがちだが、「The West Side」と対をなすこの「The East Side」は数あるペイジのアルバムで最もジャジーな1枚だ。それもそのはず、編曲は女性シンガーに惚れっぽいピート・ジゴロ、いやルゴロで、ピート・カンドリやラリー・バンカー、レッド・ミッチェルがオーケストラに加わっている。艶と伸びのある高音とややハスキーがかった低音で軽くフェイクするあたりは常にポピュラー界の先頭に立っていた貫禄といえよう。
観察記録を記すと、そのタイトルの本を手にする女性は必ず自分の薬指を見る。自身の恋愛体験を重ねるのだろうか、それが当っていようと外れていようとクスリと笑う。そしてページを開いて納得したように軽くうなずき、再び薬指の長さを確認している。始まったばかりの恋であれ、終わった愛であれ、女性がそれを思い出す顔は美しい。その本に惚れやすい男性のことが書かれているのかは不明だが、もし記述があれば女に惚れやすい男が長いのは鼻の下と書いてあるだろう。
惚れやすい内容の曲といえば真っ先に思い浮かぶのは、「アイ・フォール・イン・ラヴ・トゥー・イージリー」で、邦題も「惚れっぽい私」と分かりやすい。シナトラとジーン・ケリーが共演した映画「錨を上げて」の主題歌で、シナトラ扮する水兵さんがハリウッド・ボウルのステージでピアノを弾きながら歌っていた。作詞したのはサミー・カーンで、当時新人だったカーンを指名したのはシナトラだったというからありきたりではないラヴソングを歌いたかったのだろう。恋の昂ぶりを見事に映した美しいバラードで、歌詞の如く恋多き男シナトラの歌唱が群を抜いているのは経験が豊富だからかもしれない。
恋の経験にかかわらず多くのシンガーが取り上げており名唱は数知れずだが、パティ・ペイジもこの曲をしみじみと歌っている。ペイジといえばテネシー・ワルツのイメージが強烈でジャズヴォーカル・ファンも見逃しがちだが、「The West Side」と対をなすこの「The East Side」は数あるペイジのアルバムで最もジャジーな1枚だ。それもそのはず、編曲は女性シンガーに惚れっぽいピート・ジゴロ、いやルゴロで、ピート・カンドリやラリー・バンカー、レッド・ミッチェルがオーケストラに加わっている。艶と伸びのある高音とややハスキーがかった低音で軽くフェイクするあたりは常にポピュラー界の先頭に立っていた貫禄といえよう。
観察記録を記すと、そのタイトルの本を手にする女性は必ず自分の薬指を見る。自身の恋愛体験を重ねるのだろうか、それが当っていようと外れていようとクスリと笑う。そしてページを開いて納得したように軽くうなずき、再び薬指の長さを確認している。始まったばかりの恋であれ、終わった愛であれ、女性がそれを思い出す顔は美しい。その本に惚れやすい男性のことが書かれているのかは不明だが、もし記述があれば女に惚れやすい男が長いのは鼻の下と書いてあるだろう。
マイルスの名演でジャズファンにお馴染のアイ・フォール・イン・ラヴ・トゥー・イージリーですが、今週はヴォーカルでお好みをお寄せください。インストは機を改めて話題にします。
管理人 I Fall In Love Too Easily Vocal Best 3
Chet Baker / Sings (Pacific Jazz)
This Is Anita / Anita O'Day (Verve)
Carol Sloane / Songs Sinatra Sang (Concord Jazz)
御大シナトラをはじめ、ジョニー・ハートマン、ジューン・クリスティ、サラ・ヴォーン等、多くの名唱がありますので誰が挙がるのか楽しみです。
今週も皆様のコメントをお待ちしております。
薬指の長い貴女からのコメント大歓迎です。
Frank Sinatra - I fall in love too easily
http://www.youtube.com/watch?v=UesYWymYKBE
御大シナトラ(ラヴ・ソングス)は行方不明、チェットはヤクの更生施設か?
何てことだ・・・アルバムが見つからない。
せっかく聴こうと思ったのに、出来ないじゃないか!
唯一、聴く事が出来て素晴らしさを確認できたのは、This Is Anitaだけ。
アニタに清き一票!
それにしても行方不明のアルバムだらけだ!
トホホ(苦笑)
この曲はさすがに結構あったので・・・・・
ストリングスでしっとりと歌い上げる
1. This is Anita / Anita O'Day
中性的でちょっと甘ったるいですが、途中のペットの演奏もプラスで
2. Chet Baker Sings
Blue Note からも、軽快なヴォーカルを
3. Portrait Of Sheila / Sheila Jordan
アルバムが行方不明のようですが、シナトラとチェットは聴き直さなくても声が聴こえてきませんか。私は聴き込んだアルバムに限っては再聴なしでコメントを書いております。多分、レコード片面聴く以上に探すのは時間がかかります。(笑)
男性シンガーが好んでレパートリーにしておりますが、女性ではアニタは素晴らしいですね。
レコードは増えるほど行方不明のアルバムが多くなるのは皆さん同じようです。特にズボラな私や、KAMI さんにその傾向が顕著に現れます。(笑)
コンボをバックに軽快に歌うアニタも魅力的ですが、ストリングスに包まれるように歌うアニタもいいですね。
そしてチェット、気だるさが堪りません。あの声とあのペットの音色が見事に調和しております。
Portrait Of Sheila ?このアルバムには入っていないようですが、CD追加曲かな?
すみません、"Falling In Love With Love" と完璧に間違えました.
大変、失礼しました.
"Falling In Love With Love"とタイトルは似ておりますね。この曲もシナトラやアニタ、メリル等、名唱揃いですので近いうちに話題にしましょう。
こちらは朝夕かなり涼しくなって来ましたよ。
さて今週の御題はもう Chet 意外にトップはいないのではないかと思えます。それくらいこの歌は Chet の十八番の一つではないでしょうか。しかしこの曲を聴き返してみると結構難しい曲なのだと思いました。気合をいれて歌うとダサいし、Tony Bennett を聴いてこれは声を張り上げちゃいけない曲なのだとつくづく再確認しました。
まず一番は間違いなくこの盤でしょう。"Chet Baker Sings" これ以外考えられないです。
次にきたのが大好きな Shirley Horn の "All of Me" です。彼女のスローテンポがそして詩を噛みしめるように歌う姿勢がなんとも言えません。シンプルにピアノだけで歌ってます。
もう一枚はどちらにしようか迷いましたが、Fay Claassen の "Two Portraits of Chet Baker" からトリビュート盤ですが、バックの演奏も良いし全体に彼女の声にとてもしっくりあった選曲と思いました。
迷った盤は、Claudia Acuna の "rhythm of life" という私のお気に入りの盤なのですが、ちょっと違ったアプローチでストリングも入ってなかなか素敵な構成ですが、もう少しだけ静寂感が欲しかったという感じでした。今日はこんなところで、残り少ない北国の夏を満喫いたしましょう!
そのテーラーのオヤジが何故ダメなのですか?と聞いたら、父親曰く、米国の水兵モノの映画は良いが、錨をあげて、Z旗揚げてと思ったら女性の下着が揚がってしまうのだ、だからダメだという。そんな理由で小学校低学年の私は見せてもらえなかったのだ。
マイルスやエバンスで好きになった曲だが、この映画でシナトラが歌ってヒットとは後年に知ったしだい。
ということで、先ずはシナトラは名誉賞で外そう。
Chet Baker / Sings (Pacific Jazz)
This Is Anita / Anita O'Day (Verve)
ここまでは良いとして、3番目だが・・・
ジョニー・ハートマン/ソングス・フロム・ハートなどはいかがか・・。
しかし、このタイトル、”TOO”が付くところがミソ・・・オレって惚れっぽいんだよな・・・TOOで強調されていますね!
因みに私の薬指は他人様より少々長いのであります!
こちらも涼しくなり、朝夕は寒いくらいです。
やはりチェットがきましたか。クミさんならずともベストに挙げるチェットですが、曲調を上手くつかんで巧みに歌っていますね。ホリデイ曲集もそうでしたが、肩を抜いた歌唱は独特なムードを醸し出します。多分、歌っているときはペットをダラ~と下げているのでしょう。実に絵になります。
そしてシャーリー・ホーンは、ソニーからレコードとCDで同時発売されたアウシュビッツ・シリーズですね。こちらは買い逃したままです。弾き語りでも映える曲でしょう。
フェイ・クラーセンもありましたね。チェットに通ずる雰囲気がありますし、ブラッシュがいいタイミングで入ります。
アクーニャはストリングが入っているせいか少々オーバーな表現に聴こえます。ネイチャー・ボーイはいい内容ですね。