バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

車内チェックを忘れた責任!?

2018年03月10日 17時24分43秒 | バス運転士
先日、ある運転士さんが“終点での車内チェック”を忘れてしまったらしいのだが… その後、あるお婆さんから「バスに財布を忘れた」と営業所へ電話があったそうで… その運転士さんは、ある上司から「もしも財布が出てこなかったら弁償しろよ!」と怒られたらしい。そりゃまぁ、車内チェックを忘れたのは悪いけど… だからといって“すべて運転士の責任”のように言われるのは、弊社らしいというか何というか…

その話を聞いた時、以前にも書いたかもしれないけれど… 事故の件で上司&運転士が警察署へ行って、担当の警察官と一緒にドライブレコーダーの映像を見ながら話をしていた時に、警察官が「××バスさん(弊社)って、面白いですね」と笑った… なぜならば、普通は“明らかに運転士が悪かったとしても、上司は言い訳であれ何であれ運転士を擁護するような発言をする”のに、上司が「ウチの運転士が悪いですよねぇ!」と言い放っていたから… という話を思い出した。

さて、結局、そのお婆さんからは、二度と電話が掛かってこなかったらしい。財布がポケットに入っていたのか、自宅のトイレにあったのか、他の場所で拾われて警察に届けられていたのか… まぁ、とにかく、忘れ物に関しては“基本的には本人の責任”だと思うのだが… もしも、これで運転士か会社が“あるかないか分からない財布&中身”を弁償していたならば… アッと言う間に「バスに忘れたと言えば、何でも手に入るぞ!」という噂が広まったに違いない。

すると、“過剰な欲望を持った人たち”から次々と電話が入り、営業所内には呼び出し音が鳴りっ放し… 電話の向こう側からは「バスに財布を忘れた」とか「バスに金の延べ棒を忘れた(そんなものを持ち歩くのか?)」とか「バスの中で仮装通貨を落とした(そんなわきゃねぇだろ!)」とか何とか… よぉ~し! そうなったら私も客として乗って、「バスに綺麗なお姉さんを忘れた」って電話しちゃおうかなぁ~ ハハハ…(正に、過剰な欲望だな!)