A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

ザ・ストライプス@渋谷O-East 2013.10.10(thu)

2013年10月12日 00時15分15秒 | ロッケンロール万歳!


THE STRYPES
『JAPAN TOUR 2013』




デビュー・アルバム『スナップショット』を全英5位、オリコン13位にぶち込んだストライプス、4月のショーケースを観れなかったファンの為のリベンジ・ツアーは4都市6公演が完全SOLD OUT。富士山の麓のフェスにも急遽参戦。再びテレビの歌番組に出演するというオマケつき。確かにいつまでもポールやエアロやKISSじゃなかろうし、ワン・ダイレクションやレディ・ガガじゃロック度が足りない、と焦る業界にとっては、おっさんと女子供ウケのいい美少年ブルースバンドは、CD不況の中でも特に落ち込みの激しい洋楽ロックの救世主に違いない。加熱する期待に燃え上がる満場の観客の前に現れた4人は半年前と変わらぬ成り上がり田舎少年団だった。



バックドロップの下にドラムとアンプだけのシンプルなステージは、The Birthdayのセッティングを思わせる。三つ釦のスーツ姿はThe Rolling Stones、Them、Dr. Feelgood、The Inmates、Thee Michelle Gun Elephant、The Bawdiesと引き継がれるR&Rユニフォーム。サングラスやタンバリンやハーモニカもロック・スタンダード。そんな標準仕様の中で、ひとつだけ場違いなビザールな存在に目を奪われる。テレキャスター・ベース!!!これって初めて見た。ギターのボディにベースのネックを取り付けた不格好なベースをブンブン弾き捲る姿こそ、「田舎育ちのサッカー少年が押入れで見つけた親のレコードと楽器でロック始めました」的なストライプス物語のキモに違いない。手に入るもので十分満足、オイラはオイラのロックを鳴らすぜ!と宣言するのはベース君だった。天パーふわふわヘアーを振り乱してひたすら演奏に熱中する様子は、一生感動ロケンロー娘。Drop's同様に永遠の純粋ロック少年の正しい姿である。
---レビューやツイートを見ても誰もそれに触れていないのは何故だろう?



無口なグラサン・カッコマンのヴォーカル、新世代ギターヒーロー間違いなしのギター、ありがちなキース・ムーンではなくリンゴ・スター・スタイルを貫くドラマー、そこに野球小僧転じて熱血ベース少年が加わることで、ストライプスは単なるロックの未来でも、恐るべき十代でも、ビートルズの再来でも、スカしたハイプ野郎でもなく、この世に二つとない青春を謳歌する魂の結晶体としての輝きを増すのである。



今回の来日では『The Strypes presents 全国ロックン・ロール学園祭2013』として日本のバンドとの交流会が持たれる。全国から募集して勝ち残ったバンドがストライプスと対バンできるという企画。『出れんの!?サマソニ!?』や『演れんの!?オープニングまみれ!?』がヒントだろうが、ここはやはり同じ10代バンド日本代表『BAKUとバンドやろうぜ』と共通するアマチュア応援精神に拍手を送りたい。



ストライプスに刺激されて楽器を手に取る少年少女(&おっさん)も多いと思うが、モノホンのフェンダーやギブソン手に入れなきゃ、と焦る必要はなく、自分の家にある三流メーカーの楽器でまったく問題ない。ドラムがなけりゃ電話帳や空き缶を叩けばいい。とにかく音を出すことから始めるべし。ただしカッコよさにはこだわること。「ロックは形から」の原則を順守してバンドライフをエンジョイしていただきたい。




<Set List>
1. Mystery Man
2. She’s so Fine
3. I’m a Hog for You Baby
4. What the People Don’t See
5. I Can Tell
6. Angel Eyes
7. Ooh Poo Pah Doo
8. Down the Road Apiece
9. Bad Boys Bad Boys
10. Perfect Storm
11. What a Shame
12. Home Town Girls
13. Blue Collar Jane
14. You Can’t Judge a Book
15. I Wish you Would
16. C.C Rider
17. Going Up the Country
18. Got Love if You Want It
19. Heart of the City
20. Rolling and Tumblin’

- Encore 1–
21. Little Queenie
22. Route 666

- Encore 2-
23. Around and Around

ストライプス
縞シマ模様は
着てないよ

ようつべの動画を見るとベース君はいつもビザールベースを使っている。親父さんがヴィンテージギターマニアなのかもしれない。


コメント
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