「ヴィック・ムニーズ - ビューティフル・アース」 TWS渋谷

トーキョーワンダーサイト渋谷渋谷区神南1-19-8
「ヴィック・ムニーズ - ビューティフル・アース」
2008/11/22-2009/3/1



MOTの「ネオ・トロピカリア」にも出品がありました。チョコや砂糖、時にはダイヤモンドなどの素材を用いて『絵画』を描く、サンパウロ生まれのヴィック・ムニーズを紹介します。渋谷のワンダーサイトでの個展へ行ってきました。

ちらし画像だけではイメージも浮かびませんが、実際の展示を見ると、素材とモチーフとの意外な組み合わせに驚かされること間違いありません。ムニーズの完成作は写真ですが、素材はタイヤやバケツ、それにボロきれやペットボトルなど、全て捨てられたゴミによっています。つまりはそれらを土(色土)の『下絵』にそってパズルのようにはめ合わせ、結果的にブラジルの街角の人々などを捉えたポートレートを浮かび上がらせているわけです。言わば彼にとっての絵具はゴミです。チューブから色を絞るのと同じように、土を整え、ゴミを置いて形を作っていました。



展示写真も縦2メートル程度ありますが、彼が実際にゴミを動かして『絵画』を制作する映像を見ると、作品自体が如何に巨大であるかということが良く分かるのではないでしょうか。ゴミという素材によるのか、サブタイトルの如く環境を強く意識した展示ではありますが、純然たるランドアートとして楽しんでもそう問題ありません。ごろんと転がるソファやぬいぐるみ、そしてドラム缶までが、肌や顔の表情を象るパーツと化しています。

同様の技法にてピカソの「泣く女」など、名画を『再生』させた作品も展示されていました。そちらも要注目です。

ロングランの展覧会です。3月1日まで開催されています。
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