保護司仲間のおうちの庭で藤が花をつけたから、一緒にランチはいかがとお招きいただきました。50年ほど前に植えられた藤の木が、6畳ぐらいの広さに広がって見事でした。
日本には藤という漢字のつく苗字が結構多い。
藤川、藤本、藤原、…、加藤、近藤、佐藤、…
家紋で藤をモチーフにしたものは26例、地名にも多いそうです。
一応調べてみたら、マメ科蔓性の大木となり、日本原産だって。
枕草子には、
花も糸も紙もすべて、むらさきなるものはめでたくこそあれ、とあります。
古来、日本人にとって藤の木は身近なもので愛すべき対象だったのかもしれない。
最近は桜が異様にもてはやされてますけど、
それほど藤をめでるバスツアーも聞かないし、庭に植えられてるのもそれほど見ませんね。
前置きが長くなりましたが、
この木のある女性保護司のおうちは守口でも有名な旧家の本家です。
そこに嫁がれて長い間嫁として耐え忍び今日があります。
息子さんお二人おられ、時同じくして、1997年に二人の息子の命を助けていただいたという話を聞きました。
1997年1月阪神大震災がありました。
次男がちょうど神戸大学在学中で、六甲で下宿されていたそうです。
被害の大きかった六甲で、キズ一つなく助かったそうです。
そしてその春3月にオーム真理教のサリン事件。
あの朝、東京で働いていた長男から電話がかかり、「僕は死んでへんで」といわれ、なんのことかさっぱりわからずにいると、催促されるままテレビをつけてびっくり。
いつも通勤で利用している同じ地下鉄にたまたまその日は乗車しなかったので、難を逃れたとか。
ご先祖様か神様かわからないけど守って下さったと感謝しているそうです。
一族が同じ地所で暮らし、いろいろ問題がないわけあるまいし、
この立派な藤をみて、その婦人と重ねあわせていろいろ思いをめぐらした食事会でした。