<BO NINGEN NEW EP 「HENKAN」 リリースパーティー>
出演:BO NINGEN/灰野敬二/あっぱ/オワリカラ/ガガキライズ【SPECIAL GUSET DJ】志摩遼平【DJ】TOMO(STYLE BAND TOKYO)/長州ちから(十代暴動社)
BO NINGENを観るのは3回目(昨年12月のタワレコを含めれば4回目)。昨年日本デビューした中では最も気に入っているバンドのひとつだ。イギリス在住の彼ら、何といってもパフォーマンスの質が他の新人バンドとは桁外れに高い。イギリスのレーベルと契約し数々の現地フェスティバルで好評を得てきた実力は並はずれたモノで、昨年2月にメルツバウの対バンで初めて観たときは度肝を抜かれた。4月にデビュー・アルバムが日本発売され、8月には凱旋ツアーで再来日し灰野さん、LSD-March、ガガキライズと対バン。日本のメディアでもイギリス在住のサイケデリック・バンドとして取り上げられ注目の存在になった。昨年12月に新作EP「HENKAN」をリリースし今年頭から3度目の全国ツアーを開始。
その東京公演がO-Nestで開催された。今回も灰野さん、ガガキライズとの対バンだ。チケット発売時には他のバンドは決まっていなかったが、発売日にO-Nestでチケット購入。整理番号1番をゲット。
会場に真っ先に入り最前列中央を確保したが周りが皆若い女の子ばかり。BO NINGENにアイドル人気が出てきたのか?
最初にギターレスのピアノ・トリオが登場。ベン・フォールズ・ファイヴを想わせる軽快でメロディアスなピアノ・ロックを聴かせる。何だか周りの女の子たちが妙にノッている。こんなバンドが出るとは知らなかったが、終わった後調べると東京事変のキーボードの人の「あっぱ」というバンドだった。人気があるのも納得。でもサイケじゃないよね。
続いてオワリカラ。以前観て結構気に入ったバンドだ。vo&g,key,b,dsの4人組。ジミヘン風サウスポーのギタリスト、飛び跳ねながら鍵盤を叩くキーボード奏者、ゲバゲバ90分のハナ肇のようなサイケな衣装のベーシスト、タイトなドラマー。個性的な4人のサイケ・ガレージ・ロックが炸裂する。ルックスもいいしこれからもっと人気が出てきそうだ。
オワリカラが終わったとたん、前列に詰めていた女の子たちが一斉にいなくなる。彼女たちの目当てはあっぱとオワリカラ、そしてゲストDJの元毛皮のマリーズの志摩氏だった訳。ステージ前にちょっと余裕ができる。しかも予想に反して次が灰野敬二さん。てっきりトリだと思い込んでいたのだが、BO NINGENのレコ発だから先に登場したのだろう。二日前に観た時と同じセッティングに発信器と三味線が加わっている。前ふたつのバンドのロックンロールな雰囲気を灰野さんの轟音ギターが一気に暗黒に塗り替える。毎度のことだが全身が凍りつくような波動に晒されて意識がぶっ飛ぶ。全編で歌を聴かせるが、PAがいいので歌詞がはっきり聴き取れる。最後は三味線を掻き鳴らし絞り出すような歌で50分弱のステージが終了。久々に観たという知り合いの女の子は「やっぱり灰野さんは凄い」と興奮気味。ライヴ直前に機材トラブルがあってちょっと心配したが、灰野さんは広い会場で多くの観客の前で演奏して満足したご様子。
トリがBO NINGEN。vo&bのTaigen君はいつもの女物の黒いドレス、左のギターのYuki君はカラフルなサイケ服、右のKohhei君は上半身裸、ドラムのMon-Chanは白いTシャツとみんなバラバラの衣装だが、全員長髪を振り乱してのへヴィーでハードな演奏は強烈なサイケデリック感を放出している。灰野さんの時には遠巻きに観ていた観客がステージ前へ押し寄せ、ハードな曲ではモッシュが起こる。私も何度も後ろから突撃された。でも彼らの素晴らしい演奏に身を委ねているとそんなことはまったく気にならない。タイトにリフを刻むベースとドラムの上にファズとディレイを効かせた左右のギターが自由に暴れ回りかなりフリーキーでどこへ飛んでってしまうかわからない。Taigen君の少し和風のメロディを持ったヴォーカルが曲を成り立たせている。まさしく1時間のサイケ・トリップだった。
終演後Taigen君に今回のツアー用に作ったリミックスCDRにサインを貰った。もうサイン入りCDが3枚目というミーハーな私。
棒人間
若きサイケの
最新鋭
BO NINGEN JAPAN TOUR 2010の詳細はこちら。
1/29 Club Asiaでのギターウルフ、N'夙川BOYS、TADZIO等との対バンが楽しみだ。
BO NINGENインタビューはこちら。