『ヘブンズ・ゲート』
THE MINION(1998年アメリカ、カナダ)
監督 ジャン=マルク・ピシェ
脚本 マット・ロー
リプリー・ハイスミス
原案 マット・ロー
出演 ドルフ・ラングレン
フランソワ・ロバートソン
ロク・ラフォーチューン
アレン・アルトマン
トニー・カラブレッタ
■ストーリー■
1999年のクリスマス、ニューヨークの工事現場で1000年以上前に作られたであろう遺跡が発見された。その中の骸骨は手には立派な剣を持ち、衣服には胸に大きな赤い十字をつけていた。早速調査のため考古学者カレンが派遣されるのだが、調査中に謎の男が現われ殺されそうになる。と、そこへもう1人謎の男が現われカレンを襲った男の後頭部にスパイクのついた手袋で刺し殺し、遺蹟現場にあった鍵を持って出て行くのだった。カレンを助けた男はルーカス、地獄へ通じる牢獄の鍵を取戻しにエルサレムより来た聖堂騎士団の司祭だったのだ。悪魔は1000年期の終わりに人々の信仰が薄れたときに甦ろうとしていたのだ。カレンを襲った男はミニオンという悪魔の手先の悪霊に精神を支配されていたのだ。ミニオンは目から人に乗り移り脳を支配し、宿主の人間が死んでも次の人間に乗り移ることができるのだ!
■感想■
B級映画界の超スーパースター、ドルフ・ラングレン主演のオカルトアクション映画です。
いまだに作品のタイトルに“ドルフ・ラングレン”の名前がつくネームヴァリューはさすが!
大ヒットした作品なんて、しばらくないのに、ドルフ・ラングレンって付くんですからね。
それにしても、ドルフ・ラングレンも、初期の作品の『レッド・スコルピオン』(1988年)とか『パニッシャー』(1989年)、『ダーク・エンジェル』(1990年)あたりくらいまでは、それなりにスター扱いされて、また、メジャー感もあって、いかにもアクション映画のA級スターて感じでしたけど、だんだんとB級感が漂ってきて、今作のころはまさにB級スターでした!
その後の出演作といえば、
『リトルトウキョー殺人課』(1991年)
『シューター』(1994年)
『スナイパー』(1996年)
と、もうB級路線まっしぐらです!!
ドルフ・ラングレンは、面白い作品から、「エーっ!!」みたいな作品まで、何にでも出演しまくりです!
上記以外で、主な出演作品は
『ユニバーサル・ソルジャー』(1992年)
『メン・オブ・ウォー』(1994年)
『ソルジャー・ゴールド』(1994年)
『ピースキーパー』(1997年)
『スウィーパーズ』(1998年)
『ブラックジャック』(1998年)
『ラストパトロール』(1999年)
『ドルフ・ラングレン ストーム・キャッチャー』(1999年)
『ブラック・ソルジャー』(1999年)
『エージェント・レッド』(2000年)
『ドルフ・ラングレン in ディテンション』(2003年
等々があります!
この作品の多さ!主役でこの本数!!!
最もビッグなB級アクション映画俳優の1人ですネ!!
ドルフ・ラングレンって、学歴だけでいうとワシントン州立大学に留学したあとストックホルム王室工科大学に転入して、卒業したあと、またシドニー大学で学んでMIT(マサチューセッツ工科大学)に入りました!!
MITです!
そんな彼が出演するのが、B級アクション映画ばかり!
この出演作品の選択基準って何??って感じです。
オファーが来て、ギャラが、おりあえば出演する!!って決めているんでしょうか??
で、今作『ヘブンズ・ゲート』の感想ですけど、悪霊が人から人へ乗り移って暴れまくるっていう設定は、まさに傑作SFアクション『ヒドゥン』(1987年)のオカルト版です!!
でも、作品のデキは、本家の『ヒドゥン』の面白さには遠く及ばないものの、それなりに楽しめる作品になっています。
ユルユル系のTVムービーなみのデキですが…。
今作で、1番面白かったのはドルフ・ラングレン演じる司祭ルーカスの設定です!
“元ソ連の特殊部隊で、アフガニスタンで村人を皆殺しにした後、行方をくらまし、その後傭兵になった!!”
それって、そのまんま『レッドスコルピオン』あたりのかつてのドルフ・ラングレンの出演作から最近の出演作までの他の映画の設定そのまんま!!
この設定だけで、プラス10点!
この設定なら、もう安心です!!
ただでさえ、ドルフ・ラングレンが無敵なのに、この設定なら、もう絶対に無敵です!!安心感があります!
相手が敵国の軍隊だろうと、特殊部隊だろうと、宇宙人だろうと、誰が相手でも勝っちゃいそうな気がしまうもんネ!!
ドルフ・ラングレンファンなら必見!! 65点