この一年間で印象に残った映画です。レンタルDVD映画がほとんどなので、製作・公開年は2年以内。傑作名作に限らず、問題作多し。問題を扱っているか、問題を抱えているか、その両方。ただし、いずれも観て損はないはず。退屈はしない、いや、退屈だけど、我慢して観るべきもあり。あいうえお順。
アニマル・キングダム
http://movie.walkerplus.com/mv47476/
オーストラリアって暮らすにはけっこう厳しそう。少なくとも、ワーキングホリディの暢気でお気楽なイメージを裏切る、貧寒な環境で過酷な人生を送るという映画が多い。
裏切りのサーカス
http://movie.walkerplus.com/mv49541/
ジョン・ル・カレ傑作小説の映画化。俳優の顔ぶれで犯人はすぐにわかってしまうが、なにせ、ル・カレ傑作小説『ティンカー・テイラー・ソルジャー・スパイ』の映画化だから。
鍵泥棒のメソッド
http://movie.walkerplus.com/mv49160/
これは傑作。前作の「アフタースクール」にも騙された。内田けんじという手練れの監督は覚えておくべき。ブログ記事あり。
カレ・ブラン
http://movie.walkerplus.com/mv52508/
問題作であり、問題もある。「自ら死体袋に入る者は生きている価値がない」という言葉にギクッとした。「1984年」のようなディストピア(反ユートピア)の近未来という設定。オーウェルとの違いは会社が全体主義なこと。
桐島、部活やめるってよ
http://movie.walkerplus.com/mv49545/
まぎれもない傑作にして名作。ブログ記事あり。
キリング・フィールズ 失踪地帯
http://movie.walkerplus.com/mv49479/
クロエ・グレース・モレッツが出演しているのだけが取り柄の映画だが、クロエ・グレース・モレッツの少女時代は記憶しておくべき。
キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け
http://movie.walkerplus.com/mv52282/
いつもの優しげな笑い皺なのに、じつは家族に冷淡なリチャード・ギアをはじめて観た。
グランド・マスター
http://movie.walkerplus.com/mv49703/
トニー・レオンと渡辺謙。比較にならない。娘ともども、CMに出過ぎ。ブログ記事あり。
コネクション マフィアたちの法廷
http://movie.walkerplus.com/mv49585/
「十二人の怒れる男」のシドニー・ルメット監督の実話に基づくマフィア裁判映画。90歳に向かって「老いたり」とはいえない。「十二人の怒れる男」のヘンリー・フォンダを筋肉マッチョで売るヴィン・ディーゼルが演ずる。のんびりした語り口の雄弁が魅力的。
ザ・マスター
http://movie.walkerplus.com/mv51714/
退屈すること間違いなしの重くて暗いやおい映画。しかし、ホアキン・フェニックスとフィリップ・シーモア・ホフマンが絡むと目が離せない。
ザ・レイド
http://movie.walkerplus.com/mv50040/
インドネシアの警察特殊部隊 VS ギャング団の大激突。キックボクシングの達人幹部とギャングのボスがすばらしい。
SHAME シェイム
http://movie.walkerplus.com/mv49536/
セックス依存症の男が次々と違う女と交接するのだが、いっこうにエロくならない。男のセックスの哀しみが胸を打つ。
ジャッキー・コーガン
http://movie.walkerplus.com/mv52086/
これは殺し屋の物語ではなく、「半沢直樹」より根源的に経済とビジネスを考察、喝破した作品。ブログ記事あり。
シャドー・ダンサー
http://movie.walkerplus.com/mv52239/
イギリス諜報部から脅されて、家族が属する北アイルランド軍をスパイするアンドレア・ライズブローがはかなげで美しい。
シェフ! 三ツ星レストランの舞台裏へようこそ
http://movie.walkerplus.com/mv50903/
三つ星レストランの有名シェフがジャン・レノ、急場に雇ったアシスタントのミカエル・ユンがユニークで可笑しい。
人生の特等席
http://movie.walkerplus.com/mv51442/
C・イーストウッドの老スカウトが新人発掘の旅に出て、なんだかんだあって一人娘と和解する、よくあるヒューマンドラマ。だが、なぜ娘を遠ざけたか、その理由が明かされる怖い場面がある。イーストウッドは優れた恐怖映画監督である。
スーパー・チューズデー 正義を売った日
http://movie.walkerplus.com/mv49540/
大統領予備選を勝ち抜くために雇われた選挙広報マンの虚々実々の駆け引き。「アメリカ大統領は、ワシントン広場を失業者のデモで埋め尽くすことも、世界を核戦争で滅ぼすこともできるが、けっしてインターンの女の子と寝てはいけないんだ!」
007 スカイフォール
http://movie.walkerplus.com/mv48271/
空が落ちてきそうなアデルの主題歌がすべて。じゃ、YoutubeやCDで聴けばいいやって? いやいや、映画という巨大なPVで流れる方がずっといいですよ。
スプリング・ブレイカーズ
http://movie.walkerplus.com/mv52579/
問題が多いが、ビキニも多い。ビキニネーちゃん大暴れ。それのどこがいいんだといわれると困るが、じゃ、どこがいけない? と開き直りたくなる。それに、ポスター、いいでしょ?
世界にひとつのプレイブック
http://movie.walkerplus.com/mv52131/
ジェニファー・ローレンスの可愛さは第二、脇に回ったロバート・デニーロの軽みは第三、ヘミングウェイの「誰がために鐘は鳴る」を「クソ小説!」と憤慨して投げ捨てるブラッドリー・クーパーが、サウナスーツの代わりにゴミ袋をかぶってジョキングするのが、第一の魅力。映画は小道具が大事。
ソウル・サーファー
http://movie.walkerplus.com/mv49633/
女子サーファー選手の実話に基づくスポ根映画。男のサーファー映画よりずっと爽やかに楽しめる。アメリカ映画はきわめて「男尊女卑」、女主人公と女の友情の物語はとても少ない。
テッド
http://movie.walkerplus.com/mv51719/
いつまでたっても大人になれないオタク男と喋るテディベアの友情。「おい、上物が手に入ったぞ! 一発キメようや」と、やたら、二人?でマリファナを楽しむ映画。子どもには観せない方がいいかも。
ドライヴ
http://movie.walkerplus.com/mv49206/
主演のライアン・ゴズリングはいまもっとも旬の俳優。絶壁とは反対に後頭部が出っ張りすぎていることを除けば、完璧な美男。
ファミリー・ツリー
http://movie.walkerplus.com/mv48988/
楽園ハワイで裕福な暮らし。ところが、美人妻の浮気が発覚。血相変えた夫のジョージ・クルーニーが相手の男の家に駆けつける。アロハに短パンにサンダルでペタペタと。リッチリベラルの環境保護思想に鼻白む以外は、美しいハワイを楽しめて心地よい。
ペーパーボーイ 真夏の引力
http://movie.walkerplus.com/mv52093/
ジョン・キューザックが出てきたとたん、これは異様と不快を追及した映画だなとわかる。さらにマシュー・マコノヒーが変態で、なんとニコール・キッドマンがビッチで。たとえば、中井貴一がうさんくさくてむさい死刑囚で、堤真一がどうしようもない変態で、天海祐希が人前でパンツ見せるビッチで、という映画を日本で作れるかといえば、とてもつくれまい。
ヘルプ 心がつなぐストーリー
http://movie.walkerplus.com/mv48545/
黒人メイドとトイレを別にしようという衛生向上運動があった1960年代のアメリカ南部が舞台。いろいろ驚く差別の実態。でも、暗く重くはならない。むしろ、明るく楽しめる反差別映画。
ベルリンファイル
http://movie.walkerplus.com/mv52947/
「アマルフィ 女神の報酬」とか「アンダルシア 女神の報復」とかのスタッフやキャストは赤面して顔も上げられないはず。ブログ記事あり。
モネ・ゲーム
http://movie.walkerplus.com/mv50457/
コリン・ファースの愚鈍なコミカル味がよく生かされて、「英国王のスピーチ」より買い。
闇を生きる男
http://movie.walkerplus.com/mv51111/
ヨーロッパの畜産を食い物にするホルモンマファイアの話。禁止されている成長ホルモンや化学物質を畜産農家に押しつけ販売したりする現代性と、その土壌となる暗黒中世的な村落共同体。知らない話ばかりだった。
闇金ウシジマくん
http://movie.walkerplus.com/mv49159/
どちらが似せたのか、川崎逃亡事件の杉本容疑者がウシジマくんファッションだった。大島優子の安いところが、デート喫茶の女の子によくはまっていた。社会主義リアリズムの荒唐無稽さとは一線を画す、資本主義リアリズム映画の秀作。
欲望のバージニア
http://movie.walkerplus.com/mv52422/
古風な美貌のジェシカ・チャステインのファンだから。彼女のファン以外は、観なくてよろしい出来かと。「ペイド・バック」でイスラエル諜報員に扮したときの真っ赤なスーツに降参した。
リアル 完全なる首長竜の日
http://movie.walkerplus.com/mv51235/
問題作ではないが、問題がある作品。リアルでありながら寓意的な首長竜の造型がすごい。
ローマでアモーレ
http://movie.walkerplus.com/mv52730/
「ローマの休日」以来、もっとも成功したローマ観光映画。ローマを訪ねるなら、ぜひ観ておきたい。ロベルト・ベニーニとペネロペ・クロスが楽しい。
(敬称略)
アニマル・キングダム
http://movie.walkerplus.com/mv47476/
オーストラリアって暮らすにはけっこう厳しそう。少なくとも、ワーキングホリディの暢気でお気楽なイメージを裏切る、貧寒な環境で過酷な人生を送るという映画が多い。
裏切りのサーカス
http://movie.walkerplus.com/mv49541/
ジョン・ル・カレ傑作小説の映画化。俳優の顔ぶれで犯人はすぐにわかってしまうが、なにせ、ル・カレ傑作小説『ティンカー・テイラー・ソルジャー・スパイ』の映画化だから。
鍵泥棒のメソッド
http://movie.walkerplus.com/mv49160/
これは傑作。前作の「アフタースクール」にも騙された。内田けんじという手練れの監督は覚えておくべき。ブログ記事あり。
カレ・ブラン
http://movie.walkerplus.com/mv52508/
問題作であり、問題もある。「自ら死体袋に入る者は生きている価値がない」という言葉にギクッとした。「1984年」のようなディストピア(反ユートピア)の近未来という設定。オーウェルとの違いは会社が全体主義なこと。
桐島、部活やめるってよ
http://movie.walkerplus.com/mv49545/
まぎれもない傑作にして名作。ブログ記事あり。
キリング・フィールズ 失踪地帯
http://movie.walkerplus.com/mv49479/
クロエ・グレース・モレッツが出演しているのだけが取り柄の映画だが、クロエ・グレース・モレッツの少女時代は記憶しておくべき。
キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け
http://movie.walkerplus.com/mv52282/
いつもの優しげな笑い皺なのに、じつは家族に冷淡なリチャード・ギアをはじめて観た。
グランド・マスター
http://movie.walkerplus.com/mv49703/
トニー・レオンと渡辺謙。比較にならない。娘ともども、CMに出過ぎ。ブログ記事あり。
コネクション マフィアたちの法廷
http://movie.walkerplus.com/mv49585/
「十二人の怒れる男」のシドニー・ルメット監督の実話に基づくマフィア裁判映画。90歳に向かって「老いたり」とはいえない。「十二人の怒れる男」のヘンリー・フォンダを筋肉マッチョで売るヴィン・ディーゼルが演ずる。のんびりした語り口の雄弁が魅力的。
ザ・マスター
http://movie.walkerplus.com/mv51714/
退屈すること間違いなしの重くて暗いやおい映画。しかし、ホアキン・フェニックスとフィリップ・シーモア・ホフマンが絡むと目が離せない。
ザ・レイド
http://movie.walkerplus.com/mv50040/
インドネシアの警察特殊部隊 VS ギャング団の大激突。キックボクシングの達人幹部とギャングのボスがすばらしい。
SHAME シェイム
http://movie.walkerplus.com/mv49536/
セックス依存症の男が次々と違う女と交接するのだが、いっこうにエロくならない。男のセックスの哀しみが胸を打つ。
ジャッキー・コーガン
http://movie.walkerplus.com/mv52086/
これは殺し屋の物語ではなく、「半沢直樹」より根源的に経済とビジネスを考察、喝破した作品。ブログ記事あり。
シャドー・ダンサー
http://movie.walkerplus.com/mv52239/
イギリス諜報部から脅されて、家族が属する北アイルランド軍をスパイするアンドレア・ライズブローがはかなげで美しい。
シェフ! 三ツ星レストランの舞台裏へようこそ
http://movie.walkerplus.com/mv50903/
三つ星レストランの有名シェフがジャン・レノ、急場に雇ったアシスタントのミカエル・ユンがユニークで可笑しい。
人生の特等席
http://movie.walkerplus.com/mv51442/
C・イーストウッドの老スカウトが新人発掘の旅に出て、なんだかんだあって一人娘と和解する、よくあるヒューマンドラマ。だが、なぜ娘を遠ざけたか、その理由が明かされる怖い場面がある。イーストウッドは優れた恐怖映画監督である。
スーパー・チューズデー 正義を売った日
http://movie.walkerplus.com/mv49540/
大統領予備選を勝ち抜くために雇われた選挙広報マンの虚々実々の駆け引き。「アメリカ大統領は、ワシントン広場を失業者のデモで埋め尽くすことも、世界を核戦争で滅ぼすこともできるが、けっしてインターンの女の子と寝てはいけないんだ!」
007 スカイフォール
http://movie.walkerplus.com/mv48271/
空が落ちてきそうなアデルの主題歌がすべて。じゃ、YoutubeやCDで聴けばいいやって? いやいや、映画という巨大なPVで流れる方がずっといいですよ。
スプリング・ブレイカーズ
http://movie.walkerplus.com/mv52579/
問題が多いが、ビキニも多い。ビキニネーちゃん大暴れ。それのどこがいいんだといわれると困るが、じゃ、どこがいけない? と開き直りたくなる。それに、ポスター、いいでしょ?
世界にひとつのプレイブック
http://movie.walkerplus.com/mv52131/
ジェニファー・ローレンスの可愛さは第二、脇に回ったロバート・デニーロの軽みは第三、ヘミングウェイの「誰がために鐘は鳴る」を「クソ小説!」と憤慨して投げ捨てるブラッドリー・クーパーが、サウナスーツの代わりにゴミ袋をかぶってジョキングするのが、第一の魅力。映画は小道具が大事。
ソウル・サーファー
http://movie.walkerplus.com/mv49633/
女子サーファー選手の実話に基づくスポ根映画。男のサーファー映画よりずっと爽やかに楽しめる。アメリカ映画はきわめて「男尊女卑」、女主人公と女の友情の物語はとても少ない。
テッド
http://movie.walkerplus.com/mv51719/
いつまでたっても大人になれないオタク男と喋るテディベアの友情。「おい、上物が手に入ったぞ! 一発キメようや」と、やたら、二人?でマリファナを楽しむ映画。子どもには観せない方がいいかも。
ドライヴ
http://movie.walkerplus.com/mv49206/
主演のライアン・ゴズリングはいまもっとも旬の俳優。絶壁とは反対に後頭部が出っ張りすぎていることを除けば、完璧な美男。
ファミリー・ツリー
http://movie.walkerplus.com/mv48988/
楽園ハワイで裕福な暮らし。ところが、美人妻の浮気が発覚。血相変えた夫のジョージ・クルーニーが相手の男の家に駆けつける。アロハに短パンにサンダルでペタペタと。リッチリベラルの環境保護思想に鼻白む以外は、美しいハワイを楽しめて心地よい。
ペーパーボーイ 真夏の引力
http://movie.walkerplus.com/mv52093/
ジョン・キューザックが出てきたとたん、これは異様と不快を追及した映画だなとわかる。さらにマシュー・マコノヒーが変態で、なんとニコール・キッドマンがビッチで。たとえば、中井貴一がうさんくさくてむさい死刑囚で、堤真一がどうしようもない変態で、天海祐希が人前でパンツ見せるビッチで、という映画を日本で作れるかといえば、とてもつくれまい。
ヘルプ 心がつなぐストーリー
http://movie.walkerplus.com/mv48545/
黒人メイドとトイレを別にしようという衛生向上運動があった1960年代のアメリカ南部が舞台。いろいろ驚く差別の実態。でも、暗く重くはならない。むしろ、明るく楽しめる反差別映画。
ベルリンファイル
http://movie.walkerplus.com/mv52947/
「アマルフィ 女神の報酬」とか「アンダルシア 女神の報復」とかのスタッフやキャストは赤面して顔も上げられないはず。ブログ記事あり。
モネ・ゲーム
http://movie.walkerplus.com/mv50457/
コリン・ファースの愚鈍なコミカル味がよく生かされて、「英国王のスピーチ」より買い。
闇を生きる男
http://movie.walkerplus.com/mv51111/
ヨーロッパの畜産を食い物にするホルモンマファイアの話。禁止されている成長ホルモンや化学物質を畜産農家に押しつけ販売したりする現代性と、その土壌となる暗黒中世的な村落共同体。知らない話ばかりだった。
闇金ウシジマくん
http://movie.walkerplus.com/mv49159/
どちらが似せたのか、川崎逃亡事件の杉本容疑者がウシジマくんファッションだった。大島優子の安いところが、デート喫茶の女の子によくはまっていた。社会主義リアリズムの荒唐無稽さとは一線を画す、資本主義リアリズム映画の秀作。
欲望のバージニア
http://movie.walkerplus.com/mv52422/
古風な美貌のジェシカ・チャステインのファンだから。彼女のファン以外は、観なくてよろしい出来かと。「ペイド・バック」でイスラエル諜報員に扮したときの真っ赤なスーツに降参した。
リアル 完全なる首長竜の日
http://movie.walkerplus.com/mv51235/
問題作ではないが、問題がある作品。リアルでありながら寓意的な首長竜の造型がすごい。
ローマでアモーレ
http://movie.walkerplus.com/mv52730/
「ローマの休日」以来、もっとも成功したローマ観光映画。ローマを訪ねるなら、ぜひ観ておきたい。ロベルト・ベニーニとペネロペ・クロスが楽しい。
(敬称略)
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