今年2月に関係者向けのシークレット・ライヴを観て一目惚れしてしまったスウェーデンの超美形ヴィジュアル系アーティスト、YOHIO(ヨヒオ)待望のデビューCDがリリースされた。バイオ的なことはその記事(2012/2/11)で書いたので詳細は割愛するが、16歳の100%スウェーデン人の血を引く少年で、11歳でギターに出会い、14歳でヴィジュアル系バンドSeremedyを結成。GACKT、T.M.Revolution、MALICE MIZERその他日本のヴィジュアル系ロックの虜になり、女装やゴスロリ風の化粧を始める。Seremedyはその特異なルックスと若さに似合わぬ演奏力で話題になりスウェーデンでメジャー契約し、日本のヴィジュアル系メディアで注目され2度の来日ツアーを敢行しV系ファンにアピールした。YOHIOはバンドではギタリストだったが、自らヴォーカルを担当した曲が評価され日本でソロ・デビューが決まった。日本語は小中学校で学び、アニメやドラマ、さらにツイッターで覚えたという。
このブログを読んでいる方にヴィジュアル系のファンがいるとは思えないし私自身も全く知識はない。しかしこのジャケットやビデオを観ればYOHIOが如何にユニークな存在か理解していただけると思う。音だけ聴いたなら「また似たようなお化粧バンドが出てきたな」という感想で終わっていただろう。幸運にも生演奏を最初に経験したことで彼の危うい魅力に感電してしまった。ソロ・デビュー作収録の6曲には洋楽的要素は皆無と言っていい。完全なJ-Rockにしか聴こえない。スウェーデン人の16歳の少年が何を間違ったか日本人以上に日本的な感性を身につけてしまった、この倒錯の世界に興味を持った次第である。
高校1年の頃竹宮恵子の「風と木の詩」という漫画がブームになった。少年愛を正面から描いた問題作だったが、その華麗な登場人物が繰り広げる禁断の愛の世界に憧れる少女が続出した。私は当時色白で長髪の無口な(美?)少年だったからか、クラスの女子に主人公の"ジルベール"というあだ名で呼ばれ、内心まんざらでもなかった。YOHIOを見ているとその時代の記憶が蘇ってくる。
別に買えと言っている訳ではない。ただ少なくともこのビデオを観て幾重にも捩じれた美少年特有の異世界を垣間見ていただきたいだけである。
●デビュー曲「SKY☆LiMiT」のプロモーション・ビデオはコチラ
ジルベール
その名の君は
今オヤジ
YOHIOは現在来日中で「笑っていいとも」をはじめバラエティ/ワイドショーに出演している。単なるイロものと誤解されなければいいのだが。
4月28日(土)には都内某所でゲリラ・ライヴを行う予定とのこと。生のYOHIOを経験するいいチャンスである。多分本人のツイッターかブログで告知されるかもしれないので、興味のある方はフォローすればいいだろう。