浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

考えれば考えるほど・・・

2019-06-10 09:49:36 | 政治
 堺市長選で、維新の候補が勝利したという。先の大阪市長選、大阪府知事選その他の選挙で、大阪は維新の牙城と化した。もともと維新は大阪発祥である。維新は、大阪の「支配者」である。▲維新が唱えている都構想、あるいは維新が行っている政策、調べれば調べるほど住民にはマイナスになる。しかしそれでも大阪の人たちは、それにもめげず、維新に投票する。大阪のことをよく知る人に聞くと、大阪の人たちは自民党が嫌いなのだという。その受け皿として、維新という政党が受容されるのだ、と。▲だが維新の政策は、自民党の政策よりもさらに先を行く、どういう点で先を行くかというと、福祉や教育など住民にとって必要不可欠なことよりも、大資本に有利な開発優先、新自由主義的な私企業の儲けを保障するものなのだ。考えれば考えるほど、維新の政策は住民の望みを踏みにじる。それでも維新?▲大阪の地盤沈下はかなり前から指摘されている。大阪を拠点としていた大企業の本社が東京に移った、ということもある。大阪の「威信」が揺らいでいるので、大阪地域の人びとはもう一度大阪の「威信」を取り戻そうとして維新を支持しているのだろうか。だが本社機能の移転、首都圏以外の政治経済力の低下は、新自由主義的な政策展開の結果なのだ。そうした政策を批判するのではなく、最先端の新自由主義的施策を展開する維新を支持するというのは、どう考えてもおかしい。▲考えれば考えるほど、そういう考え方や行動にはならない、ということが増えている。それは大阪に限らない。考える材料を提供しなくなったメディアのあり方が原因なのか。それとも労働組合など中間団体の機能が徹底的に消されつつあるからなのか。こういう事態を打開する方策はあるのか。私は半ば絶望的である。
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