極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

弾けるライスボール

2012年10月12日 | デジタル革命渦論

 

 

 【ハルキ逃す】

    九月、どこかで最後の
    鈴懸の一葉が、地面に
    還っていった。
    風が、空の雲を払う。
    何が残っている? 雷鳥、銀鮭、
    うちから遠くないところにある裂かれた松の木。
    雷が木に落ちたのだ。でも、そんな目にあいながらも、
    再生が始まっている。数本の新芽が、
    奇跡のように顔を出した。
    ラジオからはフォスターの〈そばにいるマギー〉
    が流れている。

    僕はずっと遠くに目をやりながら、それを聴いている。

  

                               レイモンド・カーヴァー “ September ” 
                                                                        村上春樹 訳 『九月』

  

     The land of my home is flitting,
     Flitting from my view;
     A gale in the sails is sitting,
     Toils the merry crew.
     Here let my home be,
     On the waters wide:
     I roam with a proud heart;
     Maggie's by my side;
     My own love,Maggie dear,
     Sitting by my side
     Maggie dear,my own love,
     Sitting by my side.

     ぼくの故郷の地が飛び去ってゆく
    飛び去ってゆく ぼくの目の前から
    風が帆に吹き込んでくる
    一所懸命漕ぐ陽気なクルーたち  
    さあ ぼくの故郷よ
    広い水面の上に開けてゆけ
    ぼくは自信に満ちたハートで放浪する
    マギーがぼくのそばにいるから
    ぼくの恋人 愛しのマギーは
    ぼくのそばに座ってる
    愛しのマギー、ぼくの愛する人は
    ぼくのそばに座ってる


MoYan Hamburg 2008.jpg 映画『紅いコーリャン』

ノーベル文学賞が中国籍の作家としては初受賞となる莫言(ばく・げん)氏に決まり大変
がっかりだ。多少なりとも政治的配慮があったのだろうと思っている。1970年に『収容所
群島』や『イワン・デニーソヴィチの一日』を発表したアレクサンドル・イサーエヴィチ・
ソルジェニーツィンの受賞のように、西欧からみた現代の中国の国家体制は基本的人権や
自由度の側面から遅れていて、これを是正しようという意図を深読みできないこともない
が、そんなことはどうでもいいことだ。言い作品が世界中の多くのひとに読まれ支持され
ていることの方が大切なのだ。そんなことを思いながらレイモンド・カーヴァーの彼の訳
詞を丁寧に読み充実した気分でブログ掲載している。


【パワー半導体とヘーリオスの約束】



太陽光発電、いわゆるソーラセルで天辺を頂くには、自らを鍛えるしかない。そうヘーリオスは考
えた-具体的には耐久性品質評価の新たなるハードル設定とそこへ向けてのエフォートはすでに
パナソニックなどメーカと地方自治体、勿論、産総研などが一体となり推進されている。つまり、脱
「安かろう、悪かろう」路線から決別し、「少し高かろう、性能は良かろう」路線への明確な転換を意
味している。逆に言うと、そのことのみおいて高性能なソーラセルシステムは実現するのだと-そ
う考えた。

特開2012-190853


特開2009-004666

まぁ、寓話的なイントロはここまでとして、太陽光発電システムでの発電コスト逓減のた
めの考察を進めてみたというわけだ(『秋には鯛にオリーブを添えて』)。ここでは電力
変換装置(いわいる、パワーコンディショナ)の長寿命化とコスト逓減課題をパワー半導
体技術との関係で考えた。その結果は?というと、デジタル革命の基本特性をフル活用で
きるので近いうち実現出来るであろうという目算が立ったということになる。どの時に、
どれほど高性能化が実現し、どれほど電力費が逓減できるかの試算は残件するものの、欧
州(スペイン・ドイツなど)でのリスクは回避できるだろうという見通しを体感しえたと
いうことになる。乞うご期待を!


【イタリア版食いしん坊万歳:アランチーニ】

   arancini 

アランチーニは、シチリアとナポリ名物のライスコロッケ。形がオレンジに似ていること
からアラン
チーニ(小さなオレンジ)と呼ばれる。ナポリのものはアランチーニ・ディ・
リゾ(arancini di riso、「米
の小さなオレンジ」)またはパッレ・ディ・リゾ(palle di riso
「米の団子」)とも称される。ローマでは、
スプリ(suppli)と呼ばれている。シチリアの
アランチーニの大きさは直径3.8cm〜10cmほど。湯炊きしたジャポニカ種の米に溶き卵と
おろしたカチョカヴァッロまたはパルミジャーノ・レッジャーノチーズ、塩、胡椒を混ぜ
たものに詰め物をし、小麦粉をまぶしてから溶き卵にくぐらせ、パン粉をまぶしつけて揚
げてつくる。 



シチリアではじめて出会って、この手の料理の広がりが日本では少ないことに気づき、な
んとか
広げられない考えたこともあった。蛸ボール(たこ焼き)や肉団子を含む、“ボー
ル・フード”。ただし
焼き、フライの団子料理限定での話(この続きは創作料理のテーマ
として別の機会に掲載)。ところで、鉢植えのハイビスカスが連日、一輪づつ大輪を咲か
せていて、思わず吸い込まれるようにデジカメしてみた。


 

コメント
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