かぶれの世界(新)

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選挙の争点(中間報告)

2005-09-05 11:13:45 | 国際・政治
衆院選告示後中日の昨日、新聞各社は一斉に電話調査の結果自民党が優勢と報じた。郵政民営化を梃子に構造改革を主張する小泉政権が都市部を中心に支持が広がっている。テレビのコメンテータは相も変わらず「小泉劇場」とか、自民党の選挙戦術のうまさを支持の理由としてあげ底流の変化を見ていない。しかし、私は調査結果から国民は微妙なシグナルを発信しているように感じる。

それは従来の既得権益を守る政財官の「鉄の三角形」に国民がウンザリしていることである。国民は道路公団民営化でも既得権益を巡り血みどろの戦いを見てきた。中途半端になったのは否めないが、それだけ反対派の力が強く小泉政権が妥協せざるを得なかったように国民には見えたはずである。今回は反対派を切り他の既得権益勢力を弱め、退路を断って郵政民営化の是非を問うているというように見えているはずである。独裁とか手法が乱暴とか見てはないはずである。

然るに対抗馬の民主党は基本的に2年前と同じ体質で、党内に既得権益を持つ支持団体をベースにした議員を抱えたままで古臭く見え、本当に公約を実行できるか疑いをもたれている。私の予想通り郵政民営化で代案を示さず単純に反対したことで、民主党の構造改革の対する取り組みの信頼感を無くしてしまった。民主党の主張は寧ろ旧自民党反対派より過激な郵政改革のはずで、隠れ民主党改革派を加えると圧倒的多数が賛成だったはずなのである。今のところ争点は改革推進の自民対改革反対の野党の構図になっている。

国民は既得権益を守る政策決定プロセスを残したままで年金などの大事なことを決めて欲しくないと考えていると私は見る。当初地元に全く関係なく惨敗するだろうと言われた落下傘候補者が予想以上に健闘しているのがそれを裏付けている。地元利益誘導の傾向が強い地方でもその傾向が現れている。野党や反対議員はまるで小泉首相と同じ選挙区で戦っている気持ちになるという。それを「小泉劇場人気」ととるか「政策決定プロセスの選択」ととるかは、結局国民をどう見ているかである。私が先月まで帰省していた保守的な農村ですらもはや「鉄の三角形」が助けになっていないという認識が高まっているように感じた。都市対農村とか中央対地方という印象はなかった。とは言うもののまだ態度決定していない無党派層がまだ沢山いるというからとても断定できないが。■


コメント
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