さて、試飲したウィスキーを全て取り上げることはとてもできませんので、ここではいくつか印象に残ったものを採り上げたいと思います。試飲したボトルの写真はフォトチャンネルにしましたので、そちらをご覧下さい。
先ずは、マルス・ウィスキーより岩井トラディション・ワインカスクフィニッシュ。6月に発売予定との事です。以前このブログでもマルスワイナリーをご紹介しましたが、本坊酒造さんはウィスキー造りの歴史も古く、日本ウィスキーの生みの親と言われるニッカの竹鶴政孝氏をスコットランドに送り出したのは、当時の上司であった本坊酒造の岩井喜一郎氏です。もちろん、このウィスキーのブランド名「岩井」は喜一郎氏に由来します。
僕はマルスウィスキーの「駒ケ岳」が好きで、これについても以前ブログでご紹介したことがありました。
さて、ワインカスクフィニッシュは、ブレンディッド・ウィスキー「岩井トラディション」を山梨県にある同社の穂坂日之城農場で作られている赤ワインの空き樽で追加熟成したものです。やや酸を感じさせる果実香が良いアクセントになっており、それでいてしつこさのないライトな感じに仕上がっています。
ウィスキーのお好きな方ならすっかりお馴染みとなった、常に注目度の高いベンチャーウィスキーのイチローズモルト・カードシリーズ。カードシリーズは、羽生蒸留所(2000年閉鎖)で作られたホグスヘッド樽熟成のウィスキーを様々な樽で追加熟成させたものです。試飲したのは、コニャック・カスクの「セブン・オブ・スペーズ 」とミズナラ・ホグスヘッドの「ファイブ・オブ・クラブズ」。どちらも素直に美味しいと思える、素晴らしいウィスキーでした。
ブルックラディ・オクトモア(写真右端)。世界で最もピーティーなウィスキーだそうですが、確かにピーティーではあるものの、フィニッシュは短く、ラフロイグのようなインパクトを感じませんでした。中央のポートシャーロットはアイラ・モルトのイメージをあまり感じさせない、ピート香と甘みのバランスが良いウィスキーでした。
イタリアのボトラーであるサマローニがこのイベントのために用意したというエボリューション・カスクストレングス。1950年代から90年代までの貴重なシングル・モルトの数々をバッティングしたものです。非常にスムースで、干しブドウの香り、チョコレートのような甘みがあり、大変美味しかったです。バッティングされたモルト(一部)は以下の通りです。何とも贅沢...
モートラック1957
スプリングバンク1959
ラフロイグ1970
アードベック1974
ロングロウ1974
タリスカー1978
ポートエレン1981
ラガーヴリン1988
<つづく>
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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