都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「TWS-Emerging 156 のびアニキ」 TWS本郷
トーキョーワンダーサイト
「TWS-Emerging 156 金子良/のびアニキ:のびアニキのザッツエンターテイメント!」
6/4-6/26
トーキョーワンダーサイトで開催中ののびアニキ個展、「のびアニキのザッツエンターテイメント!」へ行ってきました。
のびアニキこと金子良のプロフィールについては、作家WEBサイトをご覧ください。
プロフィール@NobiANIKI nobianiki(ツイッターアカウント)
近年では2010年の「メタモルフォーゼ展」(高松市美術館)に出品があった他、本年2月の第14回岡本太郎現代芸術賞展では入選を果たしました。
さてドラえもんの誰もが知る主人公、のび太に扮し、様々なパフォーマンスを展開するのびアニキですが、今回の展示でもドアホンを用いて、観客を初めとする他者とのコミュニケーションの問題を巧妙に問いただしています。
会場に入るとともかく目に入るのが無数のインターフォン、そしてドアホンです。壁の両側に設置されたそれらの数は全部で40にも及びますが、その一つ一つが相互にコードで結びつき、実際のインターフォンとして使うことが出来ます。そして部屋の隅にいるあの黄色の服と半ズボンを着た人物のび太こそ、作家ののびアニキというわけでした。
全てはドアホンを押すことから始まります。一つの手前のドアホンを推すと直ぐさまピンポーンという音が鳴り響き、壁の反対側にコードで接続されたドアホンの前にのびアニキがそそくさと駆けつけて会話がスタートします。そこからは個々の観客とのびアニキとのコミュニケーションの展開次第です。当然ながら一つとして同じ瞬間はありませんでした。
のびアニキは会期中、ほぼ全ての時間に滞在しているとのことですが、これほど観客と密接な関係を志向するパフォーマンスもそうないかもしれません。思わず時間を忘れ、あちこちのインターフォンを押しながら、その都度走り回ってインターフォンの前に向かい、応答するのびアニキと会話することに夢中となってしまいました。
常に他者とコミュニケーションをうまくとれず、それこそコンプレックスの塊という設定ののびアニキですが、実際に作家自身もそうした劣等感などに悩んでいた経験を持っていたそうです。今でこそのび太に扮することで、そうした面を半ば乗り越えていたそうですが、次から次へと来館し、全くの他人である観客と屈託なく会話するのびアニキを見ていると、むしろコミュニケーションの達人ではないかと思いました。
なおこの展示は、会場の外にも一つのドアホンが設置されています。初めの挨拶と帰りの挨拶はそちらのドアホンからと言うことなのかもしれません。私もそのドアホンからお礼を申し上げて会場を跡にしました。
6月26日まで開催されています。
「TWS-Emerging 156 金子良/のびアニキ:のびアニキのザッツエンターテイメント!」 トーキョーワンダーサイト本郷
会期:6月4日(土)~6月26日(日)
休廊:月曜
時間:11:00~19:00
場所:文京区本郷2-4-16
交通:JR線・東京メトロ丸の内線御茶ノ水駅徒歩8分。
「TWS-Emerging 156 金子良/のびアニキ:のびアニキのザッツエンターテイメント!」
6/4-6/26
トーキョーワンダーサイトで開催中ののびアニキ個展、「のびアニキのザッツエンターテイメント!」へ行ってきました。
のびアニキこと金子良のプロフィールについては、作家WEBサイトをご覧ください。
プロフィール@NobiANIKI nobianiki(ツイッターアカウント)
近年では2010年の「メタモルフォーゼ展」(高松市美術館)に出品があった他、本年2月の第14回岡本太郎現代芸術賞展では入選を果たしました。
さてドラえもんの誰もが知る主人公、のび太に扮し、様々なパフォーマンスを展開するのびアニキですが、今回の展示でもドアホンを用いて、観客を初めとする他者とのコミュニケーションの問題を巧妙に問いただしています。
会場に入るとともかく目に入るのが無数のインターフォン、そしてドアホンです。壁の両側に設置されたそれらの数は全部で40にも及びますが、その一つ一つが相互にコードで結びつき、実際のインターフォンとして使うことが出来ます。そして部屋の隅にいるあの黄色の服と半ズボンを着た人物のび太こそ、作家ののびアニキというわけでした。
全てはドアホンを押すことから始まります。一つの手前のドアホンを推すと直ぐさまピンポーンという音が鳴り響き、壁の反対側にコードで接続されたドアホンの前にのびアニキがそそくさと駆けつけて会話がスタートします。そこからは個々の観客とのびアニキとのコミュニケーションの展開次第です。当然ながら一つとして同じ瞬間はありませんでした。
のびアニキは会期中、ほぼ全ての時間に滞在しているとのことですが、これほど観客と密接な関係を志向するパフォーマンスもそうないかもしれません。思わず時間を忘れ、あちこちのインターフォンを押しながら、その都度走り回ってインターフォンの前に向かい、応答するのびアニキと会話することに夢中となってしまいました。
常に他者とコミュニケーションをうまくとれず、それこそコンプレックスの塊という設定ののびアニキですが、実際に作家自身もそうした劣等感などに悩んでいた経験を持っていたそうです。今でこそのび太に扮することで、そうした面を半ば乗り越えていたそうですが、次から次へと来館し、全くの他人である観客と屈託なく会話するのびアニキを見ていると、むしろコミュニケーションの達人ではないかと思いました。
なおこの展示は、会場の外にも一つのドアホンが設置されています。初めの挨拶と帰りの挨拶はそちらのドアホンからと言うことなのかもしれません。私もそのドアホンからお礼を申し上げて会場を跡にしました。
6月26日まで開催されています。
「TWS-Emerging 156 金子良/のびアニキ:のびアニキのザッツエンターテイメント!」 トーキョーワンダーサイト本郷
会期:6月4日(土)~6月26日(日)
休廊:月曜
時間:11:00~19:00
場所:文京区本郷2-4-16
交通:JR線・東京メトロ丸の内線御茶ノ水駅徒歩8分。
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