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戦後最悪の災害となった東日本大震災の発生から1年が過ぎ、追悼式には消えることのない悲しみを抱えながらも前を向いて生きていく被災者の様子も伝えられた。発生直後から国内はもとより海外からも寄せられた多くの支援が励みになったのかもしれない。そのなかにチャリティとして配信限定で「イン・タイム」を発表したヘイリー・ロレンがいる。「時が経てば回復するわ」という歌詞は心強い。
2010年にロレンが「青い影」でデビューしたときは衝撃を受けた。ジョン・レノンをして「人生でベスト3に入る曲」とまで言わしめたプロコル・ハルムの大ヒット曲のカバーである。ディスコのチークタイムでこの曲に合わせて彼女を抱きしめた方もいよう。ポップスのジャズアレンジは珍しくないが、そのほとんどはポップスという原曲の枠を超えないまま、伴奏を4ビートにすることでジャズ風に聴かせるスタイルをとっている。曲の作りが違うのだからこの手法に頼らざるを得ないが、ロレンはあたかもジャズの楽曲であるかのように歌う。それは意識してジャジーに表現するというのではなく、ロレンが持つ天性のジャズ感によるものだろう。
「イン・タイム」を収録した「ハート・ファースト」は、昨年発売された数あるヴォーカル・アルバムのなかでも作品として高い評価を受けたばかりか、録音の素晴らしさからジャズ批評誌のジャズオーディオ大賞の金賞に輝いている。ジャズは良い音で録ることが必ずしもジャズの本質を捉えるとは限らないが、ヴォーカルは息づかいもその表現のひとつとして重視される以上、音は良いほうが伝わるものも大きい。特にロレンのようにハスキーでありながら透明感のある声は音がクリアなほど歌詞の端々に込められたニュアンスや、伴奏者との阿吽の呼吸までもがダイレクトに感じ取れる。
アルバムトップに収録されている「テイキング・ア・チャンス・オン・ラヴ」に、「Things are mending now, I see a rainbow blending now」という一節があった。大量のがれき処理や、拡散した放射性物質への対応など被災地が抱える課題は山積みしているが、がれきを受け入れる自治体も名乗りを挙げ、徐々にだが物事は良い方向に動き始めている。景観を取り戻した東北にかかる虹を一日でも早く見たい。
2010年にロレンが「青い影」でデビューしたときは衝撃を受けた。ジョン・レノンをして「人生でベスト3に入る曲」とまで言わしめたプロコル・ハルムの大ヒット曲のカバーである。ディスコのチークタイムでこの曲に合わせて彼女を抱きしめた方もいよう。ポップスのジャズアレンジは珍しくないが、そのほとんどはポップスという原曲の枠を超えないまま、伴奏を4ビートにすることでジャズ風に聴かせるスタイルをとっている。曲の作りが違うのだからこの手法に頼らざるを得ないが、ロレンはあたかもジャズの楽曲であるかのように歌う。それは意識してジャジーに表現するというのではなく、ロレンが持つ天性のジャズ感によるものだろう。
「イン・タイム」を収録した「ハート・ファースト」は、昨年発売された数あるヴォーカル・アルバムのなかでも作品として高い評価を受けたばかりか、録音の素晴らしさからジャズ批評誌のジャズオーディオ大賞の金賞に輝いている。ジャズは良い音で録ることが必ずしもジャズの本質を捉えるとは限らないが、ヴォーカルは息づかいもその表現のひとつとして重視される以上、音は良いほうが伝わるものも大きい。特にロレンのようにハスキーでありながら透明感のある声は音がクリアなほど歌詞の端々に込められたニュアンスや、伴奏者との阿吽の呼吸までもがダイレクトに感じ取れる。
アルバムトップに収録されている「テイキング・ア・チャンス・オン・ラヴ」に、「Things are mending now, I see a rainbow blending now」という一節があった。大量のがれき処理や、拡散した放射性物質への対応など被災地が抱える課題は山積みしているが、がれきを受け入れる自治体も名乗りを挙げ、徐々にだが物事は良い方向に動き始めている。景観を取り戻した東北にかかる虹を一日でも早く見たい。
今週はヴァーノン・デュークの名作「テイキング・ア・チャンス・オン・ラヴ」のお気に入りをヴォーカルでお寄せください。インストはまたの機会に話題にします。
管理人 Taking A Chance On Love Vocal Best 3
Anita O'Day / Anita Sings The Most (Verve)
Dinah Shore / Holding Hands at Midnight (RCA)
Jane Monheit / Taking A Chance On Love (Sony Classical)
女性ばかりの選出になりましたが、男性陣ではシナトラをはじめ、トニー・ベネット、マーク・マーフィー、女性では他にもエラ・フィッツジェラルド、ペギー・リー、イーディ・ゴーメ、モニカ・ルイス、トニ・ハーパー等々、多くの名唱があります。
今週も皆様のコメントをお待ちしております。
尚、300稿記念のお祝いの品々は辞退しませんのでよろしくお願いします。(笑)
ヘイリー・ロレン/ア・ウーマンズ・ウェイ
http://www.youtube.com/watch?v=N8lZGFHFqMk
記事で話題にしたアルバム「ハート・ファースト」に収録されているロレンのオリジナル曲です。なかなか多才です。
ベストはCarol Sloane のLive At The 30th Street
じゃないかなぁ?
2、3はちょっとお待ちを。
独断と偏見に満ちてますが、僕的には
このワン、ツーは不動です。
いやはや、何か忘れているなぁ、と思いながら挙げたベストですが、キャロル・スローンを失念しておりました。若いころのスローンは声に張りがありますし、既に円熟の境地です。
フォレスト・ファンの25-25 さんは外せないアルバムですね。フォレストほどビッグバンドを背にして映えるシンガーはおりません。近年は多くのシンガーがデビューしていますが、小粒でフォレストのようなスケールの大きな人が少ないのは寂しいですね。
300回、おめでとうございます!
これだけ充実した内容のブログを300回続けるのは凄い事だと思います。
しかし、記念すべき300回に、恋のチャンスに縁のない孤独なチャンジイdukeさんが、この曲を選ばれたのは驚きです。(笑)
言いだしかねて、あたりが良かったのでは・・・。(笑)
お気に入りです
Anita Sings The Most/Anita O'Day
私が主催している「ジャズ鑑賞会」で取り上げた時に鬼聴きしました。
Swing Easy/Frank Sinatra
こちらは、一時期店のエンディングに使っていました。
どちらも好きでよく聴いていたので、1位と2位は即決定です。
3枚目は、ユックリ考えます。
継続は力なり、ですね。
さて、大見栄切って「うんざりするほど」と言った割には、
手持ちにかなり抜けがあることが判明-_-;
ベネット、マーフィー、エラ、イーディは
所有なし。イーディは発注しました。
挙がっていないところで手持ちにあったのは、
ロージー、パティ・ペイジ、アン・ダクロスぐらい。
さて、3枚目は何を選ぼうか?
恋のチャンスに縁がないわけではありませんよ。但し財布の中身に比例しますがぁ。(笑)記念すべき300回ですが、数字に因んだ曲が思いつかず、チャンジイになっても忘れたくない男のロマンを込めて話題にしました。
アニタに続いてシナトラが挙がりましたか。男性陣ではベストと思います。この曲は意外にトニー・ベネットやマーク・マーフィー等、男性シンガーにいいものがありますね。男のほうが恋のチャンスをうかがっているということでしょうか。
イーディは買って損のない内容と思います。
パティ・ペイジはエマーシーのハイファイですね。こちらはジャズファンも見逃せない内容です。
アン・ダクロスはアンヌ・デュクロ(Anne Ducros)と表記されている人でしょうか。どちらが正しい発音なのか不明ですが、こちらは持っておりません。聴いてみたいですね。新旧ともに名唱揃いですので、聴くほどに悩みます。
300回おめでとうございます。記事のネタが続々と出てくるのにいつも感心しています。記念の選曲が「恋のチャンスを」というのも、恋の街札幌在住のdukeさんらしいところでしょうか(笑)。また、サッポロ・クラシック飲みに行きたいものです。
この曲もそうなのですが、僕のコレクションが古いもの中心なので、新しめのところがほとんど挙げられないのが残念なところですが、選んでみました。
①Anita O'Day / Anita Sings The Most (Verve)
②Carol Sloane / Live At 30th Street (Columbia)
③Rita Reys / The Cool Voice of Rita Reys (Phillips)
次点にHelen Forrest / Voice of The Name Bands
(Capitol)
③ですが、伴奏がジャズ・メッセンジャーズというのも話題です。他にも、ダイナ、ベネット、シナトラあたりや、上がってない中では、Ethe Ennis / Cahnge of Scenery (Capitol)やJune Hutton / Afterglow(Capitol)などがありました。エセルのものも捨てがたいのですが(笑)。
3枚目は、The Cool Voice of Rita Reys です。azuminoさんのコメントで、思い出しました。(笑)
ところで、dukeさんにはチャンジイだと言う自覚が無いように思います。これは、由々しき大問題ではないかと危惧しております。(笑)