「大畑伸太郎個展 - 生活」 ユカリアート・コンテンポラリー

ユカリアート・コンテンポラリー
「大畑伸太郎個展 - 生活」
6/11-6/25



ユカリアート・コンテンポラリーで開催中の大畑伸太郎個展、「生活」へ行ってきました。

作家、大畑伸太郎のプロフィールについては同画廊WEBサイトをご覧ください。

大畑伸太郎@YUKARI ART CONTEMPORARY

最近では同画廊の3周年記念のグループ展の他、文化村ギャラリーでの「帰ってきた りったいぶつぶつ展」などに出品がありました。



立体と平面を組み合わせ、都会の日常の一コマを三次元的に表現する大畑の作品ですが、今回もまた交差点や駅のホームに佇む少女などの姿をどこか刹那的な様相で描いています。出品は5点ほどでしたが、いつもながらの独特な世界観にどっぷりと浸かることが出来ました。



夕日をバックに、バルコニーで犬に手をやる少女を描いた「2」でも、その立体と平面の交差は極めてドラマテックではないでしょうか。画廊サイトには「映画のワンシーン」ともありますが、まさにそうした何らかのストーリーを連想させるような世界が広がっていました。

これらの少女などの立体表現に見入る一方、改めて感心するのは平面、つまりは絵画における光の描写です。



元々、大畑の絵画は光と影が絶妙なグラデーションを描いていましたが、今回の個展の作品ほど光に対する強い意識を感じたことはありません。朝、昼、そして夕方の異なった光の色、さらには晴や雨による微妙な光の色合いの変化を、いつものザックリとした面的なタッチで表していました。

そのタッチも近づいて見るとまるでクレーの抽象画のようです。重なり合いせめぎあう色はどこかリズミカルでした。

さて前回、2008年の同ギャラリーでの個展(さよなら三角)でも奥の小部屋であっと言わせた大畑ですが、今回も驚くべき空間表現を展開しています。

ここはあえて写真は載せません。是非とも会場で確認してみてください。部屋に入った瞬間、まさかあの角度から見つめられるとは思いませんでした。

6月25日までの開催です。会期末になってしまいましたがおすすめしたいと思います。

「大畑伸太郎個展 - 生活」 ユカリアート・コンテンポラリー
会期:6月11日(土)~6月25日(土)
休廊:日・月
時間:12:00~18:00
場所:目黒区鷹番2-5-2 市川ヴィラ1階
交通:東急東横線学芸大学駅より徒歩6分。
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