<金曜は本の紹介>
「子どもの本当の気持ちが見えるようになる本」の購入はコチラ
この「子どもの本当の気持ちが見えるようになる本」という本は、どんな子どももすぐ笑顔になるそのユニークな保育で、「スーパー保育士」と言われる1956年生まれの”男性”保育士が書いた本です。
子どもが思うように行動してくれなくて、悩んでいる方にオススメな本ですね。
この本では、実は子どもはお母さんが一番大好きで、頭の中は「お母さん」でいっぱいということ、そしてその「お母さん大好きのサイン」や「子どもの望み」、「子どもの事情」について具体的に説明し、どのように親が対処すればよいかを分かりやすく説明しています。
その「お母さん大好きのサイン」や「子どもの望み」、「子どもの事情」とは以下とのことで、これらの子どもの本音や事情などの気持ちはよく理解し、適切に対処しなければいけませんね。
そうすれば、きっと子どもとの対応はラクになるし、子育てが楽しくなると思います。
<お母さん大好きサイン>
・笑顔を見せる
・甘える
・「見て見て」と言う
・思ったことを何でも言う
・いろんな質問をする
・一番かわいい姿を見せる
<子どもの望み>
・いっぱい遊んでね
・いっぱい手をつないでね
・いっぱい言葉をかけてね
・いっぱい笑顔にしてね
・いっぱい笑ってね
・いっぱいほめてね
<子どもの事情>
・経験と知識が絶対的に不足
・手先が未発達で力が弱い
・したいと思ったら後先考えずにしてしまう
・言われたことの半分しか理解できない
・思ったことをうまく言葉で言えない
それから、本書では後半に「困った行動の」Q&Aも14個あり、子育ての参考になるかと思います。
私個人としての子育ての経験からも、本書で書かれている「だっこ」や「手をつなぐこと」「笑顔」「ほめる」ことは特に大切かと思いますね。
「子どもの本当の気持ちが見えるようになる本」という本はとてもオススメです!
以下はこの本のポイント等です。
・子どもはお母さんが大好きです。世界一大好きです。お母さんなしでは生きていけません。「お母さん、愛してる」「どこにも行かないで」「お母さん、好きよ~」「こっち向~いて」・・・その場その場で、またその瞬間ごとに、その思いや表現は変わるかもしれませんが、その根底に渦巻いているのは、「お母さんだ~い好き」という気持ち、ただそれだけです。それならそれで、そのつど言えばいいのかもしれませんが、それができないのが子どもなのです。
・子どもの欲求の中で大きなウェイトを占めているのが、「好奇心」「探求心」「冒険心」からくる欲求です。具体的に言えば、「見てみたい」「聞いてみたい」「触ってみたい」「やってみたい」「上がってみたい」「降りてみたい」「開けてみたい」「回してみたい」「(匂いを)嗅いでみたい」「動きたい」「大きな声で叫びたい」・・・もう無数にあります。すべて、子どもなら当然持っている、子どもだからこそ持っている、純粋な「好奇心」「探求心」「冒険心」からきている欲求です。
・子どもの欲求は、大人が「してほしくない」と思うものに多く、大人が「してほしい」と思うものは、子どもの欲求の中にはありません。子どもとお母さんというのは、ある意味永遠に「わかり合えない存在」かもしれませんね。けれども、「お母さんを困らせちゃえ」なんて思っていません。「○○したい」と思ったから、その気持ちのままやってしまっただけなのです。「大好きなお母さんが嫌がるからしないでおこう」という考えになるには、まだ若すぎたようです。「お母さんは大好きだよ。でも、それとこれとは別なの!」どうやらそれが、子どもの本心のようです。
・パパとママはともに「おいで~」と、よちよち歩きのわが子に呼びかける。すると子どもは・・・、なんと、パパの方へ駆け寄る子の方が多かったのです。やっぱり!ですか?でも、この話には続きがあります。途中でスタジオの電気を消し、薄暗くしたとたん、子どもたちは方向を変え、ママの方へ行ったのです。子どもというのは、父親からはワクワクドキドキする興奮的快感を、母親からは心が落ち着き、安定する快感得ようとすると言われています。このときの子どもたちも、最初は安心感よりも興奮的な快感を優先し、「おいで~」と言ったお父さんのところに行って、そのままいつものように高い高いや抱っこをしてもらい、遊んでもらおうと思ったのでしょう。ところがあたりが暗くなったとたん、急に不安になり、その不安感を取り除くのが最優先となった子どもは、お父さんと遊ぶことよりも、お母さんからもらえる安心感の方が大事になり、お母さんを選んだというわけです。
・子どもの本当の気持ちがわかるようになると、いいことがたくさん起こります。まずは、子どものことを怒る回数、叱る回数が目に見えて減ってきます。子どもの気持ちがわかり、子どもなりの事情や都合などが見えてくるようになると、それもわかるような気がし、腹が立たなくなるのです。お母さんは、毎日子どもを怒りたくて怒っているのではありませんが、「怒りたくなること」を子どもがするから怒ってしまうのですよね。でも、その「怒りたくなること」が「怒るほどのことではない」「怒るべきではない」と思えるようになると、当然怒る回数は減ってきます。「普段、少し叱りすぎかな」「今日もたくさん怒ってしまったことを反省!」そういうことがなくなるだけでも、いいことですよね。イライラしなくなるということは、何よりお母さんの精神衛生にいいのです。子どもの気持ちがわかるようになると、自分では気づかないかもしれませんが、子どもへの言葉や態度が少しずつ、しかし必ず変わってきます。その変化を子どもは見逃しません。「自分のことをわかってくれている」という思いが、子どもを落ち着かせ安心させます。自分のことを理解してくれる人を、人はより大好きになっていきます。より信頼するようになります。何かを言われたときも、聞く耳を持てるようになりまう。子どもの気持ちがわかるようになるだけで、子どもからより好かれ、より信頼され、素直に聞く耳を持つようになってくれる・・・。するとどうなるか。子育てがウソのようにやりやすくなるのです。
・子どもが甘えて「抱っこ」とせがんできたときに、うっとうしがるお母さんがいます。せっかく「お母さん大好き!」というサインを出したのに、もったいないなと思います。子どもが甘えてきたのに、無視したり受け止めなかったりすることが続くと、子どもにとってその人は、甘えてもムダな、その他大勢のそのへんの人と同じ人に成り下がってしまいます。甘えてきたら、「子どもに好かれている」「自分は選ばれた人なんだ」と思って、大いにその甘えを受け止めてやってほしいと思います。
・子どもは大好きな人には、自分に関心を持ってほしいと思っています。自分が何かをするたびにそれを見てほしいと思います。それが「見て見て」です。一番見てほしいのはやはり一番大好きなお母さんです。だからお母さんは、誰よりも多く子どもから「見て見て」と言われます。おばあちゃんではダメなのです。お母さんに見てほしいのです。好かれた人の宿命だと思って、子どもが「見て見て」と言ったものは、ぜひ見てあげてほしいと思います。1秒見るだけでもいいのですから。
・子どもは自分が大好きな人、つまりお母さんにだけは、思ったこと、感じたことをそのまま口にします。絶対的な安心感、信頼感があるからです。「へ~んなの」「これきら~い」「いや~」信頼できる幼稚園や保育園の先生にさえ言わないようなことも堂々と言います。言われても困るようなことも多いのですが、自分が子どもに好かれている証拠、気を使うことなく安心して言える人と思われているのだと思って、どんな言葉であってもその言葉を否定せず、丸ごと受け止めてやってほしいと思います。お母さんは、何でも受け止めてくれるという安心感と信頼感があるから、子どもはいくつになっても、お母さんだけは、ないしょ話をするのです。
・子どもはお母さんにいろんな質問をします。まるでお母さんが何でも知っているかのように。でも、子どもはたとえおじいちゃんがどんなに物知りだったとしても、おじいちゃんにはそこまで聞かないものです。お母さんに聞きたいのです。大好きだからです。大好きなお母さんに教えてもらいたいのです。子どもはうれしいのです。大好きなお母さんが自分の質問にちゃんと答えてくれるというのが。そのやりとりで、何とも言えない幸せな気持ちになるのです。子どもが何かを聞いてきたら、億劫がらず「また私との触れ合いタイムを求めてきたわ」と思って、知らないことでもちゃんと答えてやってほしいと思います。
・子どもがお母さんにしてほしいと思うこと。まず最初は「遊んでもらうこと」です。子どもは大人に遊んでもらうのが大好きです。大人が遊んでくれると、子ども同士で遊んだときとは全然違う種類の楽しさや喜びがやってくるようです。ひとりで遊んだときに比べて、10倍のおもしろさがやってくるような感じです。その「遊び相手」は、自分が好きな人であればあるほど、喜びも楽しさも大きくなります。子どもが一番大好きな人、これまで何度も言いましたが、それはお母さんです。つまり子どもは、お母さんに遊んでもらうのが一番嬉しいというわけです。
・子どもと簡単に遊べる2つの方法をご紹介したいと思います。まずは、「子どもが今やっている遊びに少し関わる」方法です。これはラクですよ。「何して遊ぼうか」と考えなくてもいいのですから。子どもが今やっている遊びに参加させてもらう、といった感覚でいいのです。たとえば子どもがひとりでままごとをしているならば、突然お母さんが「これくださ~いな」と言うだけでいいのです。子どもはもうそれだけでうれしく、あっという間に笑顔になります。「は~い、いらっしゃーい」とがぜん張り切ったりもします。
・子どもと気軽に遊べるようになるもうひとつのよい方法、それは「遊ぶのは10秒でいい」と思うことです。子どもは、お母さんが遊んでくれるなら、その内容も時間も、お母さんが思うほど気にしていないものです。とにかく「遊んでもらったこと」「関わってもらったこと」がうれしいのです。時間に関しては極端な話、10秒でもいいのです。子どもは遊んでもらったのが10分だったか10秒だったかはさほど問題にしません。しかし、10秒でも遊んでもらったか、全然遊んでもらえなかったかは(何年先まで)問題にします。10秒でいいなら、いろんな遊びが考えられるはずです。たとえば、台所でラップが芯だけになったとき、芯を目にあててリビングの子どもを見て「ほら望遠鏡」。たった10秒ほどの遊びですが、子どもには楽しく、一生覚えているかもしれない10秒になります。「ぼく(私)もする!」と必ずお母さんのもとへやってきます。
・「子どもと遊びたくても、たっぷりと時間が取れない」とおっしゃる方は、そんな小さな関わりの10秒をたくさん作ればいいのです。わざわざ「さあ、今から遊ぼう」とかまえなくても、そんな遊びや関わりでいいなら、一日の中で無数に取れるはずでう。ひとつひとつの遊びの時間は短くても、そんな遊びが毎日の中にたくさんあったなら、子どもは大人になっても、「お母さんにはたっぷりと遊んでもらった」と言うことでしょう。子どもとの遊びには、おもちゃも時間も必要ありません。そこにお母さんの体と愛情さえあればいいのです。今すぐでも、無限の遊びが広がるのです。家庭にはおもちゃが子どもの年齢×100個あると言われていますが、本当はおもちゃはそれほど必要ないのです。お母さんがほんの少し関わりさえすれば、すべてのものが自分を楽しませてくれるおもちゃになるからです。たとえば、台所にあるビニール袋も、そのままでは単なる袋ですが、底の角の2カ所を縛ってから空気を入れ、口をくくるとあっという間にまん丸の風船ができあがります。一緒に打ち合えば、子どもにはそれがもう立派なおもちゃになります。たとえ高価でも、お母さんがほとんど関わってくれなかったおもちゃよりも、子どもにはよほど値打ちのあるおもちゃになるのです。このインスタント風船は、簡単に作れる割にはとても楽しく、どんな子どもでも喜びます。ビニール袋が大きければ大きいほどおもしろくなります。ぜひお試しくださいね。
・子どもは、自分が大好きな人に手をつないでもらうことが大好きです。手をつないでもらうだけで、「愛されている感」を感じます。どうしてかというと、子どもは知っているのです。自分と手をつないでくれる人というのは、必ず自分のことを好きで、手をつないでくれるのは、その愛情の表現になっているということを。
・お母さんに手をつないでもらって、とくにうれしいのは3歳から7歳くらいまでです。それまでは、手をつなぐことよりも、断然抱っこの方を喜びます。抱っこもまた、お互いの愛情エネルギーが行き交う行為です。これも抱っこをしてくれるのなら誰でもいいというわけではありません。自分が大好きな人に抱っこしてもらいたいのです。しかし、子どもが3歳になった頃から、親は急に抱っこをしなくなります。年齢で決めているのではありません。重くなるからです。子どももその現実を受け入れ、「もう抱っこしてくれないのなら、せめて手をつないでほしい」となり、今度は手をつないでもらいたがる、というわけです。共通点は、それをしてもらうとお母さんからの愛情を感じることができる、ということです。子どもにはスキンシップが大切と、よく言われます。抱っこ、そして手をつなぐというのは、もっとも簡単で、子どもへの愛情がもっともよく伝わるスキンシップなのです。
・子どもも大好きなお母さんからはいつも言葉をかけてほしいと思っています。お母さんの友達にはいつも、そしていくらでもお母さんは言葉をかけているのに、自分にはかけてくれないとなると、寂しくなってきます。お母さんは、自分が好きな人、関心がある人にしか言葉をかけないということを子どもは知っています。そんなお母さんに言葉をかけてもらっている自分は、数ある人の中から選ばれた人間、お母さんに好かれている人間、そういう喜びと安心感が生まれます。子どもには、赤ちゃんだったときのように、たくさんの言葉をかけてあげてほしいと思います。ほんの、何気ない言葉を。
・子どもはお母さんからの関わりで笑顔になるのが一番うれしいのです。ぜひお母さんの力で、お子さんを笑顔にしてください。子どもを笑顔にするのは簡単です。そこにほんの少しでも子どもが「うれしい」「楽しい」「おもしろい」と感じることがあればいいからです。お母さんは、子どもが何をうれしく感じ、どんなことを楽しいと感じ、何をおもしろがるかを一番知っています。わが子を笑顔にするのが一番上手なのは、お母さんです。だから、いつまでも子どもか好かれるのです。
・「子どもには笑顔で」「お母さん、笑ってね」なんて言うと、「いつも笑顔でなんかいられない」とよく言われます。もちろん、いつも笑顔でいる必要なんてありません。第一、そんなこと不可能です。しかし、いつもではなくても、一日の中で3秒の笑顔を30回見せるくらいはできないでしょうか。3秒×30回、合計すると90秒、時間にして1分半。そう、一日24時間の中で、3秒の笑顔が30回の1分半だけ、笑顔になってほしいのです。あとの残りの23時間58分30秒は普通の顔でかまいません。お母さんの3秒の笑顔を30回見られるだけで、子どもはもう毎日幸せです。一日の大半は笑顔になっていなかったのに、子どもは成人してからも、お母さんのことを述懐するときは、「お母さんはいつも笑っていた」と言ってくれるはずです。
・ところで笑顔でないとき、子どもにどんな顔を向けているかご存じでしょうか?笑顔でない、つまり「普通にしている」ときの顔です。「普通のときは普通の顔ですよ」とおっしゃるかもしれませんが、全然ちがいます。正解は、「笑顔でないときは怒った顔をしている」です。電車に乗ったときに前の席に座っている人を見てください。みんな怒ったような顔をしています。私たちは、普段「普通の顔」をしているだけで口角が下がり、まるで怒っているかのような顔をしているものです。自分の顔を見ようと思えば、鏡か写真しかないのですが、そのときは「普通の顔」をやめ、口角を意識して少し上げます。お母さんの笑顔は素敵です。そんな素敵な笑顔は、見てもらわないと損です。あなたが一番大好きな子どもには、とくに一番多く見せてあげてほしいと思います。
・子どもはほめてもらうのが大好きです。子どもはほめられたら伸びていきます。大好きな人にほめられたら、うれしさが加わって、もっと伸びていきます。子どもの大好きな人、そう、お母さんです。子どもはお母さんにほめられてこそ、どんどん伸びていくのです。
・子どもが「ほめられた」と思う良い方法があります。子どもが少しでも望ましいことをしたときに、その行動をそのまま言葉で言うのです。靴を揃えて脱いだなら、「ちゃんと靴を揃えたね」名前を呼んで返事をしたなら、「ちゃんと返事ができたね」近所の人にあいさつができたなら、「ちゃんとあいさつできたね」友達に何かを貸してあげていたなら、「お友達にちゃんと貸してあげられたね」遠い目的地なのに最後までしっかり歩けたなら、「最後までしっかり歩けたね」いずれも「えらいね」「すごいね」などの「ほめ言葉」は一切使っていません。なのに、子どもにとっては、うれしいほめ言葉になっています。そばで誰かに聞かれても、おかしくもなんとも思われないほめ言葉です。「子どもの行動が少しでも望ましいものであったなら、それをそのまま言葉で言う」。とても効果があります。子どもはその行動を繰り返してするようになるからです。子どもはほめられたことはもう一度したくなる、という習性があります。うれしくてもう一度したくなるのです。そういう言葉は、自分のことを見ていてくれた人しか言えない言葉です。そして、自分のことを評価しようとする人しか言えない言葉です。子どもにとって、自分の行動をそうやって言ってくれる人は「自分を見ていてくれる人」「評価してくれる人」です。そう言ってくれる人を大好きになります。うれしくなります。もっとやりたくなってきます。子どもの毎日の行動の中で、望ましいものを見かけるたび、さりげなく「ちゃんと○○できたね」と言ってみてください。次からもそうする確率が5倍跳ね上がります。叱っていたときとは大違いのはずです。これは、子どもの行動を毎日しっかり見ているお母さんにしかできないほめ方です。お母さんなら、一日100個のほめどころを見つけられるはずです。ぜひ今日から、いや、今すぐやってみてください。
・子どもはいつも、「やらなかったときには怒られるのに、ちゃんとやったときには何も言われない」と思っています。靴を揃えなかったときには怒られるのに、揃えたときには何も言われない。返事をしないときには「返事は!」なんて言われるのに、返事をしたときには何も言われない。片づけないときには文句を言われるのに、片づけたときは何も言われない・・・、そう思っています。だからこそ、その逆をしてみることをお勧めします。やらなかったときに叱るのではなく、やったときにほめるのです。子どもを喜ばすためではありません。指導効果がうんと違ってくる、つまり、お母さんがしてほしかったことをどんどんするようになるからです。ほめると言ってももちろん、「えらいね」「かしこいね」でなくていいのは同じです。やはり、その行動をそのまま言うだけです。「ちゃんとあいさつできたね」「お手伝いしてくれたね」「いい返事だったね」でいいのです。
・子どもは何でも、案外それまでていねいに教えてもらっていないものが多いものです。教えてもらえないと、「知らない」ままなので、同じことを繰り返します。でも教えてもらうと、「知っている」こととなり、少しずつ自分で対処するようになります。この差はとても大きいのです。教えるときは、教える言葉以外、一切何も言わない方がよく伝わります。「よけいな言葉」は、つけばつくほど伝わりにくくなります。これからも、もし子どもが何か怒りたくなるようなことをしたら、それは「経験不足」と「無知」からきたのかもしれないと思って、ぜひ、その機会にそこで改めて教えてあげてほしいと思います。声さえ荒らげなかったら、子どもは驚くほど素直に聞いているものです。
・自分の気持ちをコントロールできるようになる4歳くらいから、「したいけれど、これはしてはいけないこと」「したいけれど、したらこういうデメリットがある」「したいけれどしない方がいい」と、「したいけれどガマン」という気持ちが少しずつ芽生えてきます。個人差もありますが、その気持ちをコントロールする力をつけてあげることこそがしつけであり、ある意味、子育ての一番のテーマなのです。
・「何度言ったらわかるの」と言いたくなったら、まだ2回しか言っていないと思いましょう。子どもは、「10回言ってやっとわかってくれる」くらいに思っていればいいのです。大人でも、たとえばパソコン教室などでは、ひとつのことを2回や3回言われたくらいでは何もわからず、10回くらい教えてもらってやっとできるようになるはずです。そして、その受講生は、たとえ10回であっても、やさしく言ってほしいと思っているものです。
・私は知っています。お母さんは本当に子どものことが大好きだということを。子どものことを誰よりも愛しているということを。お母さんのその気持ち、私は子どもに教えてあげたくて仕方がありません。教えてあげないともったいないと思っています。でも、私の口から伝えるよりも、お母さんから直接伝えてもらう方が、子どもは何百倍もうれしいだろうなと思います。お母さんの、その「あなたが大好き」という気持ちを、ぜひ伝えてください。子どもは何とも言えない幸せな気持ちになります。まずは言葉でです。言葉で直接伝えるのです。次にいいのは、いっしょにお風呂に入ったとき。ただし、ゆったり湯船に浸かっているときです。
<目次>
はじめに
第1章 子どもの本当の思いが見えるようになったら・・・
うちの子、どうしてこんなことするの!?
やっと話せるようになっても・・・
子どもは毎日、たくさんのことを考えている
ただ上手に言葉にできないだけ
わざと困らせることをしている?
一番の思いは「お母さん大好き!」です
頭の中は「お母さん」でいっぱい
他の人と存在感が全然違う
困らせようなんて少しも思っていません
でも、「こうしたい」気持ちをガマンできない
好奇心や冒険心に付き動かされる
つい後先考えずにしてしまう
お母さんは心の安全基地。お父さんは心の遊園地
叱ることばかりで損な役回り・・・
最後は絶対、お母さん
子どもの気持ちがわかると子育てが一気にラクになる
イライラしなくてすむようになる
第2章 大好きなお母さんに望むのは、たったこれだけ
「お母さん大好き!」サイン、気づいてますか?
言葉にせずともたくさん出している
大好き!サイン①笑顔を見せる
大好き!サイン②甘える
大好き!サイン③「見て見て」と言う
大好き!サイン④思ったことを何でも言う
大好き!サイン⑤いろんな質問をする
大好き!サイン⑥一番かわいい姿を見せる
大好きなお母さんにこそ、してほしいこと
どれもささやかな望みばかり
愛情は具体的な行動で伝わるもの
子どもの望み① 「いっぱい遊んでね」
お母さんと一緒だと楽しさが10倍になる
「ラップの芯で望遠鏡」でも最高の遊び
子どもの望み② 「いっぱい手をつないでね」
この上ない安心感を与えてくれる
3歳まではたくさん抱っこを
子どもの望み③ 「いっぱい言葉をかけてね」
日常の何気ない関わりの中で
特別な言葉でなくていい
子どもの望み④ 「いっぱい笑顔にしてね」
100回の笑顔は100回の幸せ
子どもの望み⑤ 「いっぱい笑ってね」
お母さんの笑顔を見ると安心する
3秒の小さな笑顔を一日にたくさん
「普通の顔」は「怒った顔」!?
子どもの望み⑥ 「いっぱいほめてね」
「叱られたら伸びる」子はいない
「ちゃんと○○できたね」の認める言葉
「して当たり前のこと」ほどほめよう
しなかったとき叱らず、できたときほめる
子どもの心はたった10秒で満たされます
手間も時間もお金もかからない
第3章 「子どもの事情」がわかると怒る回数が減る
子どもは「普通にしている」だけで怒られる!?
言われた通りにしただけなのに・・・
「困った行動」には子どもなりの事情がある
子どもの事情① 経験と知識が絶対的に不足
ほとんどが「故意」ではなく「過失」
どんなことも10回は教わらないとできない
子どもの事情② 手先が未発達で力が弱い
不注意だからじゃありません
時間がかかっても待ってあげよう
子どもの事情③ したいと思ったら後先考えずしてしまう
4歳くらいから変わってくる
子どもの事情④ 言われたことの半分しか理解できない
大人が思う以上にわかっていない
「うん」「わかった」はただの条件反射
子どもの事情⑤ 思ったことをうまく言葉で言えない
「おばあちゃん、いつ死ぬの?」
言葉通り受け取らない
「お母さんなんかきらい!」の本心
「事情」がわかると、怒る回数が確実に減ります
「仕方ない」と思えるようになる
口調が自然とやさしいものに
第4章 その「困った行動」にもちゃんとワケがある
Q 忙しいときに限ってグズグズして困ります(3歳・女)
Q 「おしっこは?」と聞くと、出そうなときも「ない」と言います(3歳・男)
Q できないことがあると、すぐ泣きます。そのくせ手伝おうとすると怒る・・・(2歳・男)
Q 生意気なことばかり言います。その割にはよく泣く・・・(5歳・女)
Q 叱られてもニヤニヤしています(4歳・男)
Q きつく叱ると、なぜか抱きついたり、「ママ好き」と言ったりします(3歳・男)
Q しょっちゅう「あれ買ってえ」と言います(4歳・女)
Q 下の子が生まれてから、赤ちゃん返りに困っています(4歳・男)
Q 虫にとても残酷なことをし、恐ろしくなります(2歳・男)
Q 何かと言い訳したり、ウソをついたりします(4歳・女)
Q おもちゃを乱暴に扱います(5歳・男)
Q 園ではきちんとしているらしいのに、家では好き放題です(5歳・女)
Q 園に迎えに行っても、なかなか帰ろうとしません(4歳・男)
Q 朝、園に行きたがりません。前はそんなことなかったのに・・・(3歳・男)
第5章 「あなたが大好き」をもっと子どもに伝えるには
ときに言葉に出して「大好き」を伝えよう
「ありがとう」の代わりに言ってみる
月に一度でもいい
本当はすでに、「大好き」サインをたくさん出しています
日常の関わりの中でもう伝わっている
抱っこも絵本を読むのも、みんな愛の証
子どもの最大の理解者は、いつだってお母さん
わが子が非難されたとたん代弁
「この子は本当は、とてもいい子なんです」
子どもの気持ちはとっくに見えていた
面白かった本まとめ(2014年上半期)
<今日の独り言>
Twitterをご覧ください!フォローをよろしくお願いします。
「子どもの本当の気持ちが見えるようになる本」の購入はコチラ
この「子どもの本当の気持ちが見えるようになる本」という本は、どんな子どももすぐ笑顔になるそのユニークな保育で、「スーパー保育士」と言われる1956年生まれの”男性”保育士が書いた本です。
子どもが思うように行動してくれなくて、悩んでいる方にオススメな本ですね。
この本では、実は子どもはお母さんが一番大好きで、頭の中は「お母さん」でいっぱいということ、そしてその「お母さん大好きのサイン」や「子どもの望み」、「子どもの事情」について具体的に説明し、どのように親が対処すればよいかを分かりやすく説明しています。
その「お母さん大好きのサイン」や「子どもの望み」、「子どもの事情」とは以下とのことで、これらの子どもの本音や事情などの気持ちはよく理解し、適切に対処しなければいけませんね。
そうすれば、きっと子どもとの対応はラクになるし、子育てが楽しくなると思います。
<お母さん大好きサイン>
・笑顔を見せる
・甘える
・「見て見て」と言う
・思ったことを何でも言う
・いろんな質問をする
・一番かわいい姿を見せる
<子どもの望み>
・いっぱい遊んでね
・いっぱい手をつないでね
・いっぱい言葉をかけてね
・いっぱい笑顔にしてね
・いっぱい笑ってね
・いっぱいほめてね
<子どもの事情>
・経験と知識が絶対的に不足
・手先が未発達で力が弱い
・したいと思ったら後先考えずにしてしまう
・言われたことの半分しか理解できない
・思ったことをうまく言葉で言えない
それから、本書では後半に「困った行動の」Q&Aも14個あり、子育ての参考になるかと思います。
私個人としての子育ての経験からも、本書で書かれている「だっこ」や「手をつなぐこと」「笑顔」「ほめる」ことは特に大切かと思いますね。
「子どもの本当の気持ちが見えるようになる本」という本はとてもオススメです!
以下はこの本のポイント等です。
・子どもはお母さんが大好きです。世界一大好きです。お母さんなしでは生きていけません。「お母さん、愛してる」「どこにも行かないで」「お母さん、好きよ~」「こっち向~いて」・・・その場その場で、またその瞬間ごとに、その思いや表現は変わるかもしれませんが、その根底に渦巻いているのは、「お母さんだ~い好き」という気持ち、ただそれだけです。それならそれで、そのつど言えばいいのかもしれませんが、それができないのが子どもなのです。
・子どもの欲求の中で大きなウェイトを占めているのが、「好奇心」「探求心」「冒険心」からくる欲求です。具体的に言えば、「見てみたい」「聞いてみたい」「触ってみたい」「やってみたい」「上がってみたい」「降りてみたい」「開けてみたい」「回してみたい」「(匂いを)嗅いでみたい」「動きたい」「大きな声で叫びたい」・・・もう無数にあります。すべて、子どもなら当然持っている、子どもだからこそ持っている、純粋な「好奇心」「探求心」「冒険心」からきている欲求です。
・子どもの欲求は、大人が「してほしくない」と思うものに多く、大人が「してほしい」と思うものは、子どもの欲求の中にはありません。子どもとお母さんというのは、ある意味永遠に「わかり合えない存在」かもしれませんね。けれども、「お母さんを困らせちゃえ」なんて思っていません。「○○したい」と思ったから、その気持ちのままやってしまっただけなのです。「大好きなお母さんが嫌がるからしないでおこう」という考えになるには、まだ若すぎたようです。「お母さんは大好きだよ。でも、それとこれとは別なの!」どうやらそれが、子どもの本心のようです。
・パパとママはともに「おいで~」と、よちよち歩きのわが子に呼びかける。すると子どもは・・・、なんと、パパの方へ駆け寄る子の方が多かったのです。やっぱり!ですか?でも、この話には続きがあります。途中でスタジオの電気を消し、薄暗くしたとたん、子どもたちは方向を変え、ママの方へ行ったのです。子どもというのは、父親からはワクワクドキドキする興奮的快感を、母親からは心が落ち着き、安定する快感得ようとすると言われています。このときの子どもたちも、最初は安心感よりも興奮的な快感を優先し、「おいで~」と言ったお父さんのところに行って、そのままいつものように高い高いや抱っこをしてもらい、遊んでもらおうと思ったのでしょう。ところがあたりが暗くなったとたん、急に不安になり、その不安感を取り除くのが最優先となった子どもは、お父さんと遊ぶことよりも、お母さんからもらえる安心感の方が大事になり、お母さんを選んだというわけです。
・子どもの本当の気持ちがわかるようになると、いいことがたくさん起こります。まずは、子どものことを怒る回数、叱る回数が目に見えて減ってきます。子どもの気持ちがわかり、子どもなりの事情や都合などが見えてくるようになると、それもわかるような気がし、腹が立たなくなるのです。お母さんは、毎日子どもを怒りたくて怒っているのではありませんが、「怒りたくなること」を子どもがするから怒ってしまうのですよね。でも、その「怒りたくなること」が「怒るほどのことではない」「怒るべきではない」と思えるようになると、当然怒る回数は減ってきます。「普段、少し叱りすぎかな」「今日もたくさん怒ってしまったことを反省!」そういうことがなくなるだけでも、いいことですよね。イライラしなくなるということは、何よりお母さんの精神衛生にいいのです。子どもの気持ちがわかるようになると、自分では気づかないかもしれませんが、子どもへの言葉や態度が少しずつ、しかし必ず変わってきます。その変化を子どもは見逃しません。「自分のことをわかってくれている」という思いが、子どもを落ち着かせ安心させます。自分のことを理解してくれる人を、人はより大好きになっていきます。より信頼するようになります。何かを言われたときも、聞く耳を持てるようになりまう。子どもの気持ちがわかるようになるだけで、子どもからより好かれ、より信頼され、素直に聞く耳を持つようになってくれる・・・。するとどうなるか。子育てがウソのようにやりやすくなるのです。
・子どもが甘えて「抱っこ」とせがんできたときに、うっとうしがるお母さんがいます。せっかく「お母さん大好き!」というサインを出したのに、もったいないなと思います。子どもが甘えてきたのに、無視したり受け止めなかったりすることが続くと、子どもにとってその人は、甘えてもムダな、その他大勢のそのへんの人と同じ人に成り下がってしまいます。甘えてきたら、「子どもに好かれている」「自分は選ばれた人なんだ」と思って、大いにその甘えを受け止めてやってほしいと思います。
・子どもは大好きな人には、自分に関心を持ってほしいと思っています。自分が何かをするたびにそれを見てほしいと思います。それが「見て見て」です。一番見てほしいのはやはり一番大好きなお母さんです。だからお母さんは、誰よりも多く子どもから「見て見て」と言われます。おばあちゃんではダメなのです。お母さんに見てほしいのです。好かれた人の宿命だと思って、子どもが「見て見て」と言ったものは、ぜひ見てあげてほしいと思います。1秒見るだけでもいいのですから。
・子どもは自分が大好きな人、つまりお母さんにだけは、思ったこと、感じたことをそのまま口にします。絶対的な安心感、信頼感があるからです。「へ~んなの」「これきら~い」「いや~」信頼できる幼稚園や保育園の先生にさえ言わないようなことも堂々と言います。言われても困るようなことも多いのですが、自分が子どもに好かれている証拠、気を使うことなく安心して言える人と思われているのだと思って、どんな言葉であってもその言葉を否定せず、丸ごと受け止めてやってほしいと思います。お母さんは、何でも受け止めてくれるという安心感と信頼感があるから、子どもはいくつになっても、お母さんだけは、ないしょ話をするのです。
・子どもはお母さんにいろんな質問をします。まるでお母さんが何でも知っているかのように。でも、子どもはたとえおじいちゃんがどんなに物知りだったとしても、おじいちゃんにはそこまで聞かないものです。お母さんに聞きたいのです。大好きだからです。大好きなお母さんに教えてもらいたいのです。子どもはうれしいのです。大好きなお母さんが自分の質問にちゃんと答えてくれるというのが。そのやりとりで、何とも言えない幸せな気持ちになるのです。子どもが何かを聞いてきたら、億劫がらず「また私との触れ合いタイムを求めてきたわ」と思って、知らないことでもちゃんと答えてやってほしいと思います。
・子どもがお母さんにしてほしいと思うこと。まず最初は「遊んでもらうこと」です。子どもは大人に遊んでもらうのが大好きです。大人が遊んでくれると、子ども同士で遊んだときとは全然違う種類の楽しさや喜びがやってくるようです。ひとりで遊んだときに比べて、10倍のおもしろさがやってくるような感じです。その「遊び相手」は、自分が好きな人であればあるほど、喜びも楽しさも大きくなります。子どもが一番大好きな人、これまで何度も言いましたが、それはお母さんです。つまり子どもは、お母さんに遊んでもらうのが一番嬉しいというわけです。
・子どもと簡単に遊べる2つの方法をご紹介したいと思います。まずは、「子どもが今やっている遊びに少し関わる」方法です。これはラクですよ。「何して遊ぼうか」と考えなくてもいいのですから。子どもが今やっている遊びに参加させてもらう、といった感覚でいいのです。たとえば子どもがひとりでままごとをしているならば、突然お母さんが「これくださ~いな」と言うだけでいいのです。子どもはもうそれだけでうれしく、あっという間に笑顔になります。「は~い、いらっしゃーい」とがぜん張り切ったりもします。
・子どもと気軽に遊べるようになるもうひとつのよい方法、それは「遊ぶのは10秒でいい」と思うことです。子どもは、お母さんが遊んでくれるなら、その内容も時間も、お母さんが思うほど気にしていないものです。とにかく「遊んでもらったこと」「関わってもらったこと」がうれしいのです。時間に関しては極端な話、10秒でもいいのです。子どもは遊んでもらったのが10分だったか10秒だったかはさほど問題にしません。しかし、10秒でも遊んでもらったか、全然遊んでもらえなかったかは(何年先まで)問題にします。10秒でいいなら、いろんな遊びが考えられるはずです。たとえば、台所でラップが芯だけになったとき、芯を目にあててリビングの子どもを見て「ほら望遠鏡」。たった10秒ほどの遊びですが、子どもには楽しく、一生覚えているかもしれない10秒になります。「ぼく(私)もする!」と必ずお母さんのもとへやってきます。
・「子どもと遊びたくても、たっぷりと時間が取れない」とおっしゃる方は、そんな小さな関わりの10秒をたくさん作ればいいのです。わざわざ「さあ、今から遊ぼう」とかまえなくても、そんな遊びや関わりでいいなら、一日の中で無数に取れるはずでう。ひとつひとつの遊びの時間は短くても、そんな遊びが毎日の中にたくさんあったなら、子どもは大人になっても、「お母さんにはたっぷりと遊んでもらった」と言うことでしょう。子どもとの遊びには、おもちゃも時間も必要ありません。そこにお母さんの体と愛情さえあればいいのです。今すぐでも、無限の遊びが広がるのです。家庭にはおもちゃが子どもの年齢×100個あると言われていますが、本当はおもちゃはそれほど必要ないのです。お母さんがほんの少し関わりさえすれば、すべてのものが自分を楽しませてくれるおもちゃになるからです。たとえば、台所にあるビニール袋も、そのままでは単なる袋ですが、底の角の2カ所を縛ってから空気を入れ、口をくくるとあっという間にまん丸の風船ができあがります。一緒に打ち合えば、子どもにはそれがもう立派なおもちゃになります。たとえ高価でも、お母さんがほとんど関わってくれなかったおもちゃよりも、子どもにはよほど値打ちのあるおもちゃになるのです。このインスタント風船は、簡単に作れる割にはとても楽しく、どんな子どもでも喜びます。ビニール袋が大きければ大きいほどおもしろくなります。ぜひお試しくださいね。
・子どもは、自分が大好きな人に手をつないでもらうことが大好きです。手をつないでもらうだけで、「愛されている感」を感じます。どうしてかというと、子どもは知っているのです。自分と手をつないでくれる人というのは、必ず自分のことを好きで、手をつないでくれるのは、その愛情の表現になっているということを。
・お母さんに手をつないでもらって、とくにうれしいのは3歳から7歳くらいまでです。それまでは、手をつなぐことよりも、断然抱っこの方を喜びます。抱っこもまた、お互いの愛情エネルギーが行き交う行為です。これも抱っこをしてくれるのなら誰でもいいというわけではありません。自分が大好きな人に抱っこしてもらいたいのです。しかし、子どもが3歳になった頃から、親は急に抱っこをしなくなります。年齢で決めているのではありません。重くなるからです。子どももその現実を受け入れ、「もう抱っこしてくれないのなら、せめて手をつないでほしい」となり、今度は手をつないでもらいたがる、というわけです。共通点は、それをしてもらうとお母さんからの愛情を感じることができる、ということです。子どもにはスキンシップが大切と、よく言われます。抱っこ、そして手をつなぐというのは、もっとも簡単で、子どもへの愛情がもっともよく伝わるスキンシップなのです。
・子どもも大好きなお母さんからはいつも言葉をかけてほしいと思っています。お母さんの友達にはいつも、そしていくらでもお母さんは言葉をかけているのに、自分にはかけてくれないとなると、寂しくなってきます。お母さんは、自分が好きな人、関心がある人にしか言葉をかけないということを子どもは知っています。そんなお母さんに言葉をかけてもらっている自分は、数ある人の中から選ばれた人間、お母さんに好かれている人間、そういう喜びと安心感が生まれます。子どもには、赤ちゃんだったときのように、たくさんの言葉をかけてあげてほしいと思います。ほんの、何気ない言葉を。
・子どもはお母さんからの関わりで笑顔になるのが一番うれしいのです。ぜひお母さんの力で、お子さんを笑顔にしてください。子どもを笑顔にするのは簡単です。そこにほんの少しでも子どもが「うれしい」「楽しい」「おもしろい」と感じることがあればいいからです。お母さんは、子どもが何をうれしく感じ、どんなことを楽しいと感じ、何をおもしろがるかを一番知っています。わが子を笑顔にするのが一番上手なのは、お母さんです。だから、いつまでも子どもか好かれるのです。
・「子どもには笑顔で」「お母さん、笑ってね」なんて言うと、「いつも笑顔でなんかいられない」とよく言われます。もちろん、いつも笑顔でいる必要なんてありません。第一、そんなこと不可能です。しかし、いつもではなくても、一日の中で3秒の笑顔を30回見せるくらいはできないでしょうか。3秒×30回、合計すると90秒、時間にして1分半。そう、一日24時間の中で、3秒の笑顔が30回の1分半だけ、笑顔になってほしいのです。あとの残りの23時間58分30秒は普通の顔でかまいません。お母さんの3秒の笑顔を30回見られるだけで、子どもはもう毎日幸せです。一日の大半は笑顔になっていなかったのに、子どもは成人してからも、お母さんのことを述懐するときは、「お母さんはいつも笑っていた」と言ってくれるはずです。
・ところで笑顔でないとき、子どもにどんな顔を向けているかご存じでしょうか?笑顔でない、つまり「普通にしている」ときの顔です。「普通のときは普通の顔ですよ」とおっしゃるかもしれませんが、全然ちがいます。正解は、「笑顔でないときは怒った顔をしている」です。電車に乗ったときに前の席に座っている人を見てください。みんな怒ったような顔をしています。私たちは、普段「普通の顔」をしているだけで口角が下がり、まるで怒っているかのような顔をしているものです。自分の顔を見ようと思えば、鏡か写真しかないのですが、そのときは「普通の顔」をやめ、口角を意識して少し上げます。お母さんの笑顔は素敵です。そんな素敵な笑顔は、見てもらわないと損です。あなたが一番大好きな子どもには、とくに一番多く見せてあげてほしいと思います。
・子どもはほめてもらうのが大好きです。子どもはほめられたら伸びていきます。大好きな人にほめられたら、うれしさが加わって、もっと伸びていきます。子どもの大好きな人、そう、お母さんです。子どもはお母さんにほめられてこそ、どんどん伸びていくのです。
・子どもが「ほめられた」と思う良い方法があります。子どもが少しでも望ましいことをしたときに、その行動をそのまま言葉で言うのです。靴を揃えて脱いだなら、「ちゃんと靴を揃えたね」名前を呼んで返事をしたなら、「ちゃんと返事ができたね」近所の人にあいさつができたなら、「ちゃんとあいさつできたね」友達に何かを貸してあげていたなら、「お友達にちゃんと貸してあげられたね」遠い目的地なのに最後までしっかり歩けたなら、「最後までしっかり歩けたね」いずれも「えらいね」「すごいね」などの「ほめ言葉」は一切使っていません。なのに、子どもにとっては、うれしいほめ言葉になっています。そばで誰かに聞かれても、おかしくもなんとも思われないほめ言葉です。「子どもの行動が少しでも望ましいものであったなら、それをそのまま言葉で言う」。とても効果があります。子どもはその行動を繰り返してするようになるからです。子どもはほめられたことはもう一度したくなる、という習性があります。うれしくてもう一度したくなるのです。そういう言葉は、自分のことを見ていてくれた人しか言えない言葉です。そして、自分のことを評価しようとする人しか言えない言葉です。子どもにとって、自分の行動をそうやって言ってくれる人は「自分を見ていてくれる人」「評価してくれる人」です。そう言ってくれる人を大好きになります。うれしくなります。もっとやりたくなってきます。子どもの毎日の行動の中で、望ましいものを見かけるたび、さりげなく「ちゃんと○○できたね」と言ってみてください。次からもそうする確率が5倍跳ね上がります。叱っていたときとは大違いのはずです。これは、子どもの行動を毎日しっかり見ているお母さんにしかできないほめ方です。お母さんなら、一日100個のほめどころを見つけられるはずです。ぜひ今日から、いや、今すぐやってみてください。
・子どもはいつも、「やらなかったときには怒られるのに、ちゃんとやったときには何も言われない」と思っています。靴を揃えなかったときには怒られるのに、揃えたときには何も言われない。返事をしないときには「返事は!」なんて言われるのに、返事をしたときには何も言われない。片づけないときには文句を言われるのに、片づけたときは何も言われない・・・、そう思っています。だからこそ、その逆をしてみることをお勧めします。やらなかったときに叱るのではなく、やったときにほめるのです。子どもを喜ばすためではありません。指導効果がうんと違ってくる、つまり、お母さんがしてほしかったことをどんどんするようになるからです。ほめると言ってももちろん、「えらいね」「かしこいね」でなくていいのは同じです。やはり、その行動をそのまま言うだけです。「ちゃんとあいさつできたね」「お手伝いしてくれたね」「いい返事だったね」でいいのです。
・子どもは何でも、案外それまでていねいに教えてもらっていないものが多いものです。教えてもらえないと、「知らない」ままなので、同じことを繰り返します。でも教えてもらうと、「知っている」こととなり、少しずつ自分で対処するようになります。この差はとても大きいのです。教えるときは、教える言葉以外、一切何も言わない方がよく伝わります。「よけいな言葉」は、つけばつくほど伝わりにくくなります。これからも、もし子どもが何か怒りたくなるようなことをしたら、それは「経験不足」と「無知」からきたのかもしれないと思って、ぜひ、その機会にそこで改めて教えてあげてほしいと思います。声さえ荒らげなかったら、子どもは驚くほど素直に聞いているものです。
・自分の気持ちをコントロールできるようになる4歳くらいから、「したいけれど、これはしてはいけないこと」「したいけれど、したらこういうデメリットがある」「したいけれどしない方がいい」と、「したいけれどガマン」という気持ちが少しずつ芽生えてきます。個人差もありますが、その気持ちをコントロールする力をつけてあげることこそがしつけであり、ある意味、子育ての一番のテーマなのです。
・「何度言ったらわかるの」と言いたくなったら、まだ2回しか言っていないと思いましょう。子どもは、「10回言ってやっとわかってくれる」くらいに思っていればいいのです。大人でも、たとえばパソコン教室などでは、ひとつのことを2回や3回言われたくらいでは何もわからず、10回くらい教えてもらってやっとできるようになるはずです。そして、その受講生は、たとえ10回であっても、やさしく言ってほしいと思っているものです。
・私は知っています。お母さんは本当に子どものことが大好きだということを。子どものことを誰よりも愛しているということを。お母さんのその気持ち、私は子どもに教えてあげたくて仕方がありません。教えてあげないともったいないと思っています。でも、私の口から伝えるよりも、お母さんから直接伝えてもらう方が、子どもは何百倍もうれしいだろうなと思います。お母さんの、その「あなたが大好き」という気持ちを、ぜひ伝えてください。子どもは何とも言えない幸せな気持ちになります。まずは言葉でです。言葉で直接伝えるのです。次にいいのは、いっしょにお風呂に入ったとき。ただし、ゆったり湯船に浸かっているときです。
<目次>
はじめに
第1章 子どもの本当の思いが見えるようになったら・・・
うちの子、どうしてこんなことするの!?
やっと話せるようになっても・・・
子どもは毎日、たくさんのことを考えている
ただ上手に言葉にできないだけ
わざと困らせることをしている?
一番の思いは「お母さん大好き!」です
頭の中は「お母さん」でいっぱい
他の人と存在感が全然違う
困らせようなんて少しも思っていません
でも、「こうしたい」気持ちをガマンできない
好奇心や冒険心に付き動かされる
つい後先考えずにしてしまう
お母さんは心の安全基地。お父さんは心の遊園地
叱ることばかりで損な役回り・・・
最後は絶対、お母さん
子どもの気持ちがわかると子育てが一気にラクになる
イライラしなくてすむようになる
第2章 大好きなお母さんに望むのは、たったこれだけ
「お母さん大好き!」サイン、気づいてますか?
言葉にせずともたくさん出している
大好き!サイン①笑顔を見せる
大好き!サイン②甘える
大好き!サイン③「見て見て」と言う
大好き!サイン④思ったことを何でも言う
大好き!サイン⑤いろんな質問をする
大好き!サイン⑥一番かわいい姿を見せる
大好きなお母さんにこそ、してほしいこと
どれもささやかな望みばかり
愛情は具体的な行動で伝わるもの
子どもの望み① 「いっぱい遊んでね」
お母さんと一緒だと楽しさが10倍になる
「ラップの芯で望遠鏡」でも最高の遊び
子どもの望み② 「いっぱい手をつないでね」
この上ない安心感を与えてくれる
3歳まではたくさん抱っこを
子どもの望み③ 「いっぱい言葉をかけてね」
日常の何気ない関わりの中で
特別な言葉でなくていい
子どもの望み④ 「いっぱい笑顔にしてね」
100回の笑顔は100回の幸せ
子どもの望み⑤ 「いっぱい笑ってね」
お母さんの笑顔を見ると安心する
3秒の小さな笑顔を一日にたくさん
「普通の顔」は「怒った顔」!?
子どもの望み⑥ 「いっぱいほめてね」
「叱られたら伸びる」子はいない
「ちゃんと○○できたね」の認める言葉
「して当たり前のこと」ほどほめよう
しなかったとき叱らず、できたときほめる
子どもの心はたった10秒で満たされます
手間も時間もお金もかからない
第3章 「子どもの事情」がわかると怒る回数が減る
子どもは「普通にしている」だけで怒られる!?
言われた通りにしただけなのに・・・
「困った行動」には子どもなりの事情がある
子どもの事情① 経験と知識が絶対的に不足
ほとんどが「故意」ではなく「過失」
どんなことも10回は教わらないとできない
子どもの事情② 手先が未発達で力が弱い
不注意だからじゃありません
時間がかかっても待ってあげよう
子どもの事情③ したいと思ったら後先考えずしてしまう
4歳くらいから変わってくる
子どもの事情④ 言われたことの半分しか理解できない
大人が思う以上にわかっていない
「うん」「わかった」はただの条件反射
子どもの事情⑤ 思ったことをうまく言葉で言えない
「おばあちゃん、いつ死ぬの?」
言葉通り受け取らない
「お母さんなんかきらい!」の本心
「事情」がわかると、怒る回数が確実に減ります
「仕方ない」と思えるようになる
口調が自然とやさしいものに
第4章 その「困った行動」にもちゃんとワケがある
Q 忙しいときに限ってグズグズして困ります(3歳・女)
Q 「おしっこは?」と聞くと、出そうなときも「ない」と言います(3歳・男)
Q できないことがあると、すぐ泣きます。そのくせ手伝おうとすると怒る・・・(2歳・男)
Q 生意気なことばかり言います。その割にはよく泣く・・・(5歳・女)
Q 叱られてもニヤニヤしています(4歳・男)
Q きつく叱ると、なぜか抱きついたり、「ママ好き」と言ったりします(3歳・男)
Q しょっちゅう「あれ買ってえ」と言います(4歳・女)
Q 下の子が生まれてから、赤ちゃん返りに困っています(4歳・男)
Q 虫にとても残酷なことをし、恐ろしくなります(2歳・男)
Q 何かと言い訳したり、ウソをついたりします(4歳・女)
Q おもちゃを乱暴に扱います(5歳・男)
Q 園ではきちんとしているらしいのに、家では好き放題です(5歳・女)
Q 園に迎えに行っても、なかなか帰ろうとしません(4歳・男)
Q 朝、園に行きたがりません。前はそんなことなかったのに・・・(3歳・男)
第5章 「あなたが大好き」をもっと子どもに伝えるには
ときに言葉に出して「大好き」を伝えよう
「ありがとう」の代わりに言ってみる
月に一度でもいい
本当はすでに、「大好き」サインをたくさん出しています
日常の関わりの中でもう伝わっている
抱っこも絵本を読むのも、みんな愛の証
子どもの最大の理解者は、いつだってお母さん
わが子が非難されたとたん代弁
「この子は本当は、とてもいい子なんです」
子どもの気持ちはとっくに見えていた
面白かった本まとめ(2014年上半期)
<今日の独り言>
Twitterをご覧ください!フォローをよろしくお願いします。