グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

ドクダミ、偉い!!

2014年06月24日 | 植物
数日前、自宅の庭で、フキの葉の隙間からドクダミの花が伸びていることに気がつきました。

まるでこの大きなフキの葉が自分の葉であるかの如く…

巻いているフキの葉のわずかな隙間から上に伸びてきたようです。

「ずいぶん面白い所から出てきたなぁ~」と思ってずっと気になっていて、今日やっと写真を撮りました。

ドクダミは私の足の付け根ぐらいの高さまで伸びていました(私の足の長さはご想像にお任せします・笑)。ドクダミってもっと低い位置で咲くイメージだったのですが、こんなに高くなるのですね。

この状態を見ると、フキの葉の下はどうなっているのかと気になります。

…で、ほどいて(?)みました。
そうしたら…

あらら~。
ドクダミは自分の体を支えきれず、横になってしまいました。

そりゃそうかも…ドクダミのような細い茎で、どこまでも上に伸びるのは無理ですよね。ツル植物にでも変化しない限り…。

ドクダミは、フキの葉の、わずかな隙間を通って伸びることで、体を支えてもらっていたのですね。

周りを見渡したら他にも何個体か、フキを利用して上に伸びているドクダミがありました。

でもほとんどのものは、自力で…というより密集することで支えあいながら高く伸びているようにも見えました。

ドクダミは、様々な場所に生きています。
職場のデッキの下にも、たくさんのドクダミ!

「暗い所でもけっこう平気なんだな~」と思って、何の気なしにのぞいて見たら…
あれ?

葉っぱがみんな、こっちを見てる!

どうやらドクダミは葉を真横に向けて、生きるために必要な太陽の光を、少しでも多く受け取る作戦に出ているようでした。

俄然ドクダミに興味がわいてきて、「そういえばドクダミってどうやって子孫を残すんだろう?」と気になってきました。そういえばドクダミのタネを、見た記憶がありません。

で、観察してみました。

ドクダミの白い花びらに見える部分は実は“虫を呼ぶための飾り”で、本当の花は中心に見えるキャンデーのような黄色い部分に集まって咲いています。

まだ白い飾りがついているけれど、少し茶色くなりかかっている状態の花を、観察してみました。


花粉を飛ばしていシワシワに茶色くなった雄しべと、コップ洗いのタワシのような白い雌しべが伸びていました。


次に、白い飾りが完全に落ちてしまった、この状態のものを…

クローズアップ!

クルンと丸まって茶色くなった雌しべの付け根の部分が,プックリ膨れてきているのがわかるでしょうか?

どうやらこのふくらみの中で、タネが育っているようです。
小さな丸いタネが、こぼれて広がって行くとのこと。

ドクダミは主に地下茎で増えるようですが、タネも作って新天地を求めるのですね。
ドクダミ、戦ってますね~。生きるために!

こうやって見慣れた風景の中で、生物達が懸命に生きる姿に気づくたびに毎回「あんたは偉い!」と思うのでした。

ドクダミ、偉い!!

(カナ)
コメント
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