今夜もニュースがてんこ盛り
【エネルギーのソフト模様】
2011年9月2日 産経ニュース
世界初の塗料型太陽電池車 独ダイムラーが共同開発
ダイムラーとBASFが共同開発した塗料型の有機太陽電池を使用した電気自動車
「スマート フォービジョン」(ダイムラー提供・共同)。ドイツ自動車大手ダイ
ムラーと化学大手BASFは1日、車体に塗る形で備え付ける「有機太陽電池」を
使った電気自動車を共同開発したと発表した。両社によると、同電池を使った自動
車は世界初。13日からフランクフルトで始まるモーターショーで公開する。有機
太陽電池が採用されるのは小型車「スマート フォービジョン」。車の屋根に透明
な有機化学染料を使った。従来の充電型の電気自動車と違い発電が可能なため、長
距離走行が可能になった。このほか、車体の軽量化やホイールをプラスチックにす
るなどしてエネルギー効率を高めることにも成功したと伝えた。
※“デジタル革命”は、太陽エネルギ→電気自動車→先進的電気自動車の開発競争
に拍車を掛ける。時代の風はフォローに向いている。^^;
【頭が良くなるふりかけ】
ドクター中松が開発した「頭が良くなるふりかけ」がちょっとした話題だとか。35
年の研究成果の55品目とは、つまり以下のような素材により構成するという。ごは
に振りかけてたべるのだから、昨日の穀物果食(『アンチ放射線物質食事法』)と
オーバーラップするところがある。つまりは、‘ネバネバとパウダー革命’(『ネ
バネバ・パウダー革命前夜』)のパウダーに該当するわけだから、よく似たことを
考えていたことになるが、頭が良くなるふりかけというネーミングが憎い。
小麦胚芽・玄米胚芽・かつお・いわし・アジ・白ゴマ・黒ゴマ・えごま・焼き海苔・
青海苔・赤紫蘇・梅肉・塩・味噌・醤油・しいたけ・きび・栗・ひえ・アマランサ
ス・キヌア・そば・ライ麦・はと麦・脱脂粉乳・大豆・小豆・黒豆・そら豆・大麦・
ビール酵母・蜂蜜・卵黄・サンゴカルシュウム・アロエ・オニオン・人参・ピーマ
ン・セロリ・キャベツ・ねぎ・にんにく・しょうが・唐辛子・帆立・ひじき・昆布・
わかめ・めかぶ・三温糖・寒天・みりん・葡萄・プルーン・黒米など頭を活性化し、
健康になり、料理の味が良くなるというが如何に。
ところで、珊瑚カルシウムってどんな効果があるのだろうか疑問が涌く。なにやら
珊瑚でも造礁と風化があり、サプリメントや添加剤で使用されるのは、造礁サンゴ
の骨格が、長い年月の間に風化し、波の作用で侵蝕され、塊または粒状になって海
底に沈積したものやそのほか有孔虫の外殻や貝殻などの破片が混じり、海底に堆積
したものを総称して利用するのだとか。生きたサンゴはもちろん、造礁サンゴの遺
骸を採取することはワシントン条約により禁止されていて、沖縄県は世界で唯一、
25種類のミネラルからなる風化造礁サンゴの採取が認められているという。まさに
沖縄の海の宝なのだ。それは知らなかった!
※ミネラル成分とは、水素、リチウム、ベリリウム、ホウ素、炭素、窒素、 酸素、
フッ素、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、リン、硫黄、塩素、
カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、
鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、ヒ素、セレン、臭
素、ルビジウム、ストロンチウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオビウム、モ
リブデン、銀、カドミウム、スズ、アンチモン、テルリウム、ヨウ素、セシウム、
バリウム、ランタン、セリウム、フラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロビ
ウム、カドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツ
リウム、イッテルビウム、ルテチウム、ハフニウム、タンタル、タングステン、レ
ニウム、白金、金、水銀、タリウム、鉛、ビスマス、トリウム、ウラン、希ガス成
分(ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン)など。
昨日のつづきとなるが「動物性タンパク神話」の崩壊が米国ではじまっていること
を知ることになる。それが「葬られた「第二のマクガバン報告」中巻「あらゆる生
活習慣病を改善する『人間と食の原則』」 T・コリン・キャンベル,トーマス・M・
キャンベル著松田麻美子訳,グスコー社(2010)だが、「マクガバン報告」とは、
米国人の「食習慣と心臓病」に関する1977年の政府報告書。「食習慣と病気」の公
開討論を巻き起こす。1982年の全米アカデミーの報告書(NASレポート)の「食物・
栄養とガン」(「食事脂肪とガンとの関係」について審議した最初の専門委員会報
告)の著者であるキャンベル博士もこの専門委員会の一員であったという。キャン
ベル博士らが米国政府の依頼を受けて1982年に作成した「食習慣と健康に関する研
究レポート」(NASレポート「食物・栄養とガン」)は、動物性食品の過剰摂取が
ガンの強力な要因となっていることを明らかにした。このレポートは「マクガバン
報告」の第二弾。「食習慣とガン」に関する研究レポートだが、この研究レポート
で明確になった結論はそのまま闇に葬られる。
第10章 食が改善する「骨,腎臓,目,脳の病気」
この章で、食生活とは一見すると無関係と思われる骨粗鬆症・腎臓結石・失明・認
知機能障害・アルツハイマー病が食習慣と深く結びついていると指摘する。カルシ
ウムと関連すると考えている骨粗鬆症の罹患率が特に高い地域は、牛乳の摂取量が
多いオーストラリアとニュージーランド。動物性タンパク質は植物性タンパク質と
異なり体にもたらされる酸の量を増やすため、血液や組織の酸性度が増し、中和剤
としてカルシウムを消費するため骨からカルシウムを奪い取る(?)。(1) いつも
体をよく動かすこと(2) いろいろな未加工・未精製の「植物性食品」を食べ乳製品
を含む「動物性食品」を避ける(3)塩の摂取量を最小限に保つことで予防できると
いうのだ。
腎臓結石は、吐き気・嘔吐・落ち着きのなさ・腰や腹部の鈍痛・切迫感・頻尿・痛
みを伴う血尿・発熱・急性腎疝痛(せんつう)を伴うが、「高動物性タンパク質の
摂取」が腎臓結石の主たる元凶で、腎臓結石の形成は,フリーラジカルの活動によ
って開始される可能性があり,抗酸化物質(ビタミンC)を含む植物性食品の摂取に
よって防ぐことができる。また、眼疾患は、黄斑変性症と白内障がある。前者の予
防の切り札は濃い緑黄色野菜(ブロッコリー・ニンジン・ホウレンソウ・コラード
グリーン『アブラナ科』・冬カボチャ・サツマイモ・キャベツ類)の摂取。抗酸化
物質を含む食べ物にカロチノイド類を含むものが、後者は手術を回避するためには、
ルテインを含む野菜(ホウレンソウ)がよい。植物に含まれる抗酸化物質によって,
認知症やアルツハイマー病も改善される。危険因子の1つは高血圧,次は高い血
中コレステロール値,3つ目の因子は,脳機能を混乱させるフリーラジカルであり
これらの問題を解決するのに植物中の栄養を摂取することでリスクを低下させるこ
とができるという。これは放射性物質による発癌機構とかわらず(『アンチ放射線
物質食事法』)、穀菜果食の奨励を後押しするものだ。
【ミャンマーのベールー】
日本のメディアが伝えるミャンマー(ビルマ)のイメージは、あまりよくない。市
民や僧侶による民主化運動を弾圧した軍部独裁国家。ノーベル平和賞を受賞したア
ウンサンスーチー氏を長期に自宅軟禁し、国連の調停にも耳をかさない。クロンで
多くの住民が罹災しても、内政干渉を恐れて外国の援助に消極的、住民の生活状態
や衛生観念では、疫病が蔓延しかねないのに。政府は住民より政権を維持すること
しか考えていない。そもそも人の活動には制限が多く、生活を改善しようとする機
会も取り上げられ、住民は貧困にあえいでいると、編集者の伊藤利勝はこう述べる。
一方で、観光やビジネスで現地を訪れた人たちは、自然や民情の豊かさをほめそや
し、われわれが喪失した物にとらわれない心や自然との共生などがまだ息づいてい
る。なぜかなつかしい風景。人々は信仰心に厚く、親切で、穏やかで、包容力があ
り、懐が深い。「ほほえみの国」ミャンマー。「失われるアジアのふるさと」ミャ
ンマー。民間同士での印象は頗るよいのに、総体としてのイメージは、よくない。
つまり悪いのは政治であると。これは何とかしてあげなければ。民主化運動への共
鳴、難民救済、人権外交、村の小学校や簡易水道建設、古着の送り先、等々。信仰
心に厚く、親切で、穏やかなミャンマーを、裏から見れば、近代化に遅れ、古い体
質の残る、先進国からの援助を必要とする。
日本でビルマという呼称が確立されるまでは、この地に琶牛(ペグー)、亜剌敢(
アラカン)、阿瓦(アヴァ)の三国が存在すると認識されていた。そして、これら
三国で仏教が奉じられ、豊かな天然資源を有する国といものが、幕末になり中華思
想や西洋の植民地主義思想のもとで形成されたビルマ像が受け入れられはじめ、明
治期、住民は怠惰で、国力は沈滞している、と学校の教科書には描かるようになっ
た。日本のミャンマー支配にともない、巷間にあふれるミャンマーについての情報
は、侵略そして支配を正当化(ヨーロッパ経由の帝国主義的思想)され、イギリス
のミャンマーの支配は否定されるが、植民地主義思想はそのまま受け入れられたオ
リエンタリズムが、戦後へと受け継がれ、竹山道雄の『ビルマの竪琴』を生み出し、
エーヤーワディー流域地方に、1948年1月4日にミャンマー連邦(Pyidaungzu Mya-
nmarnaingan)が成立し、以来領域内に暮らす住民の統合が進められ、仏教と精霊信
仰が権力正当化の源泉であった時代は過去となり、領土保全と国民統合、治安維持、
そして何よりも経済発展こそが政府や指導者を正当化する時代となったと解説する
(同上「まえがき」)。
ビルマ人だけではなく、カレンやチン、カチン、シャンなどミャンマー連邦を構成
している諸民族の歴史や文化などを同等に扱い概説した労作に素直に傾頭だ。そし
て、国民一人当たりのGDPが千ドルを超えたミャンマー連邦国家は、かって、日本が
そうであったように、政治運動が急進化し(それを担うのは、学生であり揺籃期の
市民階層)、やがて、社会成熟度のメルクマーク一万ドルに達するまでにどの程度
の時間を要するのか計り知れないが(10年程度?もっと早いか?)、その間ミャン
マーの国民と国家社会とが、どの様な大変身をとげるのか、東アジア一員として大
変興味深くかつ面白くみさせてもらいたい。