「大和由佳 - 存在の満ち欠け - 」 ニュートロン東京

ニュートロン東京港区南青山2-17-14
「大和由佳 - 存在の満ち欠け - 」
2/7-3/1



カズラの木より落ちる『実』が空間を演出します。ニュートロン東京で開催中の、大和由佳のインスタレーション個展へ行ってきました。





あたかも星屑の散るように広がるのは、ブロンズで出来た無数の「実」のオブジェです。宙よりぶら下がり、それらが互いに緩やかな距離を保ちながら、一見するところ静かに立ち止まっています。とは言え、ここでは視覚だけではなく聴覚も駆使しなくてはなりません。「実」の合間を縫うようにして進むと、いつしか彼らは体に寄り添い、互いに震えながらカラカラといった音を出して微笑み出しました。五感で味わう「実」の息吹きは、心地良きハーモニーを奏でてくれたようです。





この「実」の他、もう一点是非挙げておきたいのは、アクリルキューブを用いた小さな透明のオブジェです。上から覗き込むだけでは、プールのように広がる透明アクリルの周囲に色が配されていることしか分かりませんが、横向きに見ることで未知の世界が開けてきました。絵具が滝のように流れ、紗幕状の光のカーテンを生み出しています。窓越しに差し込む陽射しとも共鳴して、仄かな輝きを放っていました。



庭のコブシにも花が咲きました。次の日曜日、3月1日までの開催です。
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