『NYPD15分署』
THE CORRUPTOR(1999年アメリカ)
監督 ジェームス・フォーリー
脚本 ロバート・プッチ
出演 チョウ・ユンファ
マーク・ウォルバーグ
ブライアン・コックス
マリエ・マチコ
■ストーリー■
ニューヨーク、チャイナタウン、マフィアのトンの組織と対立する福建ドラゴンの組織は勢力争いを起こしていた。ある日、チャイナタウンを取り締まるNYPD15分署に白人の若手刑事ウォレスが赴任してくる。ウォレスは中国系のベテラン警部補ニック・チェンとコンビを組むことになる。正義感に燃えるウォーレスだったが、ベテランのチェンはトンの組織のリーとつながっていた。また、ウォレスもリーからの情報で連続女性殺人事件を解決することになる。そして、ウォレスは元刑事の父親のギャンブルの借金がらみで、リーとの関係を続けるはめに陥るのだった・・
■感想■
『リプレイスメント・キラー』(1998年)でハリウッド進出をしたチョウ・ユンファのハリウッド進出第2弾のアクション映画です。
あのチョウ・ユンファの出演する警察物!って言うからハードなアクション映画を想像していたんですけど、期待は見事に裏切られました!
アクション映画というより、警官を主人公にしたドラマが中心のストーリーでした!
何でもかんでも詰め込みすぎのストーリーなんで、ランニングタイムが110分強ですけど、消化不良な感じを受けちゃいます!第一、110分は長すぎです!!
この内容なら、もう少し刈り込んでランニングタイム100分弱にして欲しいです!
出来たら、あと15分はカットして欲しいですネ。
でも、今作の印象は、まんま1970年代風のアクション映画になってます!
良く言えば、リアリズムですけど、なんていうのか、現実からの逃避で映画館に来てるのに、こんな葛藤や苦悩を感じさせる暗い映画はイヤですねぇ。
まぁ、それでも、アメリカンニューシネマに比べれば、やはり1990年代の映画なので、それこそ、アクション!アクション!アクション!アクションに次ぐアクションのエンターテイメント作品ですけどネ。
それでも、1990年代の映画として観ると、やっぱり画面から登場人物たちの苦しい状況を感じさせる圧迫感がヒシヒシと伝わってきます!
エンターテイメント作品なんで、観客が退屈しないように、要所、要所にアクション映画風味のシーンがちゃんと用意されてて、アクション映画ファンも満足できるようには最低限、なっているんですけどね。
要所、要所。要所に観客が退屈しないようにアクションシーンを入れてるもんだから、余計にランニングタイムが伸びて111分になっちゃうんですよね!!
アクションシーンや銃撃戦だって、いくらなんでも唐突には始まりませんからネ。
色んなものをドラマに詰め込みすぎて、どんな映画だったか逆に印象が薄くなっちゃってます!
マーク・ウォルバーグの父親が借金まみれとか、チョウ・ユンファが組織とつるんでるとか、そんな印象しか残らないです。
勧善懲悪なストーリーを期待すると見事に裏切られるので要注意!
ラストも、印象的ですけどネタバレになるんで、書かないですけど。まぁ、なんだかんだ言っても、1990年代後半のハリウッドの映画にしては良くできてるとは思いますけどネ。
せっかく、チョウ・ユンファ、マーク・ウォルバーグが出演してるんだから、もっともっと単純なアクション物にして欲しかったような気もしますけど。でも、あんまりにも単純な『リプレイスメント・キラー』じゃ困りますけど。
ノワール風な警察物を観るつもりなら、それなりに満足できます!65点
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NYPD15分署 [DVD] |
チョウ・ユンファ,マーク・ウォールバーグ,リック・ヤング,アンドリュー・パン | |
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