『LOVERS』
HOUSE OF FLYING DAGGERS 十面埋伏(2004年中国)
監督 チャン・イーモウ
脚本 チャン・イーモウ
リー・フェン
ワン・ビン
出演 金城 武
チャン・ツィイー
アンディ・ラウ
ソン・タンタン
■ストーリー■
西暦859年、中国は唐の時代、大中13年、無能な皇帝のもと政治の腐敗が進み各地に反対勢力が台頭していた。中でも最大の規模を誇ったのが飛刀門(ひとうもん)だった。飛刀門は長安に近い奉天県に本拠地に圧倒的な支持を集め都に取っては脅威であった。朝廷の命を受けた奉天県では捕吏と呼ばれる治安部隊と飛刀門との死闘が続いていた・・
飛刀門の新しい頭目を10日以内に殺すよう命を受けた捕吏のリウとジンは、遊郭<牡丹坊>にいる目の不自由な芸子シャオメイが飛刀門との情報を得て、ジンが牡丹坊に客として潜入し騒ぎを起こし、リウがシャオメイを逮捕するのだった。ジンは捕らえられたシャオメイを牢獄より脱獄させ、2人で逃亡して飛刀門のアジトを探るのだった。だが、リウはジンに忠告するのだった「本気で惚れたりするなよ」と・・
□■□ネタバレあり!□■□
■感想■
『HERO』(2002年香港、中国)のチャン・イーモウ監督が描く武侠映画。
『HERO』同様、キレイな映像、華麗な剣劇シーン、相変わらず格調高い映画になっています!!
今作の、宣伝コピー“3つの愛がしかけてくる”なんて、まるで恋愛映画みたいに宣伝されてましたけど、確かに武侠映画+恋愛映画みたいな作品になっています!
日本の時代劇の主人公と違って、武侠映画の主人公ですから、恋愛要素があって、全然OKなんですが、ちょっとラストの展開はまさに、驚きの展開!
例えるなら
“まるで週刊誌の連載コミックの突然の最終回かッ!”
っていう展開です。
本当に驚かされました。
唐突な感じのラスト!今までのストーリーを無視するような唐突なラスト!
飛刀門と朝廷の軍隊との戦いは、どこ行っちゃったの??
ところで、今作は、闘病生活を送っていたアニタ・ムイを“飛刀門”の頭目の役にしようと思っていたので、体調が復帰するのを待っていたんですが、結局、アニタ・ムイは、惜しくも帰らぬ人になってしまい、あういう風に仕上げたらしいです!
まぁ、そういった事情からアクション武侠映画としては、後半、かなり壊れた展開になるので、そこに目をつぶれば十分面白い映画になっています!!
でも、でも、でも、やっぱり気になる!
“飛刀門と朝廷軍の戦い!”
今作の場合、そのシーンを描かないと映画的にダメでしょ、やっぱり。
どうしても省略したければ、戦いのシーンを描かなくてもセルジオ・レオーネ監督の西部劇みたいに、戦いを終わったあとのシーンとして死屍累々の死体をたくさん並べとくシーンとかを挿入すれば良かったのに!!
『HERO』なんかより、こじんまりとした題材で好感ももてるし、ホントにこのラストは、もったいない。
主演3人のファンだったら十分満足できるんでしょうけど、飛刀門と朝廷軍の戦いのシーンが無しっていうのは、どうなんでしょうかね??
でも、数々の戦闘シーン、草原での戦いのシーン、竹林でのシーン、キレイなだけでなく、ちゃんと武侠映画のアクションシーンになっているのは素晴らしいです!!
格調高くてキレイな武侠映画ってことで、武侠映画入門にも最適! 70点
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