このサイトを時々訪問する。樋田君のこの本を読んだ感想のリンクがはられる。紹介されたサイトを読む。紹介されているもののうち、水島朝穂さん、高世仁さんについては、学生時代から知っている。同じ法学部であった。私にとって、彼らは後輩となる。同年齢・同学年の者たちは、この本を読まないのだろうか、と思う。4年間しかいなかったが、あの頃の早稲田は、異常だった。とにかく、革マルの暴力が熾烈を極めていた。私は、情け容赦もなく鉄パイプで殴りかかっていた革マル派の学生を見ている。
暴力が吹き荒れていたキャンパス。大学当局(村井資長総長)が革マル派とつながっていたことは、当時大学にいた者として予想できていたことである。この本は、それをはっきりと指摘している。革マル派の暴力は、大学当局によって公認されていたのだ(革マル派は組織至上主義で、組織のためなら権力とも手を結ぶ。それは国鉄の分割民営化の際、革マル派の拠点であった動労という組合が、それに全面的に協力したことにあらわれている)。
当時、革マル派の暴力は日常であったことから、大学という所はそういうところなんだと思っていたが、しかしそれはきわめて異常なことだったのだということを近年思うようになった。
当時、多くの学生がいた。革マル派の暴力を目の当たりにしていたはずだ。そして川口君が殺された。革マル派追放運動もあった。
そうした記憶を、どのようにみずからの人生に位置づけてきたのだろうか。すでに現役からリタイアしているであろう方々に、みずからの読後感を公表してほしいと思う。