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「リーダーを目指す人の心得(コリン・パウエル)」という本はとてもオススメ!

2014年08月08日 01時00分00秒 | 
<金曜は本の紹介>

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 「リーダーを目指す人の心得(コリン・パウエル)」という本は、黒人として初めて米国陸軍で四つ星の大将まで上りつめ、米国4軍のトップである統合参謀本部議長に史上最年少で就任し、国務長官も務めたコリン・パウエルが、それら経験から自分にとって意味のある体験や逸話をまとめたものです。

 特にリーダーシップについては前向きにその体験を踏まえてよくまとめられていて、自分としてもとても感銘を受けましたね。

 特に主なものを挙げると以下となります。

・物事がうまくいかなかったとき、それはリーダーの責任であって部下の責任ではない。リーダーは分析し必要な対策をとり前進が必要
・ぶらぶら歩き、通常の指揮命令系統や幹部経由で流れてこない問題をみつけ解決した
・リーダーは部下をよく知り尊敬し、また先頭に立って自分の能力を示すことによって部下から尊敬を勝ち取る。ただし、一定の距離を保つ。
部下が求めるのは無私なリーダー。
・最終的には責任は自分にある
・まちがいを見過ごさない
・現場が正しくスタッフは間違っている
・偉大なリーダーは誰もが不可能だと思った150%を引き出す
・ワインと違い、悪いニュースが時間とともによくなることはない
・組織は内省的で透明性、誠実が必要
・どのような仕事でも、懸命に打ち込むべき
・リーダーは、思考においても行動においても臨機応変が必要

そのほか、湾岸戦争時の逸話やイラク戦争後大量破壊がみつからなかった経緯、ダイアナ妃との思い出や日本製温水洗浄便座が怖くて使えないという話など興味深い内容もあります。

 「リーダーを目指す人の心得(コリン・パウエル)」という本はとてもオススメです!

以下はこの本のポイントなどです。

・コリン・パウエルのルール(自戒13カ条)
 1.なにごとも思うほどには悪くない。翌朝には状況が改善しているはずだ。
 2.まず怒れ。その上で怒りを乗り越えろ。
 3.自分の人格と意見を混同してはならない。さもないと、意見が却下されたとき自分も地に落ちてしまう。
 4.やればできる。
 5.選択には細心の注意を払え。思わぬ結果になることもあるので注意すべし。
 6.優れた決断を問題で曇らせてはならない。
 7.他人の道を選ぶことはできない。他人に自分の道を選ばせてもいけない。
 8.小さなことをチェックすべし。
 9.功績は分けあう。
10.冷静であれ。親切であれ。
11.ビジョンを持て。一歩先を要求しろ。
12.恐怖にかられるな。悲観論に耳を傾けるな。
13.楽観的でありつづければ力が倍増する。

・物事がうまくいかなかったとき、それはリーダーの責任であって部下の責任ではない。リーダーは、なぜそうなってしまったのかを分析し、必要な対策をとって前に進まなければならない。部下を一斉に罰するようなことをしてはならない。場合によっては首切りもしなければならないし、厳しい訓練を課したり高い成果を求めたりすることも必要かもしれない。激励になるのであれば休憩時間にどなりつけるのもいいだろう。いずれにせよ、失敗の責任が自分にあることを忘れてはならない。
功績は皆で分けあい、非難はひとりで背負う。そして、おかしくなった理由を探し、そっと直す。

・目的とはビジョンの終着点である。ビジョンにエネルギーを注入し、力強く前進させるのが目的だ。目的は前向きで力がなければならないし、組織の大勢に資するものでなければならない。リーダーは、一人ひとりの部下に自分と同じ目的意識を持たせる必要がある。目的はトップのリーダーを起点に、ダイナミックで情熱的なリーダーシップによって人から人へと広がり、組織全体に浸透してゆく。こうして、リーダーの総体的な目的とつながりがある形で、部下たちは組織の一員としての目的を持つことになる。

・アルバイトの仕事時間は、夏は1日2~3時間、冬はもっと長かった。私はまじめに働いた。これは、ジャマイカからの移民だった両親から受け継いだ性質だ。両親は、毎朝早くにマンハッタンのガーメント地区へと出勤し、夜遅くに帰宅した。親戚も、一生懸命に働く人ばかりだった。皆、新生活が楽ではないと覚悟し、着のみ着のままで米国に移民してきたからだろう。「あいつは怠け者だ。仕事をふたつしかしていないんだから」という冗談があるくらい、ジャマイカ人はよく働くのだ。ジのお店、シクサーズで2~3年も働いたころだろうか、ジェイは、私が彼のお店や家族と親しくなりすぎたのではないかと心配してくれた。ある日、私を脇に呼ぶと、真剣な表情でこう言ったのだ。「コリー、君にはきちんとした教育を受けていい人生を送ってほしいと思うんだ。その日暮らしをするような人間じゃないんだから。ここは家族が受け継ぐ店だ。ここに君の未来はないんだよ」あそこに自分の未来があると思ったことはなかったけれど、そんなことまで言ってくれるほど心配してくれたことにはとても感謝している。

・ベストを尽くしてもこれほどではないことが多かった。私はスポーツも勉強もあまり得意ではなかった。野球やアメリカンフットボール、スティックボールなど、ブロンクスの子どもがするようなスポーツはすべてしたし、ベストを尽くしはしたが、いずれもあまりうまくならなかった。学校ではこつこつまじめに勉強したが、いい成績が取れたこともないし、優秀ないとこたちに匹敵するほどの成功を収めることもできなかった。それでも、両親から文句を言われることもなければもっといい成績を取れとプレッシャーをかけられることもなかった。「ベストを尽くせ。ベストさえ尽くせば結果は問わない。だが、ベストを尽くさないのはいかん」-それが両親の方針だった。この体験をもとに、私はその後いまにいたるまでキャリアを積んできた。仕事がどれほど難しくても、仕事や上司、職場環境、同僚がどれほどきらいでも、常にベストを尽くすのだ。昔から言われるように、王のコインを受け取るなら王が求めるものを献上しなければならないからだ。

・私は優先順位について上官と争うことはしない。逆に、求められた仕事をできるかぎり早く、きっちりとすませるように心がける。早く満足してもらえば、上官からうるさく言われることもなくなり、自分が優先したい仕事ができるようになるからだ。まず、王が求めるものを献上すべしということだ。

・政府から遠ざかったあと、私は、さまざまな場所で自分の経験を語って歩いた。そのようなとき、特に若者に対し、仕事の99%は尊いものだと力説した。下劣な仕事など、そうないのだと。どのような仕事でも学びはあるし、どのような仕事でも成長し、輝くことができる。報酬は受け取るのではなく、勝ち取れ。常にベストを尽くせ。誰も見ていなくても、自分は必ず見ている。自分をがっかりさせるな。

・ある一言はとても強く印象に残り、そのあと40年も忘れることができなかった。説教の最後に、司祭は集まった人々を見渡してにっこり笑うと、こう言ったのだ。「必要だと思う以上に親切にしなさい。あなたが思うよりもはるかに強く、親切を受け取る側はその親切を必要としているのだから」もちろん、このとき彼は自分のことを語っていたわけだ。いずれにせよ、ここに込められた教訓は明らかだ-「ついでや礼儀として親切にするのではだめ。心の底からの強い想いをもって親切にしなさい。見返りは求めないこと。親切とは、好意的な態度をとるというだけのことではない。親切とは、敬意と気遣いをされるべき人間なのだと相手を認めることなのだ」。

・私はじっとしているのがきらいだ。動いていないと気がすまない。机に長時間座っていなどまっぴらだ。少尉から国務長官までどのような仕事をしているときも、いつもぶらぶらと歩き回った。適当に歩き回り、国務省ボイラー室やペンタゴン警察本部など、思わぬ場所に出ることもあった。指揮官をしていたころは、気の向くままぶらつくこともあれば、下級士官や下士官、兵士が、いつどこに行けば私に問題をぶつけられるのかがわかるように、決まった時間に決まった道を通ることもあった。このような方法で、私は、通常の指揮命令系統や幹部経由では流れてこない問題や流れにくい問題をみつけていたのだ。私のもとに届けられた問題は、必ずきちんと処置した。ただし、指揮命令系統がおかしくならない形で、だ。私が歩き回ったからといって部下が心配する必要はないとわかるようにしたのだ。また、問題の解決は、まず、部下にやらせてみることにしていた・・・部下本人が問題である場合を除いて。問題は解決しなければならない。管理ではだめなのだ。隠してもだめ、小さく見せかけてもだめ、迂回してもだめ、やわらげてもだめ、他人のせいにしてもだめである。実効のある修正をおこなわなければならない。兵士をごまかすことはできない。現場で働く人をごまかすことはできない。お店のレジ係をごまかすことはできない。なにかおかしければ、彼らは真っ先に気づく。自分の仕事をきちんとしていない人、言われたことをしていない人がいれば、すぐにわかるのだ。そして、そういう人をみつけてなんとかして欲しいとリーダーに期待する。リーダーがなにもしなければ、そういう人たちもたるんでゆく。気づかないリーダーなら、あるいは、気づいてなにもしないリーダーなら、自分たちが気にしてあげる必要などないとなるわけだ。いい部下は、リーダーに気配りされていると思えばいい仕事もするし、リーダーを大事にもしてくれる。

・リーダーや上司は、ごく少数の優れた人材をその他大勢と見分けるポイントを知っており、それを探すのだ。まず最初に、どのようなポジションにおいても安定して優れた実績を残している者を探す。勉強を続けて知的に成長する者、次のレベルの準備をしている者、いまの仕事が限界ではない者を探す。野心でぎらついているのとは違う意味で意欲的な者だ。普通なら年も経験も上の人物に与えられるはずの任務や課題をこなした者を探す。一段上のレベルでも優れた働きができるはずだと証明したことになるし、そういう人物はさらに上のレベルでも優れた仕事をすることが多い。いまは必ずしも必要ではないが、先々、役に立ちそうな技能や知識を、居心地のよい範囲を外れてでも得ようとする者を探す。性格や倫理観がしっかりしている者、度胸がすわっている者、誠実で無私の心を持っている者、そして、上のレベルにあがってもそのままでいられる者を探す。次の段階に進む自信を持つ者を探す。自分がコントロールできていて、職階の上昇に伴って増える責任や重圧に耐えられる精神を持つ者だ。慢心もしない。バランスが取れているのだ。同輩から尊敬や信任を寄せられている者を探す。昇進させれば、同輩が部下になるのだから。

・しかし、次の段階に対応できない人は意外に多い。自分を昇進させないでくれと頼まれたことも少なくない。彼らは現状に満足しており、それ以上の責任は担いきれない、その責任にみあう行動をとる勇気は自分にないとわかっているのだ。そのような人物を昇進させても、悲惨な結果しか生まれない。逆に、潜在能力に気づけない場合もある。組織にはさまざまな種類の幹部ポストがあり、あるポストで能力が発揮できない人物がほかのポストでは目の覚めるような成果をあげることもある。

・リーダーは、部下をよく知り、尊敬すること、また、先頭に立ち、自分の能力を示すことによって部下から尊敬を勝ち取る。ただし、一定の距離を保ち、近づきすぎてはならない。部下が求めるのは無私なリーダーであって、利己的なリーダーではない。またリーダーたるもの無私でなければならず、利己的であってはならない。倫理面においても行動面においても勇気を持ち、常に正しいことをおこない、正しいことをおこなうためなら首をもかける気概を持たなければならない。厳しいが公正であり、職権を乱用しない。みずから手本を示すのはもちろん、自分たちも手本になろうと部下たちに思わせる。部下は、そういうリーダーを求めるのだ。そのような状態が実現されたとき、はっきりわかるほど組織内に活気があふれる。部下がリーダーの面倒をみてくれ、リーダーや組織が成功するよう努力してくれる。いい結果を出したいという強い想いを全員が持ってくれるのだ。

・部下を尊敬しようと思えば、まず、彼らを知らなければならない。少尉として任官したとき、私は、指揮下にいる何十人かの兵士について学べるかぎりのことを学べと教えられた。そのため、小さなノートを用意し、兵士一人ひとりについて、その名前、誕生日、認識番号、小銃の製造番号、家族、出身地、教育、専門、任官日などをメモすることにした。実績、素行、身なり、意欲、強み、弱みなどについても、最初にどう感じたか、また、それがどう変わっていったかをメモした。昇進して組織の上層部に入ると部下一人ひとりと日々接する立場ではなくなり、メモ帳方式では処理できなくなった。そのため、部下の情報は、スタッフから直接報告させるようにした。正式な報告書や成績表だけでなく、私は、生々しい実態も知ろうとした。手を焼かせるのは誰で、親切なのは誰なのか。部下のやる気を引き出しているのは誰なのか。家庭内や心に問題を抱えているのは誰なのか。私に知られたくないと思うはずのことを知ろうと手を尽くした。そのようなことが彼らの成果を左右するか否かを知る必要があったし、私がしてほしいと思うこと、部下に期待することがきちんとおこなえているのか否かを知る必要があったからだ。私と同じほうを向いて仕事をしているか否かを知る必要があったからだ。

・部下と親睦を深めるのはいいが、その際、友だちづきあいにならないようにリーダーは気をつけなければならない。気さくであることはいいが、なれ合ってはならない。部下が自由と勝手をはき違えるようなことは避けなければならない。

・私も今までたくさんのアドバイスを受けてきたが、なかでも重要なものは言葉や格言以外の形で受け取ったもの-両親を見て学んだものだ。もちろん、言葉でもいろいろと教えてもらったし、何世代にもわたって蓄積された家族の知恵や昔話も語ってもらった。そのすべてが私の血となり肉となったことはまちがいがない。だが、一番は実例として両親が見せてくれたもの、両親の背中から学んだその生き様だと思う。親の言うことを聞く子もいれば聞かない子もいるが、どの子も親の行動は見ているものだ。「己の欲するところを人に施せ」はいつでもどこでも有用なすばらしいアドバイスだ。助けを必要としている人に手をさしのべる両親を見て育った子どもは、このアドバイスに従って生きるようになる。両親が互いに尊敬し、愛に満ちた家庭を築けば、子どもはその環境の価値を理解し、自分が大人になったとき、同じようにしようとするものだ。

・大切なのは、自分がなにを実現しても、あるいは実現できずに終わっても、その責任は、最終的には自分にあると教えることだ。人生には障害がつきもので、それを乗り越えることも人生なのだから。難しい話ではない。家族や親戚が見せてくれたさまざまな実例がなければ、私が人生で成功することはなかった。彼らは、いつも、まばゆいばかりの光を自分の前に灯しており、優れたおこないをしたとすぐにわかったのだ。

・まちがいを見過ごさない。これは、軍隊の若いリーダーに早い段階でたたき込まれる教訓だ。言い換えると、「その場で修正しろ」である。

・現場を優先する私のやり方は理屈にあわないと思う人もいるだろう。だが、これがうまくいくのだ。こう宣言すれば、まず、スタッフに対し、我々は現場にいるリーダーとその兵士のために仕事をしているのだと示すことができる。スタッフは私のほうを向いて仕事をするのではなく、彼らのほうを向いて仕事をしなければならない。問題解決は上から下と下から上、両方向に流れる。スタッフの問題を現場指揮官が私に直訴できると気づいたスタッフは、現場の問題をなんとかしようと鬼のように働きはじめる。現場が満足しなければ私を満足させられないからだ。赴任から何週間かたつとスタッフ全員が理解し、現場と話を始める。「なんというか、我々は一蓮托生らしい。コーヒーを飲みに立ち寄ったボスに現場の問題を話す前に、まず、我々と君たちでなんとかしようじゃないか。ところで、月例の整備報告書なのだけれど、今回は遅れたうえに内容もぼろぼろだったね。来月までに対策を考えたほうがいいと思うのだけれど、我々に手伝えることはないかな?ボスはこういうことをかなり気にするので、我々が協力してお互いを守るべきだと思うんだ」ちなみに私の経験から言うと、だいたい70%は現場が正しい。

・偉大なリーダーには、管理者になりなにかがある。優れた管理者は、チームの設計能力を100%引き出す。偉大なリーダーはその先をめざす。誰もが不可能だと思った110%、120%、150%を引き出すのだ。偉大なリーダーは部下のやる気を引き出すだけでなく、奮い立たせもする。そのようなリーダーのもとで部下は高ぶり、血が騒ぐのだ。抜群のリーダーは抜群の管理者でもあることが多い。なかなかお目にかかれない宝石のような存在なのだ。だから、常に、150%を与えてくれる人物を探すべきだ。

・情報収集プロセスに対し私と担当者で同じ見方になるように、また、担当者の説明責任を軽減してあげるため、私は、次に示す4カ条のルールを設定した。とてもシンプルなルールだ。いまもこのルールを壁に貼っている担当者が少なくないらしい。
 ・わかっていることを言え。
 ・わかっていないことを言え。
 ・その上で、どう考えるのかを言え。
 ・この3つを常に区別しろ

・スタッフというのは、だいたい、悪いニュースを上司に伝えるのをなんとか遅らせるようとする。そのほうがいいという上司も世の中にはいるが、私はきらいだ。逆に、「問題が起きたと知ったら、すぐ私に知らせろ」とスタッフに必ず求める。ワインと違い、悪いニュースが時間とともによくなることはないからだ。問題があると知ることも大事だし、解決策を探すプロセスを始めることはもっと大事だ。悪いニュースが飛び込むと、私はまず、「代替策をみつけろ」、あるいは「こういう可能性は考慮するな」などとスタッフに指示する。これは指示であって最終決断ではない。問題の全容を明らかにしようとスタッフが作業を進めているあいだに結論を急ぐようなことは私はしないし、そうしないとスタッフに明言もする。いずれにせよ、悪いニュースは知らなければならない。しかも一部ではなく、全部だ。悪いニュースはすべて耳に入れておきたい。部下が教えてくれなければ、外部の人間に指摘されてしまうかもしれないし、私自身がその問題に引っかかってしまうかもしれない。

・何年にもわたり、何百もの第1報に接してきた経験から、私の頭の中には「第1報対応のチェックリスト」ができている。
 ・常識的に変だと感じないか?深呼吸をしたり目をこすったりしてみよう。
 ・進行中のほかのことと矛盾はないか?その出来事に特別な状況や前後関係はないか?
 ・チェックにどれだけの時間が使えるか?
 ・どうすれば確認できるのか?スタッフにやらせろ!電話をかけろ!
 ・第1報が正しく、確認で対応を遅らせた場合のリスクやコスト、失われるチャンスは?
 ・第1報がまちがっており、あわてて対応してしまった場合のリスクやコスト、失われるチャンスは?
 ・なにがかかっているのか?
 ・時間切れだ!動きはじめろ!探しつづけろ!
第1報を受けたら、まず、深呼吸を1回する。まずはこれが一番だと経験から思う。頭に上った血を少しでも下げてから対応を考えるのだ。

・メディアにはどのように対応すべきか、メモを書いた。かなり広い範囲に応用できるメモだと思うので、ここで紹介する。
 1.彼らは質問を選べる。君は答えを選べる。
 2.答えたくない質問には答えなくていい。
 3.もちろん、ウソやごまかしはいけない。だが同時に、あまりに素直なのもあけすけなのもよくない。
 4.未来に関する仮定の質問には答えないこと。
 5.上司へ内々に提出した自分の意見を語らないこと。
 6.読者や視聴者に受け取ってほしいメッセージになるように答えること。本当の聞き手は質問者ではない。
 7.彼らは彼らの仕事をしている。君は君の仕事をしている。ただし、リスクを負っているのは君だけだ。
 8.未来について予測や憶測を語らないこと。
 9.そこを引用してほしくてわざと使うのでない限り、スラングを使ったり気の利いたジョークを語ったりしないこと。
10.内輪の恥をさらさないこと。
11.賛成できない前提を含む質問には答えないこと。
12.答えたくない質問に無理に答えたり、そういう質問に答えなければならない状況に追い込まれないこと。
13.罠にはまったと思ったら、あいまいなことばをもぐもぐつぶやくこと。
14.せき払いや足の踏み替えをしないこと。
15.答えたあと、追い打ちの質問が来るのはトラブルを意味する-右に旋回する、推力をあげる、高度を取る、緊急脱出をするなどしろ。
16.取材は30分で十分である。これ以上長くなると、自分の言葉に引っかかりはじめる。
17.食事をしながら、報道を前提とした取材を受けないこと。リラックスしすぎて、友だちとおしゃべりをしている気分になってしまう。
18.座りなおしたり、耳たぶをつまんだり、顔に触れたりしないこと。しまったと感じたことがバレてしまう。
19.なにをしゃべろうかと考えて間を空けないこと。すぐにしゃべりはじめ、しゃべりながら考える。しゃべることを思いつかなければ、質問をくり返せばいい。

・昇進すればするほど、上司がしたいことではなく、みずからの意図を実現しようとするスタッフが身の回りに増える。皆、よかれと思ってやっているわけだが、その結果、現場がわからなくなってしまう。だから、執務室を出て現場に足を運ばなければならない。信頼する人物や友人には、裸の王様になっていると思ったらそう教えてくれと頼んでおく。陸軍では、従軍牧師や監察官、上級曹長から現場の状況を聞くといい。なによりもまず、自分にも現場の一員だった時代があることを忘れてはならない。

・組織というのは内省的でなけれがならないし、透明性もなければならない。また、みずからに対して誠実でもあらねばならない。そのためには、組織が掲げる目標や目的のもとに関係者全員が団結し、信頼しあうチームにならねばならない。内省と信頼の文化を醸成し、目的を見失わない組織でなければ、多くの成果を生みだし成功することはできないのだ。

・どのような仕事でも、懸命に打ち込むべきだ。その仕事が公務員でも軍人でも、会社員でも、あるいは別のなにかでも同じだ。必ず、無私の心で尽くすこと。自分本位で仕事をしてはならない。そして、退職記念の金時計やプレートは、にっこりと感謝の心で受け取り、放り出される前にみずから列車を降りる。飲み物でも持って日陰に座り、ほかのトラックや列車でも眺めてみよう。自分が乗ってきた列車が走り去るのを見送ったら、新しい列車に乗って新しい旅を始めればいい。

・リーダーは、思考においても行動においても臨機応変でなければならない。計画がうまくいかない場合はあらたなチャンスが生まれた場合、計画を改定したり破棄したりできなけえrばならないのだ。また、リーダーたるもの、自分の計画はすばらしいとうぬぼれたり、あるいはこれだけ努力してきたのだからおいう思いに目がくらんではならない。実効の最初か最後までじっと注視し、現実に合わせた対策を取らなければならないのだ。

・私のスピーチには基本的なパターンがある。最初は自己紹介と近況から入る。講演人生に入ったころはジョークをよく飛ばしていたが、最近はやめている。そのかわり、自分や家族について若干落とすような話をする。この部分は、妻のアルマを主役にすることが多い。私の講演を聴きにくる人々は、4つ星将軍から個人的で気さくな話が出てくるとは思っていないだけに、こういう話がいい。聴衆を話に引き込めるし、統合参謀本部議長や国務長官という立場上、示さざるを得なかったフォーマルなイメージと違う人間らしさを出すことができる。ドアを開け、本当の私が見られる世界でしばらく遊んでいただくわけだ。講演では、リーダーシップの話を必ず入れる。フォートベニングでの経験を生かし、ミッションや目的意識、リーダーと部下のあいだに必要なつながりについて話をする。焦点を当てるのは、兵の面倒をみる話や、組織の目的に対する無私の情熱や熱意を伝える話、基本的な道義心や誠実性の話などだ。性格や倫理観がしっかりしており、誠実で度胸がすわっているリーダーのためでなければ、部下である兵士が丘を取りに行くことはないという話もする。このあと、世界がどのように進化してきており、どのような力が未来を形作っているのかへと話を進める。次は、聴衆が興味をもつ最近の出来事を取り上げる。具体的な締めの方法は毎回違うが、必ず肯定的な終わり方にする。話を聞いた人々には、元気になって帰ってほしいからだ。

・米国には問題がある。いつも問題を抱えている。だが、米国は必ず問題を乗り越えてきた。米国各地を講演して歩くたび、一生懸命に仕事をしている人とたくさん出会う。皆、イノベーションを起こし、雇用を生み出し、自分は成功すると信じている。そう、米国が今後も成功すると信じているのと同じように。いずれもすばらしい人であり、こういう人々がひたむきに仕事をしている限り、米国の将来は安泰だと私は思う。

・本章で私は、主に若いころに受けた影響を取り上げている。人を形作るプロセスは、早い段階に始まると思うからだ。講演でもよく話すのだが、このプロセスは、生まれた赤ん坊が母親の声を聞き、それを母親の声だと認識した瞬間に始まるのだと思う。その声を通じて赤ん坊は言葉を習い、覚える。この人物こそがその子に愛を注ぎ、その子としっかりした絆を結ぶ。そして、慈しみ、育て、さらには知識を授け、人格や価値観、幸福感、情といったものを子どもの心に吹き込むのだ。小さいあいだ、子どもにとって最も大事な人間は母親だ。母親が脇にいなかったり、母親らしい役割を果たさなかったりした場合、子どもはその分、厳しい道を歩かなければならなくなる。支え、導いてくれる師からも多くを学んだが、私は、失敗や否定的な人からも同じくらい多くを学んできたと思う。失敗は経験となり、肥やしになるのだ。

<目次>
はじめに
第1章 コリン・パウエルのルール
 13カ条のルール
第2章 己を知り、自分らしく生きる
 1 常にベストを尽くせ。見る人は見ている
 2 「人生のポイント」をどう数えるか
 3 仕事バカになるな
 4 必要だと思う以上に、人に親切にせよ
 5 常に問題を探して歩け
 6 指揮官は戦場のどこにいるべきか
 7 組織における昇進とは?
 8 評価は実績だけでは決まらない
第3章 人を動かす
 1 部下を信じる
 2 部下に尊敬されようとするな、まず部下を尊敬せよ
 3 しかるべき教育を与える
 4 まちがいを見過ごさない
 5 現場が正しくスタッフはまちがっている
 6 人材の「組み合わせの妙」
第4章 情報戦を制する
 1 ハードウェアが変わるたびに、考え方を変えろ
 2 わかっていることを言え
 3 早く言え
 4 「第1報」に注意せよ
 5 話をするとき意識すべき「5種類の聞き手」
第5章 150%の力を組織から引きだす
 1 「私の側近として生き残る方法」-新しい部下に配るメモ
 2 ひとつのチーム、ひとつの戦い
 3 準備を整える時間を与えよ
 4 「命令だ!」と命令しない
 5 「銘柄に文句を言うでしょう」
 6 着任から30日が過ぎれば、言い訳はできない
 7 前に進むための自省のしかた
 8 信頼、責務、結果責任は一体のもの-レーガンの教え
 9 会議は「不可侵の神聖な時間」と心得よ
10 「必要欠くべからざる人物」とは?
11 列車を降りるとき
12 さっさと立ち去れ!
第6章 人生をふり返って-伝えたい教訓
 1 戦いの鉄則-パウエル・ドクトリン
 2 壊した人が持ち主になる
 3 消せない過ち-イラクの大量破壊兵器についての誤解
 4 降ってわいた問題も解決しなければならない
 5 若者は見ている
 6 一流の振る舞いとは?-ダイアナ妃との思い出
 7 スピーチで心をつかむ楽しい工夫
 8 旅の流儀
 9 贈り物に詰まっているもの
10 最高の仕事、最低の仕事
11 ホットドッグ外交
12 未来に何を残せるか
おわりに 「すべては人である」
訳者あとがき

面白かった本まとめ(2014年上半期)

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