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伏木北前船資料館(富山県 高岡市)はとてもオススメ!

2021年11月26日 01時00分00秒 | イベント・外出

 山県高岡市を観光旅行した際に、前回このブログで紹介しましたが、雨晴海岸で素晴らしい景色に感動した後は、歩いて伏木北前船資料館へ行ってみました♪
 かなり遠く1時間弱ほどかかるのでウォーキングが苦手な方は真似はしない方が良いと思います(^_^;)

 場所はJR氷見線の伏木駅近くとなります。

 実は高岡市の伏木は小矢部川の河口に位置し、古代から日本海沿岸屈指の良港のため、江戸時代には自ら渡海船を所有して交易業を営む有力な廻船問屋が台頭し、その渡海船は天下の台所の大阪から瀬戸内海を通って下関を廻って日本海に入り、北は松前(北海道)まで各港で、買い積みした商品をそれぞれで売りさばいていたようです。

 一度の航海で今のお金に換算して約1億円ほど儲かっていたようです。
もちろん嵐などでの沈没のリスクはあります。

 この渡海船を大阪や瀬戸内では北前船(きたまえぶね)と呼んでいたようです。

 この伏木北前資料館は、その北前船の秋元家の廻船問屋の屋敷で、明治20年(1887年)の大火で一度焼失したものの、その後には元通りに建て直されたもので江戸時代の名残を残しているようです。
 特に焼けなかった土蔵は江戸時代後期のものと推定され貴重な建物となっています。

↑北前船資料館

 外から見ると立派な建物で、船の出入りを見張る望楼があるのも、廻船問屋の特徴を表していますね。
この望楼には登って当時からの景色を眺めたくなります。

 資料館の前には説明書きがあり、この建物は高岡市の指定有形文化財に指定され、そして日本遺産にも指定されていることが分かります。

↑説明書き

 玄関を開けて中に入ります。
300円を支払います。
開館時間は9:00〜16:30ですね。

↑入口

 中に入ると、おぉぉ平成18年に当時の小泉首相がここを訪れている写真がありましたね♪
 お約束ですが望楼からも手を振っています♪
それだけ貴重な建物ということが分かります。

↑小泉首相の写真

 そして日本遺産の認定証もありましたね。

↑日本遺産の認定証

 そして係の方が懇切丁寧に、まずは北前船寄港地の地図を見ながら色々と教えて頂きました♪
この説明は素晴らしかったです♪

↑北前船寄港地

 下関に対して上関があるとは知りませんでした。

 特にその係の方の以下の話が興味深かったですね♪
・江戸時代に広島(安芸)から伏木に来て、当初は北前船員のための宿として商売を始め、その後、船を持つようになった。
・北海道でニシンを煮た肥料や昆布を仕入れて大阪などで売っていた
・鉄釜を高岡で作って北海道で売り、その鉄釜を使って北海道で当時大量に獲れたニシンを煮て肥料が作られた。鉄釜は船の重しになって安定感が増し良かった。
・船の重しとして各地の石も仕入れて各地で売れていた。
・冬場は日本海は荒れるので航海できなかったので船はそのままにして大阪で働いたりしていた
・1度の航海で今のお金に換算して1億円ほど儲かっていた
・明治末期?に3隻沈没してしまい船問屋の仕事はやめた
・明治10年には汽船が導入され北前船は急速に衰退していった
・電信電話の発達で相場が瞬時に日本各地で分かるようになり、北前船での商売の旨味がなくなり利益が減っていたのも衰退の要因

 その後は、以下の通り当時の資料や写真などを興味深く拝見しました♪

↑汽船一覧?

↑肥料の代理店の看板?(高岡出身の高峰譲吉博士らの日本初の肥料工場関係?ドイツ製?。ニシン煮以外の肥料も北前船で取り扱い?)

↑大正時代の伏木の工場と帆船と汽船の写真

↑明治時代の北前船の和船の版画や港の賑わい

↑和船と汽船

↑和船

↑船と寄港地関係の書?

↑日本郵船等船員の定宿指定?

↑資料館の座敷

↑当時の帆船の写真

↑当時の帆船や汽船の写真

↑当時の帆船や汽船の写真

↑廻船問屋?

↑資料館の庭

↑汽船が走る伏木港の写真

↑荷役作業の主役である女仲仕

↑汽船一覧?

↑当時の中越の商工便覧?

↑内外貨物取扱船一覧?

↑日本郵船等の船一覧?

↑座敷

↑明治18年奉納の帆船3隻の絵

↑明治20年奉納の明静丸(洋帆船)の白山神社奉納の絵

↑太平丸の模型額

↑当時の秋元家の服

↑明治21年〜22年の美川港や金沢の廻船問屋の絵や暦?

↑明治20年の略歴等

↑江戸時代の帳簿?

↑江戸時代の帳簿?

↑江戸時代の帳簿?

↑江戸時代の帳簿?

↑打掛けが美しい

↑御重掛けやランプ

↑秋元家の説明(安芸出身で小宿から弁財船所有へ)

↑素晴らしい打掛け

↑資料館の庭と鉄鍋の型や鉄鍋

↑北前船の昆布ロード

 北前船は主に以下の交易だったようですね。
また北海道の昆布は長崎や鹿児島・沖縄から中国へ売られていたとは驚きです。
・北海道から東北・大阪へは昆布、ニシンの肥料、〆粕
・羽越から北海道へはムシロ、縄、米、酒、薬、九谷焼など
・大阪から北海道・東北へは塩。酒・木綿・日曜雑貨

↑洋帆船

↑当時の様子

↑当時の伏木海務署

↑明治22年設置の伏木税関支所

↑明治24年建設の伏木測候所


↑明治39年富山県立商船学校

そして別の建物に行きました♪

↑別の建物入口



↑北前船寄港地

各地の買い物は以下とのことで興味深いです。

 大阪で買い込み北海道で売るもの
・千歳酒、延命酒、八千代酒、そうめん、油、木綿、渕綿、結城島(塙)、古着、紺足袋、あわ粉(タバコ)

瀬戸内〜下関の各地で買うもの
・赤穂、撫養、塩(波止浜、相生、玉島)、紙、砂糖、竹、蝋(敦賀でロウソクに仕立てて北海道で売る)

境港で買うもの
・鉄、末、縄、ムシロのようなわら製品

橋立や安宅で買うもの
・茣蓙(ゴザ)、小松表(畳表)

直江津や新潟、酒田で買うもの
・米、酒

北海道で買うもの
・ほとんど海産物でニシン、〆粕、数の子、昆布、イワシ粕

↑船箪笥とは

↑北前船の説明

↑水が入らない丈夫な船箪笥

↑北前船模型

模型は船を新造するときに造船所から贈られるようです。

↑北前船模型

↑北前船設計

↑展示室

↑展示室

↑展示室

↑伏木北前資料館の1/100模型

そして望楼に登りました♪

↑望楼入口

↑望楼の途中

↑望楼の途中

↑頭をぶつけながら階段を上がる

↑望楼

↑望楼からの景色

↑望楼からの景色

↑望楼からの景色

↑望楼からの景色

↑望楼からの景色

望楼からの景色はさすが素晴らしかったですね♪
風も通りとても気持ちよかったです♪
今は建物がたくさんありますが、当時は高台にありますし、海がよく見えたと思います。

↑鉄鍋の型と鉄鍋

右側は鉄鍋の型で、これで大量の鉄鍋を作り、北海道で売って、ニシンを煮て肥料となったようです。

↑伏木中心部地図

この伏木北前資料館はJR氷見線の伏木駅近くとなります♪

 日本遺産の伏木北前船資料館は、当時の廻船問屋の貴重な建物で、当時の資料もふんだんにあり、歴史の勉強にもなりとてもオススメです!
 係の方もかなり親切に色々と教えくれとてもオススメですね!


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