明日は節分だというのに、
日本全国冷凍庫の中にいるようで、あちこち大雪被害出ています。
大雨も困りますが豪雪っていうのも大変なものなんですね。
ニュース画像でみていて、つくづくその地にお住まいの方々のご苦労お察しします。
雪が峠を越えるまでくれぐれもご用心ください。
今でこそ、節分といえば豆まきに巻き寿司丸かぶりですが、子供のころはヒイラギに焼いたイワシの頭を突き刺して玄関に飾ってました。
お正月の門松同様、めったに見かけることはなくなった柊鰯(ひいらぎいわし)
節分に魔除けとして、柊(ひいらぎ)の小枝と焼いた鰯(いわし)の頭を門口に挿したものです。
柊(ヒイラギ)は、古くから邪鬼の侵入を防ぐと信じられ庭木に使われます。
家の庭に、鬼門除けとして、
表鬼門(北東)にヒイラギ、裏鬼門(南西)に南天の木を植えると良いのだそうです。
鰯の頭も信心から ということわざ、意味は「白紙も信心次第」
「鰯の頭」はつまらないものの筆頭としてよく引き合いに出されますが、
なんで柊の枝にイワシなんだろうと思ってた。
もともとは、注連縄に柊とボラの頭を挿す正月の風習からきてたのでした。
山幸彦が海幸彦の釣針を無くしたとき、海神赤女(赤鯛)が口女(ボラ)に問うたところ、
口女(ボラ)の口から釣針が見つかったという神話にちなんだもののようです。
935年頃成立の紀貫之『土佐日記』には、
九重の門のしりくめ繩のなよしの頭ひゝら木らいかに
という記述があり、「なよし」とは「ボラ」のこと。
1224年の藤原為家の和歌には、
世の中は 数ならずとも ひゝらぎの 色に出ても いはしとぞ思ふ
と詠まれていることから、鎌倉時代までには「ボラ」が「イワシ」に変化していたとみられます。
やがて室町時代になり、もともとは大晦日に行なわれていた追儺(鬼やらい)の豆打と正月の風習だった柊鰯が、節分会と結びついて節分の行事になったのでした。
柊の棘で鬼の目をつき、ボラ・イワシの臭いで鬼の鼻をついて、鬼(邪気・災厄)を払うという意味になったようです。
で、ボラという魚。
たぶんボラとして認識して食べたことない。
しかし、江戸のグルメたちが「天下三珍」と讃えた珍味は
肥前のカラスミ、越前のウニ、三河のコノワタ
カラスミとは、ボラの卵巣を塩干しにしたもので、ボラ以外からもつくられるがボラが絶品であるらしい。
カラスミなら頂き物で食べたことあります。
このボラという魚は出世魚で名前が変わるらしい。
そして昔は一般的に、いな、なよし、くちめなどと呼んだようです。
東京 おぼこ→いなっこ→すばしり→いな→ぼら→とど
浜名湖 きらら→おぼこ→いな→にさい→ぼら→とど
伊勢湾 ぎんこ・のぼこ→でんぶく・でこ・でころぼ→つくら→いな・すばしり・ちょぼ→にさい→ぼら→なんし→みよぎち
高知 ぼらこ→いきなご→いな→こぼら→ぼら→おおぼら
瀬戸内海 あしのみ→ちょぼ・すばしり→いな→ぼら
秋田 やちみこ→こつぶら→つぼ・つぼお→みょおげち・みょおげつ→ぼら
ボラのとどが最終の呼び名だから、「とどのつまり」という言葉の語源になったそうです。