グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

オビカレハ

2015年06月20日 | 
このブログには幼虫たちはたくさん登場していますが成虫はまだでした。
18日の発見です。


建物の外壁にいたオス。
羽化したばかりのようです。



手に乗せると翅を小刻みに震わせて暖機運転開始!
翅がブレています。



小さいながら見事なモフっぷり(萌)
このあと元気に飛び立っていきました。

さて、神秘的な青が美しい幼虫はコチラです。

                                      がんま
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南紀熊野ジオパーク訪問・その3 船下り

2015年06月19日 | 火山・ジオパーク
南紀熊野訪問最終日も、盛りだくさんでした。

この日のメインイベントは熊野川の舟下り。
http://kawabune.info/wordpress/?page_id=18
南紀熊野ジオパークの福辻さんが、語り部をしてくれることになっていました。

「この舟はタイムマシンです」という語りで始まった1時間半の船旅。
16kmのコース上には遮る橋がなく、今も1000年前と同様の景色を楽しめるとのこと。

「溶岩が冷えていくときピキピキ割れてできた」という美しい岩の模様の数々や・・・




4年前の水害後に現れ、年々成長しているという、猿の顔に見える(?)コケ。


『鬼の背骨』に見立てられ「触ると健康になる」と言われる白い岩の連なり。

(ここでは舟を降り、岩に触りに行きました)

全身で岩に触っている(?)のは、和歌山大学防災研究教育センター長の此松さん、南紀熊野ジオパーク事務局の橋爪さん、JGCの中川さん。

皆さんこれでますます健康に、バリバリ働けますね。

時には目を閉じて、水の音を聞き・・・


水面に映った陸の景色を楽しみ・・・


「上皇さまが舟で川を下っているとき、おつきの者達は川沿いを歩き、時には難所を乗り越えられず命を落とすこともあった」などの話を聞きながら、当時の道を景色の中に探しました。


またコースから支流に入り、水害で橋の下に詰まった材木をあおぎ見ました。


福辻さんは「皆さん、山は何でできているか考えたことありますか?・・・答えは後ろにあります」という語りで、山の作りを説明してくれたり、水害で流された場所に植物がどんどん再生し、景色が変わり続けていることを語ってくれたり・・・

地質、防災、歴史などを織り交ぜて、とてもわかりやすく話してくれました。

そして1000年前と同じように、竹笛を吹いてくれました。

美しい竹笛の音色を聞きながら、遠い昔にこの音を聞いていたであろう人達のことを思い描きました。

最後に、少し長めに目を閉じて、再び目を開けると・・・

タイムマシンの旅を終えて『現代』に戻ってきました!(笑)

「伝えたいメッセージ」が、私とかなり似ているようにも思いました。
福辻さんのわかりやすい説明と、演出に感心しました。
これを英語で外国人にも伝えているのはスゴイ!

ではここで、舟下り以外の風景を少し・・・

朝食前の千枚田。

美しい棚田の風景です。

巨大な石は、山が崩れて転がってきたのでしょうか?

山林に降った雨を蓄える棚田は、防災にも役立つ人間の「知恵」とも言えるようです。

水害で2階まで水が来たという学校(写真の右上)の前は、綺麗に片付いていました。

奥のスポーツ施設は改築したそうです。

熊野古道を歩き・・・


森の中で寝転び・・・


階段というより崖と呼びたいような急階段を上って・・・


「ゴトビキ岩」と呼ばれる、でっかい岩にお参りしました。


そしておっかなびっくり崖階段(なんだそりゃ?)を下り・・・

他にも色々立ち寄りましたが、もう書き切れません~(笑)

ガイドとして感じることの多い、充実した3日間でした。
ご同行いただいた南紀熊野ジオパークの皆さん&中川さん、ありがとうございました!

(カナ)
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南紀熊野ジオパーク訪問・その2 嶋津観光協会

2015年06月18日 | 火山・ジオパーク
南紀熊野ジオパークの旅2日目は、FBでつながりのある南紀熊野ジオパークの皆さん、JGCの中川さんと一緒に、嶋津観光協会のツアーに参加しました。

嶋津観光協会は日本一小さな観光協会。平成23年に観光協会を立ち上げて数日後、台風12号の土砂災害で村の多くの家屋や畑に被害が出て、住んでいた家も床上浸水。その状態から復活し活動を続けています。
(嶋津観光協会のHPはこちらhttp://shimadu.iinaa.net

歩き始める前に、観光協会の平野さんから場所やコース、地域の歴史などの説明がありました。

川と森に囲まれたこの地域では、山の木材を切り出し、筏を組んで下流に運ぶ「筏師」が何人もいて、平野さんのおじいさんも筏師だったのだそうです。

まずは河原を渡って、『嶋津の森』へ。


1852年の洪水によって集落が流出した後は無人だったという『嶋津の森』

4年前の台風では森の一部が流失。内部に土砂や流木・ゴミが流れ込むなど大きな被害がでたそうです。

住居跡の石垣や、巨木、ちょっと笑える風景などを見ながら・・・

短時間の森散策を終え、再び河原へ。

河原にある木の台は、土砂災害後の復興の過程で、さだまさしのコンサート(500人も集まったそう)をした時のものとのことで・・・

JGCの中川さんがすかさず台に上がり、ギターを弾くジェスチャーをしていました!

そして長方形に並べられた石の真ん中で、ブルーシートにくるまれたものの中身は?


お手製の顔出し看板!

もしも山に上がっても景色が見られないときのために・・・と作ってくれたようです。
すごい~!!

じつは、なんで石を並べて長方形を作っているのかの理由がとても面白かったのですが、この『理由』はぜひ、現地を訪ねて聞いてみてください。(どうしても気になって眠れない方は、コメントください~笑)

河原の次に、嶋津観光協会を訪ねました。

歩いて数分の距離の間に、次々に面白い話が出てきてビックリです。
(家の周辺だけで満足度の高いツアーができそう)

そしてここが「日本一小さな観光協会」


観光協会会長の『銀次郎』

なんだかとっても楽しくて、なかなか山へ登れません(笑)

1時間以上、平地で遊んでから登山開始。

植林された杉の木の森を登っていくと・・・

突然、手作り看板が出てきました。

今いる場所は7000万年前は海の底?
・・・シンプルでわかりやすくて、衝撃的な看板でした!

そしてさらに・・・

ますます衝撃的(笑)

で、みんなで5400万年を、またいでみようということになりました。

そして森の中の仕掛けは、看板だけではありませんでした。

平野さんから筏師の仕事ぶりや苦労を聞いて当時のことを思いめぐらしていると・・・平野さんが突然ヤブの中から何かを取り出しました。

出てきたのは筏をこぐのに使う道具でした。

長さの違うものを、水位にあわせて使い分けるようです。
手作りのイカのかぶり物が何を表しているかは・・・ご想像にお任せします(笑)

平野さんは森を歩きながら「筏をこぐのは命がけの仕事だったけれど、高収入が得られた。下流からは4日かけて歩いて帰ってきた。木を切り出す人、平地を運ぶ人、筏を組んで下流に運ぶ人に分かれていた」などを、教えてくれました。

目の前の森の景色が7000万年前から数10年前、そして現在へと続いてきたものであることが感じられて、本当に「時空を超えて」旅をしているような気分になりました。

山の急斜面にはロープが用意され、滑りやすいところは毎回注意を促してくれました。

ロープは今回のツアーのために、新しく張ってくれたそうです(感謝)

時々休憩を取りながら・・・


アップダウンを何度か繰り返し・・・


ついに目的地までやって来ました!

この眺め、最高です!

バンザイ地球~!


下山中も色々教えてもらいましたが、あまりにも長くなるので省略します(笑)

安全への気配り、ステキな演出、そしてユーモアに、すっかり嶋津観光協会ファンになった私でした。

災害を経て活動を続けてきた嶋津観光協会の『思い』が、You Tubeにあがっています。
https://www.youtube.com/watch?v=eNQ1deOJh7w
とてもステキな映像なので、お時間のある方はぜひご覧ください~。

(カナ)
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4きょうだい

2015年06月17日 | 
出掛けた宿泊先で日曜日の撮影です。
小雨降る中窓ガラス越しなので画像が悪くて申し訳ありません。
それでも巣立ったばかりのハクセキレイの可愛らしさは伝わると思います。


3羽写っていますが少し離れたところにもう1羽います。
オスメスがわからないので『きょうだい』としました。

親鳥が食べ物を運んで来ました。















幼鳥たちは我先にと駆け寄ります。
窓が開けられなかったので声が聴こえないのが残念でした。
気になったのはメス親ばかりが世話をしていたことです。
撮影するちょっと前はオスもいたんですけどねぇ。
縄張りのパトロールでもしているんでしょうか?



親が与えているのはどうやらコガネムシの仲間のようです。
今の時期はたくさん発生しているのでしょう、かなり頻繁に運んでいました。


今日の大島は予報に反して青空が広がりました。
海岸沿いではスカシユリが咲き始めています。

数年前まではほとんど見られないような年もありましたが少しずつ数が増えているような気がします。

                                がんま
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南紀熊野ジオパーク訪問・その1

2015年06月16日 | 火山・ジオパーク
6月いっぱいは時間に余裕があるので、2週にわたって火山合宿をすることを決め、昨日、南紀熊野ジオパークに入りました。

昨日は、現地ガイドのNさんに熊野古道、那智の滝、橋杭岩を案内してもらいました。会話も風景もとても楽しかったのですが、今日はもうすでに頭がもうろうとしてしまい・・・少しだけ印象に残ったことを紹介します。

紀伊勝浦駅
待ち合わせのため、はじめてこの駅に降り立ちました。
駅を降りてすぐに驚いたのは、マグロを食べさせてくれる店が多いこと。

マグロ丼、マグロカツ、そして・・・

マグロうどん!!

海岸にある無料の足湯にも、店の壁にもマグロが描かれていました。

足がマグロに食べられる~!(笑)
・・・1時間半ほど1人で時間を過ごしたのですが、マグロの町の風景が楽しかったです。

熊野古道の石畳
ガイドのNさんに「一番お勧めの景色」に連れて行ってもらいました。
熊野古道の中の「大門坂」と呼ばれるあたりです。

地元の石が敷き詰められた参道が、とてもステキですが、さらに・・・

平安時代の衣装を着て、若い女性が歩いていました!(貸し衣装の店があるとのこと)
一瞬、時代が後戻りしたような感覚を味わいました。

那智大滝
昨日大量の雨が降ったとのことで、滝はいつもよりもずっと水量が多く、迫力のある風景が楽しめると教えてもらいました。

確かに水が勢いよく落下しています。

わき出る水を1杯飲むと10年寿命がのびると言われているそうで・・・

私も、30年ほど寿命を伸ばしておきました(笑)

「あそこ、しぶきが立っていますよね。いつもはこんな状態ではないのですよ」

・・・そう言われると、目の前の景色が、特別なものに思えました。

熊野那智大社の大クス
樹齢800年と言われる巨大なクスノキ。

あまりの巨大さに驚いていたら「この位置から撮るのが一番好きなんです」とNさん。

こうやって写真を撮る時のお勧めの位置、歴史、その他たくさんのことを教えてもらいました。
さらに、この地域に昔から歌い継がれてきた歌も、歌ってくれます。

ガイドさんって素晴らしい~!

ところで熊野には巨木が多く、夫婦杉と呼ばれるこんな大きなものも・・・


夫婦杉の葉の間から一瞬太陽が輝いた時には「熊野へようこそ」と言われているような気もしました。


橋杭岩
夕方近く、あこがれの「橋杭岩」に連れて行ってもらいました。

この海面からつきだした様々な形の岩は、1500万年~1400万年ほどまえに地下から上がってきたマグマの残骸です。

周囲よりも固かったために、荒波にもまれつつもこのような形での残ったようです。
でも津波はかなり大変だったようで・・・

手前に転がっているのは、津波で運ばれたものと考えられているようです。

900m続くと言われる橋杭岩。

過去の激しい火山活動や、その後の波との戦いを経て、今の形になっているのですよね。
カッコいいです~!

ところで、今回ガイドをしてくれたNさんとは、半日で様々なことを語りあいました。

「知識よりも、何かが心に残るようなガイドをしたいですよね」と意気投合しました。

楽しかった~!
Nさん、ありがとうございました!

(カナ)

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歩いてきました(日本平)

2015年06月15日 | その他
東海汽船の臨時船にて焼津に行って来ました


焼津には新港と旧港の内港・外港が有り内港に着きました。駅に一番近いからでしょうか?
焼津のゆるキャラ『やいちゃん』がお出迎えしてくれました


ここで質問タイム ”やいちゃんの右手の赤いボールはな~に”  (イチゴではなさそう)
の問いに観光協会の方“トマト 特産品ですので”へたは無いの?有ればわかるのに(と心の中で突っ込む)


翌日、日本平ハイキングコースへ

並木道ここは坂道(静岡鉄道県立美術館前駅より)


水が沢山有り田んぼが


ゆっくりあるいて


竹藪も沢山ありました


ここにも田んぼ あれ本物? 見つけた物は サギ?『本物じゃないよ!』それならと畦道を接近してみると  動き始めたので本物と結論しました。今から案山子でもないですよね。ま!インテリアで置いてある人もあるかも


平沢寺


分かれ道 どっちにいくの?


この壁面気になりますね


そこそこ高度があるのに海辺に有るような角の取れた石


これこれ ね! どうしてでしょう?


また、山道に



日本平の『赤い靴の像』ボランティアさんが解説してくれます。山下公園の赤い靴像は有名ですがこちらにもあったのですね。私も三原山などガイドしていたので親密感が有ります


ロープウェイで久能山へ


向こうのロープウェイは男駕籠をイメージして、こちらは女駕籠をイメージして作られたそうです


谷は壁面が垂直で屏風のようです。ところどころ落石の跡があります。
お客さんが少ないことをいいことに、久能山ロープウェイの係員の方に質問『なぜこんなに急な谷になったのですか?』昔(何年前だか聞かずじまいでしたが)日本平と久能山は一つの山であってそれが風雨等によって削られてようだ。先の丸い石のところも海岸からの隆起等によって出来たそうです。 


久能山では結婚式が行われていました。おめでとうございます


海です


階段は1000段以上ですか、一段10センチ位が多くてあまり気になら無いのです


転ばずに降りて来ました


今週も大島から清水港に臨時船が運航されます。週末ハイキングいかがですか?(しま)
コメント (2)
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地球惑星科学連合大会の招待講演

2015年06月14日 | 火山・ジオパーク
延び延びになっていた、地球惑星科学連合大会での招待講演の様子をようやく少し、まとめました。

量が多くてとても報告しきれないので、本当にさわりだけですみません~。

桜島錦江湾ジオパーク 福島さん(桜島ミュージアム)
年間5000人の修学旅行を受け入れ、一つの産業になっているという桜島ミュージアム。溶岩でピザ釜作り、火山灰の陶芸、温泉掘り(場所による温度の差があるので、競い合って熱い場所を探す)、ロゲイニング、今秋から予定している雨の日プログラムのリアル脱出ゲームなどさまざまな試みを紹介してくれました。
福島さんが大切にしているのは「楽しい体験。必ずジオとのつながりを伝えること」なのだそうです。楽しみながらジオを学ぶ・・・多くの人にジオの魅力を伝えるために、とても大切なことだと思いました。

三笠ジオパーク 栗原さん(北海道博物館)
3月まで三笠市立博物館の学芸員でジオパークの事務局でもあった栗原さん。三笠では6つのエリアごとに、特色のあるジオサイトが展開され、1億年前のアンモナイトから現代の炭鉱までの1億年の時間旅行が楽しめるのだそう。推進協議会は、教育を助けるためのガイドブックを教員と一緒になって作成。興味ない人に何ができるかを考えてジオサイトにあるナゾを解いていくイベントを開催、2日で500人参加したとのこと。
栗原さんは「北海道博物館が道内ジオパークのハブになれれば」と語っていました。

洞爺湖有珠山 横山さん(北翔大学)
教育普及委員会の委員をしているという横山さんは「ここ3年、修学旅行や教育旅行を念頭に置いたテキスト作りをやってきた。」と作成したテキストの内容を紹介してくれました。
「理科と社会の指導要領のここが学べると言うことを明示。地図やイラスト、事前学習のポイント、基礎的なジオパークや簡単な歴史、問題等。野外で使うのは見開き1ページのチェックポイントのみにした・・・」等々。テキストはWebでダウンロードできるそうです。

山陰海岸ジオパーク 松原さん(兵庫県立大学准教授)
豊岡高校の生徒さんたちと一緒に壇上にあがり、高校の海外研修でレスボスジオパークに行ったときのことを紹介してくれました。高校生達はレスボス島でジオパークやツーリズムについて世界最先端の話をしてもらい、楽しくジオを学び、豊岡高校の研究発表を、向こうの中高一貫校で紹介したのだそう。「いろいろなことが学べて、視野も広がったし、楽しかった」と高校生が語っていました。次世代を育てていてすごいなぁと思いました。
 
糸魚川ジオパーク 竹ノ内さん(糸魚川ジオパーク推進室)
3月に20年ぶりにリニューアルしたフォッサマグナミュージアムの学芸員でもある竹之内さん。「日本列島はアジア大陸にくっついていて、離れて、裂けて、バキッと折れて、北側に糸魚川。裂けたのがフォッサマグナ」・・・絵も説明もシンプルでわかりやすいです!

西と東の文化的な違い、5億年の歴史が作るたくさんの石(20-30種類の石を集められる)世界最古のヒスイ文化・・・その他諸々、学習の素材に事欠かない糸魚川。ミュージアムには学芸員が5人いて、学習プログラムを自由自在に作ることが出来るそうです。スゴイ~。

(枕状溶岩のできかたの説明を聞いて、ジェスチャーをしたという高校生が会場にいて「枕状溶岩の気持ちが分かった。本当に感動した。」と語っていました。これもスゴイ!)

伊豆大島ジオパーク 西谷(ガイド)  
ガイドの立場で、日頃どんなツアーをしているかをまとめました。火山が生きていること、火山観測、防災のこと、暮らし、火山と風や波との関わり、人の暮らし、ジオパークでできること、様々な立場の人がジオツアーを手伝えることなどなど・・・時間配分を間違え、後半早口に(笑)

島原半島ジオパーク 大野さん(事務局&専門員)
話の組み立て方、語り方、目の配り方、間合い、どれもがとても見事で、まるで一流の芝居を観ているような気分になりました。シンプルでわかりやすい資料だなぁ・・・。


特に面白かったのは、身近なカレーを題材にして・・・

ぐの野菜を育てる土、島原半島の土の種類、それらの土ができるまでを語り・・・

という物語になっていたこと。お見事!

大野さんは「子どもに知って欲しいこと。なぜ、僕たちは日本に住んでいるの? 日本に住むといいことがあるのかも、と言うことを考えられる大人になって欲しい。」と語っていました。
 
天草ジオパーク 鵜飼さん(事務局)
天草全体でと言うことで、ジオパークの範囲を43倍に広げた、元天草御所浦ジオパーク。大小120の島々で構成される天草諸島では民泊が人気で、9つあるプログラムは海上クルージングが人気だそう。福井県立恐竜博物館と一緒に研究を継続。自然崩落をして崩れたものの中に化石がたくさん入っていて、自然の状態でも風化していくものなので、それを化石採集に利用しているそうです。

室戸ジオパーク 白井さん(事務局&専門員)
1年前に着任したという白井さん。非常にわかりやすく面白い説明に、いっぱい笑いました。
たとえば・・・

もよりの深海まで船で15分!! 

さらに、まるでテレビの料理番組のような語り方で「室戸流、美味しいポンカンの作り方。」を説明。「用意するものは、砂どドロと礫、海洋プレートと陸のプレートと××です(面白かったのにメモれてない)。まずプレートを沈み込ませます。ここに砂と泥を貯めていきます。・・・

付加体をどんどん育てていきます。ちきゅうを寒くすると海が下がって、陸が干上がります。次にちきゅうを暖かくするが、陸が隆起しているので干上がったままになり、段々の地形ができます。ここでやっと人が登場して、耕して畑を作り、手塩にかけてポンカンを育てます。これだけ地球と人が手塩にかけたポンカンは美味しくないわけはありません。」・・・ううむ~、こんな説明をされたら、絶対にポンカンを注文しちゃいます(笑)

室戸では、ほぼ365日ガイドツアーの受け入れ可能な体制になったそう。白井さんは「室戸の人たちは、大地や自然をよく利用している。変動する大地と上手に付き合う方法を室戸の人の生き方から感じて欲しい。」と語っていました。

研究者、専門員、教育者、ジオパーク事務局、ガイドなど、それぞれの立場からのジオパークの取り組み・・・講演を聴いて、全国の仲間が頑張っているのだなぁ・・・と思いました。

(カナ)


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ハヤブサ

2015年06月13日 | 
昨日の昼休みに見つけました。
ここ(NTTの鉄塔)にとまっているのを見るのは初めてかもしれません。
丁度とまるところを見ていたのですが最初はチョウゲンボウかと思いました。
双眼鏡で見てみるとハヤブサです。

とにかく飛ばれる前に1枚。
こちらからだと逆光気味になるので反対側へ回り込みます。


キョロキョロと下界を見下ろしています。

今の時期に大島でハヤブサ成鳥が見られることはあまりありません。

もしかしたら乳ヶ崎(ちがさき)にいたペアのどちらかかも知れません(ここ1ヶ月ほど姿を確認できていませんが・・・)
ハヤブサは5分ほどここにいて、画像を確認しているほんのわずかの間にどこかへ飛び去ってしまいました(涙)
あー、せめてどの方角に飛んで行ったのか知りたかったです。
                                    がんま
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裸足の感触

2015年06月12日 | ツアー
今日の午後、ツアーに行ってきました。
午前中は雨、午後から晴れの予報だったので午後ツアーになったのですが・・・

三原山の右横から怪しげな雲が(笑)
「私は晴れ女だから大丈夫」というお客様の運を信じて、火口を目指しました。

途中の三原神社では「なぜ溶岩に飲み込まれず神社が残ったかクイズ」に、なんのヒントもなく一発回答!

お客様の洞察力に感心し「スゴイですね!」と言ったのが、今日の『スゴイ』の始まりでした。

雄大な火口に・・・

「スゴイ~!」とお客様。

ところがこの後、左側から白い雲がモクモク流れて来て・・・

あっという間に、周囲は真っ白になってしまいました。

「行きと帰りで全然違う雰囲気が楽しめるなんてスゴイ!」「ステキな演出だわ」と、とてもポジティブなお客様・・・


みんなで墨絵の世界を楽しみました。

この後、西側斜面へ。

最初は霧で真っ白でしたが、下り始めたら雲が動いて外輪山が見えてきました。


そして、みるみるうちに霧が晴れていきました。

なんという演出でしょう!
もちろん「スゴイ~!」と、全員で叫びました(笑)

すっかり霧がなくなったので、思い思いの場所を歩いて「幻の湖」を目指し・・・


到着。

一昨日は水面が波立って水は茶色く濁り山の陰は映っていなかったのに、今日は波がなくて水が澄んでいました。水面には外輪山が映り、一昨日とは全く違う雰囲気です。

お客様が裸足で水に入りました!

とっても気持ちよさそうです。

「ガイドさんも裸足で入りましょうよ。」と誘われて、この写真を撮った後、私も裸足になりました。


ううむ・・・

適温の水、ツボを刺激してくれる小石、シルキータッチな肌触りの湖の底・・・
これは気持ちが良いです!

面白かったのは、私たちが歩いた後に小さな泡が立つことでした。

ポコポコ、ブクブク・・・次々に泡が沸いてきます。

「泡の音がするよ」

耳を澄ますと「ポコポコ」「ポコポコ」という泡の音が聞こえてきました。

雨の後、数日で消えてしまう水に足をつけ、山を眺めながら泡の音を聞く・・・なんとも贅沢で、スペシャルな気分でした。

そして、裸足で水の中を歩き回った後、不思議なほど足の疲れがとれて軽くなりました。
全員が同じだったようで・・・火山パワーが充電されたのかも?

ところで一昨日、『消えない泡』 がたくさんあった波打ち際。

今日は1つも見つかりませんでした。

そして今日のポコポコ浮いてくる泡は一昨日とは違い、アッという間に消えてしまう脆いものでした。

水中の火山灰が舞い上がっていないと、泡の表面がコーティングされないからでしょうか?
不思議がいっぱいの景色の数々を、心から「スゴいなあ」と思いました。

最後に・・・裸足を楽しむお客様の写真を貼っておきます。

いっぱい笑って、何度も「スゴイ」と言い合いました。

ステキな時間を、ありがとうございました。

(カナ)
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晴れたので山へ行ってきました

2015年06月11日 | 今日の大島
昨日は、晴れたので山へ行ってきました(笑)
一昨日の雨で溜まった水が、朝からの太陽の光で、どのぐらい減ったのか見たかったからです。

一昨日同様、山頂口で嶋田と合流。
晴れているのに長靴を履いて集まった我々・・・。

理由はもう、おわかりかと思います。

太陽の光が嬉しそうな小さな芽生えや・・・


まだ若いマイマイガの、鮮やかな配色に見とれながら・・・


通称「幻の湖」へ。

昨日は霧で全体が見えませんでしたが、ずいぶん小さくなったような気がしました。

「昨日の波打ち際の跡、コレだよね」と嶋田。

水が引いて波打ち際のギザギザが、ほとんどなくなっていました。

前日の、この風景と・・・


同じ位置から写真を撮ってみました。

雨は一昨日の午後上がって、晴れたのは昨日の午前中だけだったのですが・・・
水がなくなるスピードは結構はやいのですね。

少し浅くなったので、ジャブジャブ歩きも快適です!

(2人ともコレをするつもりで、長靴でした~)

湖畔(?)でお茶。

最高に贅沢な気分です。

そしてこれは一昨日と同じですが・・・
水底がフカフカで、体重をかけると足の周囲からプクプクと泡が出ました。


足で踏まなくても、泡が沸いている場所もあります。


泡は波打ち際に集まり、なかなか消えずに残っています。

あ・・・

ピース!(笑)

青空も映っています。

沢山の泡に、ピースをした人が映るので、水面はピースがいっぱいです!(笑)

残念ながら全部は写真に撮れないので、今回は2つだけ。

ところで、以前もここで同様の泡を見たことがありますが、泡はいつでもできるわけではないようです。泡の出る場所は限られているようで、そこに水がないとダメなようです。

この表面張力、いったい何なのでしょう?

火山の何かの成分が、こういう泡を作るのでしょうか??
粘度のような細かい火山灰の影響?

水に浮き出る人の顔?(笑)

なんとも芸術的な景色でした~。

・・・ということで、昨日も泡にとりつかれ、フト我に返って景色を見渡すと、水面から蒸発した霧が風で運ばれ・・・


青空と三原山の境目を、モクモク雲が流れていきました。

「綺麗~!」と嶋田。

結局のところ、雨でも晴れでも楽しい三原山なのでした。

(カナ)
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