グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

「ジオパークでつながる人と地域」

2015年01月11日 | 火山・ジオパーク
昨日行われた表題のシンポジウムに参加しました。

「伊豆半島、箱根、伊豆大島ジオパークと富士箱根伊豆国立公園の連携を考える」がサブタイトルになった、環境省と伊豆半島GPのコラボ企画です。

スケジュールは以下の通り・・・


屋上ジオツアーは3回に分けて行われました。

ここ、会場となったビルの屋上です。

皆さんがメガネを片手に熱心に見ているものは・・・

日本南部の海底地形が、メガネで立体的に見えるという図。


目の前に見える景色はプレート同士がぎゅうぎゅう押し合ったり、火山が噴火したり、山が崩れたりしながらできたものであることを、伊豆半島ジオパークの鈴木さんが解説してくれました。


「あの山とあの山を、景色の中から消してみてください。」と鈴木さん。

景色から山を消す・・・という発想が、新鮮でした!

11時からはポスターセッションのコアタイム。

たくさんの人が、ポスター会場に入っていました。

伊豆大島は、昨年1年間の活動報告ポスターを展示しました。


会場を見て回った中で、私が気になったものをいくつか紹介します。

まずは、これです。

富士箱根伊豆国立公園の中に3つのジオパークがあることを示した図です。
3つって、結構多いですよね。

「伊豆高原ジオパーク研究会」のポスターもありました。
な、なんと「伊豆大島ジオパーク研究会」と2文字違いです!

2ヶ月に1回、勉強会を開催しているとのこと。

高校生達の発表もありました。


伊豆半島のジオガイドさんのポスターも!

いっぱいいますね~ガイドさん。

ジオスゴロクやジオカルタ。

お正月にこれで遊んだら、楽しそうです!

さて昼食を挟んで、午後はシンポジウム。
約200名の参加があったそうです。

約1時間半の講演と発表内容は、とてもここでは書き切れませんが、個人的に印象に残った言葉を少し・・・。

小山氏の「国立公園と火山の分布が一致しているところが多く、火山が美しい景観を作る。大地を知れば地域が見える」

目代氏の「自然の価値のある場所を残せばいいという閉じ方ではなく『将来どう生きていくのか』の議論の中で、持続可能性が出てくる。ジオパークは範囲、場所でもあるが、自分たちで持続可能性を決めて意思決定に関与できる、皆が関われる運動体」等々。

ところで最後のパネルディスカッションでは、パネラーが1人5分ずつ各ジオパークや自分の活動を報告しました。
その時間の中で私は、防災、教育、観光、住民参加と連携をパワーポイント4枚にまとめ、伊豆大島のジオパーク活動として発表しました。

終了後、何人かの方から「災害後や御嶽山噴火後の伊豆大島の取り組みがすばらしいと思った」と声をかけられました。

火山噴火のリスクを感じながら暮らすジオパーク同士だからこそ、伝わるものがあるのではないかと思います。これを機会に情報交換をしていけたら嬉しいです。

そして、個人的に面白かったのは、伊豆半島でシーカヤックツアーの店を経営する武田氏の言葉です。
「波が静かならどこまでも伊豆半島の海岸線の壁に近づくことができる。興味がない人も結果的に楽しめる。僕たちはこれを「後ジオ」と読んでいます。」なるほど・・・「あとジオ」っていう言葉、気に入りました!
(武田氏のお店はこちらです。http://www.the-surface.com/index.htm

表題通り「新しいつながり」が楽しい1日でした。

(カナ)
コメント
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