『アサインメント』
THE ASSIGNMENT(1997年カナダ)
監督 クリスチャン・デュゲイ
脚本 ダン・ゴードン
サビ・H・シャブティ
出演 エイダン・クイン
ドナルド・サザーランド
ベン・キングスレー
クローディア・フェリー
セリーヌ・ボニアー
■ストーリー■
国際的テロリスト“ジャッカル”ことカルロスを捕らえるため、CIAとモサドは、ジャッカルとウリ2つのアメリカ軍海兵隊員ラミレスを選び、替え玉作戦を実行するのだった。最初は協力を拒んでいたラミレスだったが、ジャッカルの残虐な所業を見て協力を申し出るのだった。しかし、ハードな特訓によりラミレスは行動、精神ともにジャッカルに同化していくのだった。
□■□ネタバレあり!□■□
■感想■
国際的テロリストのジャッカルことカルロスを追いつめる為にCIAとモサドにリクルートされた海兵隊員の苦悩と活躍を描く傑作アクション映画です!
監督は、フィリップ・K・ディック原作の「変種第二号」を映画化した宇宙SFの傑作『スクリーマーズ』(1997年)、ウェズリー・スナイプス主演のアクション『アート・オブ・ウォー』(2000年)を監督したクリスチャン・デュゲイ。
クリスチャン・デュゲイの名前は、もうこの『アサインメント』1本で名前を覚えました!
とにかく面白すぎ!!
出演は、『瞳が忘れない ブリンク』(1994年)、『IN DREAMS殺意の森』(1998年)のエイダン・クイン。共演はベテラン俳優のドナルド・サザーランドとベン・キングズレー。
カルロスそっくりの男がいて、彼をカルロスに仕立てるという、ちょっと考えると荒唐無稽なコミックみたいなストーリーですけど、それを、ベテラン俳優のドナルド・サザーランドとベン・キングズレーがマジメに演じているので荒唐無稽さや違和感を感じさせません!
まさに正統派アクション映画です!!
カルロスに成りすますために、主人公は、過酷な特訓を受けますけど、この特訓シーンが最高です!!これでもか!これでもか!と特訓シーンが描かれます!!
やりすぎだろっていうくらい特訓シーンが描かれていきます!!
この特訓シーンのおかげで、ジャッカルがいかにスゴイテロリストか分かるようになっています!!
銃を使った特訓はもちろんですけど、冷蔵庫に入っていたものを一瞬で覚えさせる特訓とか、ゴミ箱の中のゴミから不審なモノを探り出す特訓とか!
果ては、まずいモノを食べ続けさせられ、まさに、身も心もカルロスになりきるようなハードな特訓が続きます。
そして、特訓の成果が出て、主人公ラミレスが徐々に、ジャッカルに性格まで同化していきます!!
潜入捜査官が潜入しているうちに、性格までギャングに同化していくとストーリーは、TVムービーの『FBI盗聴大捜査』TODAY'S F.B.I.(1981年)にもありましたネ。
『FBI盗聴大捜査』はTVムービーということもあって、その同化していく描写もごく普通で何とも思わなかったんですけど、今作『アサインメント』はスゴイです!
特訓シーンを、これでもか!これでもか!と、ていねいに描いているので、なるほどと思わせます!!
この特訓シーンは、今作の前半部分の見せ場の1つですからネ。この特訓シーンは、下手なアクション映画のクライマックスシーンもも真っ青の出来ですからネ。
この特訓シーンは、さいとう・たかおの人気コミック「ゴルゴ13」や、イギリスの超ハードアクションドラマ「特捜班CI★5」の1エピソードを見るような興奮を覚えさせてくれます!
もう最高です!!
で、この前半から中盤にかけての特訓シーン以外にも、後半にもちゃんと見せ場が用意されてます!特訓シーンだけで終わっちゃったら、いくらなんでもアクション映画としては今ひとつですもんネ。
で、さんざんハードな特訓シーンを描いて、もう完ぺき!!と思わせておいて、結局、作戦がうまくいかないのもリアルで良いです!!!
とにかく、アクション映画の見本のような作品です!!!
ストーリーもよく出来てて、まるで、“面白いサスペンス小説を読んでいる様”です!!
冒頭のカフェでの爆発シーンから、最後の最後まで、次から次へと先を読ませない展開には、あまりの面白さにビックリです!アクション映画ファン必見の1本!!100点
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