この雨池は、昔は農業用水の溜め池だったと思うが、今では住宅に囲まれた憩いの公園になっているので、周囲を散歩したりジョギングをしている人が多い。三方がコンクリートで護岸されているが、一部には葦が茂って野鳥が隠れる場所も拡がっているので、ミコアイサなどのカモ類にとっては、暫く留まるには絶好の場所ではないかと思う。こういう人通りの多い所の方が、外敵が少なく安心できるのではないかと思うが、他のカモは意外と少なく、たまにコガモを数羽くらい見掛ける程度だ。こんな住宅地でカメラを持って彷徨いていると、不審者に思われるのか、「何かいるんですか」と何人かに声を掛けられた。
近くの雨池公園に、今年もミコアイサ(巫女秋沙)が越冬に来ていた。先日、カワセミを撮った池である。ミコアイサのオスは顔が白く目のところが黒いので、通称「パンダガモ」とも言われているそうだ。警戒心が非常に強いので、人のいる池の岸辺には殆ど近づかない。50m以上も先にいると、安物の望遠レンズでは米粒か豆粒程度にしか撮れないが、取り敢えず証拠写真だけは撮れた。奥の方にいる3羽がオスで、手前の3羽がメスだが、メスはあまり目立った特徴がないので、メスだけでいるとミコアイサだとは思えないほどで、他のカモと区別が付き難い。