バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

もしも、おばさんが※※だったら…

2018年03月20日 16時49分06秒 | バス運転士
一昨日(日曜日)の夜7時半頃… 始発地のA駅でおばさん一人だけを乗せ、市内中心部へ向かって発車した。3つ目のバス停でおばさんが降りた後は、ずっと“空車”のまま… 路線の中間地点あたりで一人の男性が乗ったのだが、何区間か走ったところで降りてしまった。

終点で「二人しか乗らなかったなぁ~」と思いながら忘れ物チェックをしたところ… 座席の上に大きなエコバッグが… 私は「えぇ~!? こんな大きな物を忘れるなんて… 多分、おばさんだな」と思いながら、チラッと中身を確認… リンゴ5~6個とパンなどが入っていた。

ちょうどその時、営業所からバスに無線連絡が入り、上司から「食料品が入ったバッグの忘れ物はありませんでしたか? どうぞ」と聞かれたので、私は「はい、ありましたよ。どうぞ」と答え… その後、「終点A駅の降車停で待っているそうなので、渡してあげて下さい。お名前は◎◎さんです」ということになった。

私は8時半過ぎに市内中心部を発車、途中で時間調整停車をしながら順調に走行、終点A駅には予定通り到着したのだが… 「あれ? 誰もいないけど… どうしよう? まぁ、これで私の乗務は終了だからいいけれど… 後ろに他のバスが来たら待機場所へ移動しよう」と思った。

しばらくすると、「どうもすいませ~ん」と言いながらおばさん登場… 私が、最大の疑問である「どうして、こんな大きな物を?」と尋ねると、「自分が座った前の席に置いたので、背もたれで見えなかった」とか… な、な、なるほどぉ… 一人掛けの座席では荷物を横に置けないから… しょ、しょ、しょうがないよねぇ…

もしも、おばさんが魔法使いだったら… 「お礼」と言いながらリンゴを一個… それを食べた私は毒にあたって深い眠りに… しかし、どこかの王女のキスで目覚め、その国の王家へ婿入りしていたかもしれないなぁ~(いや、どこかのお店の女王様のムチで目覚め、“そういう仕事”をさせられていただろうな。ハハハ…)