拉致監禁という閉塞的なテーマは気が乗らず、予告編もさほどインパクトがなかったのでパスしようと思っていたが、映画通の知人が褒めていたので映画館に足を運んだ。ブリー・ラーソンがアカデミー賞主演女優賞を初ノミネートで受賞した「ルーム」である。監禁からの脱出劇ではあるが、その後の社会復帰までのプロセスを子どもの視点から描いたヒューマン・ドラマの傑作といっていい。
見るもの触るもの何にでも興味を示すのが子どもで、そんな写真を使ったジャケットはトニー・オルテガの「Jazz for Young Moderns」だ。知名度の低いオルテガだが、まずレコード棚を見てみよう。ライオネル・ハンプトンにディジー・ガレスピー、メイナード・ファーガソン、クインシー・ジョーンズ、ドン・エリス、ネルソン・リドル、ジェラルド・ウィルソンのビッグバンドが1枚はあるだろう。パーソネルをじっくり見てほしい。(alto sax,tenor sax, clarinet, flute)の一つか全部が記載されているのがTony Ortegaだ。これらの楽器を完全に吹けるマルチリード奏者ゆえどの楽団も欲しがったのだろう。
マルのレフト・アローンが3000枚、ズートのダウン・ホームが1000枚、ジス・イズ・クリスが500枚売れても、このアルバムは1枚しか売れないほど地味なベツレヘム盤だ。だがメンバーは凄い。アート・ファーマーをはじめジミー・クリーヴランド、ボビー・ティモンズにエド・シグペンという名手揃いで、アレンジはナット・ピアースとボブ・シープだ。「Ghost of a Chance」を聴いてみよう。このアレンジはシープで、原メロディーを生かしながらモダンな味付けをしているので全く違う曲に聴こえるほど斬新だ。オルテガが最も得意とするアルトをフューチャーしておりビッグバンドから抜け出てくる音は力強い。
「ルーム」は解放された子どもが初めて目にする外の世界を素晴らしいカメラアングルでとらえている。大きく広がった景色に驚きながらも、環境を受け入れて成長していく少年の背中は大きかった。来る5日はこどもの日である。この日ぐらいは子どもの目線で考え見て触れてみよう。この楽器はどうして音が出るのだろうと・・・忘れていたものが見つかるかも知れない。
見るもの触るもの何にでも興味を示すのが子どもで、そんな写真を使ったジャケットはトニー・オルテガの「Jazz for Young Moderns」だ。知名度の低いオルテガだが、まずレコード棚を見てみよう。ライオネル・ハンプトンにディジー・ガレスピー、メイナード・ファーガソン、クインシー・ジョーンズ、ドン・エリス、ネルソン・リドル、ジェラルド・ウィルソンのビッグバンドが1枚はあるだろう。パーソネルをじっくり見てほしい。(alto sax,tenor sax, clarinet, flute)の一つか全部が記載されているのがTony Ortegaだ。これらの楽器を完全に吹けるマルチリード奏者ゆえどの楽団も欲しがったのだろう。
マルのレフト・アローンが3000枚、ズートのダウン・ホームが1000枚、ジス・イズ・クリスが500枚売れても、このアルバムは1枚しか売れないほど地味なベツレヘム盤だ。だがメンバーは凄い。アート・ファーマーをはじめジミー・クリーヴランド、ボビー・ティモンズにエド・シグペンという名手揃いで、アレンジはナット・ピアースとボブ・シープだ。「Ghost of a Chance」を聴いてみよう。このアレンジはシープで、原メロディーを生かしながらモダンな味付けをしているので全く違う曲に聴こえるほど斬新だ。オルテガが最も得意とするアルトをフューチャーしておりビッグバンドから抜け出てくる音は力強い。
「ルーム」は解放された子どもが初めて目にする外の世界を素晴らしいカメラアングルでとらえている。大きく広がった景色に驚きながらも、環境を受け入れて成長していく少年の背中は大きかった。来る5日はこどもの日である。この日ぐらいは子どもの目線で考え見て触れてみよう。この楽器はどうして音が出るのだろうと・・・忘れていたものが見つかるかも知れない。
「ほのかな望みもなく」という邦題が付いている「I Don't Stand A Ghost Of A Chance With You」は、省略して「A Ghost Of A Chance」で呼ばれております。今週はインストでお気に入りをお寄せください。尚、ヴォーカル・ベストは、2012年12月23日の拙稿「スイング・バンドのレディ・シンガーたち」をご覧ください。
管理人 A Ghost Of A Chance Best 3
Stan Getz / In Stockholm (Verve)
Clifford Brown - Max Roach / Incorporated (EmArcy)
Thelonious Monk / Thelonious Himself (Riverside)
テナー奏者に人気がある曲でチュー・ベリーをはじめレスター・ヤング、アーネット・コブ、ズート・シムズ、他にもディジー・リース、ウエス・モンゴメリー、ジョニー・スミス、ボビー・ティモンズ、エルモ・ホープ、エロール・ガーナー等々、多くの録音があります。
今週も皆様のコメントをお待ちしております。
Stan Getz. Cannes Jazz Festival 1958 - "GHOST OF A CHANCE" + "INDIANA"
https://www.youtube.com/watch?v=YaSwbsSZjAg
空気をも叩くケニー・クラーク。名手と呼ばれる所以です。
映画『ルーム』予告編
https://www.youtube.com/watch?v=iqp-fDEMrGU
予告編に騙されるより本篇で見せてくれほうが断然いいね。
明日からの3連戦、負けられません! 慶ちゃん鈴木さんによろしくお伝えください。
お題ですが、ゲッツは好きですが、あえて外しました。
Zoot Sims/The Modern Art Of Jazz(Dawn)
濃い薄いみたいな表現でちょうど中間ぐらいな感じでこれが一番いい様に思いました、ブルックマイヤーも良いですね。
Lennie Tristano/Tristano(Atlantic)
以前もなにかのお題の時に選出しましたが、このレコードは好きですね、コニッツが良いし、トリスターノもライブだからでしょうか、とてもリラックスして聴けます。
Movin’ Right Along/Arnett Cobb(Prestige)
濃ゆいほうの代表でしょうね、いこれも良いですねぇ、テイモンズも上品にまとめてますね。 Easy Does It もありましたが、やっぱりサックスが良い様に思います。
この2,3日は雪が降ったりで寒かったのですが、明日からは気温が上がるようです。昨日は大谷で勝って勢いづいておりますので、気温同様上昇気流です。
ゲッツを外してトップはズートのドーン盤できましたか。ズドーンというやつですね(笑)。「9月の雨」がベストトラックと思いますが、これもいいなぁ。ブルックマイヤーとのコンビは重くなく軽くもなくでしょうか。
そして「鬼才トリスターノ」。邦題はおどろおどろしさがありますが、意外にも抵抗なく聴けるアルバムですね。コニッツは堅い印象でしたが、ペトルチアーニの映画「情熱のピアニズム」では冗談を言いひょうきんでした。それを知って聴くと温かいものを感じます。
アーネット・コブのこのレコードはジャズ喫茶でかかるのはB面でした。やはりウォーキンとソフトリー人気なのでしょう。収録されているのを忘れていた音源です。
私はゲッツの露骨な日本嫌いや性格は好きではありませんが(笑)、演奏はいいものはいいです。この曲は特に素晴らしい。
明日のドームのスタンドは常盤グリーン一色に染まります。そちらにも中継されるでしょう。酔っぱらっている三人組は私達です。
お題曲「I Don't Stand A Ghost Of A Chance With You」
S・ゲッツとC・ブラウンは別格にしましょう!特に改めて聴くブラウニーの7分間は素晴らしいと思います!
他にも好い盤が・・・
・Count Basie/Basic Basie(MPS)
*ベイシーバンドも好い感じですし・・・E・ロックジョーが中々のバラードを演ってます!
・ Iillinois Jacquet /Bottoms Up(Prestige)
*I・ジャケーはバラードプレイでも聴かせて呉れます!
・Howard McGhee/Sunset Swing (Black Lion)
*1945年のH・マギーとC・ベンチュラ・・・若いH・マギーが聴けます!H・マギーは若い時代の録音が好い様に思えます。
そして、この方達のお題曲も素敵でした!
・Wild Bill Davison /The Commodore Master Takes
・Bobby Hackett /the hackett horn(epic)
・ Lou Colombo /I Remember Bobby(concord)
そちらは初夏ですか。こちらはまだ寒いです。
ベツレヘム盤ではベスト5に入るジャケットですし、内容もまずまずですが人気はいまいちです。
ゲッツとブラウンを外してのベストありがとうございます。音源が広がります。
ベーシック・ベイシーがありましたね。その昔やたらと丈夫なフォールドオープンのジャケットで出た日本盤を買いました。ビッグバンド物ではこれがいいですね。ビッグバンドといえば今日ドームで試合の前後に札幌ジュニア・ジャズ・スクールのライブがありました。4番中田がチャンスで打てなかったので延長の末引き分けの長い試合でしたので、待ち時間が長くて疲れたのか試合後の演奏は迫力に欠けましたがレベルは高いです。
ジャケーはバリー・ハリスが入ったセッションですね。ブロウも凄いのですがバラードもいけます。
マギーのは日本でも出たように記憶しております。探してみましょう。
ワイルド・ビルにハケット、ルー・コロンボ、幅広くお聴きですね。リラックスできる演奏です。
今年のゴールデンウィークは、庭の草取りとなど、いくらか働いていますが、あとはコンサートに出かけ、登山にでかけ、ジャズ喫茶に出かけと、お休みを満喫しています。そんなゴールデンウィークに相応しいお題ですね。ゲッツとブラウンは外せませんので、3つめをどうしようかと。
Stan Getz / In Stockholm (Verve)
Clifford Brown - Max Roach / Incorporated (EmArcy)
Zoot Sims / Soprano Sax (Pablo)
ゲッツの50年代後半というのは、一つのピークだったような気がします。この休みに、ゲッツ 「In Sweden 1958」(ドラゴン原盤→DIW)二枚組を聴いていますが、あふれるアドリブはすごいの一言で。
ズート・シムズは、ソプラノサックスの方にしました。ジョニー・スミスの「In Vermont」もコードワークがよく、ゆったりとしたお休みに最適なのですが、ポピュラー過ぎるといわれるかもしれません。
健康的なゴールデンウィークをお過ごしのようですね。私は野球観戦とジャズを聴く以外何もしない連休です。
飛行機ジャケットに駄作なしと言われますが、このゲッツはいい。おっしゃるようにこの時期のゲッツは閃きが凄いですね。
そしてブラウン、美しい。ともにテナーとトランペットの絶対的名演です。
ズート・シムズのソプラノサックスもありましたね。初めてズートのソプラノを聴いたときは馴染めませんでしたが、最近は違和感がなくなりました。テナーのあの音のイメージが強かったのでしょう。このアルバムはブライアントがいいサポートをしております。
ジョニー・スミスはこれもズートですね。ギターの音色を味わうなら最高の1枚です。
A Ghost Of A Chance Best 3
Stan Getz / In Stockholm (Verve)
Clifford Brown - Max Roach / Incorporated (EmArcy)
Zoot Sims / The Modern Art Of Jazz (Dawn)
定番のゲッツとブラウンはゆらぎありません。ズートはソプラノサックスも挙がりましたが、ドーン盤を入れました。他にもモンクをはじめレニー・トリスターノ、アーネット・コブ、ベイシー、イリノイ・ジャケー、ハワード・マギー等、多くの名演が挙がりました。それぞれ個性豊かなバラードを聴かせてくれます。今宵はお気に入りのゴースト・オブ・ア・チャンスをお楽しみください。