【サイコパスの現在的温床】
けったいな世の中になったのかと思わせる事件が続出している。その1つとして、脱法ハーブ禍。
行政・自治体レベルでの対応がやっと本格化しはじめたが、いじめ問題と同様、対応の遅れの誹り
は免れない。即戦力としての割れ窓政策はこのような時代には不可欠だろう。そうかと思うと、リ
ーマンショック以降、生活保護受給者数の急増し、今年3月時点の全国の生活保護受給者は、前月
の209万7401人から1万695人増加して210万8096人となり、2011年度の月平均受給者数は206万725
2人(概数)で、過去最多を記録した1951年度の204万6646人を上回まわる。厚労省では増加の一因
は貧困高齢者の増加、景気の低迷等によるワーキングプアの増加とされている反面、不正受給問題
が後を絶たず報道されてもいて、ここでは、不況による困窮と生活の安直化が混在していて実に興
味深く事態の流れを看ている。また、兵庫県尼崎市の民家で3人の遺体が見つかった事件ではドラ
ム缶遺体事件の主犯格とされる角田美代子被告(64)の親族らが、自宅マンションで暴行を受け、
死亡した判明。室内での暴行のほか、バルコニーの小屋に監禁されて食事を絶たれるなどの虐待を
受けた殺された事件が連日報道されてもいる。この事件について犯罪心理学に詳しい新潟青陵大学
教授の碓井真史教授は「家族同士が相互に憎しみあうように仕向け、さらにアメとムチを使い分け
て洗脳していった。人を支配するということについて、本能的な才能を持っていたのではないかと
感じます。人間関係が希薄になった現代社会のあり様も背景にあると思う。カルト的集団は、よく
も悪くも構成員に新しい濃密な人間関係を与えてくれますから」と分析している。
Robert D. Hare
角田のような人格は、反社会的人格の一種を意味する心理学用語で、主に異常心理学や生物学的精
神医学などで使わているという。その精神病質者を英語でサイコパス(Psychopath)と呼び、「サイ
コパス」が通称となっている。サイコパスは社会の捕食者(プレデター)であり生涯を通じて他人
を魅了し、操り、情け容赦なく我が道だけを行き、心を引き裂かれた人や期待を打ち砕かれた人、
財産を奪われ尽くした人を後に残していくという。良心や他人に対する思いやりに全く欠けており、
罪悪感も後悔の念もなく、社会の規範を犯し、人の期待を裏切り、自分勝手に欲しいものを取り、
好きなように振る舞う。その大部分は殺人を犯す凶悪犯ではなく、身近にひそむ異常人格者であり、
北米には少なくとも200万人、ニューヨークだけでも10万人のサイコパスがいると言われている。
事件の全貌が明らかでないが、保険金目当てという動機は貫かれているようだから、彼女らの犯罪
は組織的で計画的で決定的に反社会行為(犯罪)に違いないが、わたしがこの事件に興味が惹かれ
るのは、いじめ問題や東日本大震災復興予算流用問題の国家あるいは地方官僚などの組織・集団に
蔓延る反社会的行為、あるいは生活の安直化という“精神的退廃”と社会変化との関係性だ。これ
はしっかりと看ていかなければと思っているから、考えがまとまった時点でまたブログで掲載して
いきたい。
スマートフォーンの進化が本格化している。放射線量計や歩数計、デジタル拡大鏡、あるいはスマ
ート家電の情報通信端末器と文字通り、デジタル革命渦論(かぶん)を字で行っているが、そこに
スマホから心地よい香りが流れ出るという。iPhone下部のコネクタに、香りのタンクを装着したデ
バイスを差し込むと、メールが届いたときにいい香りがしたり、アラームが鳴ったときにコーヒー
の香りがしたりする機能を設定することが可能。香りがデバイスの右にある穴から出てきて、その
タンクは着脱式なので、好みのものに付け替えられという(上の写真をダブル・クリック)。そう
いえば、このブログでも自動アロマ芳香発生装置を考案したことがあったが、いろいろな香りのフ
ィルムチップを予め挿入して、場面、場面で好みの香りを発生させることが可能なことをこの製品
は教えてくれる。具体的な機構はできあがっているからには、ここは善は急げということだ。これ
は面白い。
【厄介なエナジードリンク】
若者に人気がある「エナジードリンク」と呼ばれる栄養ドリンクを飲んだ後に死亡した例が米食品
医薬品局(FDA)に5件報告されていることが 22日、分かった。米メディアが報じた。エナジード
リンクと死亡との直接的な因果関係は証明されていないものの、FDA が関連を調査している。報告
されたのは、米モンスタービバレッジ社が販売している人気商品「モンスターエナジー」。同商品
は大量のカフェインを含んでおり、昨年12月に心臓の不整脈で死亡した米メリーランド州の14歳の
少女は、死亡前に2日続けて大きなサイズのモンスターエナジーを飲んでいたという。日本ではア
サヒ飲料が5月からモンスターエナジーを販売している。同社の親会社アサヒグループホールディ
ングスは「容量および中身は米国の商品とは異なる」(広報担当)としているというが、よく分か
らない事件ですね、これは!
【巨大隕石衝突説裏付けか】
月の誕生は地球と巨大隕石とが衝突した結果によるもの、この37年前に提唱された説を裏付ける科
学的痕跡が新たに見つかったと17日の英科学誌ネイチャー(Nature)で発表されたという。地球の
衛星である月が誕生した過程については、天文学者たちが1975年の会議である仮説を提唱した。数
十億年前、まだ生まれてまもなかった地球と、火星ほどの大きさの隕石が衝突して月ができたとい
う「巨大隕石衝突説」だ。学者たちはギリシャ神話の月の女神セレネ(Selene)の母親の名にちな
んで、この隕石を「テイア(Theia)」と名づけられていたが、衝突によってテイア全体と原始地
球のマントルの大半が溶解、蒸発し、その後冷えて凝集したものが月になったと主張するもので、
月が太陽系の衛星中で5番目に大きく、地球の4分の1程の大きさがあり、地球からわずかしか離
れていないことが説明できるとされていたが、コンピューター・シミュレーションを用いて同現象
が現実に起きていた可能性が示されるまでこの説は脇へ追いやられていたのだ。
しかしこの度、アポロ(Apollo)計画で持ち帰られた月の土壌を質量分析計で精査した結果、この
説を裏付ける化学的証拠を発見。月の土壌には比較的重い亜鉛同位体がわずかに多く含まれていた。
蒸気雲の中で重い同位体が軽い同位体よりも急速に凝集したことが原因と考えられる。このわずか
な、しかし決定的な差は同位体分別と呼ばれる。月の石から測定した同位体分別の規模は、地球や
火星の石で測定されるものの約10倍であり、非常に重要な違いだと米ワシントン大学のフレデリッ
ク・モワニエ(Frederic Moynier)准教授は分析。同位体分別の測定を行ったのは過去4回のアポ
ロのミッションで持ち帰られた月の石20サンプルで、これらは月面上の異なる地域および月隕石か
ら採取されたサンプルと、火星に由来するものと特定されている隕石10個、地球上の岩石と比較分
析。月面上のサンプルは、一般的な亜鉛が激減していた一方でより質量の大きい亜鉛の同位体を示
す痕跡がみられた。亜鉛の大量蒸発は、局地的な火山活動などよりも、隕石衝突のような巨大な出
来事を示唆すると米スクリップス海洋研究所のジェームズ・デー(James Day)らも亜鉛を蒸発さ
せるほどの熱が生じるには月全体が関与するような大規模な溶解が必要だと説明しているというも
のだ。これは面白い話だ。凄いね!