秋麗(あきうらら)

うーちゃんの節約日記です。
不思議だなと思う心、いつまでも忘れずにいたいな

閉業のお知らせ

質店は2021年8月に閉店いたしました。 昭和21年9月創業で75年間にわたりご愛顧賜りありがとうございました。

世界の質屋★中国

2009-06-05 | シチの目
昨日は天安門事件より20年経過した記念日でした。
あの64天安門事件より少し前の話です。

大阪と上海は友好都市だったので、上海外事外事弁公室(国際業務を行う部署)日本課の方を我が家でお泊めする機会がありました。

その中国からの賓客は日本語はとても堪能で、何度も日本に来られていて日本各地の立派なお家で接待を受けられていたようでした。
「たいてい庭の見える座敷で食事し、飲み物の追加とかがあると主は手をたたいて家人を呼ぶが、ココは婦人が同席していてとても珍しい」

学生時代の友人二人も子連れでコンパニオンとして同席してもらっていました。
いつもと違う日本一般庶民家庭での接待にたいそう驚かれました。
こんな狭い家に外国からの客を呼ぶかというのも予想外だったのでしょう。

そして質屋という業界にも興味をもたれ、
「中国では質屋は人民の敵だ」とも話されていました。

その後何度かの来日の度に連絡があり、上海へもお招きいただいたこともありました。


で、ここから中国の質屋の話に。
日本の質屋の起源は遣唐使に遡るといわれますから、質屋のシステムは中国から渡ってきたと考えられています。

世界で最初に質屋が誕生したのも中国だとも言われています。
西暦5~6世紀の南北朝時代、農民の一時的な貧困を助けるために仏教寺院が物品を担保に短期間だけ小額の金銭を貸し、相応の利息を受け取ったのが質屋の始まりだそうです。
最古の寺庫は南京の招提寺か江陵の長沙寺かで、中国の質屋業は「庶民の頼りの門」として中国庶民の懐を支えてきました。


以下ページから引用させてもらうと
街道背後 海上地名尋踪」同済大学出版社 2008年1月出版 薛理勇 Xue Li Yong

「上海に質屋が誕生したのは今から500年前の明代で、繁盛したのはアヘン戦争後。
質屋は貸付業の1つだが、以前の上海では「特殊商業」として見られていた。
改革解放後、中国は次第に民営あるいは私営の貸付業を縮小させ始め、利率が高い私営抵当ローン機関である質屋業に対しては非常に厳しい制限を設けた。
このため、上海の質屋業は次々に閉業し1958年頃には1軒もなくなった。
質屋の元経営者の多くは「公私合営」の形で様々な「生活用品調剤商店」(上海人は旧貨店、即ち中古物専門店と呼んだ)に転業した。

うちの子供たちが幼稚園の頃、つまり1980年代後半、上海には質屋が存在していない時期だったのです。

1988年9月15日「恒源」という質屋が虹口区塘沽路で営業を開始。
「改革解放後初の質屋の復活だった。
自動車やオートバイ、不動産などの高額商品を担保にし1ヶ月の利息は6~8%の間と限定。
この店の開店を皮切りに、現在上海には様々な質屋が100軒近く営業している」

2002年上海質屋業界同業公会のデータでは、上海には40の質屋があり取引額は10億3400万元。
2007年商務部発表、上半期中国の質屋業界は開業2342社で、資産総額は前年同期比12.7%増の862億元、抵当総額は31%増の441億元。