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誰でもすぐに戦力になれる未来食堂で働きませんか(小林せかい)という本はとてもオススメ!

2020年10月18日 01時00分00秒 | 

 

「誰でもすぐに戦力になれる未来食堂で働きませんか」という本は、東京の神保町にある未来食堂という食堂は50分働くとその1食が無料という「まかない」の仕組みでランチタイムには約5回転、60人ほどが来店する人気食堂ですが、それを一人で切り盛りする秘訣を明らかにしたものです♪

 「一人」を超え、誰とでも一緒にやっていく際に必要となる考え方や、仕組みの作り方をとても分かりやすく紹介したものです♪

 具体的には以下の構成となっていて、非常に分かりやすい内容となっています♪

<1>新たにチームをつくる縦のつながり
第1章 組織
 (1)目的が唯一
 (2)誰でも戦力になれる
 (3)補完し合える
第2章 人
 (1)能力
 (2)モチベーション
第3章 自分
 (1)人を知る
 (2)自分を伸ばす
 (3)自分を保つ
<2>第4章 既存の力を借りる「横」のつながり
 (1)善意を借りる
 (2)巻き込むコツ
 (3)人の欲を見る

特に以下についてはナルホドと思いましたね♪
・あなた以上にメンバーが熱心になることはない
・あなたが進まないと何も進まない
・同じチームにいても目的はそれぞれ違い、それで良い
・善い人にこそ注意
・リーダーの目的をメンバーに分かってもらう必要はない
・自分が「良い空気」を作り、人を介して「良い空気」を膨らませ、「悪い空気」が入り込む余地を与えない
・「ありがとうございます」を充満させる
・褒めることは大変重要
・アイデアを複数人で褒める
・入れ子型の育成
・早い段階から育成側に立つ
・最初の3回はフォローなどと決める
・失敗から巻き返す力ほど学んで欲しいものはない
・参加の間口を広げること/参加する人間をフィルタリングすることは両立し得る
・できない人ほど気づきをくれる
・リーダーは常に向上
・イライラしそうな時は周りに事前申告

 以下は本書のポイント等です♪
「誰でもすぐに戦力になれる未来食堂で働きませんか」という本は、より良いリーダーやチームのためのヒントだけでなく、より良い人生のヒントにもなりとてもオススメです!

・飲食店開業は、ハードルが低い代わりに廃業率も高いと言われています。全業種平均を超え、飲食店・宿泊業の廃業率が一番高いのです。(調査期間2011~2015年 日本政策金融公庫の新規開業パネル調査)
 ・全業種の廃業率平均10.2%
 1位:飲食店・宿泊業の廃業率18.9%
 2位:情報通信業の廃業率15.8%
 3位:小売業の廃業率14.5%

・褒めることは大変重要です。なぜなら人は、ある行動をしたとき、それを良いと褒められることで、自分が良いことをしたと自覚し、一層その行いに励むようになるからです。もし何もリアクションがなければ、人はその行動を行わなくなるでしょう。というのも良い行動は、何も考えずに行動するよりコスト(労力)がかかるからです。

・厨房を担当しているまかないさんはのどが乾いてもお茶が飲めません。そこで客席さんに「のどが乾いたときはいつでも、客席のお茶を飲んでください。ただ、自分がのどが渇いているときは、他の人ものどが渇いているということなので、他のまかないさんにもお茶を入れて差し上げてください」と伝えます。すると客席さんは適宜、厨房さんにお茶を差し入れるようになります。これは厨房さんの目から見ると、さも自分を気遣ってくれているように感じ、心から自然に「ありがとうございます」とお礼を言うことができます。実際に、まかないを通して印象に残ったこととして「冷たいお茶を差し入れてくれたことが嬉しかった」と、このキラーアクションを挙げる厨房さんも少なくありません。

・私は、食事が取れるタイミングで近くにいるまかないAさんに「食事しますか?」と聞きます。そうすると9割以上の確率でAさんは「まだ大丈夫です」と答えます。急に聞かれたのだから、当然と言えば当然ですよね。ここからがキラーアクション.Aさんに「ではBさんに「先にまかない、いかがですか」と聞いてみてください」とお願いするのです。そうすると、AさんとBさんの間に良い空気が生まれるのです!ここでのポイントは、私がAさんBさんに同時に権利を与えるのではなく、一度Aさんだけに権利をあげ、AさんがBさんにそれを譲った点です。こうすれば、BさんはAさんの気遣いに心温まり、Aさんも感謝されるので自尊心が満たされ、空気がふくらむのです。これらの例のように、リーダーは「実行が簡単であり、やれば必ず感謝される」キラーアクションを見つけることが大切です。

・アイデアを複数人で褒めるのは、空気をふくらます以外にもう一つ理由があります。それは、出たアイデアを複数人でブラッシュアップすることで、アイデアをさらに良くできる点です。「〇〇さんのアイデアはとっても良い!でも、もっと良くするにはどうしたらいいだろう?」と皆に問うことによって、アイデア自体も良くなりますし、チームとしての一体感も高まります。アイデアを出した側も、自分のアイデアを良くするための話し合いなので自然と真剣になります。結果、アイデアを出し合う空気が生まれ、正のスパイラルが発生します。

・未来食堂の場合は、「やってみたい」と申し出たまかないさんがメインシェフを務めることがあります。その日の献立もまかないさんが作成しますが、その際なるべく他のまかないさんに意見を聞くことで、自分では気づけなかった点を修正できます。アドバイスをしたまかないさんも親しみを感じ、当日応援に駆けつけることもしばしばです。「やってみたい」というチャレンジ/アイデアは空気をふくらます最高の起爆剤です。

・「入れ子型」とは、最小単位がリーダーとメンバー2人であり、このユニットの上にさらにリーダーが一人付き、それが積み重なるような構造を指します。入れ子型では、メンバーのフォローをすぐ上のリーダーが行うことにより、育成コストを個々人が負担します。この形には3つのメリットがあります。
(1)早い段階から育成側に立つことで成長が早くなる
(2)特定の人物に育成負荷が集中しない
(3)育成だけを行うポジションをつくらずに済む

・未来食堂を運営して数か月経った頃、ふと、ある種のまかないさんが再び「まかない」に来てくれていないことに気がつきました。それは「まかない」の時間が教えられるだけで終わったまかないさんたちです。つまり、フォローする側のまかないさんが「自分がやってみせたほうが早い」とあらゆることをやってみせた結果、本人は教えられるだけで終わり、何の達成感も得られなかったまかないさん達です。彼らが再び「まかない」に参加することはほぼありません。「何の役にも立たないばかりか、教えてもらうばかりで逆に手間をかけさせてしまった。もう参加するのは止めておこう」と考えたのは想像に難くないでしょう。これは未来食堂としても大変残念です。学習した成果を発揮することなく離脱されたのですから。

・人を育てる、つまりその人の能力を高める点において、「失敗から巻き返す力」ほど学んでほしいものは他にありません。「やりたいこと」が見つかった人に「〇〇が理由でコケるだろうな」と半ば予測できても任せるのは、実際に失敗することで巻き返す力をつけて欲しいからです。チャレンジは失敗がつきものです。問題は、失敗したときにいかにあきらめずに態勢を立て直せるかであり、失敗そのものではありません。

・人はえこひいきをするようにできています。しかし同時に、リーダーのえこひいきほど、メンバーのやる気を削ぐものはありません。

・参加の間口を広げること/参加する人間をフィルタリングすることは、両立し得ます。現に未来食堂では、延べ1000人を超えるまかないさんと接してきて、このような仲良しを求めるケースは1,2人程度です。私が「仲良しを求める人は来なくていい」という雰囲気を醸すことで、申込時にある程度圧をかけているのです。(店頭での対面申し込みを必須としているのはこのためです)。人はチームに参加するとき、その雰囲気を見て判断しています。リーダーは作りたい空気を自らつくることで、場をコントロールしなければいけません。空気を望む形につくりあげることで、望まないタイプの人間が参加しづらいようにするのです。空気作りこそ、最高のフィルタリングです。

・できない人を変えようと思うのではなく、できないままでも作業できるようにするにはどうすればいいかに視点を合わせることが大切です。

・リーダーは常に向上しないと見限られます。追いつかれてはいけません。全体を引っ張っていくのですから、自己を成長させ続けるのは当然ですよね。日々の作業で精一杯なのは分かりますが、プラスアルファを自分に積んでいかないと、成長はできません。私の場合は、週に一つは必ずチャレンジを設定しています。未来食堂で、今までやったことのない調理法/メニューにチャレンジするのです。

・リーダーであるあなたは、チームの中で一番自己を鍛錬し、ストイックでなければいけません。あなたの背中は常にメンバーに見られています。

・リーダーこそ「5倍ルール」です。自分が提供している物の5倍の価格帯の物に慣れ親しみ、その良さを盗みましょう。私の場合は、未来食堂が800円の定食屋なので、ランチが4000円程度の飲食店に通い続けています。真似ゆえの劣化や、そもそもの価格帯の違いゆえに、完全に同じ物は提供できませんが、そのサービスに慣れ親しむことで、同じ価格帯のライバルとは違った角度から魅力を付けることができます。

・人には2タイプの人間がいます。教え子が自分よりも成長すると腐ってしまう人間とそうならない人間です。私は人に教えるとき、どんなレベルの人であっても「自分より優秀になるかもしれない」というある種の覚悟を持って接しています。そして相手が自分を抜いたときも、共に切磋琢磨し合える仲間であり続けようと、相手にそう思ってもらえるように真摯であり続けようと固く心に誓っています。

・周りがあなたを支えることはあっても、諫めることはまずありません。あなたが坂から転げ落ちたとしても、皆は黙って見ているだけでしょう。トップにいるというのはそういうことです。

・私の場合、未来食堂でイライラしそうなときは、なるべく気づいた瞬間に「ちょっと忙しくなりそうでイライラするかも」と周りに伝えます。フォローが手薄になることを事前に申告しておくのです。その際「1時間もすれば状況は落ち着くと思います」と、いつまで悪状況が続くのかも併せて共有すれば、相手を無駄に心配させずにすみます。

・「どうしてこんなこともできないんだ」と思う前に気づいて欲しいのは、「自分がやることをやったら跡は相手の責任」という事実です。あなたは相手の成長にやきもきするかもしれません。しかし、あなたは先導をしただけで、成長するペースは相手が決めることです。相手はあなたではありません。自分の思うようにならなくて当然です。

・他の人が皆できているとしても、その事実はいったん忘れてできない1%の人に向き合って相応の仕組みをつくることが必要なのです。できない相手を責めるのではなく、「皆できているからあなたも合わせろ」ではなく「自分がどう工夫すれば、この人が作業しやすくなるだろうか」を考えることが大切です。

・一人はスタートであり、マイナスではありません。元々何もなかったところに誰かが加わり、そしてまた去っていっただけなのです。誰かがいなくなっても/誰もいなくなってもそういうものなのです。何かが欠けたわけではありません。元の形に戻っただけなのです。スタートラインは一人です。

・人を動かすのは論理/理論ではありません。感情/快楽、つまり欲を満たせるときに人は心から進んで行動します。ですから、人に助けてもらうときは、人間が持つ欲望、その人にある欲を細かく見抜いてそれが満たせるようにお願いするのです。

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