極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

ペーパー・ソーラの出現

2011年09月10日 | WE商品開発

 

 


【ペーパーソーラの出現】

マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームは太陽電池を作る新たな方法として紙に
直接印刷する研究を進めている。特別な紙を使うわけではない。普通のコピー用紙はもち
ろんのこと、ティッシュペーパーやトレーシングペーパー、新聞紙でも発電に成功したと
いう。さすがに自宅のコピー機で印刷するというわけにはいかないが、ポテトチップスの
袋の銀色部分の印刷工程とあまり変わらないらしい。ポテトチップスを全国のコンビニの
棚に並べることができるわけだから、紙に印刷した太陽電池も並べることは不可能ではな
いだろうという。



紙に半導体をインクジェットプリンタで印刷した薄膜太陽電池という太陽電池パネルの製
造と設置の革命への一歩になりそうだ。いまのところ変換効率は1.5~2%程度だが有機薄
膜系太陽電池は、積層することでカバーできる。また意匠的にも表面を色素薄膜で覆えば
太陽電池であることに気づかない。現在、
マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チーム
は紙に直接印刷する研究を進めている。特別な紙を使うわけではない。普通のコピー用紙
はもちろんのこと、ティッシュペーパーやトレーシングペーパー、新聞紙でも発電に成功
したという。さすがに自宅のコピー機で印刷するというわけにはいかないが、ポテトチッ
プスの袋の銀色部分の印刷工程とあまり変わらない。ポテトチップスを全国のコンビニの
棚に並べることができるわけだから、紙に印刷した太陽電池も並べることは不可能ではな
いという(2011年7月11日)。

しかし、耐久性が悪ければ、高変換率であっても、使い捨て以外の商品の実用化には向か
ない。三菱化学は、電子取り出し層を無機化合物層と特定の有機化合物層の二層とするこ
とで、光電変換素子の耐久性や変換効率の向上の新規考案(特開2011-1763)を公開して
いる。勿論、正孔取り出し層105と電子取り出し層107の形成方法に制限はなく、昇華性を
有する材料を用いる場合は真空蒸着法等により形成することができ、溶媒に可溶な材料を
用いる場合は、スピンコートやインクジェット等の湿式塗布法等により形成することがで
きるという。
 

【符号の説明】

100 基板 101 電極(カソード)102 無機化合物層 103 有機化合物層 104 活性層(p型半
導体化合物とn型半導体化合物混合層) 105 正孔取り出し層 106 電極(アノード)
107 電子取り出し層 108 光電変換素子 1 耐候性保護フィルム  2 紫外線カットフィル
ム  3,9 ガスバリアフィルム  4,8 ゲッター材フィルム 5,7 封止材 6 太陽電
素子 
10 バックシート  11 シール材  12 基材 13 太陽電池モジュール  14 薄膜太陽電池

【骨抜きの再エネ法】

日本の太陽電池産業は歴史は古いが、導入量では欧州と大きな差がついている。クリー
ンエネルギー先進国であるドイツでは、産業用が全体の7割を占め、2010年までの太陽光
発電累積導入量は17.2ギガワット(ギガは10億)。一方日本は8割が家庭用でその結果、
累積導入量は3.6ギガワットにとどまる。
理由の1つは、肝心の買い取り価格が再エネ法で
は明記されていないこと。再エネ法では、買い取り価格は第三者委員会に諮って年ごとに
決める。発電コストの高い太陽光を安い単価で買い取るために、差額は国民一人ひとりの
電気代に上乗せされる。再生可能エネルギーが産業として離陸するために、どれだけ負担
を強いることができるか。再エネ法はその価格設定には踏み込まなかったためだ(2011年
9月8日 日経ビジネス ONLINE)

シャープは、この度、発電事業会社NED社の世界最大級となるタイの大規模太陽光発電
所(73MW)の保守・メンテナンス業務を受託契約した。薄膜太陽電池モジュール・周辺シ
ステムの供給ならびに建設を受注し、2010年8月に着工、本年3月に設立したSSMAで、
2011年末までの稼動予定に合わせ保守・メンテナンス業務を開始する。シャープが太陽電
池モジュールの生産・供給から、大規模太陽光発電所のシステムの設計・建設、さらに、
保守・メンテナンスまで幅広く手掛ける「トータル・ソリューション・カンパニー」の方
針を打ち出した背景には、急激なパネル価格の低下と中国など新興国メーカの激しい市場
競争による事業収益の劣化があり
、米国だけでなく日本政府の総合的な再生エネルギー戦
略の見直しは避けられないと思われる(2001年9月9日)。




このように懸念材料があるものの、ワンウェイ(単色・単眼的)思考にとらわれず、40年
間独自で考えてきたことが次々現実的になり、ある意味、自画自賛の自己満足も誇りに思
えることもあるが、気分的に鬱々することが日常化(老人性鬱症?)していても、この満
足感がエネルギーとなり、何とか、本当に、何とか「プラス思考」に気持ちを昂揚させる
ことができているんだと実感している。時代は確実に‘環境リスク本位制’だ。


  この荒らぶれた風景のてっぺんでなかばまどろみ
  うずらたちに取り囲まれて
  石の山の後ろにしゃがみこんだまま僕は夢をみる
  うちのベビーシッターを抱きしめることを
  僕の顔から数インチ先に彼女の
  クールで若々しい瞳があって
  ふたつ咲き残った野の花ごしに僕を
  みつめる。その瞳の中には
  僕には答えることのできない質問が
  含まれている。この花たちを誰が裁くの?
  でも防寒下着のずっと下の方で
  僕の血が騒ぐ。

  突然、彼女の手がぱっと上にあがる・・・・・
  雁たちは川の中洲から流れを描いて舞い立ち
  この渓谷の壁をするすると上に登ってくる。
  僕は安全装置を外す。体がひとつになり、動作に集中する
  指を信じろ。
  神経を信じろ。
  こいつを信じろ。


             
                                  『ハンター』(Hunter
                     レイモンド・カーヴァー 村上春樹 訳
 





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