「名和晃平 『GUSH』」 SCAI THE BATHHOUSE 2/18

SCAI THE BATHHOUSE(台東区谷中6-1-23)
「名和晃平 『GUSH』」
1/20-2/25

SCAIにて開催中の「名和晃平『GUSU』」。名和の作品は、昨年赤坂の国際交流基金フォーラムで開催された「Have We Met?」展にて初めて拝見し、それ以来少し気になっていたのですが、今回はまたその時とは異なった味わいを感じさせてくれました。オブジェ2点と、数点の平面作品で構成されたインスタレーションです。

まず入口付近にて、まるで入場者を遮るかのように置かれていたのが、「Scum」(2006)という大きな作品でした。薄い黄緑色をした、まるで溶岩のような質感のポリウレタンの塊。それが大蛇ようにクネクネと曲がりながら、上へ下へと空間を支配しています。同じくポリウレタンにて作られた球形の作品と合わせて、奇妙な造形を楽しませてくれました。

平面作品では、ガラスのように磨き抜かれたステンレス板の上に、糊状になったインクをぶちまけた作品が印象に残りました。生々しい、それこそ今ポリウレタンのオブジェから噴き出して来たような物質が、ステンレス板に流麗に吹き付けられ、固められている。形の面白さよりも、メタリックな質感の妙に軍配を挙げたい作品です。この物質にて、立体的なインスタレーション作品があればなお興味深いような気もします。

「Have We Met?」展では、動物の剥製を透明なボックスに閉じ込めた作品が印象的でしたが、他にも様々なバリエーションの作品を手がけているそうです。一度美術館クラスの展覧会にて、その全てを拝見してみたいとも思いました。(次回のSCAIは宮島達男の個展です。これは楽しみ!)
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