『トゥモロー・ワールド』
CHILDREN OF MEN(2006年イギリス、アメリカ)
監督 アルフォンソ・キュアロン
脚本 アルフォンソ・キュアロン
ティモシー・J・セクストン
原作 P・D・ジェイムズ「人類の子供たち」
出演 クライヴ・オーウェン、ジュリアン・ムーア、マイケル・ケイン、キウェテル・イジョフー、チャーリー・ハナフ
■ストーリー■
西暦2027年、世界中で子どもが生まれなくなって18年間が経ち、人類は希望を失い世界各地では混乱が起こっていた。そんな中、イギリスでは、まだ治安がなんとか保たれていた。
エネルギー省に勤めるセオは、元妻で反政府組織「フィッシュ」のリーダーであるジュリアンから、ある女性を、“ヒューマンプロジェクト”という組織に渡すために外国へ連れ出すための通行証を手に入れるよう依頼されるのだった。
■感想■
イギリスの女流ミステリ作家P・D・ジェイムスの「トゥモロー・ワールド」(ハヤカワミステリ文庫)のSF作品の映画化です。
イギリスの作品だけあって、SFと言っても、地味地味な感じの、子どもが生まれなくなった世界での混乱と陰謀がメインの作品です。
“子どもが生まれなくなった世界”の混沌とした世界がうまく映像化されてます!
映画版の今作は、小説版と比べてかなり映画的になってます!(あれ、なんかヘンな表現ですね)
原作の小説と、映画が内容が違ってても、全然OKなんですけど、映画版の今作は終末SFとしてうまく映像化されています!かなりハデな爆発シーンや、銃撃シーンを盛り込んで終末観をかもし出しています。
爆発シーン!銃撃シーン!にも関わらず、それでも観たあとの印象は、イギリス映画らしい地味地味な印象を受けちゃいます。
カフェの爆破やら強制収容所での市街戦やら、どんどん退場していく登場人物たちの印象ばかり強くて、ストーリーに希望が見出せないです!主人公を、演じるのが、怖い顔の俳優のクライヴ・オーウェンっていうのもありますけど、映画的でないリアリズムで、弱い主人公を演じてます。
もちろん、弱いって言っても、“映画的ヒーロー”としては。って意味ですからね。人間としては、勇気ある行動とってて、とっても強くてカッコ良いです。
本当に今作は、世界の状況をイギリス製の作品らしいリアリズムで描いています。
とにかく、反政府組織の「フィッシュ」やら、軍隊の印象ばかり強くて、主人公はあたふた逃げ惑うばかりっていうところもリアリズムありすぎ!!
実際には、組織の方が強いっていうのは当然なんでしょうけど、主人公が何も出来ないで映画的には爽快感のカケラも無し!!とにかく終末SFとして最高の作品です!!
デストピア映画としては、十分インパクトがありすぎるくらいなんですけど、劇場で、この作品109分は、けっこうつらかったです。観てる間も、観終わった後も、希望が見出せないなんて!
このダークな世界観は、インパクトありすぎです。一方、郊外に広がる田園風景のきれいなこと。世界中が混乱しちゃて、企業の工場とか動いてないのかな??っていうより、イギリスはもともと緑がキレイなんでしょうか??
演出的には、街や強制収容所の中の薄汚い感じとの対比になってるんでしょうけど。
「ハリー・ポッター」の監督が終末SFを描くなんて宣伝されてたから、てっきり、もっと、ハリウッド、ハリウッドしたファミリー路線向けになってるのかな??なんて勝手に思ってました。「ハリー・ポッター」の監督なんていうから、てっきりクリス・コロンバス監督なんでしょ!なんて思ってたら、「アズカバンの囚人」の監督だったんですね。
“ハリー・ポッター=明るい”ってイメージが勝手に出来上がってて、今作を見てビックリ!「真っ暗!」
最後に、エンドクレジットが流れてるときも、一生懸命、クリス・コロンバスの名前探しちゃいました。監督してるんじゃなくて、製作だったんだっけ??って。映画を見るときに、なるべく、その作品の事前情報を得ないで観るんで、こういう勘違いが起きちゃいました!!
アルフォンソ・キュアロン監督は要チェック!ですね。
世界各地で暴動とかが起きて、イギリス以外では、秩序や治安が保たれてないって言う設定ですけど、イギリスも治安は良くなさそう。これで、良いんだったら、他の国に行きたくないです。
最初にニュース映像とか流れますけど、もっと世界の情勢を映して欲しかったです。ランニングタイムが109分もあるんだから、それくらい大丈夫でしょ。 とにかく、真っ暗なSFを見たい人には、どうぞ。85点
CHILDREN OF MEN(2006年イギリス、アメリカ)
監督 アルフォンソ・キュアロン
脚本 アルフォンソ・キュアロン
ティモシー・J・セクストン
原作 P・D・ジェイムズ「人類の子供たち」
出演 クライヴ・オーウェン、ジュリアン・ムーア、マイケル・ケイン、キウェテル・イジョフー、チャーリー・ハナフ
■ストーリー■
西暦2027年、世界中で子どもが生まれなくなって18年間が経ち、人類は希望を失い世界各地では混乱が起こっていた。そんな中、イギリスでは、まだ治安がなんとか保たれていた。
エネルギー省に勤めるセオは、元妻で反政府組織「フィッシュ」のリーダーであるジュリアンから、ある女性を、“ヒューマンプロジェクト”という組織に渡すために外国へ連れ出すための通行証を手に入れるよう依頼されるのだった。
■感想■
イギリスの女流ミステリ作家P・D・ジェイムスの「トゥモロー・ワールド」(ハヤカワミステリ文庫)のSF作品の映画化です。
イギリスの作品だけあって、SFと言っても、地味地味な感じの、子どもが生まれなくなった世界での混乱と陰謀がメインの作品です。
“子どもが生まれなくなった世界”の混沌とした世界がうまく映像化されてます!
映画版の今作は、小説版と比べてかなり映画的になってます!(あれ、なんかヘンな表現ですね)
原作の小説と、映画が内容が違ってても、全然OKなんですけど、映画版の今作は終末SFとしてうまく映像化されています!かなりハデな爆発シーンや、銃撃シーンを盛り込んで終末観をかもし出しています。
爆発シーン!銃撃シーン!にも関わらず、それでも観たあとの印象は、イギリス映画らしい地味地味な印象を受けちゃいます。
カフェの爆破やら強制収容所での市街戦やら、どんどん退場していく登場人物たちの印象ばかり強くて、ストーリーに希望が見出せないです!主人公を、演じるのが、怖い顔の俳優のクライヴ・オーウェンっていうのもありますけど、映画的でないリアリズムで、弱い主人公を演じてます。
もちろん、弱いって言っても、“映画的ヒーロー”としては。って意味ですからね。人間としては、勇気ある行動とってて、とっても強くてカッコ良いです。
本当に今作は、世界の状況をイギリス製の作品らしいリアリズムで描いています。
とにかく、反政府組織の「フィッシュ」やら、軍隊の印象ばかり強くて、主人公はあたふた逃げ惑うばかりっていうところもリアリズムありすぎ!!
実際には、組織の方が強いっていうのは当然なんでしょうけど、主人公が何も出来ないで映画的には爽快感のカケラも無し!!とにかく終末SFとして最高の作品です!!
デストピア映画としては、十分インパクトがありすぎるくらいなんですけど、劇場で、この作品109分は、けっこうつらかったです。観てる間も、観終わった後も、希望が見出せないなんて!
このダークな世界観は、インパクトありすぎです。一方、郊外に広がる田園風景のきれいなこと。世界中が混乱しちゃて、企業の工場とか動いてないのかな??っていうより、イギリスはもともと緑がキレイなんでしょうか??
演出的には、街や強制収容所の中の薄汚い感じとの対比になってるんでしょうけど。
「ハリー・ポッター」の監督が終末SFを描くなんて宣伝されてたから、てっきり、もっと、ハリウッド、ハリウッドしたファミリー路線向けになってるのかな??なんて勝手に思ってました。「ハリー・ポッター」の監督なんていうから、てっきりクリス・コロンバス監督なんでしょ!なんて思ってたら、「アズカバンの囚人」の監督だったんですね。
“ハリー・ポッター=明るい”ってイメージが勝手に出来上がってて、今作を見てビックリ!「真っ暗!」
最後に、エンドクレジットが流れてるときも、一生懸命、クリス・コロンバスの名前探しちゃいました。監督してるんじゃなくて、製作だったんだっけ??って。映画を見るときに、なるべく、その作品の事前情報を得ないで観るんで、こういう勘違いが起きちゃいました!!
アルフォンソ・キュアロン監督は要チェック!ですね。
世界各地で暴動とかが起きて、イギリス以外では、秩序や治安が保たれてないって言う設定ですけど、イギリスも治安は良くなさそう。これで、良いんだったら、他の国に行きたくないです。
最初にニュース映像とか流れますけど、もっと世界の情勢を映して欲しかったです。ランニングタイムが109分もあるんだから、それくらい大丈夫でしょ。 とにかく、真っ暗なSFを見たい人には、どうぞ。85点
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