都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「ボッティチェリ展」 東京都美術館
東京都美術館
「ボッティチェリ展」
1/16~4/3
東京都美術館で開催中の「ボッティチェリ展」のプレスプレビューに参加してきました。
イタリア・ルネサンスを代表する画家として知られるサンドロ・ボッティチェリ(1444/45~1510)。出品数としては国内で過去最多のボッティチェリ展です。いわゆる真筆で20点、加えて工房周辺作が6点。基本的には年代別での展示です。ボッティチェリの画風の変遷を辿ることも出来ます。
とはいえ、端的にボッティチェリにのみ着目した展覧会ではありません。主役は3人です。もちろん1人はボッティチェリ。ではあと2人の画家は誰でしょうか。それがボッティチェリと同じフィレンツェで活動したフィリッポ・リッピとフィリッピーノ・リッピ。親子です。しかもフィリッポはボッティチェリの師でフィリッピーノは弟子でかつライバル。互いに影響を与えています。この3名の師弟、ないし親子関係をあらかじめ頭に入れていくと、展覧会もより深く楽しめるのではないでしょうか。
サンドロ・ボッティチェリ「ラーマ家の東方三博士の礼拝」 1475-76年頃 テンペラ、板
フィレンツェ、ウフィツィ美術館
ルネサンス期のフィレンツェを支配していたのはメディチ家です。ボッティチェリの成功もメディチ家の「庇護のもとに達成」(キャプションより)されました。そのメディチ家の人物が描きこまれているのが「ラーマ家の東方三博士の礼拝」です。やや高い場所に位置する聖母子、博士が恭しく跪いていますが、彼こそがコジモ・デ・メディチ。そして注文主はタイトルにもあるようにラーマです。右手の男性の列の中にいます。奥の方でこちらを見ながら自らを指差す人物です。
そして列の最も手前にいるのが画家本人、つまりボッティチェリ。同じくこちらを向いています。ラーマはメディチ家に寵愛されたボッティチェリに制作を依頼し、メディチ家の人物と画中で共にすることで、その地位を示そうとしました。
フィリッポ・リッピ「玉座の聖母子と二天使、聖ユリアヌス、 聖フランチェスコ」 1445-50年 テンペラ、板
ロンドン、ピッタス・コレクション
さて展示は大まかにフィリッポ・リッピ、ボッティチェリ、フィリッピーノ・リッピの順。まずはフィリッポ・リッピです。作品は帰属作を含め10点超。主に聖母子をモチーフとしたテンペラの板絵が続きます。また「ピエタ」も劇的。強い印象を与えるのではないでしょうか。ただここであえて挙げたいのは素描の下絵、「ヴェールをかぶった女性頭部の習作」です。
フィリッポ・リッピ「ヴェールをかぶった女性頭部の習作 (バルトリーニの円形画のため)」 1452年頃 尖筆、鉛白、ペンとインクおよび赤、石墨による後世の補筆、黄褐色で下塗りした紙、裏張り
フィレンツェ、ウフィツィ素描版画室
バルトリーニのための円形画のための準備素描、やや斜め上から見た少女が描かれています。瞼はいささか重く、口元ややや強めに閉じてもいます。通常、フィリッポの素描は「金属的で線刻的」(解説より)とされていますが、ここでは異なり、細く、また柔らかな線描が「絵画的効果」(解説より)を引き立てることに成功しています。ヴェールから頬、首筋のラインにかけての白く細かな線にも要注目です。いわゆるハイライトです。光の陰影を巧みに表してもいます。
サンドロ・ボッティチェリ「書斎の聖アウグスティヌス(あるいは聖アウグス ティヌスに訪れた幻視)」 1480年頃 剥離されたフレスコ画
フィレンツェ、オニサンティ聖堂
中盤はボッティチェリです。見事なフレスコ画がやってきました。「書斎の聖アウグスティヌス」です。まさしく堂々という言葉が相応わしいアウグスティヌス。左手を胸に寄せ、天球儀の方を仰いでは、思慮に富んだ眼差しを向けています。緻密でかつ肉感的ですらある顔面、ないし手の表現も素晴らしい。やや土色を帯びていますが、リアリティーにも満ちています。泰然でかつ超然。高さは1メートル50センチほどです。とてつもなく大きな作品でありませんが、まるで巨人を表したかのような迫力すら感じられました。思わず後ずさりしてしまいます。
サンドロ・ボッティチェリ「聖母子(書物の聖母)」 1482-83年頃 テンペラ、板
ポルディ・ペッツォーリ美術館
このフレスコ画の描かれた1480年代がボッティチェリの最盛期とも言われています。チラシ表紙を飾る「聖母子(書物の聖母)」も同時代。優しく慈愛に満ちた眼差しをイエスに落としているのが聖母マリアです。やや伏し目がちでもあります。一方のイエスはぐっと振り返ってはマリアの姿、ないし視線を確実に捉えようとしています。極めて親密な聖母。何よりも魅惑的なのは女性表現の美しさです。かの傑作「ヴィーナスの誕生」に登場する女神のごとく、卵形で目鼻立ちの整った姿が目を引きます。輝かしきブロンドの髪をだらりと垂らしていました。
細部の緻密な描写も見どころの一つです。中でも衣服のモール。点描でしょうか。さらに背後に置かれた果物かごも素晴らしい。光輪には金箔、また聖母の青い衣にはラピスラズリが用いられています。ともかく際立つ「書物の聖母」。展覧会のメインビジュアルに選ばれたのもさもありなんという気がしました。
サンドロ・ボッティチェリ「アペレスの誹謗(ラ・カルンニア)」 1494-96年頃 テンペラ、板
フィレンツェ、ウフィツィ美術館
時代が進むことで作風を変化させたボッティチェリ。「書物の聖母」からおおよそ10年後に描かれた「アペレスの誹謗」はどうでしょうか。現存しない古代ギリシャの作品を復元させようと試みた一枚。そこにはいわゆる誹謗中傷にあった人物の姿が寓意的に描かれています。床へ転がるように足を延ばすのは無実。懇願するように手を合わせています。そして彼の髪を掴むのが誹謗です。また左でただ一人、上を指差して立つ裸体の女性が真実です。いわゆる身振り手振りが激しい。まるで映像を前にしたかのような動きのある構図です。背景は古代風の建物。浮き彫りが細かに表されてもいます。一説ではボッティチェリが帰依したサヴォラローラへの誹謗に対する意味も込められているそうです。
ラストはフィリッピーノ・リッピ。約15点。力作揃いです。10代にボッティチェリの工房に属し、20歳頃に独立。メディチ家をはじめとする富裕層の注文を受けます。ボッティチェリよりも「甘美」と称されたこともあったそうです。確かに初期の「幼児キリストを礼拝する聖母」などは穏やかで美しい。背景の緻密な風景描写はフランドル絵画に着想を得たものです。イエスを見下ろすマリアには慈愛が感じられます。
フィリッピーノ・リッピ「聖母子と聖ステファヌス、洗礼者聖ヨハネ (引見の間のための祭壇画)」 1503年 テンペラ、板
プラート市立美術館
「聖母子と聖ステファヌス、洗礼者聖ヨハネ」にも惹かれました。フィリッピーノの生地、プラートの市庁舎のための板絵、祭壇画です。ステファヌスもヨハネもプラートの町の守護聖人。中央には聖母子の姿が描かれています。イエスはヨハネの方へ体を投げ出し、マリアもその方向を見やりながら、イエスを支えています。ステファヌスの頭にも注目です。何やら唐突にも石が描かれていますが、これは彼が最初の殉教者で、石打ちで殉じたことに由来するもの。ヨハネがやや笑みを浮かべているのに対し、物静かな様相で手を合わせています。
フィリッピーノ・リッピ「洗礼者聖ヨハネ」、「マグダラのマリア」(ともにヴァローリ三連画の両翼画) 1497年頃 テンペラ、板
フィレンツェ、アカデミア美術館
最後に一枚、おおよそ甘美とは言い難い作品がありました。それが「洗礼者聖ヨハネ マグダラのマリア」です。縦に長い構図、ヨハネとマグダラが描かれていますが、ともに憔悴しきっていて尋常ではありません。青白く細った手足、そしてマグダラの足元にまで及ぼうとする髪の毛。視線は虚ろで今にも息絶えてしまいそうでもあります。
これは先に触れたサヴォナローラの台頭した時期に広まった聖人表現だそうです。キャプションに「骸骨」とありましたが、さながら幽霊画を前にしているかのようでした。
サンドロ・ボッティチェリ「磔刑のキリスト」 1496-98年頃 テンペラ、板
プラート大聖堂付属美術館 (サン・ドメニコ壁画美術館に寄託)
ボッティチェリとリッピ親子の3人展。現存するボッティチェリの作品は約100点とも言われています。とすれば2割が揃ったことにもなります。しかもリッピ親子の作品も粒ぞろい。国内でこのスケールでの展示はしばらく望めないのではないでしょうか。
最後に会場の情報です。実はプレビューに続き、会期初日翌日の日曜日に改めて出かけてきました。
さすがに始まったばかりか館内の混雑はそれほどでもありませんでした。ただ「書物の聖母」などの一部の作品の前には大勢の人が立ち止まり、一番前を確保するための列も僅かならがら出来ていました。金曜の夜間開館日なども狙い目となるかもしれません。
4月3日まで開催されています。まずはおすすめします。
「ボッティチェリ展」(@Botticelli2016) 東京都美術館(@tobikan_jp)
会期:1月16日(土) ~ 4月3日(日)
時間:9:30~17:30
*入館は閉館の30分前まで。
*毎週金曜日は20時まで開館。
休館:月曜日。3月22日(火)。但し3月21日(月・休)、28日(月)は開館。
料金:一般1600(1300)円、大学生1300(1100)円、高校生800(600)円。65歳以上1000(800)円。中学生以下無料。
*( )は20名以上の団体料金。
*毎月第3水曜日はシルバーデーのため65歳以上は無料。
*毎月第3土曜、翌日曜日は家族ふれあいの日のため、18歳未満の子を同伴する保護者(都内在住)は一般料金の半額。(要証明書)
住所:台東区上野公園8-36
交通:JR線上野駅公園口より徒歩7分。東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅7番出口より徒歩10分。京成線上野駅より徒歩10分。
注)写真は報道内覧会時に主催者の許可を得て撮影したものです。
「ボッティチェリ展」
1/16~4/3
東京都美術館で開催中の「ボッティチェリ展」のプレスプレビューに参加してきました。
イタリア・ルネサンスを代表する画家として知られるサンドロ・ボッティチェリ(1444/45~1510)。出品数としては国内で過去最多のボッティチェリ展です。いわゆる真筆で20点、加えて工房周辺作が6点。基本的には年代別での展示です。ボッティチェリの画風の変遷を辿ることも出来ます。
とはいえ、端的にボッティチェリにのみ着目した展覧会ではありません。主役は3人です。もちろん1人はボッティチェリ。ではあと2人の画家は誰でしょうか。それがボッティチェリと同じフィレンツェで活動したフィリッポ・リッピとフィリッピーノ・リッピ。親子です。しかもフィリッポはボッティチェリの師でフィリッピーノは弟子でかつライバル。互いに影響を与えています。この3名の師弟、ないし親子関係をあらかじめ頭に入れていくと、展覧会もより深く楽しめるのではないでしょうか。
サンドロ・ボッティチェリ「ラーマ家の東方三博士の礼拝」 1475-76年頃 テンペラ、板
フィレンツェ、ウフィツィ美術館
ルネサンス期のフィレンツェを支配していたのはメディチ家です。ボッティチェリの成功もメディチ家の「庇護のもとに達成」(キャプションより)されました。そのメディチ家の人物が描きこまれているのが「ラーマ家の東方三博士の礼拝」です。やや高い場所に位置する聖母子、博士が恭しく跪いていますが、彼こそがコジモ・デ・メディチ。そして注文主はタイトルにもあるようにラーマです。右手の男性の列の中にいます。奥の方でこちらを見ながら自らを指差す人物です。
そして列の最も手前にいるのが画家本人、つまりボッティチェリ。同じくこちらを向いています。ラーマはメディチ家に寵愛されたボッティチェリに制作を依頼し、メディチ家の人物と画中で共にすることで、その地位を示そうとしました。
フィリッポ・リッピ「玉座の聖母子と二天使、聖ユリアヌス、 聖フランチェスコ」 1445-50年 テンペラ、板
ロンドン、ピッタス・コレクション
さて展示は大まかにフィリッポ・リッピ、ボッティチェリ、フィリッピーノ・リッピの順。まずはフィリッポ・リッピです。作品は帰属作を含め10点超。主に聖母子をモチーフとしたテンペラの板絵が続きます。また「ピエタ」も劇的。強い印象を与えるのではないでしょうか。ただここであえて挙げたいのは素描の下絵、「ヴェールをかぶった女性頭部の習作」です。
フィリッポ・リッピ「ヴェールをかぶった女性頭部の習作 (バルトリーニの円形画のため)」 1452年頃 尖筆、鉛白、ペンとインクおよび赤、石墨による後世の補筆、黄褐色で下塗りした紙、裏張り
フィレンツェ、ウフィツィ素描版画室
バルトリーニのための円形画のための準備素描、やや斜め上から見た少女が描かれています。瞼はいささか重く、口元ややや強めに閉じてもいます。通常、フィリッポの素描は「金属的で線刻的」(解説より)とされていますが、ここでは異なり、細く、また柔らかな線描が「絵画的効果」(解説より)を引き立てることに成功しています。ヴェールから頬、首筋のラインにかけての白く細かな線にも要注目です。いわゆるハイライトです。光の陰影を巧みに表してもいます。
サンドロ・ボッティチェリ「書斎の聖アウグスティヌス(あるいは聖アウグス ティヌスに訪れた幻視)」 1480年頃 剥離されたフレスコ画
フィレンツェ、オニサンティ聖堂
中盤はボッティチェリです。見事なフレスコ画がやってきました。「書斎の聖アウグスティヌス」です。まさしく堂々という言葉が相応わしいアウグスティヌス。左手を胸に寄せ、天球儀の方を仰いでは、思慮に富んだ眼差しを向けています。緻密でかつ肉感的ですらある顔面、ないし手の表現も素晴らしい。やや土色を帯びていますが、リアリティーにも満ちています。泰然でかつ超然。高さは1メートル50センチほどです。とてつもなく大きな作品でありませんが、まるで巨人を表したかのような迫力すら感じられました。思わず後ずさりしてしまいます。
サンドロ・ボッティチェリ「聖母子(書物の聖母)」 1482-83年頃 テンペラ、板
ポルディ・ペッツォーリ美術館
このフレスコ画の描かれた1480年代がボッティチェリの最盛期とも言われています。チラシ表紙を飾る「聖母子(書物の聖母)」も同時代。優しく慈愛に満ちた眼差しをイエスに落としているのが聖母マリアです。やや伏し目がちでもあります。一方のイエスはぐっと振り返ってはマリアの姿、ないし視線を確実に捉えようとしています。極めて親密な聖母。何よりも魅惑的なのは女性表現の美しさです。かの傑作「ヴィーナスの誕生」に登場する女神のごとく、卵形で目鼻立ちの整った姿が目を引きます。輝かしきブロンドの髪をだらりと垂らしていました。
細部の緻密な描写も見どころの一つです。中でも衣服のモール。点描でしょうか。さらに背後に置かれた果物かごも素晴らしい。光輪には金箔、また聖母の青い衣にはラピスラズリが用いられています。ともかく際立つ「書物の聖母」。展覧会のメインビジュアルに選ばれたのもさもありなんという気がしました。
サンドロ・ボッティチェリ「アペレスの誹謗(ラ・カルンニア)」 1494-96年頃 テンペラ、板
フィレンツェ、ウフィツィ美術館
時代が進むことで作風を変化させたボッティチェリ。「書物の聖母」からおおよそ10年後に描かれた「アペレスの誹謗」はどうでしょうか。現存しない古代ギリシャの作品を復元させようと試みた一枚。そこにはいわゆる誹謗中傷にあった人物の姿が寓意的に描かれています。床へ転がるように足を延ばすのは無実。懇願するように手を合わせています。そして彼の髪を掴むのが誹謗です。また左でただ一人、上を指差して立つ裸体の女性が真実です。いわゆる身振り手振りが激しい。まるで映像を前にしたかのような動きのある構図です。背景は古代風の建物。浮き彫りが細かに表されてもいます。一説ではボッティチェリが帰依したサヴォラローラへの誹謗に対する意味も込められているそうです。
ラストはフィリッピーノ・リッピ。約15点。力作揃いです。10代にボッティチェリの工房に属し、20歳頃に独立。メディチ家をはじめとする富裕層の注文を受けます。ボッティチェリよりも「甘美」と称されたこともあったそうです。確かに初期の「幼児キリストを礼拝する聖母」などは穏やかで美しい。背景の緻密な風景描写はフランドル絵画に着想を得たものです。イエスを見下ろすマリアには慈愛が感じられます。
フィリッピーノ・リッピ「聖母子と聖ステファヌス、洗礼者聖ヨハネ (引見の間のための祭壇画)」 1503年 テンペラ、板
プラート市立美術館
「聖母子と聖ステファヌス、洗礼者聖ヨハネ」にも惹かれました。フィリッピーノの生地、プラートの市庁舎のための板絵、祭壇画です。ステファヌスもヨハネもプラートの町の守護聖人。中央には聖母子の姿が描かれています。イエスはヨハネの方へ体を投げ出し、マリアもその方向を見やりながら、イエスを支えています。ステファヌスの頭にも注目です。何やら唐突にも石が描かれていますが、これは彼が最初の殉教者で、石打ちで殉じたことに由来するもの。ヨハネがやや笑みを浮かべているのに対し、物静かな様相で手を合わせています。
フィリッピーノ・リッピ「洗礼者聖ヨハネ」、「マグダラのマリア」(ともにヴァローリ三連画の両翼画) 1497年頃 テンペラ、板
フィレンツェ、アカデミア美術館
最後に一枚、おおよそ甘美とは言い難い作品がありました。それが「洗礼者聖ヨハネ マグダラのマリア」です。縦に長い構図、ヨハネとマグダラが描かれていますが、ともに憔悴しきっていて尋常ではありません。青白く細った手足、そしてマグダラの足元にまで及ぼうとする髪の毛。視線は虚ろで今にも息絶えてしまいそうでもあります。
これは先に触れたサヴォナローラの台頭した時期に広まった聖人表現だそうです。キャプションに「骸骨」とありましたが、さながら幽霊画を前にしているかのようでした。
サンドロ・ボッティチェリ「磔刑のキリスト」 1496-98年頃 テンペラ、板
プラート大聖堂付属美術館 (サン・ドメニコ壁画美術館に寄託)
ボッティチェリとリッピ親子の3人展。現存するボッティチェリの作品は約100点とも言われています。とすれば2割が揃ったことにもなります。しかもリッピ親子の作品も粒ぞろい。国内でこのスケールでの展示はしばらく望めないのではないでしょうか。
最後に会場の情報です。実はプレビューに続き、会期初日翌日の日曜日に改めて出かけてきました。
さすがに始まったばかりか館内の混雑はそれほどでもありませんでした。ただ「書物の聖母」などの一部の作品の前には大勢の人が立ち止まり、一番前を確保するための列も僅かならがら出来ていました。金曜の夜間開館日なども狙い目となるかもしれません。
4月3日まで開催されています。まずはおすすめします。
「ボッティチェリ展」(@Botticelli2016) 東京都美術館(@tobikan_jp)
会期:1月16日(土) ~ 4月3日(日)
時間:9:30~17:30
*入館は閉館の30分前まで。
*毎週金曜日は20時まで開館。
休館:月曜日。3月22日(火)。但し3月21日(月・休)、28日(月)は開館。
料金:一般1600(1300)円、大学生1300(1100)円、高校生800(600)円。65歳以上1000(800)円。中学生以下無料。
*( )は20名以上の団体料金。
*毎月第3水曜日はシルバーデーのため65歳以上は無料。
*毎月第3土曜、翌日曜日は家族ふれあいの日のため、18歳未満の子を同伴する保護者(都内在住)は一般料金の半額。(要証明書)
住所:台東区上野公園8-36
交通:JR線上野駅公園口より徒歩7分。東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅7番出口より徒歩10分。京成線上野駅より徒歩10分。
注)写真は報道内覧会時に主催者の許可を得て撮影したものです。
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