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ロバート・デ・ニーロ主演の映画「ディア・ハンター」で広く知られるようになったロシアンルーレットは、一発の弾丸をリボルバー式拳銃に装填し、弾倉を回転させてから自分の頭に向けて引き金を引くゲームだ。名前の通りロシアが発祥の地で、六分の一の確立で弾丸が発射されると間違いなく死が待っている。映画では捕虜に対する拷問目的だが、勇気を示したり、賭博に使われることもあるという。
このロシアンルーレットで命を落としたヴァイブ奏者にレム・ウィンチェスターがいる。50年代のヴァイブ奏者は一様にミルト・ジャクソンの影響を受けているが、その殻を破る勢いで登場したのがウィンチェスターであった。警官と二足の草鞋を穿いていたこともありアルバム数は少ないが、よく歌いブルージーな音はジャクソンに十分に対抗できるものだ。ジャクソンのようにヴァイブレーションは使わず音は硬い印象を受けるものの、MJQとリーダー作のジャクソンに譬えるならその中間とでもいうのだろうか、クールな面はレッド・ノーボを思わせ、ホットなフレーズはライオネル・ハンプトンを彷彿させる素晴らしいヴァイブ奏者である。
「ウィンチェスター・スペシャル」は、本格的なプロデビューをする前の警官が本業だった59年のレコーディングで、ベニー・ゴルソンがさりげなくウィンチェスターを引き立てるソロ回しが心憎い。トミー・フラナガンの好サポートもあり、アルバムタイトルの如くウィンチェスターの全ての音楽性を示したスペシャル・ヴァージョンである。アップテンポで展開するマット・デニスの名作「ウィル・ユー・スティル・ビー・マイン?」が圧巻で、そのテクニックよりも歌うヴァイブが聴きものだ。ジャケット写真の横顔でも眉間のしわがはっきり見えるが、叩いたマレットの音と次に叩く鍵盤の調和を神経質なくらいに選んでいるのだろう。アップテンポでたたみかけてくるソロは重量感に溢れ一音の無駄もない。
ウィンチェスターがどのような目的でロシアンルーレットに興じたのか、そして何度目だったのか不明だが、銃の取り扱いに慣れた警官といえど確立は収束する。六分の一の確立を引いたその日は13日の金曜日であった。
このロシアンルーレットで命を落としたヴァイブ奏者にレム・ウィンチェスターがいる。50年代のヴァイブ奏者は一様にミルト・ジャクソンの影響を受けているが、その殻を破る勢いで登場したのがウィンチェスターであった。警官と二足の草鞋を穿いていたこともありアルバム数は少ないが、よく歌いブルージーな音はジャクソンに十分に対抗できるものだ。ジャクソンのようにヴァイブレーションは使わず音は硬い印象を受けるものの、MJQとリーダー作のジャクソンに譬えるならその中間とでもいうのだろうか、クールな面はレッド・ノーボを思わせ、ホットなフレーズはライオネル・ハンプトンを彷彿させる素晴らしいヴァイブ奏者である。
「ウィンチェスター・スペシャル」は、本格的なプロデビューをする前の警官が本業だった59年のレコーディングで、ベニー・ゴルソンがさりげなくウィンチェスターを引き立てるソロ回しが心憎い。トミー・フラナガンの好サポートもあり、アルバムタイトルの如くウィンチェスターの全ての音楽性を示したスペシャル・ヴァージョンである。アップテンポで展開するマット・デニスの名作「ウィル・ユー・スティル・ビー・マイン?」が圧巻で、そのテクニックよりも歌うヴァイブが聴きものだ。ジャケット写真の横顔でも眉間のしわがはっきり見えるが、叩いたマレットの音と次に叩く鍵盤の調和を神経質なくらいに選んでいるのだろう。アップテンポでたたみかけてくるソロは重量感に溢れ一音の無駄もない。
ウィンチェスターがどのような目的でロシアンルーレットに興じたのか、そして何度目だったのか不明だが、銃の取り扱いに慣れた警官といえど確立は収束する。六分の一の確立を引いたその日は13日の金曜日であった。
Red Garland / Groovy (Prestige)
Miles Davis / Musings Of Miles (Prestige)
Lem Winchester / Winchester Special (New Jazz)
ガーランドが多く聴かれているようですね。ウィンチェスターを聴かれたことがない方にはこちらのアルバムをお薦めします。他にも多くのアルバムが挙がりましたが、テーマ部の解釈等、聴きどころが多くある曲です。アルバム選びの参考にしていただければ幸いです。
ご紹介のビリー・テイラーはカップリングですね。ジャケはパラマウントの「The New Billy Taylor Trio」でして何度か聴いておりますよ。
どうしてもジャズはかまえて聴く傾向にありますので、アメリカでは人気があるプレイヤーも日本では軽いタッチから評価されないようです。テイラーはプレスティッジの12吋7000番台の最初7001にリーダー作がありますので、3大レーベルのプレスティッジにとってはかなり重要なピアニストだったことがわかります。ジャマル同様、国内再発が少ないのが聴かれない理由でしょうね。
「Billy Taylor Trio With Ed Thigpen & Earl May」
でも、Will You~やってますね。
↓
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1403429
この曲をピアノ・トリオでやる場合、テーマは
シングル・トーンで提示されることが多いように思いますが、
ここではコード連打でやってます。
展開部は、シングルでコロコロ転がっていく、
いつものパターン。
意外と、好きなヴァージョンです。
この人は、ジャマルと並んで、「軽妙洒脱」という表現が
ピッタリのピアニストですね。
やれ「深みがない」だとか、「博覧会スタイル」だとか、
とかくマイナスの評価おされがちですが、私に言わせれば、
「だから、どうなの?深みがなくたって、いいじゃないか」
ということになるのです。
この人の、ミディアム・テンポのシングル・トーンの、
うねるようなスイング感は、けっこう病み付きになります。
我が国ではあまり人気はありませんが、もっと聴かれてもいい
ピアニストだと思います。
Jaye P. Morgan の Will You は、Hugo Wint Erhalter ですね。私も Just You, Just Me のほうが好みです。ヨットパーカーのほうが脱がし易いですし・・・オット失礼、ジャケではなく内容でしたね。(笑)
Will You Still Be Mine。
しかし、べちゃ~っとした声質で、どうも
あんまり好みじゃない。
むしろ、Just You, Just Me のほうが、
曲想とベチャ声がマッチしてそうに感じて、妙に
嵌ってしまってるんですけど、そんなこと思ってるのは
私だけでしょうか?
「動くレム」は見れないんでしょうか?>TAKASHI さん。
私は最初にこの曲を聴いたのはガーランドでしたが、レムのヴァージョンを初めて聴いたときに感じた違和感のようなものはこれだったのですね。長年耳にしていると不思議とその違和感もなくなりました。それこそ枯葉のように別テイクがあるなら聴いてみたいものです。
他にもブルートレインやモーニンの別テイクもあるようですので楽しみです。
「ミ・ファ・ミ・ラ・ソ・ファ・ミ~♪」の、
出だしの部分が、レムのヴァージョンでは、
「ミ・レ#・ミ」に、なっていませんか?
手持ちの他のアイテムを聴きなおしてみても、
こうなっているのは殆どありませんでしたけど、
これはこれでいいのかな?とも、思います。
当然聴いておりますですよ!
イントロから出だしのマイスルははるかにこちらの方が良いではないですか、緊張感としまりがあって。
後半でキャノンボールが崩れて・・・ウンヌンという理由で採用しなかったとか・・がカスクーナの推測で。
でもこちらを私は押します。
しかし、この最初の部分にヴァンゲルダーとハンク・ジョーンズのやり取りなどが録音されていますが、スタジオ内での権限というかヴァンゲルダーが仕切っているのが分かりますね。
面白い資料で、是非公開して欲しいですが、ライオンさんへの敬意もあり、期間限定での公開とか。
この盤お持ちでしたか。ゴルソンがいいでしょう。ロリンズを挙げられると予想していたのですが、ジーン・ハリスできましたか。持ってはおりませんが、ブルー・ボッサも入っていたと思います。この人はいつもそれ行けドンドンで楽しいですね。「Three Sounds」もいずれ話題にしますよ。タイトルは「Three Sounds Best Three」 です。(笑)
KAMI さんのBBSでマイルスの「枯葉テイク1」が話題になっておりますよ。TAKASHIさんがご紹介されたサイトで試聴できます。あのイントロ部分は如何に?
25-25 さん、「Takin' Care of Business」のジャケ写ですが、マルサリスに似ていると思いませんか。マルサリスでしたらタイトルは、「Takin' Care of Imitation」ですね。(笑)
ジーン・ハリスです・・・馬鹿にしちゃいけません、コンコード盤のハリス、録音の音も良く、ご機嫌にスイグンして、ノリノリそれいけ調で、私の愛聴盤です。
BNでのThree Soundsを辞めて、暫く経ってからの録音です。
でも、いつになったら取上げてくれるやら、大好きな「Three Sounds」、諦めて自分で特集を組みますか!
1、Red Garland / Groovy (Prestige)
2、Miles Davis / Musings Of Miles (Prestige)
3、Black & blue / Jean Haris (concord)
あ、忘れてましたが、レムがサイドで参加している、
「Takin Care of Business/ Oliver Nelson」も、
すごくいいですね。
レム名義の「Lems Beat」よりも、僕はこちらが好み。
>ところてジャマルとバートン共演DVDを入手しました。ジャマル曲2曲に枯葉が挟まれて3曲ですがお手持ちのと同じでしょうか?
81年1月26日、カンヌでの録音であれば、それに間違いないです。
確かにアルバムはエンディングが枯葉でしたし、
この2人にリユニオンはなかったはずですから、
おそらくアルバムと同一音源でしょう。
On The Road の各人のソロは凄いですね。ホーズのソロのバックで無茶苦茶に速いブラウンとマンには驚きます。
マッコイは歌物では音を控えめにじっくり聴かせますが、これもいい演奏です。スタン・クラークのエレキは痺れるものがありますが、アコースティックもしっかりしていて基礎は万全という感じがします。
ピート・ジョリーがありましたか。このアルバムは持っておりませんが、得意のアコーディオンも弾いていたと思います。AVA の「Sweet September」というアルバムで、Oleo を演奏しておりますが、こちらも派手さはありませんが躍動感がありいい内容です。
ベンソンの初期はおっしゃるようにグラント・グリーンに似ております。この初リーダーアルバムからはCTIのサウンドは想像がつきませんね。
ベニー・ベイリー、Peter Bernstein は未チェックです。
キャロルよりアンを推すとは 25-25 さんらしいですね。何れアンも話題にしますよ。肉まんやアンマンの季節に。(笑)
Another Opus はミルト・ジャクソンへの挑戦状ともいえる作品ですが、これもいい内容ですね。25-25 さんは全て一聴に値する素晴らしい作品とおっしゃっていましたがまさにその通りです。甲乙付け難いアルバムの場合、どちらが良いのかは、曲の選択とメンバーの好みに左右されると思います。
小型の楽器とは鋭い指摘ですね。それを意識して聴きますと、なるほどです。
>前者はvibの音が良くない。低音の響きが深みに乏しいため、小型の楽器と推測します。
おお、そうでしたか?!
さすが、筋金入りのヴァイブ・マニアは、聴く耳が
違いますね!
僕は、そこまで気がつかなかった。
聴きなおしてみましょう!
○ホーン
「On The Road/ Art Farmer」(Contemporary)
ロリンズの「Freedom Suite」を挙げる人が多いかも
知れませんが、私的にはこれです。
ファーマー、ペッパー、ホーズ夫々のソロが素晴らしく、
また途中から倍ノリになって盛り上げていくレー・ブラウンb、
シェリー・マンdsのリズム・サポートも、スリリング。
大ベテラン、ベニー・ベイリーtp が95年にLAIKAから
出した「Angel Eyes」でも、オープニングでやってますが、
これもなかなかハード・バッピッシュで、いいです。
○ピアノ
「McCoy Tyner With Stanley Clarke & Al Foster」(Telarc)
ハンプトン・ホーズのAll Night Session あたりが
すぐ思いつきますが、私はこれが意外とよかった。
リーダーになると、とかく音を多く使いすぎる傾向のある
マッコイですが、このアルバムのこの曲に関しては
それがあまり目立たず、好感度大でした。
スタン・クラークのアコースティック・ベースも、なかなか。
「Jolly Jumps In/ Pete Jolly」(RCA)も、
躍動感があって、よかったです。
わがお好み、ジャマルの
「The Piano Scene of Ahmad Jamal」での
ヴァージョンは、ちょっとイマイチかな。
コンガ参加の必然性がありとも、思えないし。
○ギター
「Signs of Life/ Peter Bernstein」(Criss Cross)
バレルやマンデル・ロウなど、多くのギタリストが
取り上げてますけど、僕の一番のお気に入りはこれ。
ブルージーで、いいギターだなあ!
ブラッド・メルドーpも、彼にしては「捻くれてない」解釈で
悪くない。
グレゴリー・ハッチンソンのドラムが、強烈。
番外ですが、
「The New Boss Guitar of George Benson」(Prestige)
なんてのも。
後年のSophysticated なギターとヴォーカルからは
想像も付かない、アーシーで泥臭いギター。
むしろ、グラント・グリーンっぽい感じ。意外!
○ヴォーカル
「Im Shooting High/ Ann Richards」
キャロルのOut of the Blue よりも、この曲に関しては、
私はアンのほうを推します。
私生活でもケントンと蜜月状態であったアンの、
溌剌とした伸びやかな歌いっぷりに、なんとなく
幸せな気分になるのです。
マット・デニスは弾き語りの名手でもありますが、1000曲以上の作品となると似たようなものがあり、ピアノと歌を変えると同じ曲でも全く違う曲になります。この場合、盗作ではありませんので、新作といったところで何ら問題はないでしょう。まぁ、作る方も聴く方もヒットしなかった曲は覚えていないことが多いようです。(笑)
この曲を最初に聴いたのがレッド・ガーランドでしたか。これは私と同じですね。Cジャム・ブルースも素晴らしいですが、スピードのあるこの曲も印象深いものがあります。
「プレイズ・アンド・シングス」はマット・デニスの代表作でもあり、弾き語りの手本ともいうべき作品ですね。
マット・デニスって本当に良い曲を書きますね。
作品が1000曲位あると言う話ですね。
初期の自分の作品を(忘れてしまい)そっくりな曲を新作だなんて言って発表したことはないのでしょうか?(笑)
ウィル・ユー・スティル・ビー・マイン?は好きですが、中年性健忘症の為、なかなかアルバムが思い出せません。(笑)
とりあえず2枚
「グルーヴィー」レッド・ガーランド
始めてこの曲を聴いたアルバムなのです。そして気に入ってしまいました。
「プレイズ・アンド・シングス」マット・デニス
チョットルール違反ですが、どうしても入れたい。(笑)
正式なプロデビューは60年ですが、スタイルは完成形に近いものがあり、そのまま活躍できたならボビー・ハッチャーソンの好ライバルになっていたと思います。人材が少ないヴァイビストですので残念です。
「ピョピョ・ヴァイブ」とはいい得て妙ですね。このアルバムでも小鳥の囀りが聴かれますが、よく歌う小鳥でして夢を見るようです。あっ、夢を見るのはレム睡眠時だそうです。(笑)
Will You Still Be Mine は多くの録音がありますが、アップテンポでたたみかける演奏が印象に残ります。20種類ほどお持ちでしたら面白い演奏もあるのでしょうね。楽しみにお待ちしております。
モダン・ヴァイブの系譜でいえば、ミルト・ジャクソンを筆頭とする
conservative なプレイヤーと、ゲイリー・バート
やロイ・エアーズなどの革新的なヴァイビストの、
丁度中間的な立ち位置で、将来が嘱望されていたと
思われるだけに、早すぎる不慮の死が惜しまれます。
58年にニューポート・ジャズ祭でデビューしてから、
61年に亡くなるまで、実働期間は僅か二年あまりですので、
リーダー作は5枚のみ、その他オルガンのジャック・マグダフや
シャーリー・スコットのアルバムにサイド参加したものと、
エッタ・ジョーンズの歌伴で入った2枚ぐらいしか、
現在入手可能なレムの音源はありません。
が、これら全て一聴に値する素晴らしい作品なので、
機会があったら是非お聴きいただきたいと思います。
音色が小鳥の囀りを思わせる感じだったので、
「ピョピョ・ヴァイブ」と某ヴァイブ関連のBBSで
書き込んだら、これが思いのほか受けました(笑)。
「Winchester Special」は、そのレムの
ホーン・ライクによく歌うヴァイブの本質を余すところなく
味わうことのできる、代表作と言っていいと思います。
ここでのWill You Still Be Mine のドライブ感、いいですね!
アート・テイラーのシャープなドラミングにも、
ご注目いただきたいと思います。
ベスト3も、管理人さまが挙げられた3枚に特に
異論はありませんが、ざっと拾っただけでも手持ちに
20種類くらいありますので、これはと思う他の盤を
後ほど、ご紹介したいと思います。
レム・ウィンチェスターはアルバムが少なくベストを挙げていただくと混乱しますので、(笑)今週はマット・デニスの名作「ウィル・ユー・スティル・ビー・マイン?」のお好みのバージョンをインスト中心にお寄せください。
管理人 Will You Still Be Mine? Best 3
Lem Winchester / Winchester Special (New Jazz)
Red Garland / Groovy (Prestige)
Miles Davis / Musings Of Miles (Prestige)
マイルスのアルバムは先週話題にしましたアーマッド・ジャマルと深いつながりがあります。ウィンチェスターがお好きな方、ロシアンルーレットに挑戦した方(笑)もご感想をお寄せください。
今週もたくさんのコメントをお待ちしております。