厳島神社高舞台の勾欄親柱二ケ所の擬宝珠に「奉鋳木帽子八内旦那当社棚守左近将監房顕 干時天文拾五年丙午六月吉日敬白」と刻銘がみられる。鋳造者名は刻されていないが野坂文書に「・・・右、為厳島舞台きほうし代、棚守左近衛将監殿遣方・・・天文十五年五月七日 久枝二郎三郎綱家」とあるので、天文15年(1546)に廿日市鋳物師の久枝綱家が鋳造したことがわかるのである。高舞台に取り付けられている擬宝珠は複製品であり現物は先日紹介した宝物館に展示してある。この他に久枝綱家の鋳造作品で生見の鉄燈籠が岩国市美和町の美和町歴史民俗資料館に保存展示されている。
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