『インザカット』
IN THE CUT(2002年アメリカ)
監督 ジェーン・カンピオン
脚本 スザンナ・ムーア
ジェーン・カンピオン
原作 ジェーン・カンピオン
出演 メグ・ライアン
ジェニファー・ジェーソン・リー
ケヴィン・ベーコン
マーク・ラファロ
ニック・ダミチ
■ストーリー■
ニューヨークの大学で語学を教える講師のフラニーの家のそばで殺人事件が起きる。フラニーは容疑者らしき人物を目撃したのだ。事件の聞き込み捜査に来た刑事のマロイと知り合い親密な関係になるのだが、フラニーが目撃した犯人らしき容疑者の特徴、手のスペードのタトゥーはマロイと一致するのだった。
■感想■
メグ・ライアン主演のサスペンス映画です。
原作は、スザンナ・ムーアの「イン・ザ・カット」(ハヤカワ文庫)。
今作の感想は、
「なんなんだ!これはミステリー映画になってない!」
「ミステリー映画どころかスリラー映画にもなってない!」
あくまでも“面白いミステリー映画”とか“面白いスリー映画”って意味ですけどネ。
一応、内容は完全にスリラー映画風になっています!
でも、観たあとの印象は“単なる女性映画”でした!!!
スリラー映画として見ると、主人公フラニーが好きになる刑事のマロイが犯人かどうかが1番のサスペンスなんですもんね。
その他には、ほとんどサスペンスを盛り上げる要素がないんだもんネ!
それに、マロイが犯人なのかどうかっていうコトよりも、とにかく、そこへたどりつくまでモタモタ…、ダラダラ…、モタモタ・・・、ダラダラ…、モタモタしてるから、もう観ている方は、マロイが犯人でも犯人じゃなくても、どっちでもいいやって感じになっちゃいます。
あと、怪しそうな登場人物は、ケヴィン・ベーコンと、フラニーが通う学校の生徒くらいだもんね。
それにしても登場人物少なすぎ!!!!!
超低予算のC級作品じゃないんだから!
ラストも原作と変えてるんだから、メインのストーリーも大幅に原作から離れても良かったのに!!
女性映画でもなんでも良いですけど、エンターテイメントとしては、ミステリーとしても、スリラーとしても中途半端!!
「ミステリーやスリラーじゃ、女性を描けないわ」とでも思っているんでしょうか??
女性映画の方がエンターテイメントより、偉いとでも思っているんでしょうか??
監督が『ピアノレッスン』(1993年)、『ある貴婦人の肖像』(1996年)の女性映画監督ジェーン・カンピオンだから、こんな出来になっちゃうんでしょうか??
脚本も原作者のスザンナ・ムーアなんですけど、こういう映画で満足しているんでしょうか??まぁ、原作者もスリラーを描く気なかったんでしょうね。
当初、主演する予定だったニコール・キッドマンは製作にまわって、メグ・ライアンが主演したんですよね。こんなつまらない作品で脱いでメグ・ライアンは、まさに“脱ぎ損”です!
ニコール・キッドマンは良かったですね、主演しなくて。
日本のTVの2時間のサスペンスドラマなみの内容です。日本の2時間サスペンスにはメグ・ライアンの裸がついてきませんけどね。
この内容でランニングタイム119分の長さはつらい!!!40~45分カットすれば、もう少し見れる作品になったかもね。いや、80分くらいだったらかなり良い感じの作品になったかも。TVでCM込みで90分枠で放映すればちょうどいい長さかもしれないですね。 0点
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